養成校に入ってから給付金の存在を知った、という順番になると、使えるかどうかは窓口の判断になります。江東区の高等職業訓練促進給付金は、修業を始める前に事前相談を受けることが必要です。資格を取りたいと思った時点で、先に区の窓口へ連絡しておく手があります。
対象は江東区に住み、20歳未満の子を育てるひとり親です。額は住民税が課されない世帯で月10万円、課されている世帯で月7万500円です。修業の最後の12か月は、それぞれ14万円と11万500円に上がります。修了後には修了支援給付金も出ます。毎月の給付金を受け取れる期間は最長4年です。
江東区 高等職業訓練促進給付金の要点まとめ
正式名:高等職業訓練促進給付金事業(母子家庭及び父子家庭高等職業訓練促進給付金等事業)
だれが
- 申請者
- 個人(本人)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 資格取得のための修業中の生活費の支援
- 対象地域
- 東京都江東区
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 月額10万円(最後の12か月は14万円)※非課税世帯
- 補助率
- 定額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 修業開始前に事前相談、開始日以後に申請(締切の記載なし)
- 事業の完了
- 養成機関の修業期間の終了まで(上限4年)
何から始める?
最初の一歩は、区の生活応援課 母子・父子自立支援員への相談です。修業を始める前の事前相談が決まりになっています。
- 介護福祉士か保育士を目指すなら、先にハローワークへ。求職者支援制度の活用が優先とされています。
- それ以外の資格、または求職者支援制度が使えない場合は、区の事前相談へ進みます。
事前相談の方法は2つあります。区の電子申請フォームから申し込むと、母子・父子自立支援員から電話が入ります。窓口や電話でも受け付けています。相談では資格を取る意欲、生活の状況、資格を取ったあとの働き方などから、給付の必要性が見られます。
自分は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
所得の判定は、児童扶養手当を受けている人と同じ水準かどうかで見ます。手当を受けていなくても、同じ水準であれば対象です。申請の時点で水準を超えても、超えてから1年以内なら対象に残ります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 過去にこの給付金を受けた
- ✕ 同趣旨の公的給付を受けている
- ✕ 養成課程が6か月未満
同趣旨の公的給付とは職業訓練受講給付金、訓練延長給付金、教育訓練支援給付金などです。過去の受給は要綱では「原則として」受けていないことが条件で、例外の扱いは窓口で確かめる必要があります。
訓練促進給付金は支給の申請時点以降、修了支援給付金は修業開始日と修了日の両方で、これらの要件を満たすことが求められます。
取れる資格は?
対象は就職に有利で、6か月以上の養成機関(資格を取るための学校や施設)で学ぶ資格です。
- 医療・福祉:看護師、准看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、介護福祉士、社会福祉士、保育士
- 施術・理美容:あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、理容師、美容師
- 調理:調理師、製菓衛生師
- 情報:シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格
雇用保険の教育訓練給付の指定講座で取れる資格も対象です。ただし一般教育訓練給付の指定講座は、「情報関係」の分野に限られます。上の一覧以外の資格は、区長が定めるものに限られます。区の対象かどうかは、事前相談で確かめます。
いくら受け取れる?
