賃上げしたいが原資がない。設備投資をしたいが賃上げの余力もない。この2つを同時に解決する仕組みが「業務改善助成金」です。事業場内最低賃金を一定額以上引き上げることを条件に、生産性向上に資する設備投資の費用を助成します。令和6年度分は2025年1月31日で受付を終了しました。
補助上限は600万円。助成率は事業場内最低賃金の水準によって変わり、900円未満は10分の9、900円以上950円未満は5分の4、950円以上は4分の3が基本です(生産性要件を満たすとさらに高い率が適用される場合があります)。
業務改善助成金(令和6年度分)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(雇用保険の適用を受ける中小企業・小規模事業者) |
| 制度名 | 令和6年度中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金) |
| 対象業種 | 業種指定なし(一般産業は従業員300人以下、卸売業・サービス業は100人以下、小売業は50人以下) |
| 利用目的 | 人材育成・研修、設備投資、DX・IT導入 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者に該当し、雇入れ後6か月以上経過した労働者がいること |
| 補助上限額 | 上限600万円(引き上げ額・引き上げる労働者数により変動) |
| 補助率 | 事業場内最低賃金900円未満は10分の9、900円以上950円未満は5分の4、950円以上は4分の3(生産性要件を満たすとさらに高い率が適用される場合あり) |
| 申請受付 | 〜2025年1月31日(終了) |
| 公式サイト | 厚生労働省「業務改善助成金」 |

「設備投資が先」ではなく「賃上げが先」という順番
この助成金でつまずきやすいのは順番です。先に設備を買ってしまい、あとから賃上げを申請しようとするケースがありますが、業務改善助成金は事業場内最低賃金の引き上げが交付決定の前提条件になっています。設備投資を先行させてしまうと、対象経費として認められない可能性があります。設備投資を検討している事業者は、まず賃上げの計画を固めてから、対象になる設備を選ぶという順番で進める必要があります。
対象になる設備投資の例です。
- POSレジ・券売機の導入
- 厨房機器・製造設備の更新
- 業務用ソフトウェアの導入
令和6年度分は終了。令和7年度分への橋渡し
令和6年度分の受付は2025年1月31日で終了しています。この制度は毎年度継続して実施されており、令和7年度分もすでに公募が行われ、2026年1月30日を目処に受付を終了する見込みで、令和8年度分は2026年9月1日から始まる予定です。年度をまたぐと申請条件(助成率の区分や上限額)が見直される可能性があるため、最新年度の公募要領を必ず確認してください。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和6年度分は2025年1月31日で受付を終了しています。最新年度の受付状況は厚生労働省の公式ページで確認してください。
設備投資を先に済ませても対象になりますか?
原則として対象になりません。事業場内最低賃金の引き上げが前提条件になっているため、交付決定前の発注・契約は対象外になる可能性があります。
労働者がいない個人事業主でも申請できますか?
対象になりません。雇入れ後6か月以上経過した労働者がいることが条件です。
