離島で店や工房を開くとき、人を雇う費用まで補助の対象になるのか。三島村のこの補助金では、新しく雇う人の給与も対象経費に入ります。創業なら最大450万円、設備投資を伴う事業拡大なら最大1,200万円です。
申請したい場合は、書類を出す前に令和8年11月9日(月)午後5時までに担当へ事前連絡が必要です。連絡を飛ばして書類だけ出す、という順番は想定されていません。
三島村 雇用機会拡充事業補助金の要点まとめ
正式名:令和9年度特定有人国境離島地域社会維持推進交付金【雇用機会拡充事業】
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(雇用の創出が条件)
- 利用目的
- 雇用増を伴う創業・事業拡大
- 対象地域
- 鹿児島県三島村
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(定住促進課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 1,200万円
- 補助率
- 補助対象事業費の75%以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年12月11日まで(公募要領は12月9日と記載)
- 事業の完了
- 2028年3月31日まで
名前に「交付金」と付いていますが、国に申請する制度ではありません。国の交付金(特定有人国境離島地域社会維持推進交付金)を財源に、三島村が民間事業者向けに出す補助金で、申請先は三島村の定住促進課です。
うちは対象になる?
次のどれかに当たり、しかも村内で雇用を生み出す計画であれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
事業拡大は「三島村内に住所のある事務所」で行うことが条件です。村内に事務所がない場合は、創業か村外での創業(村の商品やサービスの販売が主目的)に当たるかを、事前連絡のときに担当へ確かめてください。創業と個人事業主の事業拡大では、住民票抄本の提出が求められます。交付要綱は創業を「村内に居住して創業する者」と定めています。
新しく雇う人は、週の所定労働時間が20時間以上の常用雇用(期間を定めない雇用、または1か月を超える期間を定めた雇用)が最少単位です。週20時間未満の雇用は雇用に数えません。村内に住んで創業する場合は、自分を雇用に数えられます。
次のいずれかに当たると対象外です。
- ✕ 対価を得ない活動(事業として行わない)
- ✕ 村税を滞納している
- ✕ 暴力団排除条例に該当する
- ✕ 行政の補助金・委託で行う事業
- ✕ 同じ事業者の2件目の申請
公募要領は、ビジネスとして成り立つ事業に出す補助金だと説明しています。どう対価を得て事業を営むかが不明確な施設改修や設備購入は対象外です。
よく誤解されるポイント
「雇用を増やす」が条件で、事業が続く見込みも見られる
この制度は、島に雇用を増やす創業・事業拡大に出る補助金です。交付要綱の第4条には、補助事業が終わったあとも雇用が続く、または増える見込みがあること、売上か付加価値額が増える蓋然性が高いこと、事業資金を自己資金か金融機関から調達できる見込みがあることが並んでいます。村が掲げる採択の基準も、島外の需要を取り込む事業、島の暮らしに必要な商品やサービスの不利を改善する事業、転入者を増やす事業、訪日外国人の受け入れ環境を整える事業などです。
審査では、3人以上の常用雇用がある事業を優先します。それ以外でも、地域の歴史や文化に根ざした事業は採択するとされています。一方で、島内の同業他社と差別化しにくい事業、短期の需要や官公需をあてにした事業、元々採用する予定だった人の人件費を載せた事業は採択されないと公募要領に書かれています。
村外で創業する場合も申請できる
「三島村の事業」でなければ使えないと思われがちですが、公式ページは主として三島村の商品やサービスの販売を目的に、村外で創業する人も対象に挙げています。ただし、雇用を生み出す場所は村内であることが条件です。
事前連絡が先、書類は後
公式ページは「申請を希望する際は、事前連絡期限までに必ず担当までご連絡ください」と書いています。個別相談は電話での予約が必要で、持参するのは事業計画書、収支予算書、見積書などです。村役場へ行けない場合はリモートでも受けられます。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 令和8年11月9日(月)午後5時まで | 事前連絡 |
| 事前連絡後〜11月20日(金)まで | 個別相談(要予約・原則1時間) |
| 12月11日(金)午後5時 | 申請書類の提出締切(役場必着。公式ページの記載) |
| 令和9年2月頃 | 審査会 |
| 令和9年3月頃 | 内示通知 |
| 令和9年4月頃 | 交付決定 |
提出締切は、公式ページが12月11日(金)、公募要領が12月9日(金)と書いていて食い違います。令和8年12月9日は水曜日なので、曜日が合うのは11日の方です。どちらかを確かめられるまでは、早い方の12月9日午後5時までに届くように準備してください。担当(099-222-3141)への確認が確実です。
いくらもらえる?
