10万円の対象になるのは、本社の住所が決まった場所にある人だけです。創業なら、市のコワーキングスペース「ワークラボ八ヶ岳」か「茅野駅前賑わい交流拠点施設」が本社になっていることが条件になります。
事業承継のほうは、場所ではなく相手が条件です。先代が65歳以上の法人の代表で、後継者は60歳未満、先代の配偶者や2親等以内の親族は除かれます。
茅野市 特定創業者等支援奨励金の要点まとめ
正式名:茅野市特定創業者等支援奨励金
だれが
- 申請者
- 事業者(創業は個人も可/承継は法人のみ)
- 対象業種
- 創業は指定なし/承継は建設業・製造業など5業種
- 利用目的
- 市内での創業・事業承継
- 対象地域
- 長野県茅野市
- 従業員数
- 創業は記載なし/承継は中小企業者であること
いくら
- 補助上限額
- 10万円(1対象者あたり)
- 補助率
- 定額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 要件を満たした日から30日以内(遅くとも2027年3月31日まで)
- 公式サイト
- 茅野市「特定創業者等支援奨励金」
創業と承継の、どちらの枠で申請するのか
奨励金は、創業した人と事業を承継した人のどちらにも出ます。金額はどちらも10万円で、申請書も同じ様式です。違うのは条件です。
| 区分 | 創業(特定創業者) | 事業承継 |
|---|---|---|
| 誰が | 創業支援の証明書を受けた人 | 先代から事業を引き継いだ代表者 |
| 場所の条件 | 指定の2施設を本社住所にして開業 | 先代の会社の本社が市内にある |
| 年齢の条件 | なし | 先代が65歳以上、後継者は承継時に60歳未満 |
| 業種の条件 | なし | 建設業、製造業など5業種 |
| 先代の事業 | 関係なし | 法人であること(個人事業主は対象外) |
| 親族の扱い | 関係なし | 先代の配偶者と2親等以内の親族は対象外 |
要綱は、地域産業の持続的な成長を促すためと目的を書いています。ただし、なぜ指定施設や親族外に限るのかという理由までは書いていません。この記事では、条件として読み取れる範囲だけを扱います。
うちは対象になる?
創業の枠は、次の3つにすべて当てはまれば対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
証明書は、市の創業支援の事業を受け終えた人に出ます。創業前の個人か、創業後5年未満の個人・法人が受けられます。
事業承継の枠は、次の5つにすべて当てはまれば対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
どちらの枠にも共通して、次に当たると対象外です。
- ✕ 市税の滞納や未申告がある
- ✕ 営業に必要な許認可を取っていない
- ✕ 公序良俗に反する事業をしている
- ✕ 暴力団またはその構成員である
- ✕ 先代が個人事業主(承継)
- ✕ 先代の配偶者か2親等以内の親族(承継)
承継の対象業種は、日本標準産業分類(国が決めている業種の分け方)で決まります。建設業、製造業、そしてサービス業のうち廃棄物処理業、自動車整備業、機械等修理業の5つです。小売業や飲食業は入りません。
事業を引き継ぐ側も会社の規模で絞られます。対象は中小企業者の代表です。中小企業者とは、中小企業基本法が決める区分で、業種ごとに資本金か従業員数の上限があります。製造業と建設業なら資本金3億円以下または従業員300人以下で、どちらか一方を満たせば該当します。廃棄物処理業などのサービス業の上限は、公式ページに数字の記載がないため、商工課に確かめてください。
いくら受け取れる?
