東京都内の住宅に蓄電池を付けると、蓄電容量1kWhあたり10万円が助成されます。DR実証に参加しない場合の上限は、1戸あたり120万円です。助成を受けるには、施工事業者と契約を結ぶ前に事前申込をします。
太陽光発電がない家でも、再エネ100%の電力メニューを契約していれば、同じ額が助成されます。
東京都 家庭における蓄電池導入促進事業の要点まとめ
正式名:家庭における蓄電池導入促進事業
だれが
- 申請者
- 設置する機器の所有者(個人・法人)、集合住宅の管理組合
- 対象業種
- 指定なし(住宅に設置する個人・法人)
- 利用目的
- 住宅への蓄電池の設置・増設
- 対象地域
- 東京都
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 120万円/戸(DR実証に参加しない場合。1kWhあたり10万円)
- 補助率
- 10/10(対象経費まで。蓄電容量1kWhあたり10万円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 事前申込は2026年5月29日〜2027年3月31日17時(令和8年度分)
うちは対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
SIIは、国の補助金を運営する一般社団法人環境共創イニシアチブです。令和8年10月1日以降に事前申込をする場合は、SIIの令和8年度の登録製品だけが対象です。
太陽光の条件は2通りです。認証を受けた50kW未満の太陽光を設置済みか、蓄電池と同時に導入します。または、再エネ100%の電力メニューを契約し、その電力が住宅に供給されていることです。どちらでも、助成の単価は同じです。
国や地方公共団体は、申請者になれません。リースの場合は、貸主が使用者と共同で申請します。東京都外に住んでいても、都内の住宅に付けるなら申請できます。
蓄電池の電気を使うのは、住宅の住居の部分であることも条件です。共有名義の住宅は、全員の承諾が要ります。機器は、SII登録のパッケージ一式を新しく付けるものが対象です。メーカー保証が付いた状態であることも求められます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 中古品の蓄電池を付けた
- ✕ 都外の住宅に設置する
- ✕ 現金で支払った
- ✕ 店舗だけで電気を使う
- ✕ 機器の一部だけを付けた
- ✕ 都や公社の同種の助成と重複する
いくらもらえる?
いくらもらえるか計算する
補助率 10/10 / 上限 120万円
蓄電池システムは、蓄電容量1kWhあたり10万円です。DR実証に参加しない場合、1戸あたり120万円が上限です。上限に届くのは、蓄電容量が12kWh以上のときです。DR実証に参加する場合は、120万円の上限は設けられません。蓄電容量から出した額に、DR参加の加算を足した額になります。
DR実証は、東京都の家庭用アグリゲーターと連携して行う、デマンドレスポンスの実証です。電力の需給に合わせて、蓄電池の使い方を調整します。契約は、交付決定を受けた年度から2か年度で、需給ひっ迫の警報や注意報のときと年10日以上、遠隔で制御されます。
計算例です。どれも太陽光がある住宅で、対象経費(税抜)が助成額を上回る場合で考えます。
- 戸建で8kWhの蓄電池を付ける:10万円 × 8kWh = 80万円
- 戸建で13kWhの蓄電池を付ける:10万円 × 13kWh = 130万円 → 上限の120万円
- 8kWhの蓄電池を付け、DR実証に参加する(IoT機器なし):80万円 + 10万円 = 90万円
- 8kWhの蓄電池を付け、DR実証に参加する(エネルギーマネジメント機器を1台設置):80万円 + 15万円 = 95万円
- 既存の蓄電池に4kWhのユニットを増設する:6万円 × 4kWh = 24万円
助成額は、蓄電容量から出した額と、対象経費(税抜)の小さいほうです。6kWhで対象経費が50万円なら、10万円 × 6kWh = 60万円ですが、助成は50万円になります。
増設は、蓄電容量1kWhあたり6万円で、DR実証に参加しない場合の上限は1戸72万円です。増設は、要件を満たす太陽光がすでに設置されている住宅に限ります。
リフォーム瑕疵保険などに新しく加入した場合は、1契約あたり7,000円が助成されます。
何に使える?
