ほしいもを作る農家や農業法人は、HACCP認証を取る費用を県に補助してもらえるのか。もらえます。審査費やコンサル費、簡易な改修費の1/2(上限50万円)が対象で、応募するのは市町村や団体ではなく、ほしいもの製造施設を持つ農業者本人です。
ページの題は「実施主体公募」ですが、行政向けの募集ではありません。ただし交付決定より前に発注した費用は対象外になるため、動き出す順番に気をつけてください。
ほしいも民間型HACCP認証等取得支援事業の要点まとめ
正式名:令和8年度ほしいも生産における民間型HACCP認証等取得支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- ほしいもの製造施設を持つ農業者・農業者団体・農業法人等
- 対象業種
- ほしいもを生産する農業者・農業法人等
- 利用目的
- 民間型HACCP認証等の取得(審査・コンサル・簡易な改修)
- 対象地域
- 茨城県
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(産地振興課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 50万円(1事業実施主体あたり)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月11日〜2026年12月11日17時必着(予算上限で終了)
- 事業の完了
- 2027年2月15日まで
自分は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、応募できる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
実施主体は、民間型HACCP認証等が取得可能な者とされています。認証の申請者が実施主体と違う場合は、両者の関係を示す書類が要ります。すでに認証を持っている人も、より高度な認証や新しい製造施設の認証なら対象です。過去に取って今は持っていない人も含まれます。施設が県内にあることが条件かどうかは、公式資料に明記がありません。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 審査を受ける予定がない
- ✕ 同じ審査費を他の補助金で受ける
取り違えやすいポイント
申請の前に、次の4点を確かめてください。
応募するのは農家本人です
「実施主体公募」という題から、市町村や団体が応募する事業と読む人がいます。要項の第3条は、ほしいもの製造施設を所有または管理する農業者、営農集団等の農業者団体、農業法人等を事業実施主体としています。県のチラシと手引きの題は「茨城ほしいもトップランナーグレードアップ事業(HACCP)」ですが、同じ事業です。
認証が取れなくても対象から外れません
採択の要件は「認証を取ること」ではなく、2026年度中か2027年度中に認証等の審査を受けることです。審査の結果、認証に至らなくても、取得に向けた取組を続けて成果目標を目指すことが求められます。
成果目標は2028年度に判定されます
目標年度は事業を実施する年度の翌々年度です。次のどちらかの目標を立てます。
- 認証等を使った販路開拓で、販売単価を10%以上上げる(チラシには「新たな販売先の確保」と添えてあります)
- 輸出向けの販売量か販売額を10%以上増やす
目標年度までは毎年の実施状況報告があり、翌年度の6月末までに県へ出します。
交付決定より前の発注は対象外です
県の手引きは、交付決定日以降に実施(発注)した事業だけが補助の対象だと定めています。審査の予約やコンサルへの発注も、交付決定の通知を受けてからにしてください。
いくら戻ってくる?
補助率は対象経費の1/2以内で、1事業実施主体あたりの上限は50万円です。上限の50万円に届くのは、対象経費が100万円以上のときです。
- 審査費とコンサル費の合計40万円 × 1/2 = 20万円
- 簡易な改修も含めて合計100万円 × 1/2 = 50万円(ちょうど上限)
- 合計160万円 × 1/2 = 80万円 → 上限の50万円(自己負担は110万円)
金額は計算のための例です。消費税の仕入控除税額(事業者が仕入れにかかった消費税として控除できる分)が明らかな場合は、その分を引いて申請します。
何に使える?
対象にならないもの
- 根拠が不明確で、履行を確認できない取組の経費
- 他の補助金を受けた、または受ける予定の経費
- パソコンなど、農業以外にも使える汎用性の高いものの導入費
- 既存の機械・施設と同種・同規模・同効用のものに入れ替える費用
- 研修やセミナーの交通費と宿泊費
対象になるもの
- 認証取得のための審査に要する経費(審査・登録費、証明書発行費など)
- コンサルタントの活用や勉強会に要する経費(コンサル費、専門家への謝金、会場の借上料、研修会・セミナーの参加費と教材費)
- 簡易な施設・設備の改修費(作業エリアのゾーニング、衛生管理計画の実行に必要な改修など)
導入した設備は、ほしいも生産の目的以外には原則使えません。
申請の流れ
- 参考見積をとる(事業者→業者。申請の前に)
- 申請書類をメールで出す(事業者→茨城県産地振興課。12月11日17時必着)
- 交付決定の通知を待つ(県→事業者。標準的な期間は1か月。通知より前に発注しない)
- 見積合わせをして発注し、実施する(事業者。原則3者以上から見積もりをとる)
- 実績報告を出す(事業者→県。完了から30日後か、2027年2月15日の早いほうまで)
- 額の確定後に補助金が振り込まれる(県→事業者)
県の公募ページには開始日が「9月10日(金曜日)」とありますが、金曜日は9月11日で、公募要領も9月11日です。公募期間は予算の上限に達すると予告なく終わるため、締切より前に出すほうが安全です。必要があれば、交付決定額の90%を上限に概算払を受けられます。
必要な書類
準備できた 0 / 6
実施計画書には、ほしいもの栽培面積と生産量、販売方法ごとの販売量と売上、販売単価の現況と目標年度の目標を書きます。見積書には有効期限を明記したものを出します。有効期限は約3か月後までが望ましいと、手引きにあります。請求書や領収書の宛名は、申請書の事業実施主体名にそろえてください。
もらえなくなるとき
- 交付決定の前に発注した:交付決定日より前に発注した経費は補助されません。
- 見積もりが1者だけ:コンサル費の見積もりは3者以上が原則です。該当する者がいない場合は、理由書で2者以下も認められます。
- 汎用品を買った:パソコンなど農業以外に使えるものは対象外です。
- 決定を取り消された:要項や知事の指示に違反すると、交付決定が取り消され、補助金の返還を求められます。
- 予算が尽きた:締切の12月11日より前でも、予算の上限に達すれば公募は終わります。
よくある質問
市町村や団体でなく、農家が直接申請できますか?