上限額は、区分ごとに決まっています。
| 区分 | 対象経費の上限 | 補助額の上限 |
|---|---|---|
| 創業 | 600万円 | 450万円 |
| 事業拡大(設備投資を伴う) | 1,600万円 | 1,200万円 |
| 事業拡大(その他) | 1,200万円 | 900万円 |
補助率は、公募要領に「補助対象事業費の75パーセント以内」とあります。残りは自己負担です。公式ページと交付要綱には補助率の記載がなく、公募要領だけに書かれています。表の補助額の上限は、3区分とも対象経費の上限の75%(600万円の75%が450万円、1,600万円の75%が1,200万円、1,200万円の75%が900万円)です。
人件費には単価の上限があります。給与・賃金は、常勤が月額35万円、非常勤が月額20万円、パート・アルバイトが日額8千円までです。
- 創業で常勤1人を雇い、月35万円を12か月:35万円 × 12か月 = 420万円(創業の対象経費の上限600万円のうち、人件費で420万円を使う計算です)
- パート1人を月20日勤務で雇う:8千円 × 20日 = 16万円(1か月分)
- 設備投資を伴う事業拡大で上限に当たる例:対象経費1,600万円 × 75% = 1,200万円
- 上限に届かない例:設備投資を伴う事業拡大で対象経費が400万円なら、400万円 × 75% = 300万円が補助の上限で、残りの100万円は自己負担です
人件費で枠を使い切ると、設備や改修に回せる額が減ります。区分の上限は、人件費と設備費を合わせた枠です。創業者本人は雇用に数えられますが、代表者や役員の人件費は対象になりません。
何に使える?
自家用車やパソコンなど、資産形成につながる買い物は対象外です。先に対象にならないものを挙げます。
対象にならないもの
- 自家用車の購入など、資産形成につながる経費
- パソコン、電話、FAX、タブレットなど、汎用性が高く事業に直接必要か判別できない物品
- 土地・建物の取得、新築
- 売上増加につながらない、老朽化した設備や施設の単なる更新
- 国など他の補助事業の対象になっている経費
- 事業採択日以前に契約や支出をした経費
- 代表者、役員、生計を一にする三親等以内の親族への人件費
- 住居と建物が分かれていない部分の改修費や賃料
対象になるもの
- 設備費(機械、装置、器具、備品の購入・リース・設置。中古品は価格設定の適正性が明確なものに限る)
- 改修費(事業に使う建物と付属設備の改修)
- 広告宣伝費(広告掲載、ホームページ、パンフレット、販促費、調査費、出店料、専門家への謝金、旅費など)
- 店舗等借入費(事業のために新たに借りる事務所・店舗の賃料)
- 人件費(事業拡大の場合は新たに雇う人に限る)
- 島外からの事務所移転費、研究開発費、従業員の教育訓練経費
設備費や改修費は、売上が増えることが前提です。短期間しか使わないものは、購入ではなくリースやレンタルで対応するよう公募要領が求めています。一方で、資格取得などの教育訓練費も、離島では取得できない資格(小型船舶免許、クレーン技師など)や、創業・事業拡大に直接必要な研修に限られます。求職者の人材育成にかかる経費は対象外です。
申請の流れ
- 担当へ事前連絡する(事業者→定住促進課 雇用機会拡充事業担当。令和8年11月9日午後5時まで。電話は099-222-3141で、平日の8時30分から17時まで)
- 個別相談を受ける(事業者→定住促進課。11月20日まで。事前に電話で予約し、事業計画書・収支予算書・見積書を持参する)
- 申請書類を出す(事業者→三島村役場。12月11日午後5時必着)
- 審査を受け、内示を待つ(令和9年2月頃に審査会、3月頃に内示)
- 交付決定を受けてから事業を始める(令和9年4月頃の交付決定。事業は交付決定日以降。この募集は来年度予算の成立前に申請だけ先に受け付けるもので、補助対象者の決定と予算の執行は令和9年4月1日以降です)
