従業員の奨学金返還を会社が支えると、県は費用の半分を補助します。ただし対象は2026年4月1日以降に採用した正社員だけで、申請するのは従業員でなく企業です。受付は2026年12月28日までですが、予算の上限に達した時点で締め切られます。
茨城県 企業支援型奨学金返還支援事業の要点まとめ
正式名:茨城県企業支援型奨学金返還支援事業
だれが
- 申請者
- 事業者(県内に本社を置く中小企業等)
- 対象業種
- 業種の指定なし(業種ごとに資本金・従業員数の上限あり)
- 利用目的
- 従業員への奨学金返還の手当支給・代理返還
- 対象地域
- 茨城県
- 従業員数
- 製造業300人以下、卸売・サービス業100人以下、小売業50人以下など
いくら
- 補助上限額
- 1人あたり年6万円(1社3名まで。認定企業は5名)
- 補助率
- 企業が負担した額の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月8日〜2026年12月28日
- 事業の完了
- 実績報告は2027年1月31日まで
うちの会社と社員は対象になる?
企業が次の4つに当てはまり、かつ社員の条件も満たす必要があります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
このほか、労働関係法令を守っていること、過去3年以内に助成金の不正受給がないこと、風俗営業などでないこと、国・県・市町村が出資していないこと、暴力団と関わりがないことも求められます。
従業員数の上限は業種で違います。製造業・建設業・運輸業などは資本金3億円以下か従業員300人以下、卸売業は1億円以下か100人以下、サービス業は5,000万円以下か100人以下、小売業は5,000万円以下か50人以下です。医療法人・学校法人・社会福祉法人は従業員100人以下です。
大企業が株式の2分の1以上などを持つ「みなし大企業」は、中小企業でも対象外です。
次のどれかに当たる社員は対象外です。
- ✕ 2026年3月以前に採用された
- ✕ 正社員でない(有期雇用のまま)
- ✕ 他の自治体の返還支援を受ける
- ✕ 個人事業主と同居する親族
有期雇用から正社員に登用した場合は、登用日が2026年4月1日以降なら対象になります。同居親族は、勤務実態や条件が他の従業員と同様なら外れません。
対象にならない奨学金はある?
あります。医療・福祉など特定分野や、企業・地域への定着を目的とした奨学金のうち、一定期間働くと返還が免除されるものは対象外です。もともと返さなくてよくなる奨学金に、企業が上乗せしても意味がないという線引きです。
対象になるのは、日本学生支援機構の奨学金、地方公共団体・大学・民間企業や団体が貸与する奨学金などです。社員本人が返還中か返還予定であることも条件で、手当を出すか、代理で返すかのどちらかを企業が行います。
いくら補助される?
企業が負担した額の2分の1で、社員1人あたり年6万円が上限です。上限の6万円に届くのは、企業の負担が年12万円以上のときです。
2026年度は、4月1日から12月31日までに企業が負担した額が対象です。
- 月1万円の手当を4月から9か月:9万円 × 1/2 = 4.5万円
- 月1.5万円の手当を4月から9か月:13.5万円 × 1/2 = 6.75万円 → 上限の6万円
補助の期間は、同じ社員について最大36か月です。1社あたりの補助人数は1年度に3名までで、茨城県働き方改革優良(推進)認定企業、障害者雇用優良企業、外国人受入優良(先進)企業は5名までです。
勘違いしやすい点
- 従業員が申請するのではありません:申請者は企業で、社員は支援対象者という位置づけです。
- 会社が負担しない分は補助されません:手当や代理返還として企業が出した額が対象で、本人が自分で返した分は入りません。
- 年度途中の採用も対象です:2026年4月1日以降の採用であれば、入社月は問われません。
申請の流れ
- 就業規則や賃金規程に、手当か代理返還の根拠を置く(企業。書類で確認される)
- 対象社員の返還計画が分かる書類をそろえる(企業→社員。年間返還額が分かるもの)
- 交付申請書類をメールで出す(企業→茨城県労働政策課。12月28日まで)
- 交付決定を受ける(県→企業。随時)
- 実績報告書を出す(企業→県。2027年1月31日まで)
- 額の確定を受け、支払いを待つ(県→企業。2027年2月中、支払いは2月下旬〜3月下旬の予定)
必要な書類
準備できた 0 / 9
返還計画が分かる書類とは、日本学生支援機構の口座振替加入通知など、年間返還額が分かる書類です。実績報告では、給与明細か賃金台帳、返還を証明する書類、事業報告書(別紙4)を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 予算が尽きた:受付期間の途中でも、予算の上限に達すると締め切られます。
- 社員が要件を外れた:退職したり、他の自治体の返還支援を受け始めたりした場合です。
- 実績報告が間に合わない:2027年1月31日までに出さないと確定の手続きが進みません。
- 虚偽や目的外の使用:交付決定が取り消され、補助金は返還になります。
よくある質問
申請するのは企業ですか、従業員ですか?
