国の電気・ガス料金支援は、低圧と高圧が対象です。特別高圧の電気は入っていません。この空白を埋めるために、大分県が独自に出すのがこの補助金です。
国の支援のように、料金から自動で値引きされることはありません。自分で申請しなければ、補助は受けられません。受付は2026年11月20日の17:00までで、期限後は修正書類も受け付けません。
大分県 特別高圧電気価格激変緩和対策事業費補助金の要点まとめ
正式名:大分県特別高圧電気価格激変緩和対策事業費補助金
だれが
- 申請者
- 特別高圧で受電する中小企業・テナント(個人事業主を含む)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 電気料金の負担軽減(2026年7〜9月分)
- 対象地域
- 大分県内の事業所(発電施設を除く)
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者に当たること
いくら
- 補助上限額
- 使用量1kWhあたり1.8円・2.3円(予算超過時は上限調整)
- 補助率
- 全額支給(上限額未満に限る)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年11月20日(金)17:00まで(開始は10月19日)
- 事業の完了
- 申請と同時に報告(支払いは2027年3月頃)
うちの会社は対象になる?
次の項目にすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
特別高圧とは、供給電圧が20,000ボルト以上で受電する方式です。大規模な工場や商業施設で使われています。
対象は2通りです。電力会社と自分で契約して受電する事業者(手引きの呼び方は「直接受電者」)と、運営者が代表で契約した工場や商業施設に入居し、その電気料金を負担するテナント(「間接受電者」)です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 一般社団・財団・社会福祉法人
- ✕ 区画の使用量を測っていないテナント
- ✕ 県外の事業所で受電している
県内に本社があっても、県外の事業所の受電分は対象外です。逆に、本社が県外でも、県内の事業所で受電していれば対象です。個人事業主と、大企業の関連会社(いわゆるみなし大企業)は対象に含まれます。
中小企業基本法の中小企業者は、業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっています。どちらか一方を満たせば該当します。
| 業種 | 資本金・出資額 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
いくら戻ってくる?
補助額は、月ごとの特別高圧の電気使用量に、次の単価をかけた額です。補助率は10/10以内です。
| 使用月 | 単価(1kWhあたり) |
|---|---|
| 2026年7月分 | 1.8円 |
| 2026年8月分 | 2.3円 |
| 2026年9月分 | 1.8円 |
1円未満は切り捨てます。「何月分」かは、請求書に書かれた表記で決まります。表記がなければ、利用期間で判断します。
計算例です。
- 工場が3か月とも月20万kWhを使った:7月36万円 + 8月46万円 + 9月36万円 = 118万円
- 事業所が7月に5万kWhを使った:5万kWh × 1.8円 = 9万円
- 商業施設のテナントが、毎月3,000kWhを使った:5,400円 + 6,900円 + 5,400円 = 1.77万円
申請額の合計が予算の2億473万円を超えると、予算の範囲内で上限額が設けられます。上限額の具体的な数字は、公式ページにありません。満額が出るかどうかは、締切後の集計次第です。
何に使える?
この補助金に使い道の制限はなく、対象は電気の使用量です。先に対象にならないものを挙げます。
- 7〜9月分以外の電気使用量
- 特別高圧以外(低圧・高圧)の電気使用量
- 自分で払っていない分(入居するテナントが使った電気など)
- 発電施設での受電
対象になるのは、2026年7〜9月分の特別高圧の電気使用量です。電気料金をいつ払ったかではなく、使った月で決まります。
直接受電者で、入居するテナントが使った電気がある場合は、自分で払っている分の使用量が分かる書類も出します。
申請の流れ
- 受電の書類をそろえる(事業者。7〜9月分の請求書、契約書、中小企業であることの証明)
- 申請書のExcelに入力する(事業者。県の案内ページの様式。「入力フォーム」シートに入れると各様式に転記される)
- オンラインフォームで送る(事業者→大分県。11月20日17:00まで。郵送は不可)
- 届いた自動返信メールを確かめる(事業者。「ご申請が完了しました。」の件名)
- 交付決定の通知を受ける(大分県→事業者。2027年2月中旬〜下旬にメールで届く)
- 振込を待つ(大分県→事業者。2027年3月頃)
申請書は、実績報告書と一体の様式です。通知が届いたあとの請求書は県から送られ、それで請求したものとして扱われます。
自動返信メールを受け取るため、@jimukyoku-public.jp と @his-world.com からのメールを受信できる設定にしておきます。
期限を過ぎると、修正書類や追加資料があっても受け付けられず、辞退扱いになります。書類に不備がありそうなら、早めに送ってください。
必要な書類
準備できた 0 / 8
申請書と誓約書は、同じExcelファイルにあります。直接受電者は電力会社の請求書と契約書、間接受電者は運営者の請求書と賃貸借契約書を出します。請求書に使用量がなければ、使用量が分かる書類を足します。
中小企業の証明は、次のどれか1つです。資本金で確かめる法人は、発行から3か月以内の登記簿謄本を出します。従業員数で確かめる法人は、受付印のある直近の法人事業概況説明書を出します。個人事業主は、受付印のある直近の確定申告書を、マイナンバーを黒塗りにして出します。電子申告なら受付印は要りません。
通帳の写しは、申請者名義の表紙と見開きページです。
誓約書は、暴力団などと関わりがないことを誓う書面です。県が警察本部に照会することへの同意も含みます。Excelの入力フォームには、代表者の生年月日を入れる欄があります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 期限に間に合わなかった:2026年11月20日の17:00を過ぎると、修正も追加提出も受け付けません。
- 使用量が確認できない:テナントで自社の区画の使用量が測られていないと、対象になりません。
- まとめて申請した:直接受電者が、入居するテナント分をまとめて申請することはできません。
- 古い様式を使った:過去の回の交付申請書兼実績報告書は使えません。県の案内ページにある様式を使います。
- 予算が足りなかった:申請額の合計が予算を超えると、上限額が設けられて満額にならないことがあります。
今回の回と複数施設の扱い
この補助金には、過去の回もあります。要綱の附則には、令和5年度から令和8年度6月補正予算までの適用が並んでいます。今回の記事が扱うのは、令和8年7〜9月分の回です。過去の回の条件や様式は、使えません。
同じ事業者が運営する複数の施設は、施設ごとに申請します。自家発電設備のある工場に入居するテナントは、特別な取扱いが必要になることがあります。事前に補助金窓口へ相談してください。
よくある質問
個人事業主も申請できますか?
