愛知県の商業振興事業費補助金は、商店街や組合が開く夏まつり、共同セール、ECサイトづくりなどの費用を支えます。申請者は個店ではなく団体です。個店が単独で申請する形は、公式の対象団体に入っていません。
通常の募集は6月30日で終わり、8月7日から追加募集が始まっています。締切は11月30日です。今年度は「空き店舗対策事業」が新しく加わりました。
地域商業活動活性化事業補助金の要点まとめ
正式名:商業振興事業費補助金(地域商業活動活性化事業)
だれが
- 申請者
- 商店街組織・組合・商工会など団体(個店の単独申請は不可)
- 対象業種
- 指定なし(商店街・商業系の団体の事業)
- 利用目的
- まつり・共同セール・研修・PR・デジタル化などの商業活性化
- 対象地域
- 愛知県内
- 従業員数
- 規定なし(団体の会員数で補助率が変わる)
いくら
- 補助上限額
- 最大270万円(1事業90万円×区分違いで最大3事業)
- 補助率
- 会員51者以上は1/5(20%)、30者以下は40%以内(会員数で変わる)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 追加募集は2026年8月7日〜2026年11月30日(当日消印有効)
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで
自分の団体は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
対象になる団体の種類は、公式に次のとおり挙がっています。商店街振興組合や発展会などの商店街組織、事業協同組合・商工組合・協業組合、若手や女性の経営者団体、商工会・商工会議所・まちづくり会社、その他準拠法に基づく法人、それらを含む連合組織です。
商店街組織に当たるかどうかは県が認めます。構成員の相当数が近接して営業し、買物の場として認識されていることなどが目安です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 個店や個人の単独申請
- ✕ 政治・宗教団体、営利目的の団体
- ✕ 他の県費補助を受ける事業
- ✕ 年度内に終わらない事業
「その他準拠法に基づく法人」は、インバウンド対策事業と空き店舗対策事業では対象外です。空き店舗対策事業では、若手・女性経営者団体も対象から外れます。
いくら補助される?
補助率は、団体の会員数で決まります。補助金額の上限は1事業90万円です。補助対象経費が20万円に満たない事業は、そもそも申請できません。
| 会員数 | 賑わい創出・インバウンド・空き店舗 | 地域課題対応(通常) | 地域課題対応(未来を拓くプロジェクトII期の指定団体) |
|---|---|---|---|
| 1〜30者 | 40%以内 | 40%以内 | 80%以内 |
| 31〜50者 | 30%以内 | 30%以内 | 60%以内 |
| 51者〜 | 20%以内 | 20%以内 | 40%以内 |
過疎・離島地域の団体は、会員数に関わらず1〜30者の率が使えます。申請の総額が予算を上回ると、率が下がることもあります。
- 会員25者の商店街がまつりに100万円かける:100万円 × 40% = 40万円
- 会員40者の組合が共同セールに80万円かける:80万円 × 30% = 24万円
- 会員60者の連合組織が大型イベントに450万円かける:450万円 × 20% = 90万円(上限に当たる)
- 会員25者の商店街で、事業費120万円に出店料30万円の収入がある:(120万円 − 30万円) × 40% = 36万円
最後の例が、収入のある事業の計算です。収入を引いた額が、対象にならない経費を除いた額より小さいときは、小さい方が補助対象経費になります。出店料や参加料などの収入は、収支予算書に必ず書いてください。書き漏らすと、補助金の返還になることがあります。
区分の違う事業なら、1団体で最大3事業まで申請できます。同じ目的の事業は、1つにまとめられます。公式の例は「商店街まつり(夏・冬)」です。
何に使える?
