県の補助金をもらっていなくても、草津市の補助金だけ申請できるのか。できません。市の補助金は、滋賀県産業支援プラザの補助金で交付を受けた設備だけが対象で、県への申請が先に要ります。
この記事では、どの設備が市の対象になり、どこで線が引かれるかを順に整理します。県の補助金は予算額に達して2026年10月15日に受付を終えているため、市の補助金を使えるのは、すでに県の交付決定を受けた事業者です。市への申請は2027年3月31日までです。
草津市 省エネ・再エネ等設備導入加速化補助金の要点まとめ
正式名:草津市省エネ・再エネ等設備導入加速化補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(草津市内に事業所を持つ中小企業者等)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 省エネ設備・再生可能エネルギー設備の導入
- 対象地域
- 滋賀県草津市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(温暖化対策室へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 最大300万円(指定避難所等の太陽光+蓄電池。ふつうは210万円)
- 補助率
- 対象経費の1/3(指定避難所等の再エネ設備は1/2)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月3日〜2027年3月31日
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。省エネ設備は、省エネ診断(エネルギー管理士などによる事業所全体の診断)も受けている必要があります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
中小企業者等とは、中小企業等経営強化法の中小企業者などのうち、次のみなし大企業を除いたものです。大企業が株式の2分の1以上を持つ会社、3分の2以上を持つ会社、役員の2分の1以上を大企業の役員・職員が兼ねる会社が外れます。愛する協定は、市と事業者が脱炭素の取組を約束する協定で、県の交付決定前に結ぶこともできます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県の補助金を受けていない
- ✕ 県の旧補助で入れた設備の更新
- ✕ 県外の業者だけに発注する
- ✕ 設備1つの市内分が60万円未満
最後の60万円は、会社全体ではなく設備ごと、しかも草津市内の分だけで数えます。県に100万円で申請していても、草津市内の分が30万円なら対象外です。複数の事業所があるときは、申請書に草津市内分だけを書きます。
発注先は、ファイナンスリースやオンサイトPPAで入れる場合と、県内に発注・施工できる業者がいない場合を除き、県内に本社か支店を持つ事業者に限られます。県外の業者に契約してから知っても、やり直しはききません。
ファイナンスリースは、途中解約できず、費用を借り手がすべて負担するリース契約です。オンサイトPPAは、事業者が自分の費用で施設に太陽光を設置し、その電気を施設の使い手に売る契約です。
いくら戻ってくる?
対象経費の3分の1と、設備ごとの上限額を比べて、小さいほうが補助額です(千円未満切り捨て)。設備の市内分が60万円を下回ると、1円も出ません。
- 空調を更新する:経費240万円 × 1/3 = 80万円。省エネ設備の上限は「100万円」か「削減量1GJにつき1万円」の小さいほうで、削減が60GJなら60万円 → 補助額は60万円
- 工場の設備を大きく入れ替える:経費400万円 × 1/3 = 約133万円 → 上限の100万円(削減が150GJ以上のとき)
- 屋根に太陽光8kWを載せる:経費240万円 × 1/3 = 80万円。上限は1kWあたり4万円なので8kW × 4万円 = 32万円 → 補助額は32万円
- 太陽光10kWと蓄電池を同時に入れる:経費500万円 × 1/3 = 約166万円。上限は1kWあたり7万円なので10kW × 7万円 = 70万円 → 補助額は70万円
- 照明をLEDにする:市内分の経費45万円 → 60万円に届かず対象外
太陽光と蓄電池を組み合わせた場合の上限は210万円、既設の太陽光を自立出力付きに更新して蓄電池を入れる場合は120万円です。市から指定避難所などに指定された施設は、補助率が1/2に、1kWあたりの額も10万円(上限300万円)に上がります。
太陽光や蓄電池を考えているなら、県の「促進区域内再エネ導入促進事業補助金」のほうが上限が高いことがあります。ただしそちらを使うと、市の補助金とは併用できません。どちらが得かは、設置する場所が県の促進区域に入るかで決まります。県の窓口(滋賀県産業支援プラザ)で確かめてください。
何に使える?
