この補助金の目的は、創業時の販路開拓を支えることです。市の公式ページに、そう書かれています。そのため、対象は広告宣伝や法人設立などの費用で、店舗の改装費は入りません。
最初に押さえるのは、申請の順番です。補助金は、事業に着手する前に申請し、交付決定を受けてから発注する必要があります。着手とは、申込・発注・契約・支払いのうち最初の行為をいいます。見積書をもらうだけなら、着手には含まれません。
「がんばる岸和田」企業経営支援補助金(創業・起業)の要点まとめ
正式名:「がんばる岸和田」企業経営支援補助金(創業・起業)
だれが
- 申請者
- 創業予定の個人、創業後5年未満の個人事業主・法人
- 対象業種
- 法人税法上の収益事業を行う事業者(対象外業種あり)
- 利用目的
- 開業時の広告宣伝、法人設立、産業財産権の取得、新商品開発
- 対象地域
- 大阪府岸和田市内
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(産業政策課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 10万円(1事業者1回限り)
- 補助率
- 対象経費の1/2(千円未満切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年1月29日(金)必着(予算上限に達し次第終了)
- 事業の完了
- 原則2027年2月26日まで
うちは対象になる?
対象になるには、次の5つにすべて当てはまる必要があります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
個人・法人とも、岸和田市内で創業する予定か、市内で創業して5年未満であることが条件です。特定創業支援等事業は岸和田市の事業で、支援を受けた証明書が要ります。営業所等は営業所・事務所・工場などで、同じ系統の補助金とは、過去の創業支援事業補助金、創業時販路開拓支援事業補助金、この補助金です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 創業した場所が岸和田市外
- ✕ 第二創業
- ✕ 事業に着手したあとの申請
- ✕ 交付決定の日より前に実施した事業
- ✕ 風俗営業・パチンコホール・宗教団体など
- ✕ 事業所が無人の倉庫だけ
第二創業は、今の事業を続けたまま新しく別の事業を始めることです。発注や支払いを先に済ませていると着手したあとの申請になり、申請の後でも交付決定前の発注・支払いは対象外です。
「創業予定」とは、今は事業をしておらず、申請日から6か月以内に市内で創業する人をいいます。創業した場所が岸和田市外だと、あとから市内に移転しても対象外です。市内で創業して、市内で移転した場合は申請できます。
対象業種は「法人税法上の収益事業」を行う事業者です。法人税法施行令で定められた34の事業をいいます。対象外業種の一覧は、市のPDFで確認できます。
条件の「特定創業支援等事業」とは?
国の認定を受けた市の創業支援計画にもとづく、創業相談とセミナーのことです。経営、財務、人材育成、販路開拓の知識を、1か月以上かけて学びます。
受けたあとに、市の産業政策課へ証明書の発行を申請します。証明書は郵送で届き、申請日に即日では出ません。申請の時点で証明書がない人は、先に1か月以上の受講が必要です。
編集部の判断を書きます。この補助金で時間がかかるのは、書類ではなく、この証明書です。創業を決めた時点で、先に相談窓口に行くのが近道です。
窓口の例は、岸和田商工会議所の創業セミナーと創業相談(電話072-439-5023)です。市のページには、ほかの実施機関も載っています。
いくら戻ってくる?
