申請の締切は、7月31日から9月30日、さらに10月30日(金)へと2度延びました。今治市が公表しているのは延長の事実だけで、理由は書かれていません。申請を考えているなら、残りは3週間ほどです。
条件は、賃上げとセットで設備を入れることです。令和9年4月分までに賃上げが届かなければ、交付済みの補助金は全額返還になります。
今治市 DX・GX緊急対策事業補助金の要点まとめ
正式名:今治市物価高騰対応DX・GX緊急対策事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(風俗営業等と、医師・社会福祉法人などは除く)
- 利用目的
- DX・再エネ・省エネ設備の導入による生産性向上
- 対象地域
- 愛媛県今治市(市内に本社・本店がある事業者)
- 従業員数
- 規定なし(20人以下かどうかで賃上げ率が変わる)
いくら
- 補助上限額
- 1事業者あたり1,000万円
- 補助率
- 1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月30日(金)まで(2度延長)
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで(交付決定後から)
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
賃上げの幅は従業員数で決まります。常時使用する従業員が21人以上なら平均2.5%以上、20人以下なら平均1.5%以上です。比べる基準は令和8年4月分の基本給で、最後の確認は令和9年4月分の基本給です。
「常時使用する従業員」には、2か月以上の契約で働くパート・アルバイトも含まれます。日雇い、短期契約、派遣社員、役員、個人事業主本人は含まれません。賃上げ率は小数点第二位以下を切り捨てて判定します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 本社が市外にある
- ✕ 事業の実施場所が市外にある
- ✕ 医師・歯科医師・助産師
- ✕ 社会福祉法人・医療法人・任意団体
- ✕ 開業前で4月分の賃金台帳がない
対象外の団体は、ほかに個人農林漁業者、協同組合、一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人です。
いくら戻ってくる?
補助率は1/2で、対象になる経費は消費税を除いた額です。1事業者あたり上限1,000万円で、上限に届くのは対象経費が2,000万円以上のときです。申請は1事業者につき1回限りなので、複数の設備はまとめて申請します。
- 製造業が高効率の空調設備を入れる:600万円 × 1/2 = 300万円
- 小売店が省エネ型のショーケースとLED照明をまとめて入れる:400万円 × 1/2 = 200万円
- 工場が生産管理システムと太陽光・蓄電池を入れる:2,500万円 × 1/2 = 1,250万円 → 上限の1,000万円
募集要領の記入例は、対象経費1,200万円で補助金額600万円です。補助金の申請額は、1,000円未満を切り捨てて記入します。
賃上げが現場でどのくらいの負担になるかも、先に計算しておきます。従業員10人で平均基本給が25万円の事業者は、1.5%で平均3,750円、25万3,750円が目安です。従業員30人なら、2.5%で平均6,250円、25万6,250円になります。
何に使える?
対象にならないものから先に見てください。審査に通っても、対象外の経費は補助額から除かれます。
対象にならないもの
- 老朽化による単なる買い替え・取り換え
- 古い機械の撤去・廃棄費用
- 建物のリフォーム・施工
- パソコン、タブレット、プリンタ、通信機器などの汎用的な事務機器
- テレビ、自動車、バイク、自転車、事務用プリンター、複合機、電話機
- 導入済みソフトウェアの更新費、追加ライセンス費
- 中古品(特別な事由があるときは事前に相談)
- 自社内部の取引、他の補助金で対象にした経費、通販サイトの印刷画面だけの見積
対象になるもの
- DX推進設備費:産業用ロボット、AI機器、IoT機器、生産管理システム、データ管理システム
- 再生可能エネルギー設備費:太陽光発電設備、蓄電池、エネルギー管理システム
- 省エネルギー設備費:高効率変圧器、コンデンサ、高効率空調設備、LED照明
- 省エネルギー機器費:高効率の冷蔵庫、冷凍庫、ショーケース
- 設備設置費:設置、据付、配線、調整にかかる費用
「エネルギー効率の高い機器への更新」は対象で、「老朽化による単なる買い替え」は対象外です。この2つの線引きの基準は、公式資料に書かれていません。古い機器を更新する計画なら、事前に産業振興課へ相談するのが確実です。
申請の流れ
- 申請書類をそろえる(事業者。見積書は設備ごとの内訳を分けて書く)
- 産業振興課の窓口で相談する(事業者→産業振興課。原則、相談してから提出)
