豪雨で畦(あぜ)が崩れたり水路が土砂で埋まったりしたとき、復旧工事に横手市の補助は出るのでしょうか。出ます。ただし国の災害復旧事業(公共災害)に当たる被害は、この補助金の対象外で、被害額(復旧額)が10万円以上であることも条件です。
補助率は農地が10分の4以内、農業用施設が10分の5以内です。工事の前に交付申請を出す流れなので、見積もりを取る前に市の窓口へ連絡しておくのが確実です。
横手市 農地・農業用施設災害復旧補助金の要点まとめ
正式名:農地・農業用施設災害復旧事業費補助金(市単独補助)
だれが
- 申請者
- 被災した耕作者・水利組合、または土地改良区
- 対象業種
- 農業
- 利用目的
- 農地・農業用施設の災害復旧工事
- 対象地域
- 秋田県横手市
- 従業員数
- 規定なし(農業者・水利組合が申請)
いくら
- 補助上限額
- 上限額の記載なし(補助率のみ)
- 補助率
- 農地は2/5以内、農業用施設は1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 締切の記載なし(被災後、速やかに申請)
自分の被害は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
農業用施設の場合は、受益者(その施設の水や道を使う農家)が2戸以上いることも条件です。水利組合は、用水路などを共同で管理する農家の集まりを指します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 被害額が10万円に届かない
- ✕ 国の災害復旧事業の対象になる
- ✕ 管理が行き届かず壊れた
- ✕ 受益者が1戸だけの施設
国の災害復旧事業とどこで線が引かれる?
この補助金は、国の補助がつく災害復旧事業から漏れた被害を市が拾う仕組みです。だから条件に「公共災害(国庫補助事業)に該当しないこと」が入ります。
| 国の災害復旧事業 | 横手市の市単独補助 | |
|---|---|---|
| 被害の大きさ | 事業費40万円以上が基本 | 被害額10万円以上 |
| 国の補助の対象か | 対象 | 対象外であること |
| 補助率 | 公式ページに記載なし | 農地2/5以内、施設1/2以内 |
国の事業で40万円以上が基本というのは、農林水産省の解説に書かれています。同じ解説に、事業費が40万円未満の小規模な被災は国の災害復旧事業の対象外で、市町村が単独で実施する場合があるとあります。
横手市の案内ページに「40万円」は出てきませんが、申請様式の記載例(PDF)に「対象は、10万円以上の工事(40万円を超える場合は要協議)」と書かれています。40万円を超える工事は、市との協議が前提です。10万円以上40万円以下ならすぐ市単独の対象、と決めつけず、国の災害復旧事業になるかどうかは農林整備課の判断を待ってください。見積もりを取る前に電話で聞くのが確実です。
いくら補助される?