企業です。茨城県内に本社か主たる事務所がある中小企業等が、従業員への手当支給や代理返還の費用を補助してもらう仕組みで、従業員が県に申請することはありません。県の担当は産業戦略部労働政策課で、申請書類は電子メールで出します。社員は、雇用契約書や返還計画の書類を会社に渡す側になります。
対象になる社員の条件は何ですか?
申請日に正社員(雇用期間の定めのない人)として働き、今後も勤務が見込まれることが条件です。採用日が2026年4月1日以降であること、奨学金を本人が返還中か返還予定であること、他の自治体などの奨学金返還支援を受けていないことも求められます。個人事業主の同居親族は原則対象外です。
2026年3月以前に採用した社員は対象ですか?
対象になりません。採用された日が2026年4月1日以降であることが条件で、それ以前に入社した社員の返還支援は補助されません。有期雇用から正社員に登用した場合は、登用日が採用日の扱いです。登用日が4月1日以降なら対象になる可能性があるので、社員ごとの採用日と登用日を確認してください。
どんな奨学金が対象ですか?
日本学生支援機構の奨学金のほか、地方公共団体、大学、民間企業・団体などが貸与する奨学金が対象です。ただし、医療・福祉など特定分野や、企業等の人材確保・定着を目的にした奨学金で、一定期間働けば返還が免除されるものは対象外です。社員の奨学金がどちらか迷うときは、県の労働政策課に確かめます。
補助額はいくらですか?
企業が負担した額の2分の1で、社員1人あたり年6万円が上限です。2026年度は、4月1日から12月31日までに企業が負担した額が対象になります。たとえば月1万円の手当を9か月出したなら9万円で、その半分の4.5万円が補助されます。年12万円以上を負担すると、上限の6万円に届きます。
何人まで補助されますか?
1社あたり3名までです。茨城県働き方改革優良(推進)認定企業、茨城県障害者雇用優良企業、茨城県外国人受入優良(先進)企業なら5名まで広がります。要綱では、前年度以前に交付決定を受けた人数は、この上限に含めないとされています。採用が重なりそうなら、先に枠の使い方を決めておきましょう。
補助の対象になる期間はどのくらいですか?
同じ社員について、最大36か月です。採用された日の属する月を1か月目として数え、36か月目の月までが対象期間です。入社時に返還の猶予期間が終わっていなければ、猶予期間が経過したあとの初回返還日の属する月が1か月目になります。申請は年度ごとに出す形です。
申請の受付はいつまでですか?
2026年6月8日から12月28日までです。ただし予算の上限に達し次第、受付を締め切るため、期限より前に終わる場合があります。交付決定は随時行われます。書類は電子メールで労働政策課に出します。対象になりそうな社員がいる企業は、書類を早めにそろえておくと間に合いやすくなります。
補助金はいつ振り込まれますか?
実績報告書を2027年1月31日までに出したあと、2027年2月に額の確定が行われる予定です。支払いは2027年2月下旬から3月下旬の予定です。補助金は精算払いなので、企業はいったん手当や代理返還の費用を自社で負担することになります。資金繰りには、この時期のずれを織り込んでおきます。
就業規則などは必要ですか?
必要です。手当の支給や代理返還の根拠が分かる、就業規則や賃金規程などを申請時に出します。補助の対象は、これらに基づいて企業が行う給付や代理返還だからです。社内の規程が整っていない場合は、申請の前に制度の内容を決めて規程に定めておきます。規程の写しは、手当や代理返還が社員全員に同じ基準で行われているかを県が確かめる材料にもなるため、金額や支給の時期を具体的に書いておくと安心です。
問い合わせ先はどこですか?
茨城県産業戦略部労働政策課 雇用促進対策室の企業支援型奨学金返還支援補助金担当です。電話は029-301-3645(平日9時〜16時30分)、メールはrousei2(a)pref.ibaraki.lg.jpです((a)を@に変えて送信します)。申請の前に、社員が対象になるかを確かめておくと、書類の出し直しを減らせます。