- 申請書類を出す(事業者→産業振興課。10月30日まで。持参か郵送)
- 審査を受ける(今治市→事業者。外部有識者による書類審査で、不採択もある)
- 交付決定を受けて事業を進める(事業者。2027年2月26日までに納品・支払いまで終える)
- 実績報告を出す(事業者→産業振興課。事業の完了から30日以内)
- 補助金を請求して受け取る(金額の確定後に請求。支払いは後払い)
交付決定の前に事業を始めたいときは、交付決定前着手届(様式第4号)を出します。出せば、決定後に着手日まで遡って補助の対象期間にできます。ただし届を出しても、交付決定が約束されるわけではありません。
実績報告では、次の書類を出します。
- 実績報告書(様式第10号)と事業報告書
- 申請者名義の振込口座がわかる通帳の写し
- 請求書の写し、銀行振込通知書の写し、納品書の写し(納品書には検収日と検収担当者の押印)
- 賃上げシートと、比較月の賃金台帳
- 取得財産等管理台帳(様式第11号)と、補助金の請求書
経費の支払いは銀行振込です。1件10万円超(税抜)の現金払い、小切手、手形、相殺、カード決済は、原則認められません。
必要な書類
準備できた 0 / 11
市税完納証明書は有料で、申請日より1か月以内に取ったものを出します。履歴事項全部証明書は申請日より3か月以内の発行分です。個人事業主は、これに代えて前年の確定申告書の写しか開業届の写しを出します。どちらも税務署の受付印があるものです。電子申告なら、メール詳細(受信通知)の印刷で代わりになります。書面で出した確定申告書に受付印がないときは、税務署の納税証明書(コピー不可)を足します。
チェックリストは、申請書類のいちばん上に重ねます。①から⑧が必須で、書類に不備があると受付されません。着手届は、交付決定前に事業へ着手するときだけ要ります。見積書は、購入予定先の押印があるものを出します。見積書の代わりに、製品の内容がわかるパンフレットでも足ります。相見積は不要です。ほかに、市長が必要と認める書類の提出を求められることがあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 賃上げが届かなかった:令和9年4月分の賃金台帳で要件を満たせないと、交付決定が取り消されます。交付済みの補助金は全額返還です。
- 申請を分けた:申請は1事業者につき1回限りです。複数店舗や複数の屋号に分けても、申請できるのは1件だけです。
- 対象外の経費を入れた:採択されても、対象外の経費は補助額から除かれます。撤去費や老朽化による買い替えは、見積に混ぜないでください。
- 審査で不採択になった:審査は外部有識者による書類審査です。不採択の理由は公表されず、書類の修正による再申請もできません。
- 処分の承認を取らなかった:単価50万円以上の設備は、法定耐用年数が過ぎるまで、市の承認なしに売却や廃棄ができません。
今年度の変更点と税金
申請期間の延長が、今回の主な変更です。今治市の案内ページには、予算の上限に達しない場合は追加募集があるとも書かれています。募集要領とよくあるご質問(令和8年6月1日版)には、7月31日の締切のままで、延長後の日付は案内ページにしかありません。募集要領には、7月31日は「当日消印有効」とありますが、延長後の締切日の消印の扱いは、公式に記載がありません。郵送するなら、早めに出して産業振興課へ確認してください。
補助金は、法人税・所得税の課税対象です。支払額の確定を受けた事業年度の収益として計上します。ほかの国・県・市の補助金と同じ経費を重ねて使うことは、原則できません。対象経費を明確に分けられるときは併用できる場合があります。
よくある質問
賃上げをしていない場合は申請できますか?
申請できません。令和8年4月分の基本給を基準に、常時使用する従業員1人あたり平均2.5%以上(20人以下は1.5%以上)の賃上げを、令和9年4月分の基本給までに実施することが交付対象の条件です。賃上げの確認は、実績報告のときと令和9年6月末までの2回の機会があります。実績報告の時点で達成していれば、比較月の賃金台帳で足ります。届かない場合は、最終の台帳で判定されます。
賃上げ率はどう計算しますか?
賃上げ率は「(後−前)÷前×100」で計算します。「前」は令和8年4月分の一人あたり平均基本給、「後」は賃上げ後の一人あたり平均基本給で、平均は基本給の総額を対象の従業員数で割って求めます。小数点第二位以下は切り捨てて判定するため、たとえば4.09%は4.0%になります。計算には、今治市が配布している賃上げシートを使います。時給の従業員がいる場合と、月給・日給だけの場合で、シートが分かれています。シートで数えるのは、令和8年4月と賃上げ後の月の両方で在籍している従業員です。雇用保険に入っている人が基本で、未加入でも、2か月以上の契約のパートなど、市のよくあるご質問で「含まれる」とされた人は入ります。賃上げ後の月は、賃金を改定したあとの任意の月を選べます。
パートやアルバイトは従業員の人数に入りますか?