補助額は、かかった工事費に補助率を掛けた額です。公式ページに上限額の記載はありません。
- 農地:被害10万円 × 2/5 = 4万円(自己負担6万円。公式ページの例)
- 農地:被害30万円 × 2/5 = 12万円
- 農業用施設(水路):被害20万円 × 1/2 = 10万円
被害額が10万円に1円でも足りなければ、補助はゼロです。2か所に分かれた被害を合算できるかは、公式ページに記載がありません。農林整備課へ確認してください。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 被害額が10万円未満の復旧
- 国の補助災害として扱われる復旧
- 維持管理の不足で壊れた箇所の復旧
対象になるもの
- 農地(田・畑・樹園地など)の災害復旧にかかる工事費
- 農業用施設の災害復旧にかかる工事費。農業用用水路・排水路、ため池、頭首工(川から取水する堰)、揚水施設、農道など
対象は工事費です。草刈りや収穫物の損失といった工事以外の損害は、公式ページに対象として書かれていません。
申請の流れ
- 復旧方法を選び、見積もりを取る(耕作者・水利組合→土木業者など。希望する復旧方法を選んでから依頼)
- 交付申請を出す(申請者→農林整備課か最寄りの地域局地域課。申請書・事業計画書・添付書類)
- 交付決定を待つ(横手市→申請者。市から通知が届く)
- 申請どおりに復旧工事をして、代金を払う(申請者→土木業者。内容を変えるなら変更申請)
- 実績報告を出す(申請者→市。工事費の支払い後)
- 補助金が振り込まれる(市→指定口座)
公式ページの流れは、交付決定のあとに工事をする順番です。交付決定の前に着工した場合の扱いは書かれていません。災害の復旧は急ぐ場面が多いので、着工する前に市へ相談してください。
必要な書類
準備できた 0 / 6
様式は市の案内ページに、Wordの一式と記載例(PDF)が置かれています。実績報告のときは、実績報告書(様式第7号)、工事完成写真、収支精算書、領収書が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 国の補助災害に当たる:公共災害(国庫補助事業)に該当する被害は対象外です。
- 被害額が10万円に届かない:復旧額が10万円未満だと対象になりません。
- 維持管理不足が原因:適正に維持管理されていたことが条件です。草や土砂の放置が原因と判断されると外れます。
- 農地が作付けされていない:農地は作付けしていることが条件です。
- 農業用施設の受益者が1戸:受益者が2戸以上いる施設に限ります。
似た制度との違いは?
同じ横手市の補助金等交付要綱の別表には、別の項目で「農地・農業用施設小災害支援事業費補助金」があります。県の実施要領にもとづく制度で、補助率は対象経費の1/3以内です。この記事で扱うのは、市が単独で出す「農地及び農業用施設災害復旧事業費補助金」のほうです。
どちらを使うのか、両方使えるのかは公式ページに書かれていません。農林整備課に被害の状況を伝えて、窓口を決めてもらうのが早道です。
融資を探している場合は、市の「農業経営安定化対策資金(マル農)」の自然災害枠が別ページで案内されています。こちらは補助金ではなく融資です。
要綱の別表にある激甚災害の場合
横手市補助金等交付要綱の別表には、農地や施設の災害が激甚災害(国が政令で指定する大規模な災害)に指定されたときの扱いも書かれています。
| 項目 | ふだん | 激甚災害の指定があったとき |
|---|---|---|
| 被害額の下限 | 10万円以上 | 5万円以上 |
| 農地の補助率 | 2/5以内 | 1/2以内 |
| 農業用施設の補助率 | 1/2以内 | 6.5/10以内 |
別表では、土地改良区が申請者になれるのは、農地災害が激甚災害に指定された場合に限るとされています。市の案内ページには、この限定が書かれていません。土地改良区の方は、先に窓口へ確認してください。
よくある質問
田んぼの畦が崩れた場合も対象になりますか?
農地の災害復旧にかかる工事費が対象で、田・畑・樹園地などが含まれます。ただし条件があります。被害額(復旧額)が10万円以上であること、国の補助災害に当たらないこと、作付けしていること、維持管理不足が原因でないことです。補助率は10分の4以内で、被害10万円なら補助は4万円、自己負担は6万円です。まず被災状況の写真を撮り、見積もりを取ってから窓口へ相談してください。
被害額が10万円に届かないときは補助されませんか?
通常の条件では、被害額が10万円以上でないと対象になりません。9万円なら補助はゼロです。ただし農地や農業用施設の災害が激甚災害として政令で指定された場合は、要綱の別表で下限が5万円以上に下がります。複数の被害を合算できるかは公式ページに記載がないため、農林整備課に確認してください。
国の災害復旧事業と市の補助金はどちらを使うのですか?
国の補助災害(公共災害)に当たる被害は、市の補助金の対象外です。農林水産省の解説では、国の事業は1か所の工事費40万円以上が基本で、40万円未満は対象外とされています。ただし、横手市の案内ページにその数字は書かれておらず、様式の記載例に「40万円を超える場合は要協議」とあるだけです。自分の被害がどちらに当たるかは市が判断するので、農林整備課か最寄りの地域局地域課に早めに伝えてください。
水路や農道も対象ですか?