対象にならないもの
- 建屋(小水力発電を除く)
- 既存設備の撤去費(対象設備の導入に直接必要なものを除く)
- 土地の取得費・賃借料(リース代)
- 消費税・地方消費税
- 生産設備と事務用機器(省エネ設備として)
対象になるもの
- 本工事費(設備の導入に必要な工事)
- 付帯工事費(本工事に付く必要最小限の工事)
- 設備費(機械装置の購入・製造・据付)
省エネ設備は、省エネ診断で助言や提案を受けた設備が対象です。工場の生産ラインや事務用のパソコンは、省エネになっても外れます。照明をLEDにするときは、滋賀県が運営する「びわ湖カーボンクレジット倶楽部(LED照明)」への入会も要ります。
対象設備の例は、LED照明、空調、冷蔵冷凍設備、給湯設備、変圧器、屋根の断熱、太陽光発電、蓄電池です。ほかに風力・小水力・バイオマス・燃料電池などもあり、設備ごとに出力や容量の下限が決まっています(太陽光+蓄電池なら発電出力5kW以上、蓄電池は3kWh以上など)。
申請の流れ
市への申請は最後です。先に県の手続きを終えます。
- 省エネ診断を受ける(事業者→診断機関。県への申請の前。再エネ設備のリース・オンサイトPPAは不要)
- 県の補助金に交付申請する(事業者→滋賀県産業支援プラザ。県の受付は予算額に達して終了)
- 交付決定を待ち、県内の業者と契約して工事する(事業者→県内の施工業者)
- 県へ実績報告と交付請求を出す(事業者→産業支援プラザ。工事の完了と報告は2027年2月10日まで)
- 県の確定通知を受けたら、市へ交付申請する(事業者→草津市 温暖化対策室。2027年3月31日まで)
- 市の決定と額の確定の通知を受け、補助金を受け取る(草津市→事業者)
市への申請書は、実績報告書と交付請求書を兼ねた1枚です。県の確定通知が出てから市に出すので、県の手続きが遅れると市の締切に間に合わなくなります。
必要な書類
準備できた 0 / 6
このほかに市長が必要と認める書類を求められることがあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 県の交付決定が取り消された:事業効果の報告などで県が交付決定を取り消すと、市も取り消し、返還を求めることがあります。
- 要綱に反した・内容が要件を満たさない:不正や不適当な行為があった場合も、決定の取消しと返還の対象です。
- 50万円以上の財産を目的外に使った:取得価格が50万円以上の設備は、耐用年数の間、売却や貸し付けなどに市の承認が要ります。承認なしで処分すると返還を求められるおそれがあります。
- 同じ事業者が2回目を申請した:交付を受けられるのは、同一の事業者につき1回です。
- 帳簿を残していない:収支の帳簿と証拠書類は、事業の完了後5年間の保存が決められています。
併用・過去の補助金との関係
国・県・市町村などの補助金を受けるときは、その額を対象経費から引きます。ただし、滋賀県補助金は引かなくてよいと決められています。県の補助を受けたあとでも、市の補助額の計算では経費が減りません。
当年度に1つの事業所が受けられる設備は、原則どれか1つです。省エネ設備と太陽光発電(または太陽光+蓄電池)、V2H単体と太陽光発電(または太陽光+蓄電池)の組み合わせだけは同時に認められています。
よくある質問
県の補助金を受けていなくても申請できますか?
申請できません。市の補助金は、令和8年度の滋賀県産業支援プラザ省エネ・再エネ等設備導入加速化補助金の交付を受けた設備が対象です。県の補助金は予算額に達して2026年10月15日に受付を終えていて、新しく県に申請することはできません。すでに県の交付決定を受けているかどうかが、市の補助金を使える分かれ目です。県の交付決定通知書があるなら、市への申請の準備を進めてください。
愛する協定とは何ですか。いつ結べばいいですか?
