この助成金は、採用した日ではなく、採用してから半年たった日を起点に動きます。山口市は、大学新卒者などを6か月以上正規雇用した市内の中小企業に、1人につき20万円を助成します。1事業主あたり年度ごとに最大60万円です。
もう一つの起点が、採用の前にあります。正規雇用の日の前日から1年前〜申請日の間に、初任給の引き上げなどの処遇改善に取り組んでいることが条件です。採用が決まってから慌てても、取組の時期が合わないことがあります。
山口市 新卒・第二新卒者雇用促進助成金の要点まとめ
正式名:山口市新卒・第二新卒者雇用促進助成金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 新卒・第二新卒者の正規雇用と処遇改善
- 対象地域
- 山口県山口市
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者の範囲内
いくら
- 補助上限額
- 60万円(1人20万円で3人分まで。年度ごと)
- 補助率
- 定額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年2月26日(予算額に達し次第終了)
- 事業の完了
- 雇用開始から1年を過ぎて2か月以内に雇用状況を報告
うちの会社は対象になる?
次の項目にすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 8
中小企業者は、中小企業基本法で決まる範囲です。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。上限の数字は、市の案内ページに載っていません。
主たる事業所は、法人なら山口市内に本店と店舗などの事業所があることです。個人事業主なら、市内に事業所があり、代表者の住民登録も市内にあることです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 本社が山口市外で、市内は支店だけ
- ✕ 専門学校(修業4年未満)の卒業者
- ✕ 事業主・役員の3親等以内の親族
- ✕ 6か月前から事業主都合の解雇がある
- ✕ 過去に本事業の対象になった人
正規雇用は、次の4つをすべて満たす雇い方です。
- 期間の定めのない直接雇用
- 週の所定労働時間が通常の労働者と同等で、30時間以上
- 雇用保険の一般被保険者
- 厚生年金と健康保険に加入
専門学校でも、修業年数4年以上で高度専門士の称号を取った人は、大学卒と同じ扱いで対象です。大学院や専門職大学の卒業者も対象に入ります。
いくら戻ってくる?
助成額は新卒者等1人につき20万円で、1事業主あたり年度ごとに最大60万円です。採用人数で決まり、引き上げた給与の額には比例しません。
- 新卒者を1人採用:20万円 × 1人 = 20万円
- 新卒者を2人採用:20万円 × 2人 = 40万円
- 新卒者を4人採用:20万円 × 4人 = 80万円 → 上限の60万円
処遇改善が複数に当てはまっても、適用されるのは1つだけです。初任給の引き上げと奨学金の返還支援を両方やっても、1人20万円のままです。
処遇改善は何をすればいい?
条件になる取組は5つの種類があり、このうち1つで足ります。3%の引き上げは、5つのうちの一つの形です。
- 初任給や賃金を、定期昇給分を除いて3%以上引き上げる
- 奨学金返還支援制度を導入する(企業が代理返還するなど)
- 毎月の手当を新設・増額する(単身赴任手当の新設、通勤手当の増額など)
- 休暇制度を新設する(自己啓発休暇、ボランティア休暇など)
- その他、市長が認める取組(テレワーク、フレックスタイムの導入など)
初任給の例は、市のQ&Aに出ています。月額200,000円を206,000円にすると、1年前より3%の増額です。
認められにくい取組もあります。定期昇給は、社内規則の見直しを伴わないものなら対象外です。予定されていた賞与の支給だけも対象外です。昇給額の増額や賞与の計算方法の変更など、ルールを見直した場合は対象になります。奨学金を借りている新卒者がいなくても、返還支援の制度を新しく設ければ対象です。
時期は、正規雇用の日の前日から1年前の日から、交付申請をした日までの間に取り組んだものです。
申請の流れ
- 新卒者等を正規雇用する(事業者。ここから日数を数え始める)
- 雇用開始の6か月後から90日以内に交付申請する(事業者→ふるさと産業振興課 人材確保支援担当。メールでPDFを送る)
- 交付決定の通知を待つ(市→事業者。書類審査のあとに決まる)
- 通知を受け取って30日以内に請求する(事業者→市)
- 雇用状況を報告する(事業者→市。雇用開始から1年を過ぎて2か月以内)
申請の期限は、雇用開始の6か月後から90日以内です。開始日で締切が変わります。4月1日に正規雇用したなら、12月30日までです。5月1日に始めたなら、11月1日から申請できます。
申請書は原則メールで送ります。件名は「山口市〇〇〇助成金申請(申請者名)」とし、添付は最大3MBです。押印と署名は不要です。大きいときは複数に分けて送ります。
必要な書類
準備できた 0 / 8
交付申請書(様式第1号)には、雇用保険の適用事業所番号、新卒者等の人数、取り組んだ処遇改善の内容、市税の滞納の有無を書きます。市税の調査に同意しない場合は、滞納のないことの証明を出します。このほか、市が必要と認める書類を求められることがあります。
労働条件の書類は雇用契約書など、加入の書類は雇用保険と社会保険の通知書の写しなどが例に挙がっています。処遇改善の書類は様式が任意です。居住の証明はマイナンバーカードや免許証の写しです。個人事業者は、確定申告書か開業届の写しと、山口市での居住の証明も出します。
交付決定のあとの請求には、請求書(様式第5号)、出勤簿の写し、賃金台帳の写しを出します。1年後の報告は、雇用状況報告書(様式第6号)です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 処遇改善の時期がずれた:取組が、雇用開始の前日から1年前〜申請日の間に入っていないと、条件を満たしません。
- 解雇があった:雇用開始の6か月前から申請日までに、事業主都合の解雇(勧奨退職を含む)があると対象外です。
- 雇用開始から1年以内に解雇した:事業主都合で解雇すると、交付決定が取り消されることがあります。すでに受け取った助成金の返還を求められる場合もあります。
- ほかの交付金と重なった:山口市企業立地促進条例の雇用奨励金を受けていないこと、受ける予定がないことが条件です。要綱では、同じ新卒者等の雇用について、この助成金以外の山口市の交付金なども受けていないことが条件です。
- 予算がなくなった:申請額が予算額に達すると、2027年2月26日の前でも受付が終わります。
- 市の求人サイトに登録していない:やまぐちしごと応援サイトへの登録が条件です。
よくある質問
本社が市外でも、山口市内の支店で採用すれば対象になりますか?
