高度先端産業立地奨励金は、工場だけでなく研究所の投資にも出ます。研究所のほうが率が高く、中小企業と中堅企業は15%です。ただし愛知県の補助金に認定されることが交付の条件で、市だけでは完結しません。
同じ市のページに、よく似た企業再投資促進奨励金も並んでいます。二つは併用できないので、先に違いを押さえておくと迷いません。
岡崎市 高度先端産業立地奨励金の要点まとめ
正式名:高度先端産業立地奨励金(県連携)
だれが
- 申請者
- 企業(法人)
- 対象業種
- 先端技術を使う物の製造・その研究開発
- 利用目的
- 工場・研究所の新増設と設備投資
- 対象地域
- 愛知県岡崎市
- 従業員数
- 工場は雇用5人以上増(大企業10人)、研究所は規定なし
いくら
- 補助上限額
- 上限10億円(他の奨励金と併用時も合計10億円が上限)
- 補助率
- 固定資産取得費用の8%〜15%
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年3月31日(締切は窓口で確認)
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
既存の工場で設備投資をする場合も、市のページは対象に含めています。
先端分野の例は、航空宇宙、環境・新エネルギー、健康長寿、情報通信、先端素材、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーです。「高度かつ先端的」の線引きは、公表資料に書かれていません。自社の事業が例に近いかは、認定申請の前に窓口で確かめてください。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 土地の取得費だけを使う投資
- ✕ 着工の後で認定申請を出す
- ✕ 企業再投資促進奨励金と同じ投資で受ける
企業区分と条件
交付の条件は、会社の規模で変わります。区分は4つで、投資額の下限と雇用の条件が違います。
中小企業者は、中小企業基本法で決まる規模の会社です。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、製造業は資本金3億円以下または従業員300人以下で、どちらか一方を満たせば該当します。中堅企業は、産業競争力強化法で定める中小企業より大きい区分です。基準の中身は窓口で確かめてください。
みなし大企業は、大企業が株式の半分以上を持つなど、大企業の影響下にある会社です。市の企業再投資促進奨励金の要綱が、この定義を置いています。この奨励金の要綱は取れませんでしたが、同じ区分名が表にあります。
| 企業区分 | 工場 | 研究所 |
|---|---|---|
| 大企業 | 投資50億円以上・雇用10人以上増・8% | 投資5億円以上・雇用の定めなし・12% |
| 中堅企業 | 投資2億円以上・雇用5人以上増・10% | 投資2億円以上・15% |
| 中堅企業(みなし大企業) | 投資2億円以上・雇用5人以上増・8% | 投資2億円以上・12% |
| 中小企業 | 投資2億円以上・雇用5人以上増・10% | 投資2億円以上・15% |
| 中小企業(みなし大企業) | 投資2億円以上・雇用5人以上増・8% | 投資2億円以上・12% |
率は、土地を除く固定資産の取得費用にかけます。
いくらもらえる?
投資額に、企業区分と施設で決まる率をかけます。
- 中小企業が工場に設備を入れる(3億円):3億円 × 10% = 3,000万円
- 中小企業が研究所を建てる(2億円):2億円 × 15% = 3,000万円
- みなし大企業の中小企業が研究所を建てる(2億円):2億円 × 12% = 2,400万円
- 大企業が工場に投資する(50億円):50億円 × 8% = 4億円
- 大企業が研究所に投資する(100億円):100億円 × 12% = 12億円 → 市の「最大10億円」まで
同じ2億円でも、中小企業の工場は2,000万円、研究所は3,000万円です。差は1,000万円になります。
上限について、市は「最大10億円」としています。県の分を含めて上限がどう働くかは、公表資料で確認できませんでした。大型の投資を考えているなら、見積もりの段階で窓口に聞いてください。
何に使える?
対象にならないもの
- 土地の取得費用
- 企業再投資促進奨励金で受ける投資
対象になるもの
- 工場・研究所の新設・増設にかかる固定資産の取得費用
- 既存の工場での設備投資にかかる取得費用
固定資産取得費用とは、建物や機械設備など、土地を除く固定資産を取得するための費用です。
申請の流れ
- 窓口に相談する(事業者→岡崎市 商工労政課 ものづくり支援係。計画の早い段階で)
- 認定申請書を出す(事業者→岡崎市。着工の30日前まで)
- 県の補助金の認定を受ける(事業者→愛知県。市の交付の条件。時期は窓口で確認)
- 着工して投資を進める(事業者。鍬入れや地鎮祭も着工に含む)
- 市から交付を受ける(岡崎市→事業者。手続きと時期は窓口で確認)
市の資料は、認定申請書類の準備に時間がかかる場合が多いので、なるべく早く相談するよう勧めています。
着工日の30日前を過ぎた認定申請は受け付けられません。 工程表には、申請日を逆算して入れてください。
必要な書類
準備できた 0 / 2
添付する書類の一覧は、公表資料に書かれていませんでした。市の工場等建設奨励金では、建設計画の概要書、雇用計画書、図面などを出す決まりです。この奨励金は手続きと条件が違うと市が明記しているので、窓口で一覧をもらってください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 県の補助金に認定されない:市の資料は、交付を受けるには県の補助金への認定が必要と書いています。県で認定されなかった場合の扱いは、公表資料に記載がありません。
- 着工の後で申請した:認定申請は着工日の30日前までです。工事に入ってから出しても間に合いません。
- 雇用の条件を満たせない:工場は、中小企業と中堅企業で5人以上、大企業で10人以上の雇用増が交付要件です。
- 再投資促進奨励金と一緒に受けようとした:二つは併用できません。同じ投資で両方は受けられません。
他の奨励金と併用できる?
