福島県内の企業が、学生のインターンシップや仕事体験を受け入れるときの費用を補助する制度です。企業が受け入れ側として申請し、学生の交通費・宿泊費の1/2と、インターンシップのプログラム作りの費用の3/4(上限40万円)を県が補助します。交付決定の前に使った経費は対象外なので、学生の募集や専門家との契約は決定通知のあとに進めてください。
インターンシップ等推進事業費補助金の要点まとめ
正式名:インターンシップ等推進事業費補助金
だれが
- 申請者
- 県内に事業所がある中小企業等・連合体(法人が対象)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 学生の交通費・宿泊費の負担、インターンシップ等のプログラム作成・見直し
- 対象地域
- 福島県内に事業所を有すること
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(業種ごとの上限あり)
いくら
- 補助上限額
- プログラム作成は40万円。交通費は1人1万円、宿泊費は1泊5,000円
- 補助率
- 交通費・宿泊費は1/2以内、プログラム作成・改善は3/4以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 随時受付。予算の上限に達したら終了
- 事業の完了
- 完了から30日後か、交付決定年度の3月末のいずれか早い日までに実績報告
うちの会社は対象になるのか
次の5つにすべて当てはまると、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県内に事業所がない
- ✕ 暴力団・暴力団員に当たる役員がいる
要綱の「中小企業等」は、中小企業基本法の中小企業者(業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっています)のうち、法人税法上の公益法人等・協同組合等・普通法人を指します。基準の数字は業種で異なるため、県の案内ではなく中小企業庁などの定義で自社を確かめてください。
法人税法の「法人」が条件なので、法人格のない個人事業主は定義に当たらないと読めます。公式ページに個人事業主の扱いの記載はありません。該当しそうな場合は、雇用労政課に先に電話で確かめるのが確実です。
ポータルは「『感働!ふくしま』プロジェクト」のサイトです。企業登録が済んでいないと申請の条件を満たさないので、登録は申請書づくりより先に済ませます。
いくら補助されるのか
補助は2つの事業に分かれ、上限の考え方がまったく違います。
| 事業 | 補助対象 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 交通費補助 | 学生が県内へ来る交通費の実費のうち、企業が負担した額 | 1/2以内 | 学生1人1万円、5人分まで |
| 宿泊費補助 | 2日間以上の体験で、県内の宿泊費の実費のうち企業が負担した額 | 1/2以内 | 1泊5,000円、1人5泊、5人分まで |
| プログラム新規作成・改善 | 専門家の伴走を受けて作る・見直す費用 | 3/4以内 | 40万円 |
計算例です。補助額は対象経費に補助率をかけた額で、県が決める額は「以内」とされています。申請額の算出では、補助率をかけた額と上限額を比べて低いほうを取り、1,000円未満は切り捨てます。
- 交通費の実費が1万6,000円の学生:1万6,000円 × 1/2 = 8,000円
- 交通費の実費が3万円の学生:3万円 × 1/2 = 1万5,000円 → 上限の1万円
- 1泊8,000円の宿に3泊する学生:2万4,000円 × 1/2 = 1万2,000円 → 1泊5,000円×3泊=1万5,000円の範囲内なので1万2,000円
- コンサルティング費が40万円:40万円 × 3/4 = 30万円
- コンサルティング費が60万円:60万円 × 3/4 = 45万円 → 上限の40万円
学生の交通費だけで見ると、5人分でも最大5万円です。宿泊費は1人あたり最大2万5,000円、5人分で12万5,000円です。まとまった額になりやすいのはプログラム作成のほうです。
交通費・宿泊費の補助とプログラム作成の補助を同じ年度に両方使えるか、1社あたりの年間の上限があるかは、公式ページに記載がありませんでした。併用を考えるなら、申請前に雇用労政課へ確かめてください。
何に使えるのか
対象にならないものを先に挙げます。
