見積書は手元にある。申請書も書けそうだ。ところが申請に付ける書類の一覧に「認定申請書類の写し」があって、手が止まります。
福知山市の先端設備等導入支援金は、市内の中小企業者が設備やソフトウェアを入れる費用の1/10(上限150万円)を受け取れます。上限300万円(2/10)の枠もありますが、使えるのは市の伴走型業務で専門員の派遣を受けた企業だけで、その参加募集は終わっています。先端設備等導入計画の認定を受けていることが、対象になる条件のひとつなので、設備を買う話より先に、認定の話から始まります。
福知山市先端設備等導入支援金の要点まとめ
正式名:福知山市先端設備等導入支援金
だれが
- 申請者
- 事業者(市内に主たる事業所を置く中小企業者)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 先端設備・ソフトウェアの導入
- 対象地域
- 京都府福知山市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(中小企業者であること)
いくら
- 補助上限額
- 300万円(伴走型枠のみ。通常枠は150万円)
- 補助率
- 通常枠1/10、伴走型・経営力強化枠2/10
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月11日〜2027年1月31日
- 事業の完了
- 実績報告は完了から30日後か2027年2月末の早い日まで
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 過去にこの支援金を受けた
- ✕ 同種の補助金を受ける設備
- ✕ 公共法人・宗教団体・政治団体
主たる事業所は、法人なら本店、個人事業主なら住所地です。個人事業主も、中小企業者であれば対象になります。今後も事業を続ける意思があることも、条件に入っています。性風俗関連特殊営業を行う者と、暴力団員等は対象外です。
中小企業者は、中小企業等経営強化法が定める中小企業者のことで、業種ごとに資本金と従業員数の基準があります。当てはまるかどうかは、産業課に聞くのが確実です。
先端設備等導入計画は、中小企業者が労働生産性(働く時間あたりの成果)を上げるために作り、市町村の認定を受ける設備投資計画です。認定を受けると、固定資産税の特例などの支援措置の対象にもなります。認定にかかる期間は、公式ページに書かれていませんでした。
賃上げの表明は、雇用者給与等支給額(従業員に支払う給与等の総額)を、計画の申請日を含む事業年度か、その翌事業年度に、直前の事業年度より1.5%以上増やす方針を示すことです。固定資産税の特例の適用を受けている場合は、この条件の対象から外れます。
市税の滞納は、徴収の猶予を受けている場合を除いて対象外です。この支援金は申請が1事業者につき1回限りで、過去に支援金を受けた事業者は対象になりません。複数の設備を買う予定があるなら、1回の申請にまとめる方法を考えることになります。
いくら戻ってくる?
費用の1/10が通常枠、2/10が伴走型・経営力強化枠です。千円未満の端数は切り捨てます。計算に使うのは、消費税を除いた金額です。
通常枠(1/10、上限150万円)の例です。金額は説明用の仮の数字です。
- 製造業が検査機器を入れる:800万円 × 1/10 = 80万円
- 飲食店が注文・会計のシステムを入れる:240万円 × 1/10 = 24万円
- 設備を大きく入れ替える:2,000万円 × 1/10 = 200万円 → 上限の150万円
伴走型・経営力強化枠(2/10、上限300万円)の例です。
- 製造業が機械装置を入れる:1,000万円 × 2/10 = 200万円
- 同じ1,000万円を通常枠で申請した場合:1,000万円 × 1/10 = 100万円
上限に届く費用は、どちらの枠も1,500万円です。通常枠は150万円、伴走型枠は300万円で、同じ投資でも受け取れる額が変わります。
300万円の枠を使えるのは、市の伴走型・経営力強化業務に採択された企業だけです。この業務は、専門員を派遣して無料でDXや経営改善を支援するもので、参加企業の募集は令和8年7月17日必着で、採択は5社程度の予定でした。追加の募集があるかどうかは、公式ページに書かれていません。これから申請する人は、まず通常枠(上限150万円)を前提に資金計画を組み、伴走型の枠は産業課に聞く、という順番で考えると整理しやすくなります。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税と地方消費税の相当額
