訪日客を道東・道北へ送るツアーのバス代は、補助金でどこまで出るのか。答えは、1旅行商品あたり最大30万円です。申請できるのは、道内に本店か主たる営業所を持つ旅行会社などの「ランドオペレーター」で、宿泊施設や飲食店が自社で申請する制度ではありません。対象のツアーも訪日外国人向けで、日高・宗谷・釧路の3管内を回るものに限られます。
地方への送客支援事業の要点まとめ
正式名:地域偏在解消に向けた地方への送客支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- ランドオペレーター(道内に本店・主たる営業所を持つ旅行会社)
- 対象業種
- 旅行業・旅行サービス手配業
- 利用目的
- 貸切バスを使う訪日客向けツアーの運行費
- 対象地域
- 北海道(日高・宗谷・釧路の各管内が対象)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(規定なし)
いくら
- 補助上限額
- 30万円(1旅行商品あたり・補助対象日数は3日まで)
- 補助率
- 全額支給(上限額未満に限る。バス代の10万円未満は切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月19日〜2026年12月28日
- 事業の完了
- 完了から30日以内か2027年2月19日のいずれか早い日までに実績報告
うちの会社とツアーは対象になる?
申請者は、次の4つにすべて当てはまる必要があります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
ランドオペレーターとは、旅行業法の登録を受けた旅行業者か旅行サービス手配業者で、道内に本店か主たる営業所を持つ事業者のことです。自社が旅行商品を販売する旅行業者なら、4つ目の契約は要りません。
ツアーのほうにも条件があります。すべて満たす必要があります。申請はツアーごとに出し、1事業者の申請回数に上限はありません。
- 対象地域で1泊以上し、宿泊日かその翌日に、対象地域内を周遊する時間が4時間以上ある
- 訪日外国人旅行者向けで、最少催行人員が10人以上(数えるのは訪日客の参加者。日本人、日本在住の外国人、添乗員・ガイド・通訳は含みません)
- ランドオペレーターが手配し、乗車定員11名以上の貸切バスを使う(運行するのは、日本バス協会に加盟し道内に本店か主たる営業所がある貸切バス事業者)
- 2026年8月7日以降に参加者の募集を始める
- 18歳以上の参加者全員に、道が指定するアンケートをとる
周遊とは、対象地域内に滞在する行程のことです。バスなどでの通過や移動、宿泊施設の中で過ごす時間、行程に入っていないものは数えません。次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 日本人向けの旅行商品
- ✕ 対象3管内の外だけを回る行程
- ✕ 定員10名以下の車両を使う
- ✕ 当日の参加者が訪日客10人未満になった
- ✕ 8月7日より前に募集を始めた
対象の3管内は、日高振興局、宗谷総合振興局、釧路総合振興局の管内です。観光客数が令和元年度の水準に戻っていない地域として、この3つが指定されています。
いくら補助される?
1旅行商品の補助額は、次の(A)と(B)の低いほうです。上限は30万円で、計算すると10万円に満たないときは交付されません。
-
(A) 補助対象日数 × 10万円。補助対象日は、宿泊日かその翌日に、対象地域内を4時間以上周遊した日で、数えるのは3日までです
-
(B) 貸切バス使用料の対象経費の合計を、10万円未満を切り捨てた額
-
補助対象日数2日、バス経費18万円:(A) 2日 × 10万円 = 20万円、(B) 10万円 → 低いほうの10万円
-
補助対象日数3日、バス経費52万円:(A) 3日 × 10万円 = 30万円、(B) 50万円 → 低いほうの30万円(上限)
-
補助対象日数1日、バス経費9万円:(B) は切り捨てで0円 → 10万円未満なので交付なし
バス経費が10万円に満たないツアーは、補助が出ません。小さな行程を組むときは、先にバス代の見積もりで10万円を超えるかを確かめてください。
何に使える?
