この助成金は、業績が伸びている会社ではなく、落ちている会社を対象にしています。ここが、多くの補助金と発想が逆です。
経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業助成金(業務改善コース)は、直近決算期の営業利益が前期より減少した、または損失を計上した都内中小企業等が、事業の立て直しに取り組む費用を助成する制度です。令和8年度第2回は、令和8年8月3日から8月14日16時までの短い受付期間です。
経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業助成金(業務改善コース)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(都内中小企業等) |
| 制度名 | 経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業助成金(業務改善コース) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 事業の深化・発展に向けた業務改善の取組(設備投資・業務効率化・新商品開発・販路開拓等) |
| 対象地域 | 東京都内(都内中小企業等) |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数の基準あり。詳細は東京都中小企業振興公社へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 600万円 |
| 補助率 | 助成対象経費の3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和8年度第2回:令和8年8月3日(月)〜8月14日(金)16時(電子申請のみ) |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(業務改善コース)」 |

なぜ「業績が悪い会社」だけが対象なのか
一般的な補助金は、成長意欲のある会社に投資を促す設計です。しかしこの助成金の対象要件は、直近決算期の営業利益が前期より減少した、または損失を計上したことです。業績が良い会社は対象になりません。
ここから読み取れるのは、この制度が「攻めの投資支援」ではなく「立て直しの支援」だという点です。東京都が想定しているのは、すでに苦戦している会社が、創意工夫で事業を立て直す動きを後押しすることだと考えられます。業績が好調な会社が新規事業に挑戦する場合は、別の補助金(新市場・新分野進出コース等)のほうが適しています。
「賃上げ重点コース」との設計の違い
同じ創意工夫チャレンジ促進事業には、「賃上げ重点コース」という別コースもあります。名前は似ていますが、申請要件と助成率が違います。
| 比較軸 | 業務改善コース | 賃上げ重点コース |
|---|---|---|
| 助成率 | 3分の2以内 | 4分の3以内(小規模事業者は5分の5、原則5分の4以内) |
| 追加の申請要件 | 業績悪化のみ | 賃金引上げ計画の策定が必須 |
| 助成上限額 | 600万円 | 600万円 |
賃上げ重点コースのほうが助成率は高いですが、その分、賃金引上げ計画の策定という追加の約束を負います。業務改善だけを進めたいなら業務改善コース、賃上げとセットで進める体力があるなら賃上げ重点コースという使い分けです。
対象経費と、受付期間の短さに注意してください
対象経費は、原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、産業財産権の出願・導入費など幅広く、システム導入費や広告宣伝費(ホームページ制作等)が含まれる場合もあります。
一方で、受付期間はわずか12日間(8月3日〜8月14日16時)です。年4回の募集があるとはいえ、次の回まで待つと数か月のロスになります。申請書類は締切直前ではなく、受付開始前から準備を進めておく必要があります。
申請の流れ
- GビズIDプライムの取得: 電子申請に必須。取得に2〜3週間かかる場合がある
- 決算書での要件確認: 直近決算期の営業利益が前期比で減少、または損失計上に該当するか確認
- 事業計画・申請書類の準備: 募集要項に沿って作成
- 電子申請(Jグランツ): 受付期間内(令和8年8月3日〜8月14日16時)に提出
- 審査・交付決定・事業実施・実績報告
よくある質問
東京都以外(埼玉県・神奈川県など)の事業者も申請できますか?
対象は「都内中小企業等」です。東京都以外に本社・事業所がある場合は対象にならない可能性が高いため、申請前に東京都中小企業振興公社にご確認ください。
業績が良い会社は申請できませんか?
この助成金(業務改善コース)は、直近決算期の営業利益が前期比で減少、または損失を計上した会社が対象です。業績好調な会社の新規事業投資には、別のコース(新市場・新分野進出コース等)の検討をおすすめします。
業務改善コースと賃上げ重点コース、どちらが得ですか?
助成率は賃上げ重点コースのほうが高いですが、賃金引上げ計画の策定が申請要件になります。賃上げと業務改善を同時に進める体力があるかどうかで判断してください。
