トラック事業者と荷主が連携して輸送を効率化するための、システムや車両の導入費を補助する制度です。補助率は対象経費の1/2以内で、4次公募の申請は2026年10月7日(水)16時までです。
交付決定の前に発注や契約をした設備は、補助の対象外です。見積書を取るのは申請に必要な作業ですが、契約は交付決定の通知を待ちます。
トラック輸送省エネ化推進事業の要点まとめ
正式名:トラック輸送省エネ化推進事業(運輸部門エネルギー使用合理化等補助金)
だれが
- 申請者
- 運送事業者・自家用トラック事業者・荷主等
- 対象業種
- 貨物運送業・荷主企業
- 利用目的
- 輸送効率化システム・高輸送効率車両の導入
- 対象地域
- 全国
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(事務局へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 区分ごとに異なる(車両は1台1,000万円)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内(上限額あり)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月28日〜2026年10月7日16時
- 事業の完了
- 2027年1月15日まで
正式な事業名は「運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金(トラック輸送省エネ化推進事業)」です。経済産業省から委託を受けたパシフィックコンサルタンツ株式会社とパシフィックリプロサービス株式会社が、事務局として公募を行っています。
うちの会社は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
申請できるのは運送事業者か自家用トラック事業者、または荷主等です。連携メニューは荷主等と連携する取組の一覧です。省エネ効果の基準は、システムなら3.0%以上、車両なら10.0%以上です。
次のいずれかに当たると対象外です。
- ✕ 経産省の交付停止や指名停止を受けている
- ✕ 貨物自動車運送事業法などを守っていない
- ✕ 暴力団排除に関する誓約事項に当てはまる
停止の措置は、経済産業省からの補助金交付等停止措置と指名停止措置です。守るべき法令は、貨物自動車運送事業法などの関係法令です。
令和3〜7年度の本事業で、交付決定後に廃止・中止・取消しになった事業者は、対象外ではありません。ただし他の申請の採択が終わったあとに回され、不採択になることもあります。例外があります。
荷主等とは、貨物を引き渡す発荷主と、受け取る着荷主と、輸送を請け負わせる元請事業者のことです。荷主等が申請できるのは、運送事業者や自家用トラック事業者と、予約受付システム等か配車計画システムを新たに導入して連携メニューを実施する場合です。
申請の形は、導入するものによって変わります。
- 予約受付システム等と配車計画システム:運送事業者・自家用トラック事業者・荷主等が単独でも共同でも申請できます
- 車両動態管理システム:運送事業者・自家用トラック事業者が単独でも共同でも申請できます。荷主等は共同申請のみです
- ダブル連結トラックとスワップボディコンテナ車両:運送事業者・自家用トラック事業者が申請できます
リース事業者は、同じ事業者に5年以上続けて補助対象の機器や車両をリースする契約を結んだ場合に限り、共同申請に加われます。
いくら補助される?
補助率は定額(1/2以内)です。上限額と補助対象経費の1/2のうち低い方が補助額になり、1,000円未満は切り捨てです。消費税は補助対象経費に含みません。
| 補助対象 | 上限額 | 台数の条件 |
|---|---|---|
| 車両動態管理システム | 14万円/台 | 上限30台/事業者(優遇措置対象車両は最大60台) |
| 予約受付システム・ASNシステム・受注情報事前確認システム・パレット等管理システム | 4,000万円/事業者 | 下限5台/事業者 |
| パレタイズシステム | 5,000万円/事業者 | 下限5台/事業者 |
| 配車計画システム | 4,000万円/事業者 | 下限5台/事業者 |
| AI・IoTによるシステム連携ツール | 5,000万円/事業者 | 台数の条件なし |
| ダブル連結トラック | 1,000万円/台 | 上限10台/事業者 |
| スワップボディコンテナ車両 | 1,000万円/台 | 上限10台/事業者(荷台は1台あたり3基まで) |
下限5台は、予約受付システム等か配車計画システムを単独で導入する場合の条件です。車両動態管理システムと連携させて導入するなら、5台未満でも申請できます。
計算例です。経費の金額は、計算を見せるための仮の数字です。
- 車載器1台に20万円かける:20万円 × 1/2 = 10万円(上限14万円の内側)
- 車載器1台に35万円かける:35万円 × 1/2 = 17.5万円 → 上限の14万円
- ダブル連結トラック1台に1,800万円かける:1,800万円 × 1/2 = 900万円(上限1,000万円に届かない)
- ダブル連結トラック1台に2,400万円かける:2,400万円 × 1/2 = 1,200万円 → 上限の1,000万円
- 配車計画システムに1億円かける:1億円 × 1/2 = 5,000万円 → 上限の4,000万円
ダブル連結トラックは、1台の対象経費が2,000万円以上で上限の1,000万円に届きます。車載器なら28万円以上、配車計画システムなら8,000万円以上です。上限を超えた分は自己負担になります。
車両動態管理システムの台数上限は30台です。非化石トラック(EV・PHEV・水素燃料車両など)と、省エネ法の2025年度燃費目標基準を満たすトラックは、優遇措置対象車両として30台の外に数えられます。この場合は合計で最大60台まで申請できます。
何に使える?
