医療費が10万円を超えた年、「いくら戻ってくるのか」を知りたくてこのページにたどり着いた方が多いと思います。
先に結論を書きます。戻る金額は、超えた分の医療費そのものではありません。 医療費が20万円かかって10万円を超えたとしても、10万円が返ってくるわけではありません。返ってくるのは、その10万円に自分の税率をかけた金額です。所得税率が10%の人なら1万円、20%の人なら2万円です。
そしてもう一つ、多くの解説記事が扱いきれていない点があります。医療費控除は所得税だけでなく、翌年の住民税も下げます。 住民税の税率は一律10%なので、控除額10万円なら住民税が1万円安くなります。所得税の還付1万円と合わせて、実質の効果は2万円です。この記事では、この2階建ての構造を分けて計算します。
なお、この記事は「いくら戻るか」の計算に絞っています。どこまでが医療費として認められるかは医療費控除はいくら?対象になる医療費の範囲、通院にかかった交通費の扱いは医療費控除の交通費、実際に入金される時期は医療費控除の還付金はいつ振り込まれるか、市販薬やサプリの線引きは医療費控除とサプリメントで扱っています。
戻る金額は2段階で決まる
医療費控除で手元に残る金額は、次の2つの合計です。
① 所得税の還付 = 医療費控除額 × 自分の所得税率
② 住民税の減額 = 医療費控除額 × 10%
この2つは、届き方がまったく違います。
| 所得税 | 住民税 | |
|---|---|---|
| 税率 | 5〜45%(課税所得で変わる) | 一律10% |
| どう戻るか | 指定した口座に振り込まれる | 翌年度の税額が下がる(振込はない) |
| いつ | 申告のおおむね3週間〜1か月半後 | 翌年6月以降 |
| 気づきやすさ | 通帳に入るので分かる | 給与天引き額が変わるだけなので気づきにくい |
住民税のほうは口座にお金が入らないので、「還付金が思ったより少ない」と感じる原因になります。ですが実際には、住民税の減額分を含めた合計が、医療費控除の本当の効果です。
住民税の標準税率が10%(市町村民税6%+道府県民税4%)であることは総務省が公表しています。所得税の税率は課税される所得金額によって7段階に分かれます。
所得税の税率表(国税庁 No.2260)
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円 〜 1,949,000円 | 5% | 0円 |
| 1,950,000円 〜 3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円 〜 6,949,000円 | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円 〜 8,999,999円 | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円 〜 17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円 〜 39,999,000円 | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
大事なのは、この表の「課税される所得金額」が年収ではないことです。年収から給与所得控除を引き、さらに基礎控除・社会保険料控除・扶養控除などを引いた後の金額です。会社員の方なら、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた金額がこれにあたります。
医療費控除額の出し方(戻る額の前段)
戻る金額を計算する前に、まず「医療費控除額」を出します。国税庁が示している式はこれです。
医療費控除額 =(実際に支払った医療費の合計額 − 保険金などで補てんされる金額)− 10万円
(最高200万円)
3つの要素があります。
1つ目、支払った医療費の合計額。 その年の1月1日から12月31日までに実際に支払った分だけです。年内に治療を受けても支払いが翌年になれば、翌年分になります。逆に未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象です。
2つ目、保険金などで補てんされる金額。 生命保険の入院給付金、健康保険の高額療養費・家族療養費、出産育児一時金などが該当します。ここには一つ、間違えやすい決まりがあります。
保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。(国税庁 No.1120)
つまり、入院給付金は入院費からだけ引き、引ききれなくても他の通院費からは引かなくてよいということです。入院費15万円に対して入院給付金が20万円出た場合、引くのは15万円までで、余った5万円を歯科の治療費から引く必要はありません。この扱いを知らずに全部を引いてしまうと、控除額を自分で小さくしてしまいます。
3つ目、10万円の足切り。 ここに例外があります。その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を引きます。総所得金額等が150万円なら7万5,000円が足切り額になるので、医療費が10万円に届かなくても控除を受けられます。
足切りの詳しい考え方は医療費控除はいくら?対象になる医療費の範囲と医療費控除はいくらから?10万円の壁と5%ルールで扱っています。
年収別・医療費別の還付額シミュレーション
ここからが本題です。医療費の額と所得税率の組み合わせで、実際にいくら戻るのかを表にします。
