児童扶養手当は、原則として離婚が成立してから申請する手当です。調停や裁判で離婚が決まらない間は、実際にひとりで子どもを育てていても、この手当を受けられません。
中野区はその空白の期間に、区独自の給付金として児童1人につき10万円を一括で支給します。ただし申請の時点で離婚が成立していると、申請できません。
中野区実質ひとり親家庭への子育て支援給付事業の要点まとめ
正式名:中野区実質ひとり親家庭への子育て支援給付事業
だれが
- 申請者
- 個人(離婚調停・訴訟中で児童を扶養する父母)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 児童扶養手当を申請できない間の子育て支援
- 対象地域
- 東京都中野区
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 児童1人につき10万円(一括)
- 補助率
- 定額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 通年(締切の記載なし)
自分は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
児童は、日本国内に住所があり、出生から18歳に達した日以後の最初の3月31日までの人です。DVなどの理由で住民票を移さず中野区に住んでいる場合は、申請の前に窓口へ相談してください。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ すでに離婚が成立している
- ✕ 児童扶養手当の要件を満たす
- ✕ 配偶者と生計を同じくしている
- ✕ 配偶者や実父母・義父母と同居
- ✕ すでにこの給付金を受けている
両親には、実の父母と義父母が含まれます。同居の条件は、案内ページが「同居している」と書く一方、要綱は「対象児童が配偶者や両親と生計を同じくしているとき」と書いています。自分の場合に当たるかは窓口で確かめてください。この給付金を受けた人でも、新たに支給対象の児童が増えた場合は、その児童の分だけ申請できます。離婚が成立して再び婚姻したあと、また離婚調停になった場合も申請できます。
収入制限の見方
収入の判定に使うのは、離婚調停の開始日以後1年間の収入の見込額です。申請者と、生計を同じくする扶養義務者の両方が見られます。どちらか一方でも限度額以上なら対象外です。
扶養義務者は、申請者と生計を同じくする兄弟姉妹や19歳以上の子などです。区の表は、給与所得者の場合に給与所得控除等を加えた収入額で示されています。
| 扶養人数 | 申請者の収入額 | 扶養義務者の収入額 |
|---|---|---|
| 0人 | 3,343,000円 | 3,725,000円 |
| 1人 | 3,850,000円 | 4,200,000円 |
| 2人 | 4,325,000円 | 4,675,000円 |
| 3人 | 4,800,000円 | 5,150,000円 |
| 4人 | 5,275,000円 | 5,625,000円 |
5人目以降は、1人につき475,000円が加わります。配偶者から児童の養育費にあたる金品を受け取っている場合は、その月額を収入に足して判定します。限度額に近い人は、区が相談を受け付けているので、申請前に窓口で確かめてください。
いくら受け取れる?
支給額は、支給対象の児童1人につき10万円です。月ごとではなく、一括で支給されます。
- 児童が1人:10万円 × 1人 = 10万円
- 児童が2人:10万円 × 2人 = 20万円
- 児童が3人:10万円 × 3人 = 30万円
受け取った10万円は、雑所得にあたるため収入として認定されます。他の手当の所得判定や税の扱いにどう響くかは、区の案内ページに詳しい記載がありません。気になる場合は窓口か税務署に確認してください。
申請の流れ
- 子育て支援課へ事前に相談する(申請者→児童手当係。電話 03-3228-8952)
- 離婚調停中の証明書類をそろえる(申請者→裁判所。事件係属証明書等)
- 収入や本人確認の書類をそろえる(申請者。配偶者が受領を認める書類も要る)
- 窓口で申請する(申請者→区役所3階1番の子ども総合窓口。平日8時30分から17時)
- 支給決定の通知を受ける(区→申請者。決定通知書か不支給決定通知書)
- 指定口座に振り込まれる(区→申請者)
支給は申請口座への振込が原則です。口座を持たない場合など、振込が難しいときに限り、窓口での現金交付になります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
事件係属証明書等の証明日から1か月を超えて申請する場合は、婚姻中とわかる戸籍謄本等もあわせて出します。戸籍謄本等の証明日は、申請日から1か月以内のものにします。
収入のわかる書類は、給与明細書(直近1か月分)、年金決定通知書、事業や不動産の帳簿などです。収入がない場合は、申請時に申し出ます。配偶者が受領を認める書類は、配偶者の暴力などで出せないとき、配偶者暴力相談支援センター等の証明が必要になるので、事前に相談してください。住民票は、児童と別居している場合や、区内在住でも住民登録が公簿で確認できない場合に出します。別居監護に係る申立書は児童と別居している人、無収入の申立書は収入がない人が、窓口で書きます。外国籍の人は、本人確認書類に在留カードが必須です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 離婚が先に成立した:申請の時点で離婚が成立していると申請できません。成立後は、児童扶養手当の申請に進みます。
- 児童扶養手当の要件を満たす:この給付金は、児童扶養手当を受けられない間の支援です。要件を満たす場合は対象外です。
- 配偶者や両親と同居している:配偶者と生計が同じ場合や、配偶者・実父母・義父母のいずれかと同居している場合は対象外です。要綱は「生計を同じくしているとき」と書いています。
- 収入が限度額以上:申請者か扶養義務者のどちらかが限度額以上だと、対象外になります。
- 支給後に要件を満たさないとわかった:支給決定が取り消され、受け取った給付金の返還を求められます。
給付金を受ける権利は、他の人に譲ったり、担保にしたりできません。
要綱の改正と、窓口で確かめたいこと
この給付金の要綱は、令和5年4月に定められました。その後、令和5年5月、令和6年1月、令和6年12月、令和8年7月10日に改正されています。令和8年7月の改正では、支給要件を定める第3条が変わりました。
どこがどう変わったかは、公表されている現行の要綱だけでは特定できません。現行の第3条は、対象外の条件として、対象児童が父母、保護者の配偶者、保護者の父母、保護者の配偶者の父母のいずれかと生計を同じくしているときを挙げています。区の案内ページの更新日は令和8年5月22日で、7月の改正より前です。収入の判定や対象外の条件は、申請の前に窓口で最新の取扱いを確かめてください。
よくある質問
児童扶養手当と、どう違いますか?
