海外のフィンテック展示会に出る費用のうち、ブース代と航空券は東京都が持ちます。都が共同ブースを出して、小間料と基本装飾と通訳と1名分の往復航空券を負担します。応募できるのは、都内に登記があり、応募時点で設立10年未満のフィンテック企業です。
展示会ごとに募集期間が違います。シンガポールとジャカルタの二次募集は2026年9月14日で締め切られました。バンコク(Money20/20 Asia 2027)だけが2026年12月28日まで続きます。企業に現金が交付される補助金とは違い、都が費用を負担して面接審査で出展企業を選ぶ事業です。
フィンテック海外展示会共同出展の要点まとめ
正式名:フィンテック企業に対する海外進出支援事業 海外展示会共同出展
だれが
- 申請者
- 事業者(都内に登記上の本店か支店がある法人)
- 対象業種
- フィンテック企業等(金融サービスを支える非金融のスタートアップを含む)
- 利用目的
- 海外展示会への共同出展(海外進出・販路開拓)
- 対象地域
- 東京都(都内に登記上の本店か支店)
- 従業員数
- 規定なし(応募時点で設立10年未満)
いくら
- 補助上限額
- 上限額の定めなし(出展経費を都が負担)
- 補助率
- 率の定めなし(都が負担する費目が決まっている)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月16日〜2026年12月28日(展示会ごとに期間が異なる)
うちの会社は応募できる?
次の5つにすべて当てはまれば、応募資格を満たす見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 設立から10年以上たっている
- ✕ 同じ展示会で国や他自治体の助成を受けた
- ✕ 投資家集めや販売拡大だけが目的
フィンテック企業等とは、金融サービスを提供する企業のほか、金融事業者のサービスを高度にする技術やビジネスモデルを提供する非金融のスタートアップを指します。金融業でなくても応募できます。
他の助成との関係では、共同出展する展示会について、同一年度内に国や他自治体(都の他の事業を含む)から委託や助成を受けていないことです。このほか、都の広報とアンケートへの協力と、法令違反や反社会的勢力との関わりがないこと、会社更生や民事再生の申立てがないこと、都の指名停止を受けていないことが資格に入っています。
令和7年度にこの事業で採択された企業も応募できます。ただし応募が上限に達した場合は、未採択だった企業を優先することがあります。個人事業主の扱いは募集要領に書かれていません。資格が登記上の本店か支店を前提にしているため、国際金融都市推進課への確認が確実です。
どの展示会に出られる?
共同出展の対象は、次の3つの展示会です。展示会ごとに採択数の上限があります。
| 展示会 | 開催日 | 採択数の目安 |
|---|---|---|
| Singapore FinTech Festival 2026(シンガポール) | 2026年11月18日〜20日 | 1者程度 |
| Indonesia Fintech Summit(Mandiri BFN Fest)2026(ジャカルタ) | 2026年11月26日〜27日 | 3者程度 |
| Money 20/20 Asia 2027(バンコク) | 2027年4月27日〜29日 | 5者程度 |
シンガポールとジャカルタの数字は二次募集の要領に、バンコクの数字は最初の募集要領に載っています。複数の展示会に重複して応募できます。展示会の内容や日程は、事情により変わることがあります。
都が負担するのは何?自己負担は?
線引きは、共同ブースを成り立たせる費用か、各社が個別にかける費用かです。ブース全体の費用は都が持ち、各社の判断で足す費用は自己負担になります。
都が負担しないもの
- 現地旅費(現地の滞在費・現地交通費)
- 1名分の往復航空券以外の渡航費
- 各社が個別に設置・準備する機材などの輸送費
- 基本装飾以外の装飾・設営・撤去の費用
- 通関の諸手続費、貨物損害保険料
- 各社が作るプロモーションツールの作成費
都が負担するもの
- 小間料と出展者証(1者あたり2名程度)
- ブース設営費(基本装飾)
- 商談通訳の手配費(共同ブース全体で複数名)
- ブース全体のプロモーションツールの作成費(来場者に配るチラシなど)
- 渡航費:1者あたり1名分の、東京と開催地の往復エコノミー航空券
加えて、現地の政府機関や企業との面談機会と、ピッチの機会が提供されます。面談先や日程は、企業のニーズを踏まえて都が決めます。
航空券の負担は1者1名分だけです。展示会には原則2名以上で参加する決まりがあるため、2人目からの航空券は自己負担になります。航空券は、往路が展示会初日の前々日以降に着く便、帰路が終了後2日以内に出る便が対象です。
補助金とは別のメニューなの?併用は?
