蓄電池の補助金は、金額より先に「順番」を確かめておきたい制度です。福岡市の補助は、交付対象の決定が出る前に工事を始めると、資格を失います。契約は先にしても、着工は決定を待つことになります。
対象は、福岡市内の住宅に蓄電池・V2H・エコキュート・家庭用燃料電池を入れる個人です。蓄電池なら、機器費の1/2で上限は容量に応じて15万円・30万円・45万円の3段階です。申請は2027年1月29日までで、予算がなくなり次第終わります。
福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度 福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 個人(本人)。集合住宅の共用部分は管理組合も可
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 蓄電池・V2H・エコキュート・家庭用燃料電池の導入
- 対象地域
- 福岡県福岡市
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 45万円(蓄電池・14.0kWh以上の場合)
- 補助率
- 定額・1/2(蓄電池とV2Hは機器費の1/2、ほかは定額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月7日〜2027年1月29日(予算がなくなり次第終了)
- 事業の完了
- 設置完了から60日以内(最終期限は2027年2月26日)
うちの家は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
HEMS(ヘムス)は、家庭の電気の使用量を測って見える化する機器です。蓄電池やV2Hが同じ見える化の機能を持っていれば、別に付けなくても条件を満たすと手引きに書かれています。持っているかどうかは事前に事務局へ聞けます。
太陽光とHEMSは新設でも既設でもかまいません。条件になるだけで、その設置費に補助は出ません。家庭用燃料電池だけは、太陽光なしの単体でも申請できます。その場合は200件が上限です。
V2H(電気自動車と家の間で電気をやりとりする設備)は、電気自動車かプラグインハイブリッド車を持っているか、買う予定があることも条件です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 交付対象の決定前に着工した
- ✕ 売電が目的の設置
- ✕ 住宅の所有者が法人
- ✕ 同じ設備で補助済み(管理期間中)
同じ設備で過去に市民協議会から補助を受けていても、管理期間(蓄電池は6年など)が過ぎていれば申請できます。管理期間中に補助済みの設備は対象外です。
申請者と工事の契約者と代金の支払者と補助金の受取口座の名義人は、原則として同じ人にそろえます。太陽光の系統連系・電力受給の契約者も、同じ人が原則です。名義が違うときは、申請の前に事務局へ聞いてください。
いくら戻ってくる?
設備ごとの補助額は次のとおりです。
| 設備 | 補助額 | 上限など |
|---|---|---|
| リチウムイオン蓄電システム | 機器費の1/2 | 9.0kWh未満は15万円、9.0kWh以上14.0kWh未満は30万円、14.0kWh以上は45万円 |
| V2Hシステム | 機器費の1/2 | 20万円 |
| 高効率給湯器(エコキュート) | 定額2万円 | 2万円 |
| 家庭用燃料電池 | 定額5万円 | 単体申請は200件が上限 |
機器費は、消費税を除き、値引き後の金額で数えます。補助の対象は機器の購入費だけで、工事費は入りません。上限に届くのは、蓄電池が15万円・30万円・45万円なら機器費がそれぞれ30万円・60万円・90万円以上のとき、V2Hなら40万円以上のときです。
- 9.0kWh未満の蓄電池、機器費24万円:24万円 × 1/2 = 12万円
- 9.0kWh未満の蓄電池、機器費40万円:40万円 × 1/2 = 20万円 → 上限の15万円
- 14.0kWh以上の蓄電池、機器費100万円:100万円 × 1/2 = 50万円 → 上限の45万円
- V2H、機器費50万円:50万円 × 1/2 = 25万円 → 上限の20万円
- 9.0kWh未満の蓄電池(上限の15万円)とエコキュートを同時に:15万円 + 2万円 = 17万円
国など他の機関の補助金とは併用できます。ただし、国の補助金とこの補助額の合計が機器費を超えるときは、機器費から国の補助額を引いた差額までが上限です。千円未満は切り捨てます。
何に使える?
