ひとり親家庭になっても、医療費は自動では安くなりません。新宿区の「ひとり親家庭等医療費助成」で医療証の交付を受けると、親と子の保険診療の自己負担が軽くなります。
所得が限度額以上だと対象外で判定には本人だけでなく同居の親やきょうだいの所得も使われます。最初に、自分の世帯が対象に入るかを確かめてください。
新宿区 ひとり親家庭等医療費助成の要点まとめ
正式名:ひとり親家庭等医療費助成制度
だれが
- 申請者
- 個人(児童を監護・養育する父母または養育者)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 福祉・医療(ひとり親家庭の医療費)
- 対象地域
- 東京都新宿区
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 上限額の記載なし(課税世帯は1割負担、非課税世帯は負担なし)
- 補助率
- 保険診療の自己負担分から、一部負担金等相当額を除いた額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 公式ページに期間の記載なし(窓口で随時申請)
- 公式サイト
- 新宿区「ひとり親家庭等医療費助成制度」
うちは対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
児童は、18歳に達した日以後の最初の3月31日までの子です。中度以上の障害があれば20歳未満まで対象になります。「ひとり親」には、離婚と死別のほか親が重度の障害(身体障害者手帳1〜2級程度)の場合、生死不明の場合、1年以上遺棄されている場合なども入ります。婚姻によらず生まれた児童で、子の父(父子家庭なら母)に扶養されていない場合も対象です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 生活保護を受けている
- ✕ 申請者か児童が無保険
- ✕ 児童が施設に入所している
- ✕ 児童が里親に委託されている
- ✕ 所得が限度額以上
離婚したのに対象外になるのは、どんなとき?
離婚していても異性と「生計を同じくしている」と見なされると対象外です。区のページは、次のどれかに当たる状態をこう呼んでいます。
| 区分 | 生計を同じくするとされる状態 |
|---|---|
| 法律上 | 元配偶者や事実上の配偶者などと婚姻関係にある |
| 住民票 | 異性と同じ住所になっている |
| 実態 | 住所は別でも、実際に同居している。または定期的な訪問があり、生活費の補助も受けている |
住民票が別なら安全、とは限りません。3つ目は、実際に同居しているか、定期的に訪ねてきて生活費の援助も受けている場合です。事実婚も含まれるため、判断に迷う状況では申請の前に育成支援係へ電話で聞くと確実です。
窓口の負担はどうなる?
助成額に上限はありません。医療証を出すと、窓口の負担は世帯の住民税の状況で次のようになります。
| 世帯の区分 | 窓口で払う額(保険診療) |
|---|---|
| 住民税の課税世帯 | 医療費の1割 |
| 住民税の非課税世帯 | 負担なし |
申請者本人が非課税でも、同居の直系血族やきょうだいが課税されていれば、課税世帯になります。入院時の食事療養費などは助成の対象外です。
1割の負担にも月ごとの上限があります。
| 区分 | 自己負担の上限(月) |
|---|---|
| 個人ごとの外来 | 18,000円 |
| 世帯ごとの外来・入院 | 57,600円 |
| 世帯の上限(12か月で4回目から) | 44,400円 |
保険診療の総額(10割分)で5万円の通院をしたとき課税世帯の計算は次のとおりです。
- 窓口の3割:50,000円 × 3割 = 15,000円
- 医療証を出して払う額:50,000円 × 1割 = 5,000円 → 差額の10,000円が助成
- 非課税世帯なら、払う額は 0円
総額が25万円の月は、1割が25,000円で外来の上限18,000円を超えます。25,000円 - 18,000円 = 7,000円は、あとで助成の申請をすると払い戻されます。
所得の限度額はどこまで?