- 国や他の自治体から同種の補助金等を受ける設備
- 認定を受けた計画に入っていない設備
対象になるもの
- 機械装置
- 測定工具・検査工具
- 器具備品
- 建物附属設備
- ソフトウェア・システムの導入費(構築費、改修費、初期設定費を含む)
対象になるのは、認定された先端設備等導入計画に基づいて導入する設備の費用です。ソフトウェアも、計画に入っていれば対象になります。
申請の流れは?認定から申請まで
認定が先で、申請があとです。
- 先端設備等導入計画を作り、認定を受ける(事業者→福知山市。交付申請の前に済ませる)
- 交付申請書に書類を添えて出す(事業者→産業課。郵送か窓口。2027年1月31日まで)
- 交付決定の通知を受ける(市→事業者。内容を変えるときは先に変更申請書を出す)
- 設備を導入して、実績報告書を出す(事業者→産業課。完了から30日後か2027年2月末の早い日まで)
- 支援金の額が確定し、請求する(市→事業者。確定通知のあと速やかに請求書を出す)
公式ページは「必ず事前に申請が必要」と明記しています。交付決定の前に契約や発注をしてよいかどうかは、要綱にも書かれていません。設備の発注は交付決定のあとにそろえる、と考えるのが安全です。認定の手続きや日数は公式ページに書かれていないので、産業課への連絡を先にしておく手もあります。
必要な書類
準備できた 0 / 5
交付申請書と誓約書はWord形式で、市の案内ページにあります。交付申請書には、計画の認定日と認定番号を書く欄があります。誓約書には、市のヒアリングやアンケートに応じること、返還の規定に従うこと、暴力団排除などの誓約が入っています。見積書は、対象経費がわかる書類として出します。
事業が終わったあとは、実績報告書(様式第5号)に、支払いがわかる領収書の写しと、設備の導入がわかる写真などを添えます。内容を変えるときは交付変更申請書(様式第4号。見積書の写しと変更箇所がわかる見取図等を添える)、取得した財産を処分するときは財産処分承認申請書(様式第7号)です。支援金の請求書は、市の案内ページの様式一覧にありません。額の確定通知が届いたら、様式を産業課に確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 認定を受けないまま申請した:認定は対象の条件です。認定申請書類の写しも、申請書に添えます。
- 予算がなくなった:2027年1月31日より前でも、予算がなくなり次第、受付は終わります。
- 同種の補助金と重ねた:国や他の自治体の同種の補助金を受ける設備は、対象外です。
- 実績報告が遅れた:完了から30日後か2027年2月末の早い日までに出します。
- 設備を勝手に売った:単価50万円(税抜)以上の機械や器具などは、耐用年数に相当する期間、処分の前に市の承認が要ります。
- 要件を満たさなくなった:交付の要件を満たさなくなったときや、虚偽の申請があったときは、交付が取り消され、返還を求められることがあります。
よくある質問
個人事業主も申請できますか?
申請できます。要綱は、個人事業主の主たる事業所を個人の住所地と定めていて、法人だけに限っていません。条件は、福知山市内に住所地があり、中小企業者に当たり、令和8年4月1日以前から事業をしていることです。そのほか、先端設備等導入計画の認定、賃上げ方針の表明、市税の滞納がないことも、法人と同じように求められます。
先端設備等導入計画とは何ですか?認定は申請の前に必要ですか?
中小企業者が労働生産性を上げるために作り、市町村の認定を受ける設備投資計画です。認定を受けていることは、この支援金の対象になる条件のひとつで、申請には認定申請書類の写しも添えます。つまり認定が先で、申請があとです。認定にかかる期間や手続きの細かい内容は、公式ページに書かれていないため、産業課に聞いてください。
通常枠と伴走型・経営力強化枠は何が違いますか?
通常枠は補助率1/10・上限150万円で、先端設備等導入計画の認定が条件です。伴走型・経営力強化枠は補助率2/10・上限300万円で、認定に加えて、市の伴走型・経営力強化業務で専門員の派遣を受けていることが条件です。上限に届く費用は、どちらも1,500万円です。1,000万円の設備なら、通常枠は100万円、伴走型枠は200万円です。
伴走型・経営力強化枠は、いまから使えますか?