児童扶養手当は、原則として離婚が成立していることが要件の国の手当です。この給付金は、離婚調停や離婚訴訟の最中で、その手当を申請できない間に、中野区が独自に出すものです。児童扶養手当の要件を満たす人は、この給付金の対象外です。離婚が成立すれば、児童扶養手当の申請に進むことになります。
離婚調停を申し立てる前でも申請できますか?
申請できません。申請の時点で離婚調停か離婚訴訟が続いていることが要件で、それを裁判所の事件係属証明書等で示す必要があります。別居しているだけで調停を申し立てていない場合は、要件を満たしません。申し立て後に裁判所から証明書をもらい、そのうえで窓口へ相談してください。事前の相談は、区が案内ページで勧めています。
すでに離婚が成立していたら、申請できませんか?
申請時点で離婚が成立している場合は、この給付金を申請できません。離婚の調停や裁判が続いている間だけが対象です。離婚が成立したあとは、ひとり親家庭向けの手当を調べる段階になり、児童扶養手当などが検討の対象になります。成立の日が近い場合は、窓口で申請のタイミングを確かめてください。
児童が2人いる場合は、いくら受け取れますか?
児童1人につき10万円なので、2人なら10万円 × 2人 = 20万円です。一括で支給されます。対象の児童は、日本国内に住所があり、18歳に達した日以後の最初の3月31日までの人です。扶養人数が増えると、収入制限の限度額も変わります。2人の場合の申請者の収入額の目安は4,325,000円です。
実家の親と同居していても対象になりますか?
配偶者、実父母、義父母のいずれかと同居している場合は、対象外です。ここでいう実父母は申請者本人の親で、義父母は配偶者の親です。祖父母など、ほかの親族と同居している場合の扱いは、案内ページに書かれていません。同居の状況が複雑なときは、申請の前に窓口へ相談してください。
収入が限度額をわずかに超えたら、どうなりますか?
申請者か扶養義務者のどちらか一方でも限度額以上なら、対象外です。ただし区は、申請者の収入状況によっては給付金の対象になる場合があるとして、相談を受け付けています。限度額の表は給与所得者を例にした額なので、事業収入や年金の人は、実際の所得で判定される部分があります。限度額に近い場合は、まず窓口で確認してください。
配偶者が受領を認めてくれない場合は、どうしますか?
申請日の時点で、配偶者が申請者の受領を認める書類が必要です。書式は自由で、配偶者が受領を認める旨を書いたものを出します。配偶者からの暴力などで頼めない場合は、配偶者暴力相談支援センター等が出す証明書類が必要です。どちらも用意が難しいときは、申請の前に子育て支援課へ相談してください。
受け取ったあとに離婚が成立したら、返還が必要ですか?
要綱が返還を求めるとしているのは、支給後に、申請者が支給要件に当たっていなかったことが明らかになった場合です。支給後に離婚が成立したことは、返還の理由として挙げられていません。申請書には、収入や同居の状況を正しく書いてください。要件に当たらないと明らかになると、支給決定が取り消されます。成立後の見通しは、窓口で確かめてください。
申請はどこで、いつできますか?
中野区役所3階1番の子ども総合窓口、子育て支援課の児童手当係です。受付は平日の8時30分から17時までです。案内ページには、申請の締切の記載がありません。ただし要綱は改正されることがあるため、早めに相談しておくと安心です。電話は03-3228-8952、メールはkosodatesien@city.tokyo-nakano.lg.jpです。
代理人が申請することはできますか?
要綱には、申請者が指定した者などを、代理で申請できる者と認める規定があります。ただし、案内ページには代理申請の手順の記載がありません。必要な書類は、申請者本人の収入や配偶者が受領を認める書類など、本人に関わるものが多くあります。代理で出したい場合は、事前に子育て支援課へ電話で相談して、取扱いを確かめてください。
区の職員をかたる連絡が来たら、どうしますか?
区は、この給付金に関する振り込め詐欺や個人情報の詐取に注意するよう呼びかけています。区役所の職員などをかたった不審な電話や郵便が自宅や職場に来たときは、中野区役所か最寄りの警察に連絡してください。不審に感じたときは、申請前の相談先として案内されている子育て支援課にも確認できます。