対象にならないもの
- 工事費、消費税
- 太陽光発電システムとHEMSの設置費(条件になる設備なので補助なし)
- 使用済みの機器(未使用品に限る)
対象になるもの
- 蓄電池:環境共創イニシアチブ(SII。国の補助事業で機器を登録している団体)に、令和7年度以降の蓄電システムとして登録されているもの
- V2H:次世代自動車振興センターの補助対象一覧に載っているもの
- エコキュート:CO2を冷媒に使う空気熱源のヒートポンプ給湯器で、年間給湯効率などが2025年度の目標基準値に0.2を足した値以上のもの
- 家庭用燃料電池:燃料電池普及促進協会の登録機器リストにあるもの
エコキュートと家庭用燃料電池は、どちらか一方しか申請できません。
申請から振り込みまでの順番
- 設備を決めて、見積もりと契約書をそろえる(申請者→施工業者。契約書に機器費と型番が書かれていること)
- 交付対象申請を出す(申請者→交付事務局。工事着手予定日の20日前までに、不備のない状態でメールか郵送。持参はできません)
- 補助金交付対象決定の通知を待つ(事務局→申請者。通知が届くまで着工しない)
- 工事をして、設置を完了する(施工業者。完了日は「設置が終わった日」で、支払日や領収書の日付ではありません)
- 交付請求を出す(申請者→交付事務局。設置完了日か入居日の遅いほうから60日以内、遅くとも2027年2月26日まで)
- 補助金交付決定の通知のあと、口座に振り込まれる(事務局→申請者の口座)
標準の審査期間は20日です。年末年始などの休日と、書類の不備を直している期間は、20日に入りません。
必要な書類
準備できた 0 / 13
請求のときは、保証書か出荷証明書の写しと、申請者名義の振込先が分かる書類も出します。V2Hは、電気自動車等を持つか買う予定だと分かる車検証か注文書の写しも要ります。
申請用の写真台紙には、設置予定の場所の写真を貼ります。申請日の1か月以内に撮ったものが必要で、撮影ボードと一緒に写します。請求のときは、設置後の写真を別の台紙で出します。住民票は発行から3か月以内で、マイナンバーの記載がないものです。
市税の滞納がないことの確認に同意すれば、市税の証明書は出さなくて済みます。契約書に機器費と工事費の内訳がないときは、工事費内訳書(様式第18号)を足します。住宅の所有者が申請者と別なら、同意書(様式第14号)が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 決定の前に着工した:補助金交付対象決定の前に工事を始めると、決定される資格を失います。契約書は申請の添付書類なので、契約は先に結んでかまいません。着工は、決定の通知が届いてからです。
- 請求の期限を過ぎた:設置完了日から60日以内、遅くとも2027年2月26日までです。過ぎると、原則として交付されません。書類の不備を直している間に期限が過ぎた場合も、請求の取り下げとして扱われます。忙しさや資金繰りは、やむを得ない事情として扱われません。
- 予算の上限に達した:補助枠は全体で1億7,180万円で、予算がなくなり次第、受付が終わります。残りが少なくなると、市のホームページに載ります。申請の取り下げなどで枠が空けば、追加募集の可能性があります。
- 書類の不備を直せなかった:事務局が示した期限までに直せないと、非対象の決定になります。受付期間内なら、直したうえで出し直せます。
- 管理期間の途中で手放した:補助を受けた設備は8年間、大切に管理します。売却や交換や撤去や転居の前に承認を受けます。処分制限期間(蓄電池とエコキュートと燃料電池は6年、V2Hは5年)の中だと、補助金の返還を求められることがあります。
併用と、そのあとの協力
同じ設備について、福岡市と市民協議会(補助金を運営する団体)の別の補助事業との併用申請はできません。国の補助金との併用は前のとおり可能です。
太陽光と蓄電池とエコキュートを入れた人には、温室効果ガスの削減分(環境価値)を福岡市に譲る仕組み「そらいろラボ」「ひぽラボ」への参加も案内されています。同意する人だけが入会する形です。補助金を受けたあとは、電力の使用状況の報告書と、翌年度のアンケートにも協力します。
よくある質問
蓄電池だけで申請できますか?
太陽光発電システムとHEMSが要ります。すでに付いていれば新しく付ける必要はなく、これから付けるのでもかまいません。条件になるだけで、太陽光やHEMSそのものに補助は出ません。蓄電池やV2Hに見える化の機能があれば、別にHEMSを付けなくてよい場合もあります。持っているかどうかは、申請の前に事務局へ問い合わせると確かめられます。
太陽光パネルの設置費は補助されますか?