助成額は、蓄電池と工事にかかった税抜の費用から、国や他の自治体の補助金を引いた額が上限です。
対象にならないもの
- 消費税・地方消費税
- 諸経費
- 振込手数料、ローン金利、分割払いの手数料
- キャッシュバックやポイントで還元された額
- 国や他の自治体の補助金を受けた分
対象になるもの
- 蓄電池システムの機器費と工事費
- DR実証に使うIoT機器の機器費と工事費
- 増設する蓄電池ユニットの機器費と工事費
キャッシュバックを予定している契約は、その額を対象経費から外します。商品券やポイントでの還元も同じ扱いです。契約書の内訳にも、還元予定額を書いて出します。
申請の流れ
- 認証用メールアドレスを登録する(申請者→クール・ネット東京。公式ページのフォーム)
- 契約の前に事前申込をする(申請者→クール・ネット東京。見積書と本人確認書類を添える。受付通知のメールが届いた日から契約できる)
- 施工事業者と契約し、設置工事をする(申請者・施工事業者)
- DR実証に参加するなら、申請の前に契約する(申請者→DR実証の事業者)
- 代金を全額支払い、交付申請兼実績報告を出す(申請者→クール・ネット東京。事前申込から1年以内)
- 審査を受け、助成金を受け取る(クール・ネット東京→申請者。交付決定の通知から1〜2か月ほど)
交付申請兼実績報告は、工事の完了と支払いの完了を報告し、助成金を請求する手続きです。
DR実証の契約は、交付申請兼実績報告を出す前に結びます。受付のあとに結んでも、DR参加の上乗せは付きません。
DR実証に参加するときは、手続き一式を、都登録のアグリゲーターが公社に登録した販売事業者に頼みます。その委任状も出します。
事前申込の有効期限は、受付から1年です。1年以内に交付申請兼実績報告を出せないと、事前申込は廃止になります。工期や製品の納期で間に合わないときは、あらかじめ公社に相談します。
令和8年4月1日から6月30日までに、事前申込の前に契約した場合や、工事まで終えた場合には特例があります。助成要件を満たし、2027年3月31日までに申込をすれば、対象になります。
必要な書類
事前申込で出すのは、見積書と本人確認書類、個人情報の取扱いに関する同意書(誓約書)です。交付申請兼実績報告の書類は、交付要綱の別表2に次のとおり定められています。
準備できた 0 / 11
ほかに、交付申請兼実績報告書、計算シート、助成対象経費の内訳も出します。様式は公式のご案内ページで確かめます。
条件のある書類もあります。電子契約書は、電子契約締結証明書が要ります。国や他の自治体の補助金に申請したときは、その額確定通知書を出します。太陽光で要件を満たすときは、その設置を確認できる書類です。DR実証に参加するときは、委任状と契約書の写しです。法人や管理組合は、実在を示す書類と建物の登記事項証明書も出します。リフォーム瑕疵保険の助成を受けるときは、保険証券の写しです。
金融機関の支払明細は、令和8年度に事前申込をした申請から、交付申請兼実績報告で必須になりました。ローン契約明細、振込明細、クレジットカードの利用明細などが認められます。
代理支払の同意書は、同じ世帯の家族が代金を払ったときだけ出します。住民票も必要です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 現金で支払った:現金の受け渡しによる支払いは、助成の対象外です。振込やクレジットカードなど、記録が残る方法で払います。
- 事前申込の前に支払いを終えた:支払いの完了日は、事前申込の日以降であることが必要です。前に払っていると、原則として対象外です。
- 支払いが全額終わる前に申請した:交付申請兼実績報告の時点で、助成事業にかかる費用の全額を払い終えている必要があります。
- 名義の違う口座から払った:同じ世帯の家族を除き、別の人や法人の口座からの支払いは認められません。
- 承認なしに処分した:蓄電池システムと増設ユニットは6年、エネルギーマネジメント機器とIoT関連機器は5年が処分制限期間です。この間に売却や廃棄、貸付をするときは、先に公社の承認が要ります。