使える可能性は低いです。この枠の条件になる伴走型・経営力強化業務は、参加企業の募集が令和8年7月17日必着で、採択は5社程度の予定でした。市のページに、追加の募集の予定は書かれていません。すでに採択された企業でなければ、300万円の枠は使えないと見て、通常枠で計画を立てるのが現実的です。追加の有無は産業課に聞いてください。
賃上げの表明とは、具体的に何をするのですか?
雇用者給与等支給額、つまり従業員に支払う給与等の総額を、計画の申請日を含む事業年度かその翌事業年度に、直前の事業年度より1.5%以上増やす方針を表明することです。固定資産税の特例の適用を受けている場合は、この条件の対象から外れます。表明の方法や、増やせなかったときの扱いは、公式ページに書かれていないため、産業課に聞いてください。
消費税は補助の対象になりますか?
対象になりません。消費税と地方消費税の相当額は、交付対象経費に含めないと要綱が定めています。補助額は、消費税を除いた金額に補助率を掛けて計算します。たとえば税込み1,100万円の設備なら、税抜き1,000万円が基準になり、通常枠で100万円です。千円未満の端数が出たときは、切り捨てになります。
他の補助金と一緒に使えますか?
同種の補助金は重ねられません。国や他の自治体から同種の補助金等を受けて導入する設備、または受けようとしている設備は、この支援金の対象外です。同じ設備にどちらの補助金を使うかは、申請の前に決めておく必要があります。別の設備に別の補助金を使う場合の扱いは、公式ページに書かれていないため、産業課に聞いてください。
2回目の申請はできますか?
できません。要綱は、同一の交付対象者につき申請は1回限りと定めています。過去に支援金の交付を受けた者は、不交付対象者にも挙がっています。複数の設備を導入する予定があるなら、1回の申請にまとめられるかを先に考えておく必要があります。1回で上限に届く費用は、通常枠なら1,500万円、伴走型枠でも1,500万円です。
設備の発注は、交付決定の前でもいいですか?
避けるのが安全です。公式ページは「必ず事前に申請が必要」と明記しています。交付決定の前に契約や発注をしてよいかどうかは、要綱にも書かれていません。見積書の取得までは申請の準備として進められますが、契約や発注は交付決定の通知を受けてからにすると、対象外になる心配がありません。心配なら産業課に聞いてください。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業が完了した日から30日を過ぎた日か、令和9年2月末の、どちらか早い日までです。報告書(様式第5号)には、支払いがわかる領収書の写しと、設備の導入が確認できる写真などを添えます。申請の締切は令和9年1月31日ですが、設備の導入と支払いを終える期限は、そこから約1か月しかありません。工事や納品の日程には余裕を持たせてください。
市税の滞納があっても申請できますか?
市税の滞納がないことが条件です。ただし、徴収の猶予を受けている場合は、滞納があっても対象になります。申請には、市税の滞納がないことを示す証明書を添えます。証明書は市役所2階の税務課で取得します。猶予を受けているときの書類の扱いは、公式ページに書かれていないため、産業課と税務課に聞いておくと安心です。
買った設備を売ったり捨てたりしてもいいですか?
単価50万円(税抜)以上の機械、器具、備品などは、処分が制限されます。取得した設備は、耐用年数に相当する期間、保管の状況を明らかにして管理する必要があります。その期間内に処分するときは、事前に財産処分承認申請書(様式第7号)を出して市の承認を受けます。承認を受けずに処分すると、返還を求められることがあります。
問い合わせ先はどこですか?
福知山市産業部産業課です。電話は0773-24-7075、メールの問い合わせフォームは公式ページにあります。認定の手続き、伴走型枠の追加募集、賃上げ表明の方法、交付決定前の発注の扱いなど、公式ページで判断しきれない点は、申請の前に聞いておくと書類の出し直しを防げます。予算がなくなり次第終了なので、予算の残りもあわせて確かめてください。
