同じ地震の被害でも、痛んだ場所で使う資金は変わります。作付けを続ける運転資金なのか、壊れたハウスや倉庫を直す資金なのか。上天草市は、この2つに別々の融資を用意し、利息を補給します。どちらも市長の被災証明がなければ使えないので、融資を相談する前に証明を取る必要があります。
上天草市 被災農業者向け利子補給の要点まとめ
正式名:令和8年熊本地震に係る被災農業者への利子補給制度
だれが
- 申請者
- 農業者(個人・法人)
- 対象業種
- 農業
- 利用目的
- 被災後の運転資金・農業用施設の復旧
- 対象地域
- 熊本県上天草市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 無利子化の利子補給(補給額の上限は公式ページに記載なし)
- 補助率
- 貸付利率は無利子(上限4%)。補給は貸付実行日から5年間
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年3月31日まで(融資の承認期間)
利子補給とは、借りた人が払う利息を、県・市・金融機関が代わりに補う仕組みです。元金は補われません。
運転資金と施設復旧資金は何が違う?
公式ページには、2つの資金が並んでいます。使い道と貸付条件が違うので、先に表で見比べてください。
| 項目 | 運転資金 | 施設復旧資金 |
|---|---|---|
| 資金の名前 | 令和8年熊本地震緊急支援資金 | 近代化資金の上乗せ利子助成 |
| 使い道 | 運転資金 | 農業用施設等の復旧 |
| 貸付限度額 | 1,000万円 | 個人1,800万円、法人2億円 |
| 償還期限 | 10年以内(据置3年以内) | 個人15年以内、法人20年以内(据置7年以内) |
| 貸付利率 | 無利子(上限4%) | 実質無利子(上限4%) |
| 利子補給 | 貸付実行日から5年間 | 貸付実行日から5年間 |
償還期限は、借りたお金を返し終えるまでの期間です。据置期間は、そのうち元金を返さず利息だけを払う期間を指します。
施設復旧資金は農業近代化資金(農業の設備や施設のための制度融資)に市が利子を上乗せして助ける形です。そのため対象者が運転資金より絞られます。
うちは対象になる?
共通の条件は次の3つです。施設復旧資金では、被害は「農業用施設等が農業生産に支障を来す程度」のものを指します。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
収入保険は、収入の減少を補う農業者向けの保険です。農業共済も被害を補う仕組みで、どちらかに入っていれば足ります。未加入の場合は、今後加入する旨の誓約書を出せることが条件です。
運転資金には、さらに次の条件が付きます。
- 農業所得が総所得の過半
法人の場合は、農業の売上高が総売上高の過半であることです。公式ページには、農業粗収益200万円以上(法人は売上高1,000万円以上)という条件も書かれています。この条件が「かつ」なのか「または」なのかは、ページの文章からは読み切れません。農林課に確かめてください。
施設復旧資金は、次のどれかであることが条件です。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
主要農業者は、4つの要件をすべて満たす人です。農業所得が総所得の過半または農業粗収益200万円以上(法人は売上高1,000万円以上)、青壮年の家族農業従事者がいること、60歳以上の個人なら後継者がいること、簿記記帳をしていることです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 市長の被災証明が出ていない
- ✕ 保険・共済に入らず誓約もしない
- ✕ 施設復旧で上の対象者に当たらない
どれくらい負担が軽くなる?
補給で軽くなる額は、借りた額と金利で決まります。公式ページに補給額の上限はありません。目安は次のとおりです。
- 運転資金で1,000万円を借りる:1,000万円 × 4% = 最大で年40万円の利息が補われる
- 運転資金で500万円を借りる:500万円 × 4% = 最大で年20万円
- 施設復旧で個人が1,800万円を借りる:1,800万円 × 4% = 最大で年72万円
元金が減らない据置期間の計算です。返済が始まると元金が減るので、利息も減ります。金利が4%より低ければ、補われる額もその分小さくなります。
公式ページの「上限4%」は、補給で無利子になる金利の上限と読めます。4%を超える金利の扱いは公式ページに書かれていません。金融機関で確かめてください。
申請の流れ
- 被災の証明を受ける(農業者→上天草市役所または各支所。罹災証明書か被災証明書がない場合は申請が必要)
- 収入保険か共済の加入を確かめる(農業者。未加入なら加入の誓約書を用意する)
- 取扱金融機関に相談して融資を申し込む(農業者→金融機関。承認期間は2027年3月31日まで)
- 融資が実行される(金融機関→農業者。実行は2027年6月30日までに限る)
- 利子補給の受け方を確かめる(農業者→農林課 農業振興係)
公式ページには、融資の申込は取扱金融機関に相談するとあります。利子補給の手続きを誰がどの書類で行うかは書かれていません。融資の申込時に金融機関で聞くか、農林課(電話 0964-26-5516)に聞いてください。
必要な書類
準備できた 0 / 4
被災状況の証明書類は、施設復旧資金で使います。どんな書類が証明になるかは、公式ページに書かれていません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 承認期間を過ぎた:融資の承認は2027年3月31日までです。実行も2027年6月30日までに限られます。
- 被災の証明がない:市長の証明が条件です。証明書がなければ市役所か支所で申請します。
- 保険・共済に入らない:未加入なら誓約書が必要です。出せない場合は条件を満たしません。
- 施設復旧の対象者でない:認定農業者などに当たらないと、近代化資金の上乗せは使えません。
よくある質問
どんな制度ですか?