- 事業を完了し、実績報告を出す(事業者→村長。完了から20日以内か、翌年度の4月10日のいずれか早い日まで)
実施期間は令和9年4月1日以降の交付決定日から、令和10年3月31日までです。地域社会の維持に特に重要と村が認める事業は、最長5年の計画も申請できます。ただし、採否は年度ごとに判断されます。
事業計画書には、業績評価指標(付加価値額、経常利益、売上高のどれか1つ)を選び、交付決定の3年後までの目標を書きます。申請する事業が鹿児島県の計画(特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画)のどこに合うかも書きます。事業計画書は3年分の計画で作ります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
様式1〜3は公式ページの公募要領・様式欄からダウンロードできます。記入例つきの様式も載っています。開業届は創業の場合に必要ですが、交付決定後の提出です。改修や設備設置を行う場合は、建物の位置図、改修前の写真、仕様書も付けます。書類は令和9年度公募要領の「応募手続き」にもとづいています。個別相談の際に、最終の一覧を確認してください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定より前に始めた:公式ページは事業開始を交付決定日以降とし、公募要領は事業採択日以前に契約や支出をした経費を対象外としています。見積を取るだけなら問題ありませんが、発注や契約は交付決定を待ってください。
- 対象外の経費を入れた:資産形成につながる買い物(自家用車、土地・建物など)や、汎用性が高い物品(パソコン、電話、FAX、タブレット)は対象になりません。迷う経費は、申請前に担当へ確認してください。
- 補助金を別の事業に使った:目的外の使用や不正があれば、交付決定が取り消され、返還を求められます。受け取ったあとの取り消しでは、年10.95%の加算金がつきます。
- 取得した設備を勝手に処分した:補助で取得した財産を目的外に使う、譲る、貸す、担保に入れるには、あらかじめ村長の承認が要ります。
- 報告を怠った:申請年度を含む3年間、毎年、事業の状況を報告します。帳簿と証拠書類は、事業完了の日の属する年度の終了後5年間保存します。
併用・消費税のこと
国など他の補助事業の対象になっている経費は、この補助金の対象外です。同じ経費で二重に補助を受けることはできません。
消費税の仕入控除税額(あとで税務署から控除される分)が確定したときは、村へ報告します。控除分が出た場合は、返還を求められることがあります。
補助金は原則、事業が終わってから精算して払われます。それまでの資金は自分で用意します。公募要領は、内閣府の特定有人国境離島地域事業活動支援利子補給事業も案内しています。指定の金融機関(鹿児島銀行など6機関)から、無利子または低利の融資(最長5年、上限7,200万円)を受けられる可能性があります。
設備費と改修費については、すでに払った額の4分の3を限度に、概算払(確定前の前払い)を受けられる仕組みがあります。ただし対象になるのは必要があると認められた場合で、人件費や広告宣伝費は含まれません。
よくある質問
三島村に住んでいなくても申請できますか?
申請できる場合があります。公式ページは、三島村で創業する人、村内の事務所で事業拡大する人のほかに、主として三島村の商品やサービスの販売を目的に村外で創業する人も対象に挙げています。ただし、雇用を創出する場所は村内であることが条件です。創業と個人事業主の事業拡大では住民票抄本の提出が求められるため、村外に住む人がどの書類を出せるかは、事前連絡の際に担当へ確かめてください。
事前連絡をしないと申請できませんか?