長期雇用のパート・アルバイト(2か月以上の契約)、契約が反復更新されている人、実質的に常勤に近い働き方の人は、常時使用する従業員に含まれます。日雇い、短期契約、派遣社員、役員、個人事業主本人は含まれません。人数が20人を超えるかどうかで、賃上げ率が2.5%か1.5%かに分かれます。線上にいる人がいて判断がつかないときは、申請前に産業振興課へ相談してください。
DXとGX、両方の設備を一緒に申請できますか?
できます。補助対象経費には、DX推進設備費、再生可能エネルギー設備費、省エネルギー設備費、省エネルギー機器費、設備設置費が並んでいます。デジタル設備と省エネ設備をひとまとめの計画にしても構いません。ただし申請は1事業者につき1回限りなので、あとから別の設備を追加で申請することはできません。入れたい設備は、すべて最初の事業計画書に載せておきます。
交付決定の前に発注してもいいですか?
交付決定前着手届(様式第4号)を出せば、交付決定前に事業へ着手できます。決定後に、補助の対象期間が着手予定日まで遡ります。届を出しても交付決定が約束されるわけではなく、審査の結果によっては補助対象として認められない場合もあります。不採択のリスクを承知したうえで、自己責任で進める形です。着手届を出さずに先に発注した経費は、対象にならないと考えてください。
古い機械の入れ替えは対象になりますか?
「エネルギー効率の高い機器への更新」は省エネルギー機器費の対象ですが、「老朽化による単なる買い替えや取り換え」は対象外です。両者の線引きは、公式資料に書かれていません。壊れたから同じ性能のものに替える計画は、対象外と判断されるおそれがあります。事業計画書では、更新によってエネルギー使用量や作業時間がどう減るかを書きます。古い機械の撤去・廃棄費用は、別に対象外です。
申請書はどこへ、どうやって出しますか?
産業振興課への持参か郵送です。窓口の住所は今治市別宮町1丁目4番地1、今治市役所の本庁第1別館7階です。募集要領では、原則として相談窓口で申請内容を相談してから提出するとされています。書類が整っていない申請は、受理されずに返却されます。郵送では、封筒に「今治市物価高騰対応DX・GX緊急対策事業補助金申請書 在中」と書きます。電話は0898-36-1540です。
通販サイトの画面を見積書として出せますか?
出せません。アマゾンや楽天市場などの通販サイトの金額表示ページを印刷したものは、セールや在庫で金額が変わる可能性があり、有効期限も不明確なため、金額が確認できても不可とされています。見積書は、購入予定先の押印があるものを出します。「一式」とまとめず、設備ごとや工事費ごとの内訳を分けて書いてもらいます。相見積は、申請時も実績報告時も要りません。
補助金はいつ振り込まれますか?
補助金は後払いで、概算払いはありません。事業が完了したら30日以内に実績報告書を出し、市が内容を確かめて金額を確定します。その通知を受けてから請求書を出し、支払いを受ける流れです。請求書の最終提出期限は2027年3月5日(金)とされています。それまでの設備の代金は、いったん自社で全額払う必要があります。つなぎの資金を先に考えておいてください。
開業したばかりでも申請できますか?
申請時点で開業の実態がある必要があります。開業届が出ていても、開業日が申請日より後の場合は対象外です。市のよくあるご質問では、申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。例として、開業日が申請日より後の場合、開業の実態がない場合、比較月の令和8年4月に給与を払っていない場合が挙がっています。申請には、令和8年4月分の賃金台帳が必須です。令和8年4月より後に開業した事業者は、この台帳が出せないため、申請の前に産業振興課へ相談してください。個人事業主は、前年の確定申告書の写しか開業届の写しのどちらかを出します。
国や県の補助金と併用できますか?
同じ事業内容では、基本的に併用できません。ほかの補助金で対象にした経費は、この補助金の対象外です。誓約書でも、他の補助制度と重複して交付を受けていないことを誓約します。対象経費を明確に分けられる場合は併用できるとされていますが、基本は1つの事業で複数の補助金を受けられません。併用を考えるなら、相手の制度の規定に反しないかも確かめてください。
申請の受付はいつまでですか?
2026年10月30日(金)までです。当初は7月31日まででしたが、9月30日まで延び、さらに10月30日まで延びました。今治市の案内ページには、予算の上限に達しない場合は追加募集があるとも書かれています。延長の理由や、追加募集の時期の見通しは、公式に記載がありません。審査も外部有識者が行うため、締切の直前に出すと書類の不備を直す時間が取れません。早めの準備をおすすめします。