同じ「海外進出支援事業」の中に、共同出展とは別に「海外進出支援補助金」があります。補助金は自社で選んだ展示会に出る費用を補助するもので、補助率は2分の1です。上限は、展示会出展が1件あたり200万円、フィジビリティ調査(海外展開の可能性を調べる調査)が1件あたり300万円です。
| 組み合わせ | 併用 |
|---|---|
| 共同出展 + フィジビリティ調査の補助金 | できる |
| 共同出展 + 展示会出展の補助金 | できない |
| フィジビリティ調査 + 展示会出展の補助金 | できる |
補助額の計算は、費用の2分の1です。自社で選んだ展示会の出展に400万円かかるなら、400万円 × 1/2 = 200万円で、ちょうど上限に当たります。フィジビリティ調査の委託費が200万円なら、200万円 × 1/2 = 100万円です。
共同出展に応募する条件にも、同じ展示会について同一年度内に国や他自治体(都の他の事業を含む)から委託や助成を受けていないことが入っています。自社で選んだ展示会に出たいなら補助金、都が用意した3つの展示会に出たいなら共同出展、という分け方です。
申請の流れ
- 募集要領を読んで展示会を選ぶ(事業者→都のページ。展示会ごとに期限が違う)
- 出展申込書と添付書類をそろえる(事業者。書類は下の表)
- jGrantsで電子申請するか、郵送・持込で出す(事業者→国際金融都市推進課。バンコクは2026年12月28日まで)
- 到達の確認電話を入れる(郵送かjGrantsのとき。募集期間内に都へ電話する)
- 面接審査を受ける(事業者→審査会。日程は募集期間の終了後に都から個別に連絡)
- 結果の通知と説明会(都→事業者。通過すると共同出展の説明会や調整が案内される)
バンコクの確認事項は、2026年12月4日までに問い合わせるよう募集要領にあります。公式ページは締切を「12月28日(金)」と書いていますが、2026年12月28日は月曜日です。日付と曜日のどちらが正しいかは、国際金融都市推進課に確かめてください。
必要な書類
準備できた 0 / 4
所在地と代表者がわかる資料の例は履歴事項全部証明書、印鑑が真正とわかる資料の例は印鑑証明書、企業概要の例は会社案内です。このほか、都が必要と認める資料を求められることがあります。審査は書類のあとに面接で行い、事業の将来性と展示会の主旨との合い方と海外展開の実現性が見られます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 設立から10年に達した:決定後でも、応募要件を満たさなくなったと都が判断すれば、共同出展が取り消されます。
- 自己都合で出展を中止した:都に生じた負担や責任は企業が負います。以後の審査で優先度が下がることもあります。
- 全日程に参加しなかった:展示会は定められた全日程に参加し、開始日の前日までに現地へ渡航して都と最終確認をします。
- 危険情報や災害で中止になった:都の判断で延期や中止になります。外務省の渡航危険レベル2に当たる場合や大規模災害が例です。都が負担する費目以外の費用は、都は持ちません。
- 出展の目的が合わなかった:ファンドへの投資家集めなど、自社商品の販売拡大だけを目的にした出展は対象外です。
- 枠が埋まった:展示会ごとに採択数の上限があります。上限を超える応募は、面接審査で選ばれます。
展示会の参加者は、英語での調整にネイティブレベルで対応できることが条件に入っています。ブースを不在にしない体制も求められます。出展が決まったあとの転売や譲渡は禁止です。小間を第三者に譲ることはできません。
よくある質問
補助金と何が違いますか?
補助金は企業が費用を払ったあとに一部を受け取る仕組みで、この共同出展は都が費用を直接負担します。企業が展示会を選ぶのではなく、都が決めた3つの展示会に都のブースで出ます。企業は応募して面接審査を受け、採択された企業だけが出展します。補助率や上限額の定めはありません。自社で選んだ展示会に出たい場合は、別メニューの海外進出支援補助金を検討します。
どの展示会に応募できますか?