対象にならないもの
- スマートフォン、タブレット、パソコン本体などの汎用機器
- 中古品(車載器・システム・車両のすべて)
- 通信料やプロバイダー利用料(システム利用費に含まれる場合を除く)
- SDカードなどの消耗品、銀行の振込手数料、消費税
- 車両の納車のための配送費、車両登録や車庫証明の費用、保険料、諸税
- 輸送の効率化に直接関係のない、車両のオプション装備やパーツ
- 効率的な配送ルートの自動作成に不可欠でない簡易機能だけの配車システム(地図サイトへのリンクなど)
対象になるもの
- 車両動態管理システム:クラウド型の車載器(デジタコ機能と燃料管理機能が必須)、取り付けのハーネス・金具、動態状況管理ソフトとサーバー
- 予約受付システム等:予約受付、ASN(納品情報を発荷主から着荷主へ事前に伝える仕組み)、受注情報の事前確認、パレット等の管理、パレタイズ(ロボットによる荷積み・荷卸し)の5種類
- 配車計画システム:配送順やルートを自動で作るソフトと地図データ
- AI・IoTによるシステム連携ツール:自動積付計画や需要予測など、上の3システムのどれかとつながるもの
- ダブル連結トラック(車両長21m超のバン型フルトレーラ連結車)とスワップボディコンテナ車両(荷台を脱着でき、けん引免許が要らないもの)
- システムの設計・開発費、利用料(導入開始日から1年分まで)、取り付け・調整・研修・初期登録などの導入関連経費
車両動態管理システムの車載器は、設備の基準を満たすことが必要です。付帯機能の扱いは申請時に個別に判断されます。
申請の流れは?
- 申請者が、事務局のHPで電子申請システムの新規利用登録をします(担当者の名刺画像などを添付。申請より前に。4次公募の登録は9月14日14時から)
- 申請者が、2社以上から同じ仕様の見積書を取ります(見積書は申請時に全部出します)
- 申請者が、連携メニューを選んで実施計画書を作り、計算シートで省エネ効果の計画値を出します
- 申請者が、書類一式を電子申請システムにアップロードします(2026年10月7日16時まで)
- 事務局が審査し、交付決定通知を出します(10月下旬〜11月中旬に数回に分けて随時)
- 交付決定のあとに発注・導入し、連携前と連携後の運行データを各実働10日以上取ります
- 申請者が、2027年1月15日までに事業を完了して実績報告を出します(完了から30日以内か1月15日の早い方)
- 事務局が補助金額を確定し(2027年2月下旬の予定)、請求のあと3月下旬に支払います
新規利用登録の受付は、事務局のスケジュールページで「交付申請終了日」までとされています。4次公募の申請の締切は10月7日16時です。登録後に届く自動返信メールから申請ページに入るので、早めに済ませるよう編集部は勧めます。登録に使えないのはGmailのアドレスで、Outlook等のフリーメールも不具合が出ればアドレスの変更を求められます。
必要な書類
準備できた 0 / 10
担当者の証明書類は名刺画像などで、新規利用登録時に添付します。事務局HPの様式はExcelです。交付申請書は様式第1、別紙1、別紙2、申請者情報でできていて、実施計画書は連携メニューリストを基に作ります。
見積書には品名・型式・数量・単価を入れてもらい、システム・車両の資料はパンフレットや仕様書を出します。車検証と燃費基準適合証明書は上限台数の緩和を受ける人、工程表はダブル連結・スワップボディの人が出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注・契約した:対象外です。ただし高輸送効率車両は、令和8年4月30日以降に新車登録された車両なら、交付決定前の導入も申請できます。補助が出なかった場合、国と事務局は責任を負いません。
- 振込以外で支払った:口座引き落とし、手形、小切手、割賦、クレジットカードは対象外です。支払いは金融機関の振込にします。
- 省エネ効果が計画値に届かない:実績の省エネ効果は、申請時の計画値以上が必要です。未達や取組の途上なら翌年度以降も報告が要り、報告がないと補助金の返還を求められることがあります。
- 中古品や汎用機器を入れた:中古品とスマホ・タブレット・パソコン本体は対象外です。
- 書類の不備を直せなかった:公募の締切後に事務局が不備を連絡します。決められた期間内に直せないと不採択です。
- 不正があった:交付決定が取り消され、補助金は年10.95%の加算金つきで返還です。名称と不正の内容も公表されます。
採択のあとに待っていること
審査では、事業用トラック事業者の申請が先に採択されます。予算が足りない場合は、補助金の額あたりの省エネ量の見込みが高い申請から採択されます。
採択後は、連携前のデータで現状の課題を洗い出し、荷主等に連携策を提案する作業が入ります。導入後は連携後のデータを取り、取組の内容と省エネ効果を自己評価として報告します。
補助金で取得した財産は、交付規程で処分制限期間が5年間とされています。取得単価が50万円以上のものを期間内に処分するときは、事前に事務局の承認が要ります。50万円未満でも、処分すると補助金の一部の返還を求められることがあります。経理書類は5年間保存します。
4次公募の公募予算額は約12.4億円です。ダブル連結トラックとスワップボディコンテナ車両には、今回は優先採択の予算枠がありません。
よくある質問
補助金額は最大いくらですか?