対象にならないもの
- ガイド料、航送料など、貸切バスの運行に直接関係しない経費
- 使途、単価、規模が確認できない経費
- 契約書、発注書、納品書、領収書、振込明細書などの帳票が不備な経費
- 国、道、市町村などの他の補助金の対象になった経費
対象になるもの
- 運賃(時間制運賃とキロ制運賃)
- 交代運転者の配置料金
- 有料道路の利用料
- 駐車料
- 深夜早朝の運行料金
- 乗務員の宿泊料
対象になるのは、補助対象の旅行商品で使う貸切バスの運行経費に限られます。この経費は、旅行商品の代金を下げるか、サービスをよくするために使うものとされています。参加者の宿泊費や食事代は、対象の経費として挙がっていません。
申請の流れ
- ツアーを設計し、貸切バスの見積もりを取る(ランドオペレーター→貸切バス事業者。補助対象日数と10万円の線を確認)
- 交付申請書と添付書類を事務局に出す(ランドオペレーター→事務局。2026年12月28日まで)
- 交付決定を待つ(道・事務局→ランドオペレーター。約3週間かかる見込み)
- ツアーを催行し、バス代を支払う(ランドオペレーター。参加者には、北海道宿泊税を活用した商品であることを明示)
- 18歳以上の参加者全員にアンケートをとる(ランドオペレーター)
- 実績報告書を出す(ランドオペレーター→事務局。完了から30日以内か2027年2月19日のいずれか早い日まで)
- 額の確定後に振り込みを受ける(道→ランドオペレーター)
申請は、オンライン、郵送、持参から選べます。郵送の期限は当日消印有効で、簡易書留など追跡できる方法で送ります。事務局は札幌市中央区の日本生命札幌ビル18階にあります。持参するときは、日時を事前に事務局へ連絡してください。
着手は、交付決定の通知を受けてから行います。やむを得ない事情があるときだけ、理由を書いた交付決定前着手届を出して、決定前に着手できます。申請から交付決定までは約3週間かかり、書類に不備があると延びます。
必要な書類
準備できた 0 / 13
旅行手配依頼書は、旅行業者とランドオペレーターが同じ会社なら要りません。募集広告などは、旅行商品の内容と、参加者の募集を始めた日がわかるものにします。納税証明書は道税に滞納がないことを示すものです。窓口は公式ページに書かれていないため、事務局(050-1753-1737)に確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:着手は交付決定の通知のあとです。やむを得ない場合の交付決定前着手届を出していないと、補助事業として認められないおそれがあります。
- 当日の参加者が10人未満になった:キャンセルなどで訪日客の参加者が9人以下になると、交付の対象外です。
- 荒天などで周遊が4時間未満になった:やむを得ない事情でも、要件を満たさなくなれば対象外です。
- 算出した額が10万円未満:(A)と(B)の低いほうが10万円に満たないと、交付されません。
- 実績報告が期限を過ぎた:期限を過ぎると、補助金を受け取れなくなります。完了とは、ツアーを催行し、経費の支払いが終わった日です。
- 帳票が足りない:契約書、領収書、振込明細書などが不備だと、その経費は対象から外れます。
- 虚偽の申請や重複受給:偽りの申請や、他の補助金との重複受領があると、交付決定が取り消され、返還を命じられます。
併用・変更・税金
同じ経費に、国、道、市町村などの他の補助金は使えません。対象経費は、法人名か代表者名義(個人事業主は本人名義)で支払います。旅程を変えるときは、対象地域が変わらず、交付決定額に影響しない範囲なら、承認なしで変えられます。それ以外は事前に変更の承認が要ります。補助対象日数が減って補助額が下がることはあっても、増えることはありません。
消費税等の仕入控除税額(仕入れにかかった消費税のうち、税務上控除できる分)が明らかなときは、その額を差し引いて申請します。帳簿と書類は、事業の完了した年度の翌年度から5年間保存します。
よくある質問
日本人向けのバスツアーでも対象になりますか?
対象になりません。この事業の旅行商品は、訪日外国人旅行者向けのものと決められています。最少催行人員が10人以上であることも条件です。日本人向けの商品と、訪日客向けの商品を組み合わせる形の行程で、どこまで認められるかは公式ページに書かれていません。判断に迷う商品は、申請の前に事務局へ問い合わせると確実です。
宿泊施設や飲食店が直接申請できますか?