令和8年熊本地震で被害を受けた農業者の経営と施設の復旧を支えるため、農業関係の融資の利子を補う制度です。運転資金の「令和8年熊本地震緊急支援資金」と、施設復旧の「近代化資金上乗せ利子助成」の2種類があります。利息は県・市・金融機関が補給し、貸付利率は無利子または実質無利子になります。上限は4%です。
運転資金と施設復旧資金のどちらを使えばよいですか?
使い道で選びます。作付けや経営を続けるための資金なら運転資金、ハウスや倉庫などの農業用施設を直す費用なら施設復旧資金です。限度額は運転資金が1,000万円、施設復旧が個人1,800万円・法人2億円です。両方に当てはまる場合に併用できるかは、公式ページに書かれていません。金融機関か農林課に確かめてください。
被災の証明はどこで取りますか?
上天草市役所または各支所の窓口です。罹災証明書や被災証明書をすでに持っている場合は、それを使えます。持っていない場合は、窓口で証明書の申請手続きが必要です。施設復旧資金では、被災状況が確認できる証明書類も求められます。必要な書類は被害の内容で変わる可能性があるため、窓口で相談してください。
収入保険や農業共済に入っていなくても使えますか?
使えます。条件は、加入していること、または今後加入する旨の誓約書を出せることです。誓約書を出した場合、いつまでに加入するのかは公式ページに書かれていません。農林課に確かめてください。どちらにも入らず誓約もしない場合は条件を満たさないため、借りる前に加入の手続きを考えておきましょう。
運転資金の対象者の条件は何ですか?
被害を市長が証明していること、収入保険か共済に加入していること、農業所得が総所得の過半であることです。法人は農業の売上高が総売上高の過半であることが条件です。公式ページには農業粗収益200万円以上(法人は売上高1,000万円以上)という記載もあります。この読み方は農林課に確認すると確実です。
施設復旧資金は誰でも使えますか?
使えません。熊本県農業近代化資金融通措置要項に定める者が対象です。認定農業者、認定新規就農者、地域計画に位置付けられた者、主要農業者のいずれかになります。主要農業者は、所得または粗収益の基準、家族従事者、後継者、簿記記帳の4つをすべて満たす必要があります。当てはまるかは農林課で確認できます。
貸付の条件はどうなっていますか?
運転資金は限度額1,000万円、償還期限10年以内(据置3年以内)です。施設復旧資金は、個人が限度額1,800万円・償還期限15年以内、法人が限度額2億円・償還期限20年以内で、据置期間はどちらも7年以内です。償還期限は対象者の区分で異なります。利子補給は、どちらも貸付実行日から5年間です。
いつまでに借りればよいですか?
融資の承認期間は2027年3月31日までです。貸付の実行は2027年6月30日までに行う必要があります。承認が3月31日の直前になると、実行までの手続きが間に合わなくなるおそれがあります。金融機関の審査には時間がかかるので、被災証明の取得や保険・共済の確認を先に済ませ、早めに金融機関へ相談してください。
利子補給はどこに申し込みますか?
公式ページには、融資の申込の際は取扱金融機関に相談するとあります。利子補給そのものの申込先や、利息を補給する時期、金融機関を通すのか市に直接出すのかは、書かれていません。この点は担当課の判断になります。上天草市役所 農林課 農業振興係(電話 0964-26-5516)に確認してください。
何年間補給されますか?
貸付実行日から5年間です。運転資金の償還期限は10年以内、施設復旧は個人15年・法人20年以内なので、補給が終わったあとも返済は続きます。5年を過ぎると利子補給はなくなり、通常の金利の利息を払う形になるかは公式ページに書かれていません。返済計画を立てるときは、5年後の利息も金融機関で確かめましょう。
令和8年熊本地震営農再開支援事業とは別ですか?
別の事業です。営農再開支援事業(ハード事業)は、被災した農業用機械・ハウス・畜舎などの修繕や再取得、補強、撤去の費用を、事業費の10分の7から10分の9以内で補助します。この記事の利子補給は、融資の利息を補う制度です。営農再開支援事業にも市長の被災証明が要ります。両方を使えるかは公式ページに書かれていないので、農林課に確かめてください。事業者向けの熊本地震の利子補給は、中小企業者・小規模事業者を対象にした別の制度です。
問い合わせ先はどこですか?
上天草市役所 経済振興部 農林課 農業振興係です。電話は0964-26-5516です。融資の申込は取扱金融機関に相談します。対象になるか、被災証明の取り方、利子補給の手続きなどで迷ったときは、農林課に聞くと確実です。制度の最新の内容は、市の公式ページでも確かめられます。