公式ページには「申請を希望する際は、事前連絡期限までに必ず担当までご連絡ください」とあります。期限は令和8年11月9日(月)午後5時です。連絡のあと、11月20日までに個別相談を電話で予約して受けます。書類だけ先に出す進め方は、公式の流れにありません。早めに099-222-3141(定住促進課)へ電話してください。
補助率はいくらですか?
補助対象事業費の75%以内です。公募要領に書かれていて、公式ページと交付要綱には補助率の記載がありません。補助額の上限は、創業が450万円、設備投資を伴う事業拡大が1,200万円、その他の事業拡大が900万円で、いずれも対象経費の上限の75%にあたります。たとえば設備投資を伴う事業拡大で対象経費が400万円なら、補助は最大300万円で、残りの100万円は自己負担です。
人を雇う費用も補助されますか?
補助されます。新しく雇う従業員やパート・アルバイトの給与は対象経費の「人件費」に入ります。事業拡大の場合は、新たに雇う人に限られます。上限は常勤が月額35万円、非常勤が月額20万円、パート・アルバイトが日額8千円です。代表者、役員、生計を一にする三親等以内の親族への人件費は対象になりません。
パソコンは補助対象になりますか?
対象になりません。公式ページは、自家用車やパソコンの購入など、資産形成につながる経費は対象外と書いています。公募要領はさらに、パソコン、電話、FAX、タブレットなど、汎用性が高く事業に直接必要かどうか判別しにくい物品も対象外としています。設備費は、創業や事業拡大に必要な機械、装置、器具、備品のうち、売上増加につながるものが対象です。判断に迷う物品は、申請前に担当へ確かめてください。
創業と事業拡大で上限額はどう違いますか?
創業は対象経費600万円、補助額は上限450万円です。事業拡大は2つに分かれ、設備費または改修費を伴う場合は対象経費1,600万円・補助額上限1,200万円、伴わない場合は対象経費1,200万円・補助額上限900万円です。設備を入れるかどうかで、同じ事業拡大でも上限が300万円変わります。計画の段階で、どちらの区分に当たるかを確かめてください。
交付決定の前に設備を発注してもいいですか?
避けてください。公式ページの流れでは、事業開始は交付決定日以降です。交付決定は令和9年4月頃の予定で、事業の実施期間も令和9年4月1日以降の交付決定日から始まります。見積を取ったり業者と相談したりするのは構いませんが、発注・契約・着工は、交付決定の通知を受けてから行うのが安全です。
補助金はいつ受け取れますか?
原則として、実績報告のあとに補助額が確定し、そのあとの支払いです。補助事業が終わった時点で村長に実績報告書を出し、村が内容を審査して額を確定します。ただし設備費と改修費は、すでに払った額の4分の3を限度に、概算払を受けられる場合があります。それまでの費用は、自己資金や金融機関の資金で立て替えることになります。公募要領は、そのための無利子または低利の融資(利子補給事業)の案内も載せています。
申請したあとにやることはありますか?
あります。補助事業者は、申請年度を含む3年間、毎年、事業の状況を村長に報告します。帳簿と証拠書類は、事業完了の日の属する年度の終了後5年間保存します。補助で取得した設備を目的外に使う、譲る、貸す、担保に入れるなどのときは、あらかじめ村長の承認が必要です。事業の完了後も続く義務があるため、計画の段階で確認してください。
問い合わせ先はどこですか?
三島村定住促進課の雇用機会拡充事業担当です。電話は099-222-3141で、土日祝日を除く平日の8時30分から17時までつながります。事前連絡も個別相談の予約も、ここが窓口です。個別相談は役場庁舎内で行いますが、来庁が難しい場合はリモートでも受けられます。提出締切の日付の食い違いや村外在住者の書類など、公式ページで分からない点も、この窓口で確かめられます。