所得が限度額以上だと、制度を受けられません。令和8年1月から12月の申請には、令和6年中の所得と、次の限度額が使われます。
| 扶養親族の数 | 本人(申請者) | 配偶者・扶養義務者 |
|---|---|---|
| 0人 | 2,080,000円 | 2,360,000円 |
| 1人 | 2,460,000円 | 2,740,000円 |
| 2人 | 2,840,000円 | 3,120,000円 |
| 3人 | 3,220,000円 | 3,500,000円 |
4人以上は、1人増えるごとに380,000円が加わります。所得は、年間収入から給与所得控除または必要経費と、各種の控除額を引いて求めます。
児童の父または母から養育費を受け取っていると、その80%が所得に足されます。養育費が多いほど、限度額に近づきます。
扶養義務者は、申請者と同じ住所の直系血族と兄弟姉妹です。同居する親、祖父母、きょうだい、18歳の年度末を迎えた子などが当たります。
申請の流れ
- 必要書類をそろえる(申請者。マイナンバーと本人確認の書類、預金口座が分かるもの)
- 児童育成担当課 育成支援係に申請する(申請者→区役所本庁舎2階16番窓口。書類を持参)
- 審査を受け、医療証が届く(新宿区→申請者。自宅に郵送される)
- 医療機関で保険証と医療証を出す(申請者・児童→病院・薬局)
- 毎年10月下旬〜11月中旬に現況届を出す(申請者→新宿区。所得と養育の状況を確かめる)
助成の対象になるのは、交付の申請をした日からです。申請が遅れた月の受診は、さかのぼって安くなりません。
必要な書類
準備できた 0 / 4
本人確認書類は、顔写真付きの公的書類なら1点です。写真がないときは、健康保険の資格が確認できる書類や社員証など2点を出します。マイナンバーは、申請者と対象の児童と扶養義務者の分が要ります。障害の診断書は、親か児童に障害があるときだけです。口座は申請者名義の普通預金で、都内に支店がない金融機関は指定できません。
外国籍の方は、該当事由が分かる公的書類と、現在独身であることが分かる公的証明も用意します。証明書類は発行日から1か月以内のものに限られます。情報連携で区が必要な情報を取れない場合は戸籍謄本や課税証明書の提出を求められることがあります。
医療証があっても自分で申請が要るのはいつ?
医療証を出すだけで済むのは、東京都内の契約医療機関です。次の場合はいったん窓口で払ったうえで助成を申請します。
- 都外の医療機関にかかった
- 医療証を取り扱っていない医療機関にかかった
- 都外の国民健康保険や国民健康保険組合に入っている
- やむを得ない事情で、医療証を出せなかった
- 1割の負担が、月の上限額を超えた
申請には、支給申請書、領収書の原本、医療証、受給者名義の口座が分かるものが要ります。領収書は、受診者の氏名、保険診療の金額、保険点数、診療年月日、医療機関名が書かれ、領収印のあるものです。
勘違いしやすい点
児童扶養手当とは別の手続き
児童扶養手当とは別の制度なので、医療証の交付申請を別に出します。一方で、8月に児童扶養手当の現況届を出している方は、医療費助成の現況届を、それで代えられます。
子どもの医療費助成との関係
区のページは、心身障害者や子どもの医療費助成を受けられるときはこの制度の助成を受けられないと書いています。高校生年代以下の子には、子どもの医療費助成が別にあります。児童の分と親の分で、どちらの医療証を使うかの説明は公式ページにありません。医療証の使い分けは、育成支援係に確かめてください。
学校の事故は対象外
学校などでのけがで日本スポーツ振興センターの給付が受けられるときはこの制度の助成は受けられません。
助成が受けられなくなるのはどんなとき?
- 現況届を出さなかった:資格の更新は毎年1月1日です。10月下旬〜11月中旬の現況届が出ないと、更新できなくなるおそれがあります。
- 婚姻(事実婚を含む)をした:ひとり親でなくなるため、資格消滅の届出が要ります。
- 生計を同じくする異性ができた:上の線引きに当たると、対象外です。
- 生活保護を受けることになった:届出をして、資格がなくなります。
- 児童が施設に入所した、日本国内に住所がなくなった:同じく届出が要ります。
住所、氏名、加入している健康保険、振込先口座が変わったときも、変更の届出が要ります。
よくある質問
何歳まで受給できますか?