草津市と事業者が結ぶ、脱炭素の取組を約束する協定です。市の補助金を申請するには締結が条件になります。県の交付決定が出るのを待たなくても、事前に結べると市のページに書かれています。市への申請書には協定の締結書の写しを付けるので、県の手続きと並行して市の温暖化対策室で手続きを済ませておくと、最後の申請で慌てません。
省エネ診断は市でも改めて受ける必要がありますか?
改めて受ける必要はありません。省エネ診断は県の補助金の申請に必要なもので、市の交付申請の前に受け直す必要はないと市のページに書かれています。再エネ設備のうちファイナンスリースやオンサイトPPAで入れる場合は、省エネ診断そのものが要りません。診断は県への申請より前に受けるので、時期だけ先に押さえておきましょう。
設備の経費が60万円に届かない場合はどうなりますか?
対象外です。補助対象設備ごとに、補助対象経費の総額が60万円を下回る事業は補助されません。設備ごとの見積もりで確かめます。県に出した額が大きくても、市内分で数えるので注意が必要です。LED照明を市内で45万円だけ入れるような小さな工事は、市の補助の対象になりません。
県内に複数の事業所があります。経費はどう計算しますか?
草津市内の分だけを算出して申請します。県には全事業所分の100万円で申請していても、市への申請は草津市内の分で行います。市内の分が30万円しかなければ、60万円を下回るため対象外です。見積書や契約書は事業所ごとに内訳が分かるようにしておくと、市の申請でそのまま使えます。
県外の業者に発注してもいいですか?
原則としてできません。設備を発注する先も施工する先も、県内に本社か支店などの事業所を持つ事業者に限られます。例外は、ファイナンスリースやオンサイトPPAで入れる場合と、県内に発注・施工できる事業者がいない場合です。契約する前に、見積もりを取る業者の所在地が滋賀県内かを確かめてください。
過去に県の補助金をもらった設備を入れ替えても使えますか?
使えません。過去に県の省エネ設備整備事業補助金などを使って入れた設備の更新は、対象外です。また省エネ設備は、過去に県の省エネ設備向けの補助金を受けた事業者そのものが対象になりません。一方、省エネ設備で県の旧補助を使った事業者が、今回新たに太陽光発電設備を入れる場合は対象になります。ただし、過去に県の補助で入れた太陽光の更新は外れます。
太陽光と蓄電池を入れるなら、市と県のどちらの補助金を使えばいいですか?
県の促進区域内再エネ導入促進事業補助金のほうが、補助限度額が高くなる場合があります。ただし、それを受けられる場合は市の補助金と併用できません。促進区域に入るかどうかや、上限額の差は、公益財団法人滋賀県産業支援プラザの案内で確かめてください。市の窓口も、案内に沿って県への問い合わせを勧めています。
申請はいつまでにすればいいですか?
市への交付申請の受付は、2026年9月3日から2027年3月31日までです。ただし先に県の手続きがあり、県の工事完了と実績報告の期限は2027年2月10日です。市に出せるのは県の確定通知を受けたあとなので、実際には県の期限から逆算して動きます。工事が間に合うかを、施工業者と日程で詰めておきましょう。
太陽光の自家消費は条件がありますか?
あります。補助を受けた発電設備の電力は、自家消費するのが原則です。余った電力を売ることは差し支えありませんが、1事業所あたり年間3,600kWh以上、かつ発電量の50%以上を自家消費する必要があります。売電を主な目的にした設備は対象になりにくいので、事業所の電力使用量と見比べて設備の規模を決めてください。
問い合わせ先はどこですか?
草津市 環境経済部 温暖化対策室 温暖化対策係(電話 077-561-6581)です。県の補助金そのものについては、公益財団法人滋賀県産業支援プラザに問い合わせます。対象の設備に当たるか、市内分の経費をどう分けるかなど、迷う点は県と市の両方に先に確かめておくと、あとで書類を出し直さずに済みます。
