震災の被災地域で人を雇いたいのに、採用にかかる負担がネックになる。福島県内でそう感じている事業主に向けて、県は雇入れの費用を最大3年間にわたって支援する助成金を用意しています。
「ふくしま産業復興雇用支援助成金」は、被災求職者を新たに雇い入れる県内の中小企業(15市町村に該当する地域では大企業も対象)に対し、雇入れ後1年目は最大120万円、2年目70万円、3年目35万円、合計で1人あたり最大225万円を支給する仕組みです。令和8年度の受付は8月3日から12月11日までです(本記事は2026年8月時点の情報です)。
産業復興雇用支援助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | ふくしま産業復興雇用支援助成金(雇入費) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 被災求職者の新規雇用にかかる費用の支援 |
| 対象地域 | 福島県内(大企業は15市町村の指定地域に限る) |
| 従業員数 | 中小企業相当(大企業は指定地域内の事業所に限り対象) |
| 補助上限額 | 労働者1人あたり最大225万円(1年目120万円・2年目70万円・3年目35万円)、事業所全体で上限2,000万円 |
| 補助率 | 定額支給(業種・雇用形態により変動) |
| 申請受付 | 令和8年8月3日~12月11日(雇入費。対象労働者は令和7年12月13日以降に雇入れた者) |
| 公式サイト | 福島県「ふくしま産業復興雇用支援助成金のご案内」 |

対象になる事業主の3条件
申請できる事業主は、次のすべてを満たす必要があります。
- 福島県内の中小企業相当の事業所であること(指定15市町村内の事業所は大企業でも対象)
- 平成23年3月11日以降、県の産業政策(補助金・融資)を受けて設備投資等を行ったこと
- 過去にこの助成金を受給したことがないこと
「過去に受給したことがない」という条件があるため、既に別の年度でこの助成金を使ったことがある事業所は対象外です。
対象になる労働者の4条件
雇い入れる労働者側にも条件があります。
- 令和7年12月13日から申請期限までの間に雇い入れられた被災求職者であること
- 期間の定めのない雇用、または1年以上の有期雇用であること
- 雇用保険の被保険者であること(週20時間以上勤務)
- 主として当該事業所で勤務すること
支給額は、早期に申請するほど有利になる仕組みです。雇入れから60日以内に申請すれば全額の支給対象となりますが、申請が遅れるほど減額されます。人を採用したら、忘れないうちに早めに申請の準備を進めることが、支給額を減らさないための一番のポイントです。
支給額のイメージ
正社員を1人採用した場合、1年目に最大120万円、2年目に70万円、3年目に35万円と、3年間で合計225万円まで支給されます。事業所全体では上限2,000万円なので、複数人を採用する事業所ほど活用の余地が大きくなります。
追加で使える「住宅支援費」というメニュー
この助成金には、雇入費とは別に「住宅支援費」というメニューもあります。事業主が住宅を借り上げて労働者に提供する場合、または住宅手当を支給する場合、その費用の4分の3(年額上限240万円、最大3年間で720万円)が助成されます。対象になる労働者は雇入費と同じ被災求職者で、令和7年12月13日から令和8年12月11日までに雇い入れられた人が対象です。住宅の確保が採用のネックになっている場合は、あわせて検討する価値があります。
申請窓口
雇入費は「ふくしま産業復興雇用支援事業事務センター」、住宅支援費は福島県商工労働部雇用労政課が窓口です。窓口が分かれているため、申請するメニューに応じて提出先を間違えないよう注意してください。
よくある質問
「被災求職者」とはどんな人を指しますか?
震災の被災地域に関連して求職活動をしている人を指します。詳しい定義や証明方法は、ふくしま産業復興雇用支援事業事務センターに確認してください。
パートタイムで雇った場合も対象になりますか?
雇用保険の被保険者であること(週20時間以上の勤務)が条件のひとつです。週20時間未満の勤務では雇用保険の加入要件を満たさないため、対象外になる可能性があります。
令和8年度の申請はいつまでですか?
雇入費の受付は令和8年8月3日から12月11日までです。対象となる雇い入れ自体は令和7年12月13日以降から数えられるため、すでに採用済みの労働者についても、この期間内に申請すれば対象になる可能性があります。