前提として、保険金などによる補てんはなし・総所得金額等は200万円以上(足切りは10万円)とします。表の金額は「所得税の還付額」と「住民税の減額分」の内訳と合計です。
所得税率5%の場合(課税所得195万円未満)
| 年間の医療費 | 医療費控除額 | 所得税の還付 | 住民税の減額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 5万円 | 2,500円 | 5,000円 | 7,500円 |
| 20万円 | 10万円 | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 10,000円 | 20,000円 | 30,000円 |
| 50万円 | 40万円 | 20,000円 | 40,000円 | 60,000円 |
| 100万円 | 90万円 | 45,000円 | 90,000円 | 135,000円 |
税率5%の層では、住民税の減額のほうが所得税の還付より大きくなります。 「還付金が少なかった」と感じやすいのはこの層です。実際には翌年の住民税で倍の効果が出ています。
所得税率10%の場合(課税所得195万〜330万円)
| 年間の医療費 | 医療費控除額 | 所得税の還付 | 住民税の減額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 5万円 | 5,000円 | 5,000円 | 10,000円 |
| 20万円 | 10万円 | 10,000円 | 10,000円 | 20,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 20,000円 | 20,000円 | 40,000円 |
| 50万円 | 40万円 | 40,000円 | 40,000円 | 80,000円 |
| 100万円 | 90万円 | 90,000円 | 90,000円 | 180,000円 |
所得税率20%の場合(課税所得330万〜695万円)
| 年間の医療費 | 医療費控除額 | 所得税の還付 | 住民税の減額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 5万円 | 10,000円 | 5,000円 | 15,000円 |
| 20万円 | 10万円 | 20,000円 | 10,000円 | 30,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 40,000円 | 20,000円 | 60,000円 |
| 50万円 | 40万円 | 80,000円 | 40,000円 | 120,000円 |
| 100万円 | 90万円 | 180,000円 | 90,000円 | 270,000円 |
所得税率23%の場合(課税所得695万〜900万円)
| 年間の医療費 | 医療費控除額 | 所得税の還付 | 住民税の減額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 10万円 | 23,000円 | 10,000円 | 33,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 46,000円 | 20,000円 | 66,000円 |
| 50万円 | 40万円 | 92,000円 | 40,000円 | 132,000円 |
| 100万円 | 90万円 | 207,000円 | 90,000円 | 297,000円 |
所得税率33%の場合(課税所得900万〜1,800万円)
| 年間の医療費 | 医療費控除額 | 所得税の還付 | 住民税の減額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 10万円 | 33,000円 | 10,000円 | 43,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 66,000円 | 20,000円 | 86,000円 |
| 50万円 | 40万円 | 132,000円 | 40,000円 | 172,000円 |
| 100万円 | 90万円 | 297,000円 | 90,000円 | 387,000円 |
同じ医療費100万円でも、税率5%の人は13万5,000円、税率33%の人は38万7,000円と、3倍近い差が出ます。医療費控除が「所得控除」であるためで、税率が高い人ほど効果が大きくなる仕組みです。
税率の境目をまたぐと、計算が2段になる
上の表は、控除を引いても税率の区分が変わらない前提で作っています。ですが実際には、医療費控除を引いたことで課税所得が下の区分に落ちることがあります。この場合、還付額は単純な掛け算では出ません。
具体例:課税所得350万円・医療費60万円の場合
課税所得350万円は「330万円〜695万円」の区分なので、税率は20%です。
医療費控除額は、60万円 − 10万円 = 50万円。
これを引くと、課税所得は350万円 − 50万円 = 300万円になります。300万円は「195万円〜330万円」の区分なので、税率は10%に下がります。
このとき還付額は、単純に「50万円×20%=10万円」にはなりません。控除前と控除後の所得税額の差が還付額です。
控除前の所得税 = 3,500,000円 × 20% − 427,500円 = 272,500円