上限額は区分ごとに決まっています。ダブル連結トラックとスワップボディコンテナ車両は1台1,000万円で、1事業者10台までです。予約受付システム等と配車計画システムは4,000万円、パレタイズシステムとAI・IoTツールは5,000万円、車両動態管理システムは1台14万円です。補助額は上限額と対象経費の1/2のうち低い方になります。
荷主等との連携とは、何をすればよいですか?
公募要領の連携メニューリスト13種から、少なくとも1つを選んで実施計画に入れます。たとえば荷主側の受け入れ体制を整えて荷待ち時間を減らす、納品日や時間を平準化する、配車計画システムで配送ルートを見直す、帰り荷を確保して空荷の走行を減らす、といった取組です。連携先とやり取りする情報の例も、公募要領の別表に載っています。
荷主だけで申請できますか?
申請できます。荷主等が単独で申請できるのは、運送事業者や自家用トラック事業者と予約受付システム等か配車計画システムを新たに導入して、連携メニューを実施する場合です。連携するトラック事業者を確保した上で申請し、事業者名を申請書類に書きます。予約受付システム等と配車計画システムだけの申請は、費用対効果が低いと不採択になることがあります。
交付決定の前に注文してしまった場合はどうなりますか?
交付決定の前に購入や契約をした設備は、補助の対象になりません。例外は高輸送効率車両です。令和8年4月30日以降に新車登録された車両は、交付決定前に導入しても申請できます。ただし審査の結果で補助金が出なかった場合に、国と執行団体は責任を負いません。システムは、必ず交付決定の通知のあとに発注します。
省エネ効果の計画値とは何ですか?
トラック事業者と荷主等が取り組む車両全体の、トン・キロあたりの燃料削減率です。申請できるのは、輸送効率化システムの導入で3.0%以上、高輸送効率車両の導入で10.0%以上の計画値に限られます。事務局HPの計算シートで算出し、実施計画書の数字と一致させます。完了時の実績は、この計画値以上が必要です。
4次公募のあとに、次の公募はありますか?
公募要領に、4次公募のあとの公募について記載はありませんでした。令和8年度は、1次公募が7月1日〜10日、2次が7月29日〜8月7日、3次が8月31日〜9月9日、4次が9月28日〜10月7日です。残予算は次回公募に繰り越される仕組みなので、今後の予定は事務局のHPで確かめてください。
リースで導入しても対象になりますか?
対象になる場合があります。条件は、リース期間が法定耐用年数を勘案して5年以上で、途中解約できないファイナンス・リースであることです。システムのリース契約は交付決定日以降に結びます。高輸送効率車両のリース契約は、交付決定日より前でも構いません。残価設定型リース、転リース、セール&リースバックは対象外です。
補助金はいつ振り込まれますか?
精算払いなので、事業を終えて実績報告を出したあとです。公募要領の予定では、2027年2月下旬に補助金額が確定し、請求のあと3月下旬に支払われます。導入費はいったん自社で払う必要があります。共同申請では、代表補助事業者の口座に振り込まれます。
申請を行政書士などに頼めますか?
申請書類の作成について、他者の助言や支援を受けることは問題ありません。ただし申請者以外による代理申請は認められていません。電子申請システムの登録も、申請する法人に所属する担当者が行います。担当者は補助事業の内容を理解していて、事務局からの連絡にいつでも応じられる人にします。
車両動態管理システムは何台まで申請できますか?
上限は1事業者あたり30台です。非化石トラック(EV・PHEV・水素燃料車両など)と、省エネ法の2025年度燃費目標基準を満たすトラックは、30台の外に数えられます。合わせて最大60台まで申請できます。緩和を受けるには、車検証と対象車両であることの証明書類を、申請時か中間報告時に出します。
実績報告はいつまでに出せばよいですか?
事業完了日から30日以内か、2027年1月15日(事業完了期限)の早い方までです。事業完了日は、自己評価の報告が終わり、補助事業のすべての支払いが済んだ日です。やむを得ない理由で遅れそうなときは、早めに事務局へ連絡して指示を仰ぎます。期限までに適正な報告がないと、補助金が支払われないことがあります。
問い合わせ先はどこですか?
トラック輸送省エネ化推進事業事務局です。電話は050-5367-3057で、受付は平日の10時〜17時(12時〜13時を除く)です。メールはtruck_hojokin@08.pacific-hojo.jpで受け付けています。問い合わせの前に、交付規程、公募要領、よくある質問を確認しておくよう案内されています。