対象です。農業用施設として、農業用用水路、農業用排水路、ため池、頭首工(川から取水する堰)、揚水施設、農道などが挙げられています。補助率は10分の5以内です。ただし、受益者が2戸以上いる施設に限ります。1戸の農家だけが使う水路や農道は対象になりません。受益者の数は構成員名簿で示すことになるので、申請前に確認しておきましょう。
個人の農家でも申請できますか?
申請できます。対象者は、被災農家(耕作者や水利組合)または土地改良区です。耕作者個人が農地の被害で申請する場合は、作付けしていることなどが条件になります。農業用施設の復旧は、2戸以上の受益者がいることが条件なので、実際には水利組合などの団体で申請する形になりやすい点に注意してください。申請者として当てはまるかは窓口で確認できます。
補助金の上限額はいくらですか?
公式ページに上限額の記載はなく、補助率だけが示されています。農地は10分の4以内、農業用施設は10分の5以内です。たとえば農地で被害額が30万円なら12万円、水路で20万円なら10万円が補助の目安です。予算の範囲内で交付される要綱の仕組みなので、実際の交付額は交付決定の通知で確かめてください。大きな被害で見積額が高いときも、まず窓口へ相談しましょう。
申請はいつまでにすればよいですか?
公式ページに締切の日付は書かれていません。要綱の別表には、申請書の提出期限が「事由発生後速やかに」とあります。被害を受けたら早めに動くのが基本で、実績報告は事業終了後、速やかに出します。災害の復旧は急ぐ場面が多いため、着工の前に市へ連絡して、いつまでに申請するかを確かめると安心です。電話は農林整備課農村整備係(0182-32-2114)です。
工事を先に始めてしまっても補助されますか?
公式ページの流れは、交付申請、交付決定、復旧工事の順です。交付決定の前に着工した場合の扱いは、公式ページに書かれていません。そのため、先に工事を始めると対象外になるおそれがあります。被害の拡大を防ぐ緊急の作業が必要なときは、着手する前に写真を撮り、市へ状況を伝えておくと安心です。判断は農林整備課がします。
申請はどこに出しますか?
提出先は農林整備課、または最寄りの地域局地域課です。申請書(様式第1号)、事業計画書(様式第2号)、添付書類として見積書、被災状況写真、位置図、構成員名簿を出します。様式は市の案内ページに一式(Word)と記載例(PDF)があります。工事のあとは実績報告書(様式第7号)、工事完成写真、収支精算書、領収書を出します。
補助金はいつ振り込まれますか?
実績報告のあとです。流れは、交付申請、交付決定、復旧工事、工事費の支払い、実績報告、補助金の交付の順になります。補助金は指定した口座に振り込まれ、工事費は先に自分で支払う必要があります。振り込みの時期は公式ページに書かれていません。資金の都合がある場合は、申請の段階で農林整備課に目安を聞いておくと計画を立てやすくなります。
維持管理が悪かったと判断されるのはどんなときですか?
条件は「適正に維持管理されており、被災原因が維持管理不足によるものでないこと」です。具体的にどの状態が不足にあたるかは、公式ページに書かれていません。草や土砂の除去を怠った結果として壊れた、と判断されると対象から外れるおそれがあります。日ごろの管理の記録があれば示せるので、被災状況の写真とあわせて残しておくと安心です。
似た補助金で、県の小災害の制度もありますか?
横手市補助金等交付要綱の別表に、県の実施要領にもとづく「農地・農業用施設小災害支援事業費補助金」が別項目で載っています。補助率は対象経費の1/3以内です。この記事の制度とは別の補助金で、どちらを使えるかや併用できるかは公式ページに書かれていません。被害の状況を農林整備課に伝えて、使える制度を案内してもらってください。