補助対象者は、旅行業か旅行サービス手配業の登録を受け、道内に本店か主たる営業所を持つランドオペレーターです。登録のない宿泊施設や飲食店は、この条件を満たしません。ツアーを手配するランドオペレーターと組んで、自社の施設を行程に入れてもらう形になります。申請者になる会社の条件は、要綱の第5に載っています。
どの地域を回ればいいですか?
対象は日高振興局、宗谷総合振興局、釧路総合振興局の3管内です。観光入込客数が令和元年度の水準に戻っていない地域として決められています。この地域で1泊以上し、宿泊日かその翌日に、対象地域内を周遊する時間が4時間以上あることが条件です。通過や移動の時間、宿泊施設の中で過ごす時間は、周遊の時間に数えません。
補助されるのはバス代だけですか?
そのとおりです。対象は貸切バスの運行経費で、運賃、交代運転者の配置料金、有料道路料、駐車料、深夜早朝の運行料金、乗務員の宿泊料が挙がっています。ガイド料や航送料のように、バスの運行に直接関係しない経費は対象外です。参加者の宿泊費や食事代も、対象の経費としては挙がっていません。
補助金額はどう決まりますか?
(A)補助対象日数に10万円を掛けた額と、(B)貸切バス使用料の対象経費の合計から10万円未満を切り捨てた額の、低いほうです。1旅行商品の上限は30万円、補助対象日数は3日までです。たとえばバス経費が18万円で補助対象日数が2日なら、(B)は10万円、(A)は20万円なので、補助額は10万円になります。計算結果が10万円未満なら交付されません。
交付決定の前にツアーを始めてもいいですか?
着手は、交付決定の通知を受けてからが原則です。やむを得ない事情があるときだけ、理由を書いた交付決定前着手届を道に出して、決定の前に着手できます。申請から交付決定までは約3週間かかるので、催行日から逆算して、余裕をもって申請してください。決定通知は、補助金の支払いを約束するものではありません。
実績報告はいつまでに出しますか?
補助事業の完了の日から30日以内、または2027年2月19日のいずれか早い日までに、事務局へ必着で出します。完了とは、旅行商品を催行し、対象経費の支払いが終わった日です。期限を過ぎると補助金を受け取れなくなります。提出書類には、アンケートの回答結果と、貸切バスの日報の写しも含まれます。
アンケートはどのように行えばいいですか?
18歳以上の参加者全員を対象に、道が指定するアンケートをとります。紙の様式でも、WEBフォームでもかまいません。紙で行ったときは回答用紙を、WEBフォームなどで行ったときは各事業者で集計し、指定のエクセルファイルで実績報告に添えます。実施していないと実績報告の書類がそろわないため、催行前に段取りを決めておきます。
補助金はいつ入金されますか?
実績報告を出したあと、道と事務局が審査し、補助金の額を確定してから、指定の口座に振り込みます。振り込みの時期は公式ページに書かれていません。ツアーの催行とバス代の支払いが先になるため、いったん自社でバス代を立て替える形です。資金の準備は、実績報告の期限とあわせて計画してください。
申請の受付はいつまでですか?
2026年8月19日から12月28日までです。ただし、交付要綱は予算の範囲内で交付を決定するとしていて、事務局のQ&Aでは不備のない書類の受付順に決定します。差し戻しの間に予算上限に達すると、交付を受けられないことがあります。郵送は当日消印有効です。ツアーの催行が2027年2月19日の実績報告の期限に間に合うことも条件になります。催行日が決まったら、早めに事務局へ問い合わせてください。
申請はどこへ出しますか?
地域偏在解消に向けた地方への送客支援事業費補助金事務局です。オンライン、郵送、持参から選べます。郵送と持参の宛先は、札幌市中央区北3条西4丁目1-1 日本生命札幌ビル18階(HIS北海道法人内)で、持参するときは日時を事前に連絡します。書類に不備があるときは、事務局から電話が入ります。
問い合わせ先はどこですか?
地域偏在解消に向けた地方への送客支援事業費補助金事務局(電話 050-1753-1737)です。受付は月曜から金曜の9時から17時で、土日祝は休みです。対象のツアーかどうか、納税証明書の取り方、交付決定前着手届が要るかなどで迷ったときは、申請の前に問い合わせると書類の出し直しを防げます。