児童が18歳に達した日以後の最初の3月31日までです。中度以上の障害があるときは20歳未満まで対象になります。医療証の有効期間は毎年12月31日までで、毎年1月1日に更新されます。児童が年齢の上限に達するときはその3月31日(障害の場合は20歳に達する日の前日)が終わりになります。児童が上限を過ぎると、親の分も受けられなくなる点に注意してください。
所得制限はいくらですか?
申請者本人は扶養親族が0人で2,080,000円、1人で2,460,000円、2人で2,840,000円、3人で3,220,000円が限度額です。同居する配偶者や扶養義務者は、それぞれ2,360,000円、2,740,000円、3,120,000円、3,500,000円です。限度額以上だと受けられません。令和8年の申請では、令和6年中の所得で判定されます。
養育費をもらっていると所得に入りますか?
入ります。児童の父または母から支払われている養育費の80%が、所得に含められます。たとえば年間の養育費が120万円なら、その80%の96万円が所得に足されます。限度額は本人で2,080,000円からなので養育費の分だけ余裕が減ります。養育費の額が変わる見込みがあるときは窓口で試算を頼めるか聞いてみてください。
課税世帯だと、窓口でいくら払いますか?
医療費(保険診療)の1割です。住民税が課税されている世帯が対象で、申請者が非課税でも、同居の直系血族やきょうだいが課税されていれば課税世帯になります。非課税世帯は負担がありません。どちらも、入院時の食事療養費などは助成の対象外なのでその分は自己負担です。月の上限は、個人ごとの外来で18,000円です。
入院したとき上限はありますか?
あります。世帯ごとの外来と入院の合計で、月57,600円が上限です。高額な医療費の支給を受けた回数が、その月以前の12か月で3回以上あると、4回目からは44,400円に下がります。上限を超えて払った分は、高額医療費として助成の申請ができます。入院時の食事療養費は助成の対象外なので上限の計算に入れて考えないでください。
いつの診察から助成の対象になりますか?
交付の申請をした日からです。認定されると医療証が自宅に郵送されます。申請より前の受診は、助成の対象になりません。離婚や死別でひとり親になったら医療証を使う予定が先でも、必要書類がそろう範囲で早めに申請しておくほうが、受診の機会を逃さずに済みます。書類に不安があれば、先に育成支援係へ電話してください。
東京都外の病院にかかったらどうなりますか?
都外の病院では、医療証が使えません。窓口でいったん自己負担分を払い、あとで助成を申請します。領収書の原本、支給申請書、医療証、受給者名義の口座が分かるものを、育成支援係の窓口に出すか、郵送します。郵便の未到着の責任は区が負わないため、書類は控えを取って、追跡できる方法で送るのが安心です。
現況届とは何ですか?
所得の状況と養育の状況を確かめて、受給資格を更新するための届出です。医療証を持つ方は、毎年10月下旬〜11月中旬に提出します。8月に児童扶養手当の現況届を出している方は、医療費助成の現況届に代えられます。出さないと更新ができなくなるおそれがあるため、案内が届いたら早めに出してください。
再婚や事実婚になったらどうなりますか?
受給者の婚姻(事実婚を含む)は、資格消滅の手続きが必要です。医療証を使えなくなるので届出をして医療証を返します。結婚の届出をしていなくても異性と生計を同じくしていると見なされる状況なら、対象外です。住民票が同じ、または定期的な訪問と生活費の援助がある場合が当たります。迷ったときは育成支援係へ聞いてください。
申請はどこで、いつできますか?
新宿区役所本庁舎2階16番窓口の、児童育成担当課 育成支援係です。電話は03-5273-4558です。医療証の交付申請は、書類を持参して出します。郵送で出せるのは、立て替えた医療費の助成申請などです。公式ページに受付期間の記載はなく、窓口で随時申請する形です。区のサポートガイドには、毎週火曜日は午後7時まで申請や相談ができる窓口の印があります。曜日や時間は、来庁の前に電話で確かめてください。
預金口座はどこでも指定できますか?
申請者名義の普通預金口座に限られます。都内に支店がない金融機関の口座は指定できません。都内に支店がない口座しか持っていない場合は別の口座を用意します。口座が確認できる書類(預金通帳かキャッシュカード)を、申請のときに持参します。領収書の払い戻しも、この口座に振り込まれます。