直接申請できます。要項では、ほしいもの製造施設を所有または管理する農業者、営農集団等の農業者団体、農業法人等が事業実施主体です。申請書類は事業実施主体が茨城県産地振興課あてにメールで出します。題に「実施主体公募」とあるのは、県が申請者を募る意味です。窓口は産地振興課の露地野菜グループで、電話は029-301-3950です。
すでにHACCP認証を持っていると対象外ですか?
すでに持っていても、すべてが対象外ではありません。より高度な認証を取る場合や、新しい製造施設で認証を取る場合は対象です。過去に取っていて今は持っていない人も含まれます。一方で、同じ審査の費用を他の補助金で受けている場合は対象外になります。持っている認証と取る予定の認証が違う場合は、実施計画書にその内容を書いておくと審査で伝わります。
認証が取れなかったら補助金は返しますか?
認証に至らなかっただけで返還になるとは、要項に書かれていません。ただし事業実施主体が採択要件を満たさないと判明した場合などは、交付決定が取り消されることがあります。採択の要件は、期間内に審査を受けることと、取得に向けた取組を続けて成果目標を目指すことです。事業を実施した年度の翌年度以降に審査を受けた場合は、結果が分かった日から1か月以内に、審査結果報告書で県へ報告します。取れなかったときは、次回の申請予定時期と、それまでに行う対策を書きます。
対象になる認証は何ですか?
要項には、FSSC22000、ISO22000、JFS-C、JFS-BPlus、JFS-Bなどの民間型HACCP認証等が例に挙がっています。「等」とあるため、これ以外の認証が対象になるかは、公式資料から断定できません。取るつもりの認証が決まっているなら、申請の前に産地振興課へ電話で確認すると、書類の出し直しを防げます。
設備を買う費用は対象ですか?
対象経費に書かれているのは「簡易な施設・設備の改修」で、作業エリアのゾーニングや衛生管理計画の実行に必要な改修が例に挙がっています。設備の購入が改修に含まれるかどうかは、要項に明記がありません。一方で、要項には1件50万円以上の機械・器具の処分制限もあり、設備の導入を全く想定していないわけではありません。パソコンのように農業以外にも使える汎用性の高いものや、既存の機械を同じ規模・効用のもので入れ替える更新は対象外です。迷う設備がある場合は、見積もりを取る前に産地振興課へ相談してください。
発注はいつからしてよいですか?
交付決定の通知を受けてからです。手引きには、事業開始可能日は交付決定日からで、通知書が届いてからと書かれています。申請の前に参考見積をとる分には問題ありませんが、審査の申込みやコンサルの契約は通知のあとにしてください。申請から通知までの標準的な期間は1か月です。
事業はいつまでに終わらせますか?
2027年2月15日までに事業を完了し、実績報告書を出します。報告書の期限は、事業の完了から30日後か2027年2月15日のうち、早いほうです。審査を2027年度に受ける場合の経費の扱いは、公式資料に記載がありません。審査の日程が決まったら、産地振興課へ確認してください。
見積もりは何者からとりますか?
コンサルを使う場合は、3者以上から見積もりをとるのが原則です。仕様に合う者がいないなどで3者が難しいときは、理由書を出せば2者以下の見積りや随意契約も認められます。1件50万円以上の機械や器具を買う場合も、一般競争入札か3者以上の見積りが原則です。見積書には有効期限を明記してもらいます。
補助金はいつ振り込まれますか?
原則として事業の完了後です。実績報告を県が審査し、額が確定した通知を受けてから振り込まれます。資金繰りが必要なときは、交付決定額の90%を上限に概算払を申請できます。概算払を受けた場合は、実績報告のときに精算書も出します。振り込みまでの具体的な日数は、公式資料に記載がありません。
申請したあとに報告は必要ですか?
必要です。実績報告のあとも、目標年度まで毎年、事業実施状況報告書を翌年度の6月末までに出します。販売先ごとの販売量や売上、単価が分かる資料を添えます。補助で整備した機械設備には、この事業の名前を表示します。帳簿と証拠書類は、完了年度の翌年度から5年間の保管が必要です。
補助でそろえた機械を売ってもよいですか?
取得価格が1件50万円以上の機械や器具は、耐用年数に当たる期間、処分が制限されます。売却や貸付けをするときは、あらかじめ知事の承認が要ります。承認を得て処分して収入があったときは、その一部または全部を県に納めることがあります。財産管理台帳を整えて保管してください。
問い合わせ先はどこですか?
茨城県農林水産部産地振興課の露地野菜グループです。電話は029-301-3950、メールはsansin3@pref.ibaraki.lg.jpです。対象になる認証や経費で迷ったときは、申請の前に聞いておくと出し直しを防げます。予算が尽きると公募が終わるため、早めに相談してください。