- 申請した企業に勤める人の人件費(プログラム作成・改善の事業)
- 学生に県内の交通費・宿泊費として払っていない経費
- 交付決定の前に着手した経費
- 県内の事業所で実施しない取組
対象になるものは次のとおりです。
- 学生が県内のインターンシップ・仕事体験に参加するための県内への交通費の実費
- 2日間以上の体験で、県内に泊まる宿泊費の実費
- プログラムの新規作成・見直しのコンサルティング費用
- 専門家が県内の用務地に来て業務をするときの交通費と宿泊費
- その他、知事が必要と認める経費
「大学生等」は、大学、短大、大学院、高専、専修学校の専門課程、その他知事が認める学校の学生です。高校生や専修学校の専門課程以外の課程は、この定義に挙がっていません。対象に入るか迷う学生は、雇用労政課に確かめてください。
インターンシップは、文部科学省・厚生労働省・経済産業省が定めた分類のうち、タイプ3(汎用型能力・専門活用型)とタイプ4(高度専門型・試行)に当たる実務体験です。仕事体験は、それ以外の実務の体験を指します。体験の最低日数は要綱にありません。宿泊費の補助だけが「2日間以上」の条件です。
申請から支払いまでの流れ
- 「感働!ふくしま」に企業登録する(企業→県のポータル。申請前に済ませる)
- 申請書類を出す(企業→福島県 雇用労政課。随時受付で、予算がなくなれば終了)
- 審査と交付決定を待つ(県→企業。決定通知より前に経費を使わない)
- 事業を実施する(企業。学生の受け入れ、または専門家とのプログラム作り)
- 実績報告を出す(企業→雇用労政課。完了から30日後か、年度の3月末の早いほうまで)
- 額の確定通知を受け、交付請求を出す(県→企業→県)
- 支払いを受ける(県→企業。請求から30日以内)
県は、実績報告を受けてから30日以内に審査し、額を確定させます。支払いは請求の日から30日以内です。つまり補助金が入るのは事業が終わったあとで、受け入れ中の交通費・宿泊費やコンサルティング費は先に企業が立て替えます。
必要な書類
準備できた 0 / 6
申請時の基本は様式第1号とその別紙1-1〜1-3の4点です。実績報告は様式第5号と別紙です。このほかに、知事が必要と認める書類を求められることがあります。実績報告と交付請求の書類は、事業が終わってから出します。申請の様式には、振込希望の口座、直近3年間の採用状況、事業の実施期間を書く欄があります。
もらえなくなるのはどんなとき
- 交付決定の前に着手した:決定前に使った経費は対象外です。専門家との契約や学生への宿泊手配を先に済ませないでください。
- 実績報告が遅れた:完了から30日を過ぎる日と年度の3月末の、早いほうが期限です。事業が期間内に終わりそうにないときは、要綱で県に速やかに報告して指示を受けるよう定められています。
- 目的外に使った・使わなかった:交付の取消しや減額、返還を命じられることがあります。使い切れなかった分も、補助金は減額されます。
- 計画を変えた:内容や経費を変えるときは、事前に承認が要ります。交付決定された補助金の額に影響しない範囲での、補助対象経費の総額20%以内の減額など、軽微な変更は承認が要りません。
消費税の仕入控除税額(消費税の申告で仕入れにかかる税額として差し引ける額)は、申請時に分かる場合は補助額から引いて申請します。事業のあとで額が確定したときは、報告して返還を求められる場合があります。この返還が期限内に済まないと、年10.95%の延滞金がかかります。
帳簿や支出の書類は、額の確定通知を受けた日から5年間保存します。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
要綱の補助対象者は、法人税法上の公益法人等、協同組合等、普通法人に限られます。そのため法人格のない個人事業主は、定義に当たらないと読めます。ただし公式ページに個人事業主の扱いを明記した記載はありません。個人で営業していて受け入れを考えている場合は、申請書を準備する前に、雇用労政課(024-521-7290)へ電話で確かめるのが確実です。
福島県外に本社がある会社でも対象になりますか?
条件は「福島県内に事業所を有すること」です。本社の所在地は条件になっていません。ただし補助事業は、福島県内の事業所で実施するものに限られます。県外の本社で受け入れるインターンシップは対象外です。県内に支店や工場があり、その県内の事業所で学生を受け入れるなら、ほかの条件を満たす限り対象になる可能性があります。
学生の交通費は、学生本人が払った分も補助されますか?