補助されません。太陽光発電システムとHEMSは、蓄電池やV2Hやエコキュートを補助してもらうための条件として扱われます。補助の対象になるのは、蓄電池とV2Hとエコキュートと家庭用燃料電池の機器費だけです。太陽光を新しく付けるときは、その費用が補助の外になることを見込んで資金計画を立てると安心です。
もう工事を始めてしまいました。申請できますか?
補助金交付対象決定の前に設置工事を始めた場合は、決定される資格を失います。決定は申請を出してから通知されるので、順番は申請と決定と着工です。事務局は必要に応じて現地調査を行います。まだ着工していなければ、着工予定日を決めて申請を出し、決定を待ってから工事に入ってください。
申請はいつまでに出せばよいですか?
不備のない書類を、設置工事の着手予定日の20日前までに出す決まりです。受付期間は2027年1月29日までですが、予算がなくなり次第終わります。標準の審査期間は20日で、休日と不備を直す期間は含まれません。20日前に出しても着工予定日までに決定が出るとは限らないので、余裕をもって出しておくのが安全です。
蓄電池の補助額の上限はいくらですか?
機器費の1/2が補助額で、上限は蓄電容量で変わります。9.0kWh未満は15万円、9.0kWh以上14.0kWh未満は30万円、14.0kWh以上は45万円です。機器費が上限の2倍に届かないときは、機器費の1/2がそのまま補助額になります。たとえば9.0kWh未満で機器費が24万円なら、補助額は12万円です。
工事費も補助の対象ですか?
対象は機器の購入費だけで、工事費は入りません。機器費は消費税を除き、値引きがあれば値引き後の金額で数えます。契約書に機器費と工事費の内訳がないときは、工事費内訳書(様式第18号)を足して、機器費がいくらかを示します。蓄電池の場合は、SIIに登録されている構成部分だけが機器費になります。
エコキュートと家庭用燃料電池を両方申請できますか?
どちらか一方しか申請できません。エコキュートは定額2万円で、家庭用燃料電池は定額5万円です。ただし家庭用燃料電池は単体でも申請でき、その場合は太陽光やHEMSが要りません。単体申請は200件が上限で、ほかの申請の状況によっては、上限に達する前に受付が終わることがあります。
国の補助金と併用できますか?
併用できます。国の補助金とこの補助額を足した合計が機器費を超えるときは、機器費から国の補助額を引いた差額が、福岡市の補助額の上限になります。千円未満は切り捨てです。国の補助金の申請状況は、申請書に書く欄があります。機器費と工事費が分かれている補助金だけを書く決まりです。
請求はいつまでに出せばよいですか?
設置が完了した日か入居した日のうち遅いほうから60日以内です。60日が経たなくても、2027年2月26日が最終期限です。60日目が土日祝日なら、前の営業日が期限です。支払日と領収書の発行日とHEMSの設定が終わった日と電力受給契約が始まった日は、設置完了日として認められません。複数の設備を入れるときは、いちばん遅く終わった設備の日が基準です。
申請書はどうやって出しますか?
交付事務局へ、電子メールか郵送で出します。持参はできません。メールの件名は「【申請】住宅用エネルギーシステム導入支援事業補助金」にします。郵送は特定記録や簡易書留など、受け取りが記録される方法が望ましいとされています。電話は092-260-3252で、土日祝日と年末年始を除く9時から12時、13時から17時30分に受け付けています。
設備が付いた家を買う場合も対象ですか?
対象です。設備が付いた福岡市内の住宅を買う人も申請できます。この場合は、入居する前に申請を出します。決定の前に入居すると資格を失うので、工事を待つのと同じ扱いです。請求の期限は入居日から数えます。実際の入居日と住民票の日付が違うときは、入居日についての申立書を出します。
賃貸の家や、人に貸している家でも使えますか?
所有者以外が住んでいる個人所有の住宅に設備を付ける所有者も、対象に入ります。ただし、売電などの事業として付ける設備は対象外です。賃貸の場合は、住んでいる人の住民票は要りません。所有していることが分かる登記簿謄本などを出します。契約者の名義などで迷うときは、申請の前に事務局へ聞くのが確実です。
補助金をもらったあとに気をつけることはありますか?
設備は8年間、大切に管理します。売却や交換や撤去や家の売却や転居をするときは、前もって財産処分の承認を受けます。処分制限期間(蓄電池とエコキュートと家庭用燃料電池は6年、V2Hは5年)の中なら、補助金の返還を求められることがあります。電力の使用状況の報告と、翌年度のアンケートにも協力します。