対象になりません。この助成金は、山口市内に主たる事業所を持つ中小企業者が対象です。法人なら、市内に本店と店舗などの事業所があることが求められます。本社が市外にあって、市内には支店だけがある場合は、支店で採用活動をしても対象外です。判断に迷うときは、ふるさと産業振興課 人材確保支援担当(電話083-934-2645)に申請の前に確かめてください。
専門学校を卒業した人は対象ですか?
原則として対象外です。対象は、大学(短期大学を除く)か、これに準ずる学校の卒業者です。美容や調理などの専門学校(専修学校)の卒業者は、対象に入りません。ただし、修業年数が4年以上の専門学校を卒業して高度専門士の称号を取った人は、大学卒と同じ扱いで対象になります。大学院や専門職大学の卒業者も対象です。卒業証書などの写しで確認されます。
第二新卒は、何年前に卒業した人までですか?
大学などを卒業して3年以内の人です。要綱には、雇用が始まる日が、卒業日の翌月の初日から3年を経過した日までの期間内にあることと書かれています。ほかに、事業主・取締役・監査役の3親等以内の親族でないこと、申請時点で山口市に住民登録があること、これまでに本事業の対象になっていないことも求められます。
初任給を3%以上引き上げないと申請できませんか?
3%の引き上げは、条件の一つの形です。初任給・賃金の引き上げ、奨学金返還支援、手当の新設・増額、休暇制度の新設、その他の取組の5つのうち、どれか1つに取り組んでいれば足ります。複数に当てはまっても、適用されるのは1つです。初任給の引き上げを選ぶなら、定期昇給分を除いて3%以上の増額が必要です。取組の時期にも決まりがあります。
定期昇給や賞与は、処遇改善として認められますか?
そのままでは認められません。社内規則の見直しを必要としない定期昇給は、対象外です。予定されていた賞与の支給だけも対象になりません。物価高などを反映して昇給額を増やすなど、昇給のルールを見直した場合は対象です。特別賞与の支給や、賞与の月数の見直しで計算方法を変えた場合も対象になります。申請のときに、取り組んだことを示す書類を出します。
いつから、いつまでに申請できますか?
正規雇用を始めてから6か月がたった時点から申請できます。期限は、6か月が過ぎてから90日以内です。4月1日に正規雇用したなら、12月30日までに申請書を出します。5月1日に始めたなら、11月1日から申請できます。制度全体の受付は2027年2月26日までですが、予算額に達した時点で終わります。余裕を持って出すと安心です。
受付の最終日が2月26日と2月28日で食い違っているのはなぜですか?
令和8年度の交付要領には、申請期間が令和9年2月26日までと書かれています。一方、市の案内ページには2月28日(金曜日)と書かれています。2027年の2月28日は日曜日に当たります。公式の記載が食い違っているので、この記事では早い方の2月26日を締切として扱います。実際に出す前に、市へ確かめてください。
新卒者を何人採用しても、助成額は増えますか?
1事業主あたり、年度ごとに最大60万円までです。1人につき20万円なので、3人で上限に届きます。4人以上を採用しても、同じ年度の助成額は60万円で止まります。助成額は採用した人数で決まり、奨学金を借りている人がいるかどうかは関係しません。上限は年度ごとに数えます。
雇用して1年以内に新卒者が退職した場合は、どうなりますか?
事業主の都合で解雇した場合は、交付決定が取り消されることがあります。すでに助成金を受け取っていれば、全部または一部の返還を求められる場合もあります。新卒者本人の都合による退職がどう扱われるかは、公式ページに記載がありません。該当しそうなときは、ふるさと産業振興課に確かめてください。雇用状況は、1年がたった時点で報告します。
ほかの助成金と併用できますか?
公式ページの記載は限られます。市の案内ページでは、山口市企業立地促進条例の雇用奨励金を受けていないことが条件です。要綱には、同じ新卒者等の雇用について、この助成金以外の山口市の交付金などを受けていないことと書かれています。国の助成金など、市以外の制度との併用の扱いは、公式ページに記載がありません。ただし交付申請書には、対象経費に対する国・県・市などの補助や助成の有無を答える欄があります。市に確かめてください。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。個人事業主の場合は、山口市内に事業所(店舗など)があり、代表者の住民登録も山口市内にあることが条件です。あわせて、雇用保険の適用事業主であることなど、ほかの条件もすべて満たす必要があります。申請書類には、確定申告書の写しか開業届の写しと、山口市での居住の証明を付けます。
申請や相談の窓口はどこですか?
山口市の商工振興部 ふるさと産業振興課 人材確保支援担当です。電話は083-934-2645で、メールアドレスはfuru@city.yamaguchi.lg.jpです。申請書と添付書類は、原則としてPDFにしてメールで出します。条件に当てはまるか迷うときは、書類をそろえる前に問い合わせると手戻りを防げます。