金額は定額の10万円です。事業にかかった費用に応じて増減しません。
- ワークラボ八ヶ岳を本社住所にして個人で開業する:10万円 × 1人 = 10万円
- 賑わい交流拠点施設を本社住所にして合同会社を設立する:10万円 × 1人 = 10万円
- 製造業の会社の67歳の社長から、親族ではない58歳が会社を引き継ぐ:10万円 × 1人 = 10万円
申請は同じ人について1回限りです。 創業と承継の両方に当たる人が、それぞれで受け取れるかは要綱に記載がありません。当てはまりそうなときは、申請の前に商工課へ聞いてください。
使い道の指定も、要綱にはありません。交付申請書は請求書を兼ねていて、領収書の提出は求められていません。
申請の流れ
- 創業支援の証明書を受ける(創業の枠のみ。創業予定の人→商工課。創業の前から動く)
- 本社住所を指定施設に定めて開業する(創業の枠のみ。個人は施設の月極利用許可を受ける)
- 事業を承継する(承継の枠のみ。先代と後継者→登記や契約の手続きを済ませる)
- 要件を満たした日から30日以内に申請する(申請者→商工課 工業・産業振興係。年度末日が先に来るならそこまで)
- 審査の結果を受け取る(市→申請者。交付なら交付決定兼確定通知書、不交付なら不交付決定通知書が届く)
- 交付を受ける(市→申請者の口座。決定後に速やかに交付される)
「要件を満たした日」は、要綱で基準日と呼ばれています。要綱に定義はありませんが、申請書の記入例は、事業を開始した日(承継なら承継した日)から30日以内と書いています。申請書の「事業開始日又は事業承継日」の欄には、次の日を書きます。
- 創業で法人:法人登記日
- 創業で個人:月極利用契約の開始日
- 承継:法人登記日(承継した登記日)
日付を数えるときは、念のため商工課にも確かめてください。
申請書が市に届いてからの審査期間や、振込までの日数は、公式ページと要綱に記載がありません。
必要な書類
準備できた 0 / 6
証明書の写しは創業の枠だけ、年齢がわかる書類は承継の枠だけで要ります。承継の年齢書類は、前の代表者と後継者の2人分の年齢が分かるものです。
履歴事項全部証明書(会社の登記内容を証明する書類)は、創業の枠で法人の人だけが出します。個人で創業する人は、指定施設の月極利用許可書か賃貸契約書の写しを出します。
申請書には、連絡先のメールアドレスも書きます。連絡はメールで行うと記入例にあります。口座名義は申請者か法人名と同じにします。偽りがないことなど4つの誓約事項に、チェックを入れる欄もあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 期限を過ぎた:要件を満たした日から30日以内か、年度の末日のどちらか早い日までが期限です。年度末の近くに開業すると、30日より先に締め切りが来ます。
- 指定施設以外を本社住所にした:創業の枠は、ワークラボ八ヶ岳か茅野駅前賑わい交流拠点施設を本社住所にしたときだけです。自宅や市内の別のオフィスでは対象になりません。
- 近い親族に事業を継いだ:承継の枠は、先代の配偶者と2親等以内の親族を除きます。子や兄弟姉妹が継ぐ場合は使えません。
- 先代が個人事業主だった:申請書は、承継元を個人事業主を除く中小企業者と定めています。個人事業の承継は対象になりません。
- 市税の滞納や未申告がある:承継で事業を引き継いだ法人に滞納があるときも対象外になります。
- 予算がなくなった:予算の範囲内で交付する制度で、予算枠に達すると受付が終わります。
- 不正が見つかった:偽りの申請で決定を受けると、決定が取り消され、交付済みなら返還を命じられます。
併用できる創業の支援
創業の枠で必要な証明書は、奨励金だけに使うものではありません。市のページには、同じ証明書で使える制度が並んでいます。
- 株式会社と合同会社の設立登記にかかる登録免許税の軽減(資本金の0.7%が0.35%に下がる)
- 無担保・第三者保証人なしで使える創業関連保証の特例
- 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率の引き下げ
登録免許税の軽減は、会社法上の発起人かつ代表者になる個人が証明を受ける必要があります。茅野市の証明書では、他の市町村で創業しても創業関連保証などは使えます。ただし奨励金は市内で創業した人が対象です。
よくある質問
自宅で開業した場合は対象になりますか?