額は、世帯の住民税で決まります。同じ世帯の人と、生計が同じ扶養義務者の区民税(所得割・均等割)がいずれも0円であれば非課税世帯です。
| 世帯の区分 | 毎月の額 | 修業の最後の12か月 |
|---|---|---|
| 非課税世帯 | 10万円 | 14万円 |
| 課税世帯 | 7万500円 | 11万500円 |
修了後に出る修了支援給付金は非課税世帯が5万円、課税世帯が2万5,000円です。
修業の初月から申請したとして、3年の課程に通う非課税世帯の場合は次のとおりです。
- 10万円 × 24か月 + 14万円 × 12か月 = 408万円
2年の課程に通う、課税世帯の場合は次のとおりです。
- 7万500円 × 12か月 + 11万500円 × 12か月 = 217万2,000円
修業期間が12か月に満たないときは、その期間すべてが最後の12か月の額(非課税世帯は月14万円)です。上限は4年(48か月)で、非課税世帯で4年通うと、10万円 × 36か月 + 14万円 × 12か月 = 528万円が上限の目安になります。
課程の途中で子が20歳になる場合は、20歳の誕生日がある月で支給が終わります。修了支援給付金も対象外です。准看護師から看護師へ続けて進学する場合は、通算48か月の範囲です。
支給は、申請のあった月から始まります。申請した月より前の分は出ません。
申請の流れ
- 事前相談を受ける(本人→生活応援課 母子・父子自立支援員。修業を始める前に)
- 支給申請を出す(本人→江東区。修業を開始した日以後に)
- 支給決定の通知を受け取る(江東区→本人)
- 毎月、請求書を出す(本人→江東区。養成機関の出席状況証明書を添える)
- 口座に振り込まれる(江東区→本人。申請月から修業期間の終了月まで)
- 修了したら、修了支援給付金を申請する(本人→江東区。修了日から30日以内)
出席状況の確認があるため、養成機関から月ごとの証明書をもらう段取りも入学前に確かめておくと安心です。
必要な書類
準備できた 0 / 9
児童扶養手当証書は、手当を受けている人が出します。受けていない人は、所得の証明書を出します。納税証明書は、非課税世帯として扱ってもらうときに要ります。戸籍謄本は、修了支援給付金では修業を始めた日と修了日の状況が分かるものです。出席状況の証明書は支給申請と毎月の請求で出し、修了を証明する書類は修了支援給付金の分です。
本人が同意して区が公簿で確認できる書類は、省略できます。ほかに区長が必要と認める書類を求められることもあります。
入学金などの初期費用は、貸付で補う手もあります
給付金は申請月から月ごとに出る仕組みなので、入学金や教材費をまとめて払う時期の助けにはなりません。区の事前相談では、東京都社会福祉協議会が実施する入学準備金・就職準備金の貸付も案内されます。
入学準備金は50万円以内、就職準備金は20万円以内です。養成機関を修了して資格を取った日から1年以内に都内で就職し、5年間就業を続けると、申請により返済が全額免除されます。江東区の人は、江東区社会福祉協議会(03-3647-1898)が申込みの窓口です。貸付の条件と期限は、東社協のご案内で確認できます。
もらえなくなるとき
- 修業を始めてから相談した:事前相談は修業を始める前に必要とされています。始めてしまった場合の扱いは、窓口で確かめる必要があります。
- 修了支援給付金の申請が30日を過ぎた:修了日から30日以内が決まりです。やむを得ない事由があると区長が認めれば例外になります。
- 変更を届けなかった:受給資格がなくなった、修業をやめた、課税の状況や世帯が変わった場合は14日以内に区へ届けます。
- 偽りの申請をした:支給額の全部または一部を返すことになります。
届出の内容によっては支給額が変更されたり、支給決定が取り消されたりします。区は、取得単位証明書や出席状況の報告を求めることもあります。
よくある質問
児童扶養手当を受けていなくても申請できますか?
申請できる場合があります。条件は、児童扶養手当を受けている人と同等の所得水準にあることです。手当そのものの受給は条件に書かれていません。所得の確認には児童扶養手当証書の写しか、前年の所得などの区市町村長の証明書を使います。自分の所得が水準に収まるかは母子・父子自立支援員が判断するので、事前相談で数字を出して確かめてください。
所得が基準を超えたら、その時点で受け取れなくなりますか?
すぐには終わりません。所得が児童扶養手当と同等の水準を超えてもその後1年間に限り、引き続き支給の対象です。区のページにも、申請時点で支給水準を超えてから1年以内の人は対象と書かれています。1年を過ぎるときは修業期間が残っていても対象でなくなる場合があるため、課程の長さと所得の見込みを事前相談で見比べておくと安心です。
非課税世帯と課税世帯は、どう分かれますか?
世帯の区民税(所得割・均等割)で分かれます。本人と同じ世帯の人、さらに生計が同じ扶養義務者の区民税がいずれも0円でなければ課税世帯です。非課税世帯は月10万円(最後の12か月は14万円)、課税世帯は月7万500円(同11万500円)です。4月から7月に請求する場合は、前年度の課税状況で見ます。扶養義務者が含まれる点に注意してください。
何年分まで受け取れますか?
