外国人の介護職員を迎えると、家電や家具をそろえ、日本語の勉強を支え、現場の手順書を訳すところまで、最初にまとまった費用がかかります。愛媛県は、この受け入れの環境づくりにかかる費用の2/3を補助しています。基準額は1施設等あたり30万円で、これに2/3をかけるので、1施設等で受け取れるのは最大20万円です。1法人で15施設等まで申請でき、すべてで上限に当たれば最大300万円になります。
実施要領の当初の締切は2026年8月31日でしたが、県は9月1日に延長を案内しています。期限は日付でなく、予算の上限に達するまでです。在留資格の種類は問われず、まだ雇用を始めていない施設でも、令和8年度中に雇用する予定があれば対象になります。
愛媛県 外国人介護人材受入施設等環境整備事業費補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度愛媛県外国人介護人材受入施設等環境整備事業費補助金
だれが
- 申請者
- 介護保険法にもとづく事業を行う施設・事業所
- 対象業種
- 介護保険法上の介護事業
- 利用目的
- 外国人介護職員の生活支援・コミュニケーション促進・資格取得支援
- 対象地域
- 愛媛県内
- 従業員数
- 規定なし(1法人あたり15施設等まで)
いくら
- 補助上限額
- 最大300万円(1施設等あたり20万円。1法人15施設等まで)
- 補助率
- 2/3
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月1日〜予算上限に達するまで(郵送のみ)
- 事業の完了
- 2027年3月31日までに実施・支払いまで完了
うちの施設は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
在留資格の種類は問われません。技能実習も特定技能もEPAの介護福祉士候補者も、介護福祉士養成校に通う留学生も、介護職員であれば申請できます。人数の下限もありません。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 外国人職員の雇用予定がない
- ✕ 介護保険法上の事業ではない
県は、上に当たらない施設向けに、多文化共生推進課の「愛媛県外国人材受入環境整備事業費補助金」を案内しています。ただし、この2つの補助金は併用できません。
いくら戻ってくる?
計算は2段階です。実際に払った額と基準額30万円を比べ、少ない方に2/3をかけます。千円未満は切り捨てです。
- 翻訳機と日本語講師の費用が合計12万円:12万円 × 2/3 = 8万円
- 寝具・家電・研修費などが合計36万円:基準額の30万円 × 2/3 = 20万円(上限に当たる例)
- 合計10万円:10万円 × 2/3 = 66,666円 → 66,000円(千円未満を切り捨て)
36万円の例では自己負担が16万円残ります。基準額の30万円を超えた分は、補助額に入りません。
複数の施設を持つ法人は、施設等ごとに申請できます。上限は1法人につき15施設等分です。15か所すべてで上限に達すれば、20万円 × 15 = 300万円が最大です。
消費税の仕入控除ができる事業者は、補助対象経費に含まれる控除分に補助率をかけた額を減らして申請します。申請の時点で控除額が分からないときはそのまま申請でき、申告で確定したあとに県へ報告して返還します。
何に使える?
対象にならないもの
- 監理団体や登録支援機関への手数料・委託料
- 入国時の航空運賃などの渡航費
- 懇親会など飲食が伴うもの、食料品の購入費
- 賃貸の契約手数料・敷金・礼金・鍵の交換費・清掃費・町内会費
- 水道光熱費など、生活で継続して発生する費用
- 家財保険料、不動産会社への仲介手数料
- ロードバイクなど高価で嗜好性の高い自転車
対象になるもの
- 生活支援:家電・家具などの備品、孤立防止やメンタルヘルスケア、地域との交流会
- 生活支援(Q&Aで示された例):家賃補助、宿舎の改修・修繕(内容により別の補助金の可能性あり)、通勤用の自転車(電動も可)
- コミュニケーション:介護業務マニュアルの作成・翻訳、多言語翻訳機の購入・リース(タブレットも可)、日本語講師による教育、異文化理解の研修
- 資格・試験:日本語能力試験や介護技能実習評価試験、介護福祉士国家試験の受験料、試験会場までの旅費、教材、外部講習
備品は、令和8年度中に雇用を開始する外国人介護職員の人数分までです。雇用予定の人数を超えて先に買い置くことはできません。
申請の流れ
- 予算の残りを電話で確かめる(施設→愛媛県長寿介護課 介護事業者係。089-912-2432。予算上限に達すると受付が終わるため、申請の前に)
- 書類をそろえる(施設。申請書、別紙1内訳書、見積書や領収書、雇用がわかる書類、振込口座情報)
- 郵送で出す(施設→長寿介護課。松山市一番町四丁目4番地2。郵送のみ。別紙1内訳書は県のフォームからも送る)
- 交付決定を待つ(県→施設。申請の受理から1か月以内の予定)
- 取組を終えて、支払いまで済ませる(施設。2027年3月31日まで)
- 実績報告を出す(施設→長寿介護課。完了から1か月後か2027年3月31日の、早い日まで。実績報告書と、納品書・請求書・領収書、受入状況がわかる書類)
- 精算払請求書を出す(施設→長寿介護課。補助額の確定通知のあと速やかに。様式第6号)
申請書の様式は、状況で2つに分かれます。申請の時点ですべての取組が終わり、支払いまで済んでいるなら「交付申請書兼請求書(様式第7号)」を使います。申請・実績報告・請求が1回で終わります。それ以外は「交付申請書(様式第1号)」です。
令和8年4月1日以降に払った経費は、申請の前に払ったものでも対象です。
必要な書類
準備できた 0 / 6
雇用契約書など受け入れ状況がわかる書類では、氏名と雇用開始日を確認されます。雇用開始日が決まっていないときは雇用契約書や計画書を出して、雇用開始後に証明書類を追加で出します。家賃補助内訳書は、家賃補助を申請するときだけ要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 年度内に雇用を始められなかった:今後雇用する予定で申請して、令和8年度中に雇用を開始できなかった場合は、交付決定の取り消しや返還になります。
- 予算の上限に達した:予算上限に達すると、申請期間の中でも受付が終わります。受付が止まる前に動く方が安全です。
- 対象外の経費を入れた:監理団体への手数料、水道光熱費、渡航費などは対象になりません。
- ほかの補助金と経費が重なった:経費が重ならなければ併用できます。外国人介護福祉士候補者の学習支援事業などと重なる分は対象になりません。
- 実績報告が間に合わなかった:期限までに出せないと、補助が取り消されることがあります。
よくある質問
技能実習生が1人だけの小さな事業所でも申請できますか?