対象経費の半分が補助されます。上限は10万円で、1事業者につき1回限りです。経費は消費税を除いた金額で数えます。
上限の10万円に届くのは、対象経費が20万円以上のときです。補助金額は、千円未満を切り捨てます。
- 個人開業の店が、ホームページの新規作成8万円と、看板の製作・設置7万円:15万円 × 1/2 = 7.5万円
- 経費が15万5千円のとき:15.5万円 × 1/2 = 7.75万円 → 千円未満を切り捨てて7.7万円
- 法人設立の製造業が、登記の登録免許税・公証人手数料・司法書士報酬で12万円、パンフレット制作で8万円:20万円 × 1/2 = 10万円(上限ちょうど)
- 同じ製造業が、経費25万円のとき:25万円 × 1/2 = 12.5万円 → 上限の10万円
- 名刺のデザインと印刷だけで3万円:3万円 × 1/2 = 1.5万円
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 開業時の店舗の改築・改装費
- 作成済みホームページの更新費用
- 配布中のチラシの増刷費
- 自分で作る看板の原材料費
- ホームページのドメイン・サーバー費用、保守点検・メンテナンス料
- 中古品、保険料、振込手数料
- 申請者本人や役員、その親族(3親等以内)が関わる事業者への支払い
対象になるのは、次の4区分です。
- 開業時の広告宣伝費(名刺・パンフレットの作成、ホームページの新規作成、広告媒体への新規掲載、宣材写真、看板、PR動画)
- 法人設立の費用(登録免許税、定款認証の公証人手数料、司法書士等への報酬。本店が市内の場合に限る)
- 産業財産権の取得費用(特許権、実用新案権、意匠権、商標権の出願料・登録料、弁理士報酬)
- 新商品開発の資料購入費、試験・検査費
月額で払う利用料は、月額に換算して最大6か月分までです。実績報告の日までに支払いが終わった分だけが入ります。
申請から受け取りまでの流れ
- 特定創業支援等事業の証明書を取る(事業者→産業政策課。相談とセミナーを1か月以上)
- 見積書を集める(事業者→業者。この段階の見積書は着手に当たらない)
- 交付申請書一式を出す(事業者→産業政策課。事業着手の前日までに。遅くとも2027年1月29日必着)
- 交付決定を待つ(市→事業者。書類に問題がなければ1か月以内に通知が届く)
- 事業を実施して完了する(事業者。2027年2月26日までに、支払いと納品を終える)
- 実績報告を出す(事業者→産業政策課。事業完了後30日か2027年2月26日の早い日に必着)
- 確定通知のあとに請求する(事業者→産業政策課。2027年3月24日必着。請求から約1か月で入金)
法人登記を2027年3月1日から3月31日に行う場合は、事業完了などの期限が3月31日になります。支払いは銀行振込が大原則です。ほかの方法は、先に産業政策課へ相談してください。
必要な書類
準備できた 0 / 11
特定創業支援等事業の証明書は、その支援を受けたことの証明書です。市税の完納証明書は直近3か月のもの、履歴事項全部証明書は法人のみで直近3か月以内のものです。開業届の控えと確定申告の書類は個人のみで、開業届は税務署の受理印があるか、e-Taxの受信通知を添えたものを使います。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 事業に着手したあとで申請した:申込・発注・契約・支払いのどれかを先に行うと、その事業は対象外です。見積書をもらうことは着手に含まれません。
- 交付決定の前に実施した:市のページに、申請と交付決定の日より前に実施した事業は申請も請求もできないと書かれています。申請書を出した日ではなく、交付決定通知が届いたあとに発注します。
- 期限までに書類がそろわなかった:書類が最終日の翌日以降に届くと受け付けられず、そのまま返送されます。必要書類は、期限までにすべてそろえます。
- 銀行振込以外で払った:支払いは銀行振込が大原則です。ほかの方法で払う場合は、必ず事前に産業政策課へ相談します。
似た制度との違いは?
同じ証明書で使える制度が、ほかにもあります。市のページに載っている内容です。
- 登録免許税の軽減:株式会社や合同会社の設立で、資本金の0.7%が0.35%になります。
- 小規模事業者持続化補助金【創業型】:創業後1年以内の小規模事業者が対象で、上限200万円、補助率2/3です。窓口は岸和田商工会議所です。
- 大阪府制度融資の特例と、日本政策金融公庫の貸付利率の引き下げ。
この補助金は、市内で創業した人だけが使える点が違います。登録免許税の軽減も、創業地と証明書を出した自治体が違うと使えません。
よくある質問
創業前でも申請できますか?
できます。創業予定の個人は対象に入っています。ただし、申請日から6か月以内に岸和田市内で創業する予定の人に限ります。特定創業支援等事業の証明書が必要で、申請の時点で持っていない場合は、1か月以上の相談やセミナーの受講が先に要ります。開業届は、申請時に未創業なら事業の完了時に出します。
市外に住んでいても申請できますか?