修業期間の全期間が対象で、上限は4年(48か月)です。准看護師の養成機関を修了して、続けて看護師の養成機関で学ぶ場合は通算48か月までです。課程の途中で子が20歳になると、20歳の誕生日がある月で支給が終わります。たとえば3年の課程で子が2年目に20歳になると、その月で止まるので、子の年齢と課程の期間を事前相談で見比べておくとよいです。
介護福祉士や保育士を目指す場合も、この給付金だけで大丈夫ですか?
先にハローワークへ行く必要があります。介護福祉士と保育士は、求職者支援制度(雇用保険を受給できない求職者のための制度)の活用が優先とされています。住所地を管轄するハローワークに問い合わせて、制度が使えるかどうかを確かめてください。使えない場合や条件に合わない場合に、区の給付金の事前相談へ進む流れです。順番を逆にしないことが、受給のカギになります。
事前相談はどうやって申し込みますか?
2つの方法があります。ひとつは区の電子申請フォームで、受付後に生活応援課の母子・父子自立支援員から電話が来ます。もうひとつは、窓口か電話で母子・父子自立支援員に相談する方法です。区役所5階8番窓口で、電話は03-3647-7512です。平日8時30分〜17時で、12時〜13時は受付のみです。相談では意欲や生活状況、資格を取ったあとの就業を見て、給付の必要性が審査されます。
毎月の給付金を受け取るのに、何を出しますか?
請求書に、養成機関が発行する各月の出席状況証明書を添えて出します。支給決定を受けたあとに、月ごとに出す流れです。区は在籍や出席の状況を確かめるため、取得単位証明書の提出や出席状況の報告を求めることがあります。出席状況の証明書は、毎月の分をもらい忘れないようにしてください。振込は、申請月から修業期間の終了月まで毎月です。
修了支援給付金はいつ、いくらもらえますか?
課程を修了したあとに支給されます。額は非課税世帯が5万円、課税世帯が2万5,000円です。申請は修了日から30日以内にします。必要書類は戸籍謄本、児童扶養手当証書の写しか所得の証明書、世帯全員の住民票、同意書、修了を証明する書類です。課程の途中で子が20歳になる場合は、対象外です。准看護師から看護師へ進む場合は、看護師の養成機関の修了後に出ます。
過去にこの給付金を受けたことがあると、もう受けられませんか?
原則として受けられません。要綱では訓練促進給付金も修了支援給付金も、過去に支給を受けていないことが条件です。ただし「原則として」とされているため、例外があるかどうかは窓口で確かめる必要があります。以前に別の自治体で受けたことがある場合もその事実を事前相談で伝えて、今回の資格が対象になるかを確認してください。受給の有無は、窓口の確認が前提です。
状況が変わったら、どうすればいいですか?
14日以内に区へ届け出ます。受給資格がなくなったとき、修業をやめたときは資格喪失届を出します。市町村民税の課税の状況が変わった、同じ世帯の人や扶養義務者に異動があった場合は課税状況等変更届です。届出によって、支給額が変更されたり、支給決定が取り消されたりします。偽りの申請があると、支給額の全部または一部を返すことになります。
初期費用の貸付は、給付金とどう違いますか?
東京都社会福祉協議会が実施する貸付で、区の給付金を受ける人が対象です。入学準備金が50万円以内、就職準備金が20万円以内で、連帯保証人を立てれば無利子です。資格を取った日から1年以内に都内で就職して5年間働き続けると、返済は全額免除です。給付金は返済しませんが、貸付は免除の条件を満たさないと返すお金です。申込みは江東区社会福祉協議会です。
問い合わせ先はどこですか?
江東区役所 生活支援部 生活応援課 女性・ひとり親相談係(区役所5階8番窓口、電話 03-3647-7506)です。母子・父子自立支援員の電話は03-3647-7512で、平日8時30分〜17時に受け付けています。12時〜13時は受付のみです。対象になるか迷ったとき、資格が区の対象に入るか確かめたいとき、修業の予定が決まっていないときも事前相談で聞けます。