対象にならない経費
- 粗品(第三者に譲れないものを除く)、賞品、賞状
- 家賃・光熱費・事務費など、事業だけに限れない費用
- 謝礼や軒先借用代など、料金設定が明確でない費用
- 配布用の図書の購入費
- 組合の従業員や組合員、その従業員の労働にかかる費用
- 敷金・礼金、改装費・修繕費(空き店舗対策でも同じです)
- 飲食費、組合員の旅費・宿泊費
- 繰り返し使える物品の購入費
- 消費税・地方消費税、委託事務手数料
- 現金・小切手で払った原則1万円以上の費用
対象になる経費
- 会場費:会場借上料、設営・撤去費、警備費、講習会資料の印刷費、ECサイト構築費
- 謝金:講師やタレント、司会者の謝金と旅費
- 広告費:チラシ・ポスターの印刷費、ホームページ作成費、新聞・ラジオ・テレビの広告料、看板の作成・設置費
- その他:効果測定の調査費、客層・人流の分析調査費、振込手数料
- 空き店舗対策事業だけ:家賃と不動産仲介手数料(年度内に支払いが終わるもの)
諸経費、講師のあっせん手数料は、1枚の請求書の対象経費の10%以内です。有償ボランティアや従事者への謝礼は、事業の前日・当日・翌日の会場作業に限り、1人1日1万円以内で対象になります。
申請の流れ
追加募集の期間は、補助の対象にできる事業の期間とも重なります。事業に着手できるのは8月7日以降です。
- 事業の中身と予算を決める(団体→総会や理事会。議事録を残します)
- 申請書類をそろえる(団体→県の案内ページ。Excelの様式を使います)
- 県の窓口に申請する(団体→所管する県機関。11月30日の当日消印まで)
- 交付決定を受けて事業を行う(団体。写真と領収書を残します)
- 実績報告を出す(団体→県。完了日から30日後か2027年4月5日の早い方まで)
- 完了検査を受けて、請求する(県職員が訪問。金額が確定してから振り込まれます)
申請先は、団体を所管する県経済産業局の各課か、所在地を管轄する県民事務所などです。愛知県商店街振興組合連合会、名古屋市商店街振興組合連合会、愛知県中小企業団体中央会、愛知県商工会連合会のいずれかを経由して出すこともできます。
補助金は精算払です。事業が終わって金額が確定するまで、お金は入りません。事業費は、いったん団体の資金で立て替えます。
必要な書類
準備できた 0 / 9
事前着手届は、交付決定の前に事業を始めるときだけ、申請と一緒に出します。届けが受理されても、交付決定は約束されません。定款などは、前回出したものから変わっていなければ省略できます。会員名簿は、会員数が51者以上の団体は不要です。写しを出すときは、代表者の原本証明が要ります。
総会などの議決が間に合わないときは、議決後に書類を出す旨の「誓約書」で先に申請できます。議事録は、通常分では「議事録作成日か6月30日の早い方まで」に出すと示されています。追加募集分の期限は公式に記載がないため、県の担当課に確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 申請より前に事業を始めた:申請は、事業を開始する前に出します。開始日は、会場の利用申請や印刷物の手配の最初の日です。先に動く必要があるときは、県に相談します。
- 収入を書き漏らした:出店料や参加料は、収支予算書に書きます。事業費から収入を引いて補助額を出すためです。収入が不透明な事業には補助できません。
- 1万円以上を現金で払った:支払いは銀行振込が原則です。個人名義のカードやキャッシュレス決済も対象外です。団体名義のカードは認められます。
- 領収書の宛名や内訳が違う:宛名は申請書の団体名にします。但し書きが空欄や「一式」だと、補助の対象になりません。
- 年度内に終わらなかった:事業は2027年3月31日までに完了する必要があります。収益が出たときは、補助金が減額されます。
- 決定が取り消された:不正や条件違反で取り消されると、補助金の返還に加えて、受け取った日から年10.95%の加算金がかかります。
今年度の変更点と併用
今年度の説明資料には、変更点が3つ載っています。
- 「空き店舗対策事業」の新設(空き店舗対策だけでは対象になりません。賑わい創出などの事業と組み合わせます)
- 家賃、不動産仲介手数料、人流分析調査費が対象経費に追加
- 従事者への謝礼・給与を対象にするときの様式が「誓約書兼領収証」に変更
空き店舗の家賃を補助の対象にできるのは、この事業だけです。ただし敷金・礼金と改装費は対象になりません。
他の県費補助金を受ける事業は対象外です。同じ内容で別の県の補助金に申請する前に、県に相談してください。
よくある質問
商店街の1店舗だけでも申請できますか?
個店の単独申請は、公式の対象団体に挙がっていません。対象は、商店街振興組合や発展会などの商店街組織、事業協同組合、商工会、まちづくり会社といった団体です。お店が商店街組織や組合に入っているなら、団体としてまつりや共同セールを企画してもらい、申請者を団体にする形になります。団体の窓口に早めに声をかけておくと、書類や総会の準備が間に合います。
商店街組織と認めてもらうには、何が要りますか?