申請できます。居住地が市外でも、岸和田市内に営業所や事務所を持ち、そこで事業をしていることが書類でわかれば対象です。法人も同じで、本店が市外でも、市内で創業して市内に事業所があれば申請できます。ただし、事業所が無人の倉庫だけの場合は、事業所とは認められず対象外です。
他の市で創業して、岸和田市に移転した場合は?
対象外です。岸和田市外で創業した事業者は、市内へ移転しても申請できません。逆に、市内で創業して市外へ移った場合も対象外です。申請できるのは、市内で創業して、市内で移転した場合です。このときは、市内で創業したこと、移転したこと、申請日に市内で事業をしていることを書類で示します。
店舗の改装費は対象になりますか?
対象になりません。補助の対象は、開業時の広告宣伝費、法人設立費、産業財産権の取得費、新商品開発の資料購入費や試験・検査費です。居抜き物件の改築や改装は、広告宣伝費に当たらないため使えません。看板の製作・設置は対象です。ただし、自分で作る看板の原材料費は対象外です。
ホームページの保守費やドメイン代も対象ですか?
対象外です。ホームページの新規作成にかかる費用は対象ですが、ドメイン・サーバー費用と、保守点検やメンテナンスの料金は入りません。作成済みのホームページの更新費用も対象外です。月額で払う利用料は、月額に換算して最大6か月分までです。実績報告の日までに支払いが終わった分だけが対象になります。
申請したあとで、経費を追加できますか?
追加できる場合があります。上限の10万円に届いていなければ、変更申請を出して追加できます。たとえば申請額が2万円なら、追加できるのは8万円までです。ただし、交付確定のあとと、予算上限を超える場合は追加できません。当初の事業に必要と認められないものも追加できないため、事前に産業政策課へ相談してください。
個人事業主のときに受けていて、法人成りしたら?
申請できません。名称が違う過去年度の補助金も含めて、一度でも交付を受けた事業者は対象外です。個人事業主として受けたあと法人成りしても、同じ事業者として扱われます。創業支援事業補助金や創業時販路開拓支援事業補助金を受けた場合も同じです。この補助金は、1事業者1回限りです。
ほかの補助金と同時に申請できますか?
同じ事業で他の補助金を申請中でも、この補助金は申請できます。ただし、同じ経費の満額を両方に計上することはできません。事業経費内訳書には、他の補助金の名前と交付予定額を書きます。他の補助金の申請内容と金額がわかる書類も出します。実績報告などの時点で、他の補助金の交付決定通知書の提出が必要です。
完納証明書が出ない場合はどうしますか?
ケースごとに代わりの書類があります。開業後初めての事業年度が終わっておらず、市から一切の税が課されていない法人は、事業年度が記載された定款の全ページの写しで代えられます。今年度に転居した個人事業主は、1月1日時点の住所がわかる書類で代えられます。納税猶予を受けている場合は、完納後に対象となります。
補助金はいつ入金されますか?
流れは3段階です。書類に問題がなければ、申請から1か月以内に交付決定通知書が届きます。事業を終えて実績報告を出すと、問題がなければ1か月以内に交付確定通知書が届きます。そのあと交付請求書を出し、提出から1か月程度で入金されます。請求書の提出期限は、原則2027年3月24日必着です。
補助金で買った看板や権利を手放すとどうなりますか?
耐用年数を過ぎる前に処分すると、返還が必要になる場合があります。処分とは、目的外使用、譲渡、交換、貸し付け、担保に供することです。耐用年数は、看板が3年、特許権が8年、商標権が10年などです。やむを得ず処分する場合は、先に市長の承認を受けます。返還額の上限は、その財産に出た補助金の額です。
問い合わせ先はどこですか?
岸和田市役所 魅力創造部 産業政策課 事業者支援担当です。電話は072-423-9485で、場所は市役所別館4階です。事業着手の前に申請する制度なので、発注や契約の前に相談しておくと安全です。予算上限に達し次第、受付が終わります。最新の内容は、市の公式ページでも確認できます。