併用できるかは、組み合わせで決まります。
- 工場等建設奨励金・倉庫等建設奨励金(市独自):併用できます。合計の上限は10億円です
- 企業再投資促進奨励金(県連携):併用できません
工場等建設奨励金は、新しい工場にかかる事業所税の資産割と固定資産税に相当する額を交付します。こちらは投資額に率をかけます。計算の土台が違う二つで、併用は市のページが認めています。
企業再投資促進奨励金との違い
どちらも県連携の奨励金です。会社の履歴と対象分野で分かれます。
| 区分 | 高度先端産業立地 | 企業再投資促進 |
|---|---|---|
| 会社の履歴 | 公表資料に条件の記載なし | 県内20年以上・市内10年以上 |
| 対象分野 | 航空宇宙、先端素材、バイオなど | 次世代自動車、ロボットなど |
| 投資額の下限 | 中小・中堅2億円 | 中小・中堅1億円 |
| 雇用 | 工場は増員、研究所は規定なし | 25人以上を維持 |
| 率 | 工場8〜10%・研究所12〜15% | 8〜10% |
市に長く根を張っていない会社は、履歴の条件がない高度先端のほうが入口になります。長年の立地がある会社は、両方の条件を見比べて、どちらか一方を選びます。
よくある質問
土地の購入費も補助の対象になりますか?
対象になりません。市のページは、固定資産取得費用に土地の分は含まれないと明記しています。対象は、建物や機械設備など、土地を除く固定資産の取得にかかった費用です。用地の購入が大きい計画では、対象になる投資額が小さく見えます。投資額の下限をどの費用で数えるかは、窓口で確かめてください。
研究所だけの新設でも申請できますか?
できます。先端分野の製造や研究開発を行う工場等を新増設または設備投資するときが対象で、研究所の交付要件は工場とは別の表です。研究所は工場より率が高く、中小企業と中堅企業は15%、大企業は12%です。雇用の増加数は、表では大企業だけ「規定なし」とあり、ほかは空欄でした。空欄の扱いは窓口で確かめてください。
既存の工場で機械を入れ替えるだけでも対象ですか?
市のページには「新増設又は設備投資するとき」とあり、設備投資だけでも対象になる書き方です。ただし投資額の下限と雇用の増加数は、企業区分ごとに決まっています。工場の中小企業なら、投資2億円以上で雇用5人以上増です。入れ替えだけで雇用が増えない計画は、この条件を満たせるか、先に窓口で確かめておくと安心です。
県の補助金に認定されなかったら、市の奨励金はどうなりますか?
市の資料は、交付を受けるには愛知県の補助金(資料では「21世紀高度先端産業立地補助金」)に認定される必要があると書いています。県で認定されなかった場合の扱いは、公表資料に記載がありませんでした。市と県の申請をどの順で進めるかも含めて、早い段階でものづくり支援係に相談してください。電話は0564-23-6287です。
認定申請はいつまでに出しますか?
着工日の30日前までです。着工日には、鍬入れや地鎮祭も含まれます。工事の契約や発注を、認定の前にしてよいかは、公表資料に記載がありません。ただし着工の30日前を過ぎると認定申請ができないので、工程表を作る段階で、申請日を逆算して入れておくと安全です。投資の計画が固まりしだい、早めに相談してください。
企業再投資促進奨励金とは、どちらを選べばいいですか?
二つは併用できないので、どちらか一方です。再投資は、県内で20年以上、市内で10年以上続けている企業が対象です。この奨励金には、会社の履歴の条件が書かれていません。中小企業が工場に投資するなら、率はどちらも10%ですが、投資額の下限は再投資が1億円、こちらが2億円です。研究所なら、こちらの15%が有利です。
工場等建設奨励金と併用できますか?
併用できます。市のページは、工場等建設奨励金と倉庫等建設奨励金との併用を認めています。ただし併用したときの交付上限額は、合計で10億円です。工場等建設奨励金は、新しい工場にかかる事業所税の資産割と固定資産税に相当する額を交付する市独自の制度で、この奨励金とは計算の土台が違います。申請の窓口はどちらも同じ課です。
大企業でも申請できますか?
できます。大企業の条件は、工場が投資50億円以上、雇用10人以上増で、率は8%です。研究所は投資5億円以上、雇用の定めはなく、率は12%です。中小企業や中堅企業より、投資額の下限が高く設定されています。大企業に当たるかは、中小企業者にも中堅企業者にも当たらないかで決まります。区分に迷うときは窓口へ。
みなし大企業とは何ですか?
中小企業や中堅企業でも、大企業の影響が強い会社を指す区分です。市の企業再投資促進奨励金の要綱は、同じ大企業が発行済株式の2分の1以上を持つ会社などと定めています。この奨励金の要綱は取れませんでしたが、表に同じ区分名があり、率が下がります。工場は10%が8%、研究所は15%が12%です。株主構成を確認して窓口に相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
岡崎市 経済振興部 商工労政課 ものづくり支援係です。電話は0564-23-6287、メールは shoko@city.okazaki.lg.jp です。開庁時間は月曜から金曜の9時〜16時で、祝日と12月29日〜1月3日は休みです。市の資料は、認定申請書類の準備に時間がかかることが多いので、なるべく早く相談するよう案内しています。