県が次の4点に照らして判断します。中小の小売・サービス業の事業者が構成員で、相当数が近接して営業していること。消費者から、まとまった買物の場として認識されていること。人や車が常時通れる道路を含むこと。活動する区域を規約や会則に明記していること。認められるか不安なときは、申請の前に所管の県機関へ相談してください。
追加募集と通常の募集は、何が違いますか?
違いは募集期間と事業の開始日です。通常分は4月1日から6月30日まで、追加募集は8月7日から11月30日までです。補助の対象になる事業の期間は、通常分が4月1日から、追加募集分は8月7日から、どちらも2027年3月31日までです。補助率や上限額、対象経費は同じです。通常分に申請した団体も、区分の違う事業なら追加募集で申請できます。合計は最大3事業までです。
補助率はどう決まりますか?
団体の会員数で決まります。賑わい創出・インバウンド・空き店舗の各事業では、1〜30者が40%以内、31〜50者が30%以内、51者以上が20%以内です。地域課題対応事業は、「商店街の未来を拓くプロジェクトII期」の指定団体だと率が2倍になります。指定を受けるには、地域未来構想を作って市町村を通じて県に申請し、外部審査を受ける必要があります。
事業が終わる前に、補助金を受け取れますか?
受け取れません。補助金は精算払です。事業が終わったら実績報告を出し、県職員の完了検査を受けて、金額が確定してから支払われます。事業にかかる費用は、いったん団体の資金で払います。実績報告の期限は、完了日から30日後か2027年4月5日の早い方です。資金繰りが厳しい団体は、事業の規模を決める段階で、立て替えられる額を確かめておきましょう。
事業の効果測定とは、何をするのですか?
申請のときに、4つの調査から選んで実施します。歩行者通行量調査、来店者数調査、売上高調査、役立ち度調査と参加者数の調査です。商店街組織は、原則として歩行者通行量調査を行います。事業を行った日の前後各1日に、同じ条件で数えます。結果は参考様式で県に報告し、調査の記録は5年間保存します。調査費は対象経費にできます。
空き店舗の家賃は補助されますか?
空き店舗対策事業で、年度内に支払いが終わる家賃と不動産仲介手数料は対象になります。ただし、空き店舗対策だけでは対象になりません。空き店舗を使った賑わいづくりや販売促進などの事業とセットで申請します。敷金・礼金と、改装費・修繕費は対象外です。この事業に申請できる団体は限られ、若手・女性経営者団体や準拠法に基づく法人は含まれません。
領収書で気をつけることはありますか?
宛名は、申請書の団体名にします。日付は事業の実施期間内に入れます。内容がわかる内訳が要り、但し書きが空欄や「一式」だと対象になりません。領収書には必要な額の収入印紙を貼り、相手方の押印か署名をもらいます。1万円以上は銀行振込が原則です。コンビニ払いは団体名義なら可能ですが、個人名義のカードやキャッシュレスは認められません。
謝礼を払って手伝ってもらう人の費用は対象ですか?
有償ボランティアへの謝礼は、事業の前日・当日・翌日の会場での警備、設営・撤去、清掃、運営に限り、1人1日1万円以内で対象です。受け取った人の署名などを記した「誓約書兼領収証」(別紙⑧)の提出が要ります。組合の従業員、組合員、その従業員の労働にかかる費用は対象外です。今年度は、この様式が従事日と内容を書く形に変わりました。
申請の締切は、いつまで有効ですか?
追加募集の申請は2026年11月30日の当日消印有効です。ただし、予算額に達した場合は、期限の前に受付が終わることがあります。申請書の準備には、総会での議決や会員名簿の整理などで時間がかかります。事業は、申請を出してから始めるのが原則です。秋以降にイベントを予定している団体は、早めに県の窓口へ相談しておくと安心です。
申請書類はどこで手に入りますか?
愛知県商業流通課の概要ページから、Excelの申請書をダウンロードします。通常用と、未来を拓くプロジェクトII期の指定団体用で、ファイルが分かれています。計算式が入っているので、変更しないでください。令和8年度用のファイルを使います。手書きで作りたいときは、計算式のないファイルを商業流通課に頼めます。記入例のPDFも同じページにあります。
問い合わせ先はどこですか?
愛知県経済産業局中小企業部商業流通課の商業振興グループです。電話は052-954-6337、メールはshogyo@pref.aichi.lg.jpです。申請書類の提出先にあたる県民事務所などでも相談できます。事業の内容が補助の対象になるか、先に着手してよいかなど、迷ったときは申請の前に確かめておくと、書類の出し直しや対象外を防げます。