補助対象は、学生が参加するために要した県内への交通費の実費のうち、中小企業等が負担した金額です。学生が自分で払い、企業が払っていない分は対象になりません。企業が学生に交通費を支給したり、立て替えたりした分が補助の対象です。支給したことを示す領収書や支払いの記録は、実績報告のために残しておいてください。
宿泊費の補助は、日帰りの体験でも使えますか?
使えません。宿泊費の補助は、学生が2日間以上のインターンシップ・仕事体験に参加するための滞在に要した、県内の宿泊費が対象です。日帰りの体験は対象外です。上限は1泊5,000円で、学生1人につき5泊まで、5人分までです。1泊の宿泊費が1万円なら、補助率1/2の5,000円がそのまま上限に当たります。
交通費・宿泊費と、プログラム作成の補助は両方使えますか?
公式ページや要綱には、併用の可否も1社あたりの年間上限も書かれていません。要綱上は、交通費・宿泊費の「参加費負担軽減事業」と「プログラム新規作成・改善事業」が別の事業として並んでいます。両方を使いたいときは、申請の前に雇用労政課へ確かめてください。同じ経費を2つの事業に重ねて申請することはできないと考えるのが安全です。
プログラム作成の補助で、社内の人の人件費は出ますか?
出ません。要綱は、申請した企業に勤める人の人件費を補助対象外としています。対象になるのは、専門家の伴走を受けて行う新規作成・見直しのコンサルティング費用と、専門家が県内の用務地に来て業務をするときの交通費・宿泊費、そのほか知事が必要と認める経費です。社内の担当者が作業した時間は、申請額に入れないでください。
申請の受付期限はいつですか?
期限の日付は決まっていません。公式ページには「随時受け付けています。予算の上限に達した場合は、受付を終了します」とあります。予算がなくなった時点で終わるため、締切の日を待たずに終わる可能性があります。学生の受け入れ時期が決まっているなら、早めに書類をそろえて出すほうが安全です。残りの予算は公式ページか、雇用労政課への問い合わせで確かめられます。
申請の前に学生を募集してもいいですか?
募集の告知そのものを禁じる記載はありません。ただし、交付決定の前に着手した経費は補助の対象外です。交通費や宿泊費を企業が負担する約束をして手配を始めると、その経費は対象外になるおそれがあります。申請の予定があるなら、学生への費用負担の案内や宿の手配は、決定通知を受けたあとにするのが無難です。迷う場合は、先に雇用労政課へ相談してください。
実績報告はいつまでに出せばいいですか?
事業が完了した日から30日を過ぎる日と、交付決定を受けた年度の3月末の、どちらか早い日までです。たとえば3月上旬に体験が終わると、30日後は3月末を過ぎるため、3月末が期限になります。報告には、事業実績報告書(様式第5号)のほか、実績額の内訳書、収支決算書などが要ります。体験の終了日に合わせて、書類を準備し始めてください。
補助金はいつ入金されますか?
事業が終わって実績報告を出し、県が内容を審査して額を確定してから、交付請求を出す流れです。県は報告を受けた日から30日以内に審査し、請求を受けた日から30日以内に支払います。つまり補助金が入るのは、事業が終わったあとです。交通費・宿泊費やコンサルティング費は、いったん企業が立て替えて払うことになります。
内容を変更するときは届出が要りますか?
必要です。事業の内容や経費を変えるときは、事前に事業変更(中止・廃止)承認申請書(様式第4号)を出して承認を受けます。ただし、補助目的の達成に支障がない計画の一部変更と、交付決定された補助金の額に影響しない範囲での補助対象経費の総額20%以内の減額は、軽微な変更として承認が要りません。中止や廃止も同じ様式で、事前に承認を受けます。
申請の問い合わせ先はどこですか?
福島県商工労働部 雇用労政課です。住所は福島市杉妻町2番16号(西庁舎12階)、電話は024-521-7290です。メールは公式ページに載っています。対象になるかどうか、個人事業主の扱い、併用できるか、予算の残りなど、公式ページで確かめられなかった点は、申請書を作る前に電話で聞いておくと、書類の出し直しを防げます。