控除後の所得税 = 3,000,000円 × 10% − 97,500円 = 202,500円
所得税の還付 = 272,500円 − 202,500円 = 70,000円
単純計算の10万円ではなく、7万円です。3万円のずれが出ます。
一方、住民税は税率が一律10%なので境目の影響を受けません。50万円 × 10% = 5万円がそのまま減ります。合計すると12万円です。
境目付近の課税所得(195万円前後、330万円前後、695万円前後、900万円前後)にいる方は、単純な掛け算だと還付額を多く見積もってしまいます。 上の表は目安として使い、正確な金額は国税庁の確定申告書等作成コーナーに実際の数字を入れて確認してください。入力すれば自動で計算されます。
1円も戻らないケースがある
医療費控除は所得控除なので、そもそも納めた所得税がなければ、還付するものがありません。 ここを最初に確認しておかないと、書類を集める時間が無駄になります。
還付が出ない、または極端に少なくなるのは次のような場合です。
- その年に所得税を1円も納めていない。 収入が少なく源泉徴収税額が0円の場合、所得税からの還付はありません。ただし住民税は下がる可能性があります。所得税がかからない人でも住民税がかかることはあるためです
- すでに他の控除で所得税がゼロになっている。 扶養控除・住宅ローン控除などで所得税額が0円まで下がっている場合、医療費控除を足しても所得税の還付は増えません。この場合も住民税側の効果は残ります
- 納めた所得税額より、計算上の還付額が大きい。 還付されるのは、その年に納めた所得税が上限です。納税額を超えて戻ってくることはありません
- 医療費が足切り額に届いていない。 総所得金額等が200万円以上なら10万円、200万円未満なら総所得金額等の5%を超えていなければ控除額は0円です
所得税がゼロで住民税だけ下げたい場合は、確定申告ではなくお住まいの市区町村への住民税の申告でも手続きできます。窓口の名称は自治体によって「市民税課」「税務課」などと異なるので、市区町村のホームページで確認してください。
家族の医療費をまとめると、戻る額が増える
医療費控除は、生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費も対象になります(国税庁 No.1120)。ここを使うと、戻る額が大きく変わります。
理由は2つあります。
1つ目、足切りの10万円を1回で済ませられる。 夫が8万円、妻が7万円の医療費を別々に申告すると、どちらも10万円に届かず控除額は0円です。合算して15万円で申告すれば、控除額は5万円になります。
2つ目、税率が高い人が申告したほうが戻る額が大きい。 同じ控除額5万円でも、税率20%の人が申告すれば所得税の還付は1万円、税率5%の人なら2,500円です。家族の中で最も税率が高い人がまとめて申告するほうが、世帯全体で見た効果は大きくなります。
ただし、いくつか注意点があります。
- 「生計を一にする」は同居が条件ではありません。 単身赴任中の家族、進学で一人暮らしをしている子どもも、生活費を送っていれば該当します
- 実際に支払った人が申告します。 「誰の医療費か」ではなく「誰が払ったか」で決まります
- 1つの領収書を2人で分けることはできません。 同じ医療費を夫と妻で按分して両方が申告する、という使い方はできません
なお、税率が高い人にまとめる判断が常に有利とは限りません。総所得金額等が200万円未満の家族が申告すれば足切りが5%になるため、医療費が少額の場合はそちらが有利になることもあります。両方で計算して比べてください。
セルフメディケーション税制とどちらが得か
ドラッグストアで市販薬をよく買う方は、セルフメディケーション税制という別の選択肢があります。こちらは医療費控除の特例で、対象の市販薬の購入費が年12,000円を超えた分(上限88,000円)を控除できます。
重要なのは、通常の医療費控除とは選択適用で、両方を受けることはできない点です。しかも、いったん選んだ後は更正の請求や修正申告でも変更できません。
どちらが得かは、控除額の大小で決まります。
| 通常の医療費控除 | セルフメディケーション税制 | |
|---|---|---|
| 足切り | 10万円(所得200万円未満は5%) | 12,000円 |
| 上限 | 200万円 | 88,000円 |
| 対象 | 治療にかかった医療費全般 | 対象のスイッチOTC医薬品など |
| 追加の要件 | なし | 健康診断・予防接種などの一定の取組が必要 |
| 適用期限 | 期限なし | 令和8年12月31日まで |
たとえば市販薬の購入が年5万円で、それ以外の医療費が3万円だった場合を考えます。合計8万円では通常の医療費控除の足切り10万円に届かないので控除額は0円です。一方セルフメディケーション税制なら、5万円 − 1万2,000円 = 3万8,000円が控除額になります。この場合は後者を選びます。
逆に医療費が合計30万円かかっていれば、通常の医療費控除の20万円のほうが大きく、そちらを選びます。
セルフメディケーション税制の細かい要件は医療費控除とサプリメントで詳しく扱っています。
併用できるか — 他の制度との関係
医療費控除と他の制度の関係を整理します。
| 併用したい制度 | 併用の可否 | 注意点 |
|---|---|---|
| 高額療養費制度 | 併用できる | 高額療養費で戻った分は、医療費から差し引いてから控除額を計算します |