シンガポール・ジャカルタ・バンコクの3つが対象です。シンガポールとジャカルタの応募は、二次募集が2026年9月14日で終わっています。バンコク(Money 20/20 Asia 2027、2027年4月27日から29日)は、2026年12月28日まで応募を受け付けます。複数の展示会に重複して応募できます。展示会の内容は事情により変わることがあるため、都のページで確かめてください。
設立10年未満は、いつの時点の話ですか?
応募時点です。募集要領には、応募時点で設立10年未満であること、と書かれています。採択のあとに10年に達した場合は、応募要件を満たさなくなったと都が判断すると、共同出展が取り消されることがあります。バンコクのように募集から開催まで時間がある展示会では、設立日と展示会の開催日を並べて確かめておくと安心です。
金融業でない会社でも応募できますか?
応募できます。金融事業者が提供するサービスを高度にする技術やビジネスモデルを提供する、非金融のスタートアップも対象です。よくある質問のQ&Aに、そう書かれています。展示会の主旨に沿った事業であることと、海外進出で事業を広げる意思があることは、どの企業にも求められます。審査では、その意思が明確で実現できそうかが見られます。
渡航費はどこまで出ますか?
1者あたり1名分の、東京と開催地の往復エコノミー航空券までです。往路は展示会初日の前々日以降に到着する便、帰路は展示会の終了後2日以内に出発する便が対象です。現地の滞在費と現地交通費は対象外で、1名分を超える航空券も自己負担です。展示会には原則2名以上で参加するため、2人目の旅費は自社で用意します。
展示会には何人で行けますか?
原則2名以上で参加します。小間料に含まれる出展者証は1者あたり2名程度ですが、主催者との調整で希望どおりにならない場合があります。展示会の期間中は、ブースをできるだけ空けない体制にします。席を外すときは、自社の紹介動画を流したり連絡先を掲示したりして対応します。英語での調整にネイティブレベルで対応できる人が参加する必要があります。
令和7年度に採択された企業も応募できますか?
応募できます。募集要領に、令和7年度にこの事業で採択された企業も申請可能と書かれています。ただし、申請した企業の数が上限に達した場合は、まだ採択されていない企業を優先して選ぶことがあります。前年度に出展した企業は、その点を踏まえて応募の準備を進めてください。
補助金と併用できますか?
組み合わせによります。共同出展とフィジビリティ調査の補助金は併用できます。共同出展と展示会出展の補助金は、同じ展示会費用の二重取りになるため併用できません。この点は、都のQ&Aに重複利用確認表として載っています。自社で選んだ展示会に別に出る予定があるときは、組み合わせを先に都へ確認してください。
申請はどこへ出しますか?
jGrantsによる電子申請か、東京都庁第一本庁舎20階の産業労働局 国際金融都市推進課への郵送または持込で出します。郵送かjGrantsで出した場合は、募集期間内に電話で到達や受信の確認を入れるよう、募集要領に書かれています。書類は出展申込書と所在地・代表者がわかる資料と印鑑が真正とわかる資料と企業概要がわかる資料の4種類が基本です。
展示会が中止になることはありますか?
あります。開催都市が外務省の渡航危険レベル2に当たる場合や、現地で大規模な災害があった場合は、都が共同出展を中止することがあります。危険情報が出た場合は、展示会の直前でも延期や中止になり、渡航後でも終了前に中止することがあります。そのとき、都が負担する費目の費用は都が持ち、それ以外の費用は負担しません。
出展が決まったあとにやめられますか?
やむを得ない場合を除き、やめられません。企業の都合で出展を中止すると、都に生じた負担や責任は企業が負うと募集要領に書かれています。以後の共同出展の審査で、優先度が低くなることもあります。出展の見通しが立たないときは、応募の段階で見送るほうが安全です。
応募の前に聞きたいことは、どこに問い合わせますか?
東京都産業労働局 総務部 国際金融都市推進課(電話 03-5320-6274)です。主催者に確認したい事項は、バンコク分が2026年12月4日までと決まっています。内容によっては、主催者側の事情で回答が難しい場合があります。応募の資格や自社の事業が展示会の主旨に合うかを迷うときは、早めに問い合わせてください。