- DR実証の契約を途中でやめた:正当な理由なく解約したり協力しなかったりすると、DR参加で増えた分の返還を求められる場合があります。上限の解除も、この分に含まれます。
- 再エネ電力の契約をやめた:太陽光がなく、再エネ電力メニューの契約で受けた人は、処分制限期間が終わるまで契約を続けます。
令和8年度の変更点と他の制度との併用
令和8年度は、単価が1kWhあたり10万円、上限が1戸あたり120万円の体系です。事前申込は令和5年度から令和9年度まで、助成金の交付は令和11年度までと、実施要綱に定められています。
併用の考え方は次のとおりです。
- 国の補助金:併用できる(助成額と国の補助金の合計が、対象経費を超えない範囲)
- 区市町村の補助金:併用できる場合がある(各区市町村に確認)
- 都や公社の他の同種の助成金:同じ機器では重複して受けられない
令和8年10月1日以降の事前申込は、SIIの令和8年度の登録製品だけが対象です。DR実証に使うエネルギーマネジメント機器とIoT機器も、令和8年度に登録された機器だけになります。
令和8年3月31日までに契約した工事は、対象外です。4月1日から6月30日までの契約や工事は、前の特例にあたります。7月1日以降に契約するなら、事前申込が先です。
よくある質問
太陽光発電がなくても対象になりますか?
対象になります。蓄電池を設置する住宅に、認証を受けた太陽光が設置済みか同時に導入する場合は、1kWhあたり10万円です。太陽光がない場合や、要件を満たさない太陽光の場合でも、再エネ100%の電力メニューを契約し、その電力が住宅に供給されていれば同額です。電力メニューは、東京都のエネルギー環境計画書制度の一覧で、再エネ利用率が100.00%のものを選びます。
事前申込とは何ですか?いつまでにしますか?
事前申込は、公社が定める事前の手続きです。施工事業者と契約を結ぶ前に、見積書と本人確認書類を添えて、公式のフォームから申し込みます。令和8年度分の受付は、2026年5月29日から2027年3月31日17時までです。受付は年度ごとに決まります。受付通知のメールが届いた日から、契約できます。事前申込の有効期限は1年です。申込の前に支払いを済ませると、原則として助成の対象外になります。
DR実証に参加すると、いくら増えますか?
エネルギーマネジメント機器とIoT機器を設置する場合は、1台あたり15万円が加算されます。設置しない場合は1台あたり10万円です。端末レスのDRサービスを使う場合などが、設置しない場合に当たります。DR実証の契約は、交付申請兼実績報告の前に結びます。受付のあとに契約すると、上乗せは付きません。DR実証に参加するときは、手続きを登録販売事業者に頼み、委任状を出します。DR実証の契約は2か年度で、年10日以上のDRに協力します。加算を含む計算式は、公式ページで確かめられます。
すでにある蓄電池に増設するときも使えますか?
使えます。蓄電容量1kWhあたり6万円で、DR実証に参加しない場合の上限は1戸72万円です。増設後の安全性に問題がないことの確認が要ります。また、要件を満たす太陽光が、すでに設置されている住宅に限ります。増設後の機器構成は、SIIに登録されたパッケージ型番であることも条件です。実施要綱は、増設の要件に太陽光の設置済みを挙げています。再エネ電力の契約で代える扱いは書かれていないため、事前申込の前に窓口で確かめてください。
集合住宅や賃貸の住宅でも申請できますか?
申請できるのは、機器の所有者または管理組合です。集合住宅は管理組合の申請もあります。賃貸の場合は、機器を所有する貸主が申請者になります。共有名義の住宅は、全員の承諾が要ります。リースなどで貸与する者は、機器を使う人と共同で申請します。国と地方公共団体は申請者になれません。誰が所有者になるかは、契約の前に決めておくと、手続きが進めやすくなります。
現金で払ってしまったら、もう申請できませんか?