創業の枠の対象になりません。要綱は、茅野市コワーキングスペースか茅野駅前賑わい交流拠点施設を本社の住所地として事業を開始した人と定めています。自宅や賃貸のオフィスを本社にすると、この要件を満たしません。創業支援の証明書を受けていても同じです。対象施設を本社にする予定なら、開業の前に施設の利用許可と本社住所の手続きを確かめてください。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。個人で創業した人は、法人の登記簿ではなく、指定施設の月極利用許可書か賃貸契約書の写しを出します。この書類で、指定の施設を本社の住所地にしていることを示します。そのほか、交付申請書兼請求書、通帳の写し、創業支援の証明書の写しが要ります。個人の場合の添付書類は、公式ページに書かれているとおりです。
創業支援の証明書は、どうやって受けますか?
茅野市の創業支援等事業計画に位置付けられた事業を受け終えた人に、市が証明書を交付します。創業前の個人か、創業後5年未満の個人・法人が対象です。奨励金のパンフレットは、対象の支援を、茅野商工会議所が行う創業スクールや継続個別支援などと説明しています。市のページには諏訪地域創業スクールの案内もありますが、証明の対象講座かどうかは書かれていません。受講の前に、商工課か茅野商工会議所で対象の講座を聞いておくと安心です。
家族が会社を継ぐ場合は使えますか?
近い家族は使えません。承継の枠は、事業承継前の代表者の配偶者か、2親等以内の親族を対象から除いています。親、子、兄弟姉妹、祖父母、孫などが後継者になるときは、条件を満たしません。3親等以上の親族(おい・めいなど)は除くと書かれていないため、その場合は事前に商工課へ確認してください。なお、先代が個人事業主の場合は、親族でなくても対象になりません。
承継の対象になる業種を教えてください
建設業、製造業、そしてサービス業のうち廃棄物処理業、自動車整備業、機械等修理業です。日本標準産業分類の大分類D・E、大分類Rのうち中分類88・89・90に当たります。主たる事業がこのどれかであることが条件です。複数の事業をしている会社は、売上の中心がどれかを基準に、商工課へ当てはまるかを聞いてください。
先代と後継者の年齢の条件はどうなっていますか?
先代の代表者が65歳以上で、後継者は事業を承継した時点で60歳未満であることが条件です。承継は、申請する年度のうちに行ったものに限ります。年齢は、承継の前後の代表者の年齢が分かる書類で示します。後継者が承継の日に60歳になっていると、対象外になります。誕生日と承継日の前後関係は、事前に確かめてください。
申請はいつまでにすればよいですか?
要件を満たした日から30日以内か、その日が属する年度の末日(3月31日)のどちらか早い日までです。たとえば3月に要件を満たした場合は、30日より前に年度末が来ます。予算枠に達したときは、期限の前でも受付が終わります。申請書の記入例では、創業なら事業を開始した日、承継なら承継した日から数えます。日付の数え方に迷うときは、商工課に確認してください。
申請は何回できますか?
同じ人につき1回限りです。創業の枠と承継の枠の両方に当たる人が、2回申請できるかどうかは記載がありません。続けて創業と承継をする予定の人は、先に商工課へ相談してください。1回目の申請で不交付になった場合に、改めて申請できるかどうかも要綱に書かれていません。
交付されるまでに何日かかりますか?
日数は記載がありません。要綱は、申請を審査して交付の可否を決め、交付と決めたときは速やかに交付すると定めています。交付決定兼確定通知書と不交付決定通知書で結果が通知されます。資金繰りにこの10万円を見込む場合は、振込時期を商工課に聞き、開業の費用は別に用意しておくと安全です。
偽りの申請をするとどうなりますか?
交付の決定が取り消され、すでに交付を受けていれば返還を命じられます。市は必要な範囲で報告を求め、事業所や住居に職員を立ち入らせて調査することもできます。年齢や本社の住所など、書類に書く内容は事実のとおりにしてください。判断に迷う項目は、申請の前に商工課へ確認すると安全です。
問い合わせ先はどこですか?
茅野市 産業経済部 商工課 工業・産業振興係です。電話は0266-72-2101(内線433)で、業務時間は平日の午前8時30分から午後5時15分です。公式ページには問い合わせフォームもあります。創業の証明書や創業に関する相談は、茅野商工会議所(電話0266-72-2800)や商工課でも受けています。