申請できます。県のFAQは、個人事業主も補助対象事業者に含まれると答えています。ただし、大分県内の事業所で特別高圧の電気を受電していることが前提です。中小企業であることの証明には、受付印のある直近の確定申告書の写しを使います。マイナンバーは黒塗りにして出してください。電子申告なら受付印は要りません。
大企業の関連会社(みなし大企業)は対象ですか?
対象に含まれます。中小企業基本法の中小企業者は、資本金か従業員数の上限で決まります。大企業が出資する会社でも、この基準を満たしていれば対象です。大企業が運営する商業施設に入居するテナントも対象になります。ただし、資本金も従業員数も上限を超える会社は対象外です。
社団法人や社会福祉法人は申請できますか?
申請できません。県のFAQは、一般社団法人、財団法人、社会福祉法人などは補助対象事業者に含まれないと答えています。対象は、中小企業基本法の中小企業者に限られます。経済産業省からの事務連絡で、特別高圧で受電する中小企業への支援を念頭に交付金を使うよう依頼があったためと、FAQに書かれています。
自社の区画の電気使用量が測られていないテナントは対象ですか?
対象になりません。この補助金は、電気使用量が確認できる場合に限ります。施設の運営者から届く請求書に使用量が書かれていない場合は、使用量が分かる書類を運営者に出してもらい、一緒に提出します。そもそも区画の使用量が測られていないときは、申請できません。
本社が県外の会社でも申請できますか?
申請できます。県のFAQは、本社の所在地は関係ないと答えています。大分県内の事業所で特別高圧で受電していれば対象です。反対に、本社が県内にあっても、県外の事業所で受電している分は対象外です。対象かどうかは、受電している事業所の所在地で決まります。申請の際は、県内の事業所分の請求書を用意します。
自社が特別高圧で受電しているか、どう確認しますか?
特別高圧は、供給電圧が20,000ボルト以上の受電です。直接受電者は、電力会社との契約書で確かめられます。商業施設などに入居するテナントは、施設の運営者に確認してください。運営者が特別高圧で受電していることを示す書類を、事務局に直接出します。そのため、テナントの賃貸借契約書に記載がなくても問題ありません。
申請書類は郵送できますか?
郵送では受け付けていません。県の案内ページにあるオンラインフォームから申請します。申請書類のExcelに入力し、電気使用量や受電の書類、中小企業の証明書、通帳の写しを添付して送ります。正常に受け付けられると、自動返信メールが届きます。件名を必ず確かめてください。
補助額はいつ分かり、いつ振り込まれますか?
補助額は、2027年2月中旬から下旬ごろに分かる予定です。「交付決定及び額の確定通知書」がメールで届きます。振込は2027年3月ごろの予定です。請求書は県から同時に送られ、それで請求したものとして扱われます。申請の時点では、いくら出るかは確定していません。
補助額に上限はありますか?
1事業者あたりの上限は、公式ページに書かれていません。ただし、申請額の合計が予算額を超える場合は、予算の範囲内で上限額が設けられます。予算額は2億473万円です。上限が付く場合の金額は、締切後に決まります。そのため、計算した額が満額で出るとは限りません。
開店や閉店をしたテナントも対象ですか?
補助金の対象期間である7〜9月の途中に、開店または閉店したテナントも対象になります。ただし、その期間の電気使用量を確認できることが条件です。サブテナント、つまり商業施設と契約しているテナントが又貸しする区画に入居しているテナントも、対象になります。使用量の書類は、運営者に確認してください。
複数の施設がある場合はどう申請しますか?
施設ごとに申請します。同じ事業者が運営する複数の施設は、まとめて申請できません。テナント分を、直接受電者がまとめて申請することも認められません。それぞれの受電者が、自分の分を申請します。自家発電設備のある工場に入居する場合は、事前の相談が必要です。
問い合わせ先はどこですか?
大分県特別高圧電気補助金窓口です。電話は0120-989-592で、平日の9:00から17:00に受け付けています。県の産業GX推進室にも、問い合わせ先があります。対象かどうか迷うときや、書類の用意に不安があるときは、申請の前に連絡してください。受付期限後の修正は、認められません。