現金払いは助成の対象外です。すでに現金で払った場合は、設置事業者に相談して、金融機関を通じた支払いに変えられるか確かめます。認められるのは、銀行振込、クレジットカード、ローン、デビットカード、電子マネーなどです。手形や代引き、他の取引との相殺も対象外になります。領収書は、支払いの証明として扱われません。
家族名義の口座やカードで払っても大丈夫ですか?
住民票の上で同じ世帯の家族なら認められます。代理支払に関する同意書と、同一世帯であることが分かる住民票(同意書の提出日から3か月以内に発行されたもの)を出します。世帯分離をしている親や、別居の親族、知人が払った場合は認められません。法人の口座から払った場合も、申請者が個人なら対象外です。
ローンで払った場合は、何を出しますか?
目的別ローンでは、金融機関から設置事業者への支払いが実行されたことが分かる書類が要ります。ローン契約書だけでは、支払いの完了とは認められません。フリーローンで申請者の口座に入金し、そこから振り込む場合は、銀行振込と同じ扱いです。返済が終わっていなくても、設置事業者への支払いが済んでいれば申請できます。ローン金利や手数料は対象外です。
国や区市町村の補助金と一緒に使えますか?
国の補助金や、他の地方公共団体の補助金は併用できます。ただし、都の助成額と他の補助金の合計が、対象経費を超えない範囲に限ります。都内の区市町村には、蓄電池への独自の補助を行っているところがあります。条件は区市町村ごとに違うため、各窓口に確かめてください。都や公社の他の同種の助成とは、同じ機器で重複して受けられません。
対象経費が少ないとき、助成額はどうなりますか?
蓄電容量から出した額と、対象経費(税抜)の小さいほうが助成額です。対象経費は、機器費と工事費、IoT機器の費用の合計から、国や他の自治体の補助金を引いた額です。たとえば、容量から出した額が60万円でも、対象経費が50万円なら、助成は50万円です。キャッシュバックの予定額も、対象経費から外します。
申請はいつまでにすればよいですか?
令和8年度分の事前申込は、2027年3月31日17時までです。交付申請兼実績報告は、事前申込から1年以内で、かつ2029年3月30日までに出します。助成対象の機器は、令和8年4月1日から令和11年3月30日までに設置したものです。予算額は約1,012億円で、断熱・太陽光住宅普及拡大事業全体の額です。予算の範囲を超えた日に申請が複数あると、抽選になります。受付状況は変わるため、契約の前に公式ページで確かめてください。
設置した蓄電池を売ったり、手放したりしたらどうなりますか?
処分制限期間は設置日から数えます。蓄電池システムと増設ユニットは6年、エネルギーマネジメント機器とIoT関連機器は5年です。この間に売却、譲渡、廃棄、他人への貸付をするときは、先に公社の承認を受けます。助成金が支払われたあとは、算出された額の納付を求められます。住所や氏名が変わったときは変更届出書を、売買や贈与で所有者が変わるときは地位承継の承認申請を出します。
事業者選びで気をつけることはありますか?
手続代行者や施工事業者が不正な申請をした場合は、この事業の対象外とする措置が取られています。実際の契約より高額な契約書を作った事例があり、令和8年度から金融機関の支払明細が必須になりました。見積書や契約書は、実際の契約内容と一致させます。不安なときは、蓄電池ヘルプデスクへの確認が確実です。
問い合わせ先はどこですか?
創エネ支援チームの蓄電池ヘルプデスクです。電話は03-6737-5100で、受付時間は平日9時〜17時(祝祭日・年末年始を除く)です。国の補助金についてはSIIが窓口で、都と国の手続きは別です。申請の手引きと様式は、公式ページのご案内ページに載っています。申請の前に、手引きの最新版を確かめておくと、書類の出し直しを防げます。