申請できます。要件は外国人介護人材を受け入れていること(または令和8年度中に雇用する予定があること)で、人数の下限はありません。在留資格も問われないので技能実習でも特定技能でもEPAの介護福祉士候補者でも構いません。少人数のときは備品の購入が人数分に限られる点を頭に入れて見積もりを作ってください。
まだ雇用していません。予定だけでも対象ですか?
対象になります。令和8年度中に雇用を開始し、制度の要綱に合う取組であれば、これから雇用する予定の人の分も補助の対象です。ただし年度内に雇用を開始できなかった場合は、交付決定の取り消しや補助金の返還になります。申請では雇用契約書や計画書で予定が確認できる書類を出し、雇用の開始後に証明書類を追加で出します。
交付決定の前に買った備品も対象になりますか?
対象になり得ます。実施要領では、令和8年4月1日から令和9年3月31日までに実施して支払った経費が対象で、申請の時点で既に払った経費も含むとされています。Q&Aも申請時に完了や実施中のものを対象にしています。ただし令和8年4月1日以降に発生して支払いまで済んだものに限ります。見積書の代わりに納品書や領収書を付けて構いません。
家賃の補助は対象になりますか?
生活支援に必要な取組として説明できるものであれば、対象になります。Q&Aで示された扱いです。申請では参考様式の「家賃補助内訳書」を使って対象にする経費を整理します。法人で整理した書類があればそれを出しても構いません。一方で不動産会社への仲介手数料や敷金・礼金、水道光熱費など、契約や生活で継続して発生する費用は対象外です。
監理団体に払う費用も補助されますか?
補助されません。監理団体や登録支援機関への手数料・委託料は、補助金の目的に合わないとして対象外に整理されています。入国時の航空運賃などの渡航費や飲み会など飲食が伴う親睦の費用も対象外です。食料品の購入費も同じです。見積書にこれらが混ざっているときは申請の前に分けて、対象になる経費だけを内訳書に載せてください。
法人が一括で払った研修費は、施設ごとにどう申請しますか?
Q&Aでは、各施設の対象人数で按分するか、代表の1施設にまとめて申請します。研修費用なら施設ごとの在籍人数で按分して申請します。業務マニュアルの作成のように1つの成果物をみんなで使うものは、作成した代表の1施設として申請します。1法人で申請できるのは15施設等分までなので先に何施設で申請するかを決めておくと整理しやすくなります。
申請期間はいつまでですか?
2026年7月1日から、予算上限に達するまでです。実施要領は最初の期限を8月31日(当日消印有効)としていましたが、県は9月1日に延長を告知しました。延長後の日付の締切はページに書かれていません。予算上限に達すると受付が終わるので、申請の前に長寿介護課へ電話かお問い合わせフォームで確認してください。
ほかの補助金と併用できますか?
経費が重ならなければ併用できます。ただし多文化共生推進課の補助金とは併用できません。外国人介護福祉士候補者学習支援事業のような別の補助金と同じ経費を二重に申請することもできません。併用を考えるなら、どの経費をどの補助金で申請するかを先に表にして長寿介護課へ相談してください。
申請はどう送りますか?
郵送のみです。送り先は〒790-8570 愛媛県松山市一番町四丁目4番地2の、愛媛県 保健福祉部 生きがい推進局 長寿介護課 介護事業者係です。別紙1内訳書だけは県の案内ページにあるフォームからも出します。処理の都合とされています。電子申請だけでは受け付けられないので郵送の日数も見込んで準備してください。
交付決定までどのくらいかかりますか?
申請の受理から1か月以内の交付決定を予定しているとQ&Aにあります。申請件数によっては、予定より遅くなることがあります。申請の内容を直したいときや、交付決定のあとで内容を変えたいときは、長寿介護課 介護事業者係に連絡します。変更の手続きは電話やフォームで相談するよう案内されています。
問い合わせ先はどこですか?
愛媛県 保健福祉部 生きがい推進局 長寿介護課 介護事業者係です。電話は089-912-2432で、メールはchoujukaigo@pref.ehime.lg.jpです。担当者が出張などで不在のことがあるため、県は専用の問い合わせフォームからの連絡をすすめています。予算の残りも、あわせて確かめておくと安心です。