| 出産育児一時金 | 併用できる | 同上。出産費用から差し引きます |
| 出産手当金 | 併用できる | 差し引く必要はありません。医療費を補てんする性格のものではないため(国税庁 No.1124) |
| 生命保険の入院給付金 | 併用できる | その入院にかかった医療費からだけ引きます。引ききれない分を他から引く必要はありません |
| 住宅ローン控除 | 併用できる | ただし所得税がすでに0円まで下がっていると、医療費控除の還付は増えません |
| ふるさと納税(ワンストップ特例) | 注意が必要 | 医療費控除のために確定申告をすると、ワンストップ特例が無効になります。ふるさと納税の分も確定申告書に書いてください |
| セルフメディケーション税制 | 併用できない | どちらか一方の選択。後から変更もできません |
ふるさと納税との組み合わせは、実務でいちばん失敗が多いところです。ワンストップ特例を申請済みでも、確定申告をした時点で特例は使えなくなります。 医療費控除の申告書にふるさと納税の寄附金控除を書き忘れると、住民税の控除が受けられません。
申告の流れ(共通)
戻る金額が分かったら、実際の手続きです。
- その年に支払った医療費を集計する。 領収書、医療費通知(健康保険組合から届く「医療費のお知らせ」)、通院した交通費のメモをそろえます
- 保険金などで補てんされた金額を確認する。 高額療養費・入院給付金・出産育児一時金の支給額を出します
- 医療費控除の明細書を作る。 領収書の添付は不要ですが、確定申告期限から5年間は領収書を保存する必要があります(国税庁 No.1120)
- 確定申告書を作成して提出する。 国税庁の確定申告書等作成コーナー、またはe-Taxを使います
- 還付を待つ。 e-Taxならおおむね3週間程度、確定申告期のピークは1か月〜1か月半程度です
マイナポータル連携を使うと、医療費通知の情報が自動で入力欄に反映されます。集計の手間が大きく減るので、領収書の枚数が多い方には有効です。
手続きの詳しい手順は医療費控除のやり方で解説しています。
戻る額が減る・あとで返すことになる要因
計算どおりに戻らない、あるいは後から修正が必要になるのは、次のような場合です。
- 保険金の見込額と確定額がずれた。 申告時に補てん額が確定していない場合は見込額で計算しますが、後で実際の額と違ったら修正申告または更正の請求で直す必要があります(国税庁 No.1126)
- 対象にならないものを入れていた。 健康診断・人間ドックの費用、予防接種、美容目的の施術、医師への謝礼、差額ベッド代(本人や家族の都合で個室にした場合)は対象外です
- 自家用車のガソリン代・駐車場代を入れていた。 これらは控除の対象になりません(国税庁 No.1122)
- 家族に払った付添料を入れていた。 家族や親類縁者に付添料の名目でお金を払っても対象になりません
- クレジット払いの計上年を間違えた。 信販会社が立替払いをした金額は、立替払いをした年の医療費控除の対象です。分割の返済年ではありません
- ふるさと納税のワンストップ特例が無効になったのに気づかなかった。 確定申告書に寄附金控除を書かないと、住民税が下がりません
医療費控除の明細書の記載内容を確認するため、確定申告期限から5年を経過する日までの間、領収書の提示または提出を求められることがあります。捨てないでください。
よくある質問
医療費が10万円を少し超えただけでも申告する意味はありますか
あります。ただし金額は小さくなります。医療費が12万円なら控除額は2万円で、所得税率10%の人の場合、所得税の還付が2,000円、住民税の減額が2,000円、合計4,000円です。手続きにかかる時間と見比べて判断してください。なお、家族の医療費や通院の交通費を足すと控除額が増えることが多いので、集計する前に諦めないほうが確実です。
還付金が思っていたより少なかったのはなぜですか
3つの理由が考えられます。1つ目は、住民税の分がまだ効いていないこと。医療費控除の効果の半分近くは翌年6月以降の住民税の減額で出るので、口座に振り込まれるのは所得税の分だけです。2つ目は、戻るのは控除額そのものではなく、控除額に税率をかけた金額であること。3つ目は、その年に納めた所得税額が上限であることです。納税額を超えて戻ることはありません。
会社員でも自分で申告する必要がありますか
必要です。医療費控除は年末調整では処理できないので、会社員の方も自分で確定申告をする必要があります。年末調整が済んでいても、源泉徴収票を使って還付申告ができます。還付申告なら翌年1月1日から5年間提出できるので、確定申告期間(2月16日〜3月15日)にこだわる必要はありません。
医療費控除額の上限200万円まで使い切ることはありますか
まれですが、あります。控除額200万円に達するには、保険金などを差し引いた後の医療費が210万円必要です(足切り10万円を加えるため)。長期入院や高額な自由診療がある年には届くことがあります。ただし高額療養費制度で自己負担には上限がかかるため、公的保険が使える治療だけでこの額に達することは少ないです。
過去の年の分もさかのぼって申告できますか
できます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(国税庁 No.2030)。2026年時点なら、2021年分までさかのぼれる計算です。ただし年ごとに別々の申告書が必要で、足切り額もその年の総所得金額等で判定します。詳しくは医療費控除はいつまで?5年さかのぼれる期限の話をご覧ください。
