光熱費の補助金という名前ですが、公式ページが対象にしているのは空調や配管などの設備補修等に使った費用です。申請様式の費目リストには、維持管理費の例として「経営の維持に必要不可欠な光熱水費など」も載っています。4月1日から9月30日までに払い終えた分が対象で、申請は10月30日(金)必着です。
補助率は1/2です。ただし上限は施設の種類ごとの基準額で決まり、たとえば病院・有床診療所なら1床あたり8,500円です。収支が下がっていることも条件なので、先に自分の施設が当てはまるかを確かめるところから始めます。
新潟県 医療機関・社会福祉施設光熱費等高騰対策緊急支援事業補助金の要点まとめ
正式名:医療機関・社会福祉施設光熱費等高騰対策緊急支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 県内の病院・有床診療所・福祉施設の開設者
- 対象業種
- 医療・介護・障害福祉・児童福祉・救護施設
- 利用目的
- 空調・配管・電気設備などの設備補修等
- 対象地域
- 新潟県
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 施設ごとの基準額(病床数・定員数などで決まる)
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月9日〜2026年10月30日(必着)
- 事業の完了
- 2026年9月30日までに支出した経費が対象
うちの施設は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
対象の施設は次の5種類です。
- 病院・有床診療所(保険医療機関の指定を受けた施設)
- 高齢者施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、短期入所生活介護・療養介護)
- 障害者施設(指定障害者支援施設、指定障害児入所施設)
- 児童福祉施設(乳児院、児童養護施設、母子生活支援施設、自立援助ホーム、ファミリーホーム)
- 救護施設
収支の条件は、2025年1月以降の任意の1か月の収支(本業の収入から支出を引いた額)が、2019年から2022年までのいずれかの年の同じ月より5%以上減っていることです。社会福祉法人は事業活動計算書の「サービス活動増減差額」、NPO法人は活動計算書の「当期経常増減額」で見ます。基本は法人単位で判断し、施設やサービス単位でしか満たせないときは施設単位の申請もできます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県・市町村などが開設した施設
- ✕ 期間中ずっと事業を休止した施設
- ✕ 収支が5%以上減っていない
事業を休止した施設の期間は、公式ページでは2026年7月1日から9月30日まで、申請要領(Ver.3.2)では4月1日から9月30日までと、書き方が違います。休止の期間がある施設は、事務局に確かめてください。
いくら戻ってくる?
補助額は、対象経費の合計(消費税を除く)に1/2を掛けた額と、施設ごとの基準額を比べて、少ないほうです。基準額は次の式で決まります。
| 施設 | 基準額 |
|---|---|
| 病院・有床診療所 | 8,500円 × 病床数 |
| 高齢者施設 | 3,000円 × 負担限度額認定者数 |
| 障害者施設 | 3,000円 × 定員数 |
| 児童福祉施設 | 1,250円 × 定員数 |
| 救護施設 | 1,500円 × 定員数 |
負担限度額認定者数は、2026年7月のある時点で居住費の軽減(特定入所者介護サービス費)を受けている、利用者負担第1〜3段階の利用者の合計です。
補助額は、1円未満の端数を切り捨てます(公式ページの表は「千円未満切り捨て」と書いており、要領・交付要綱と食い違っています。端数が出るときは担当課に確かめてください)。
障害者施設の定員数は、施設入所支援の定員数です。生活介護の定員のほうが多くても、生活介護の定員では申請できません。病院が障害児入所施設や療養介護の指定も受けている場合は、病院として申請します。
病院の例を2つ置きます。病床が100床なら、基準額は8,500円 × 100床 = 85万円です。
- 空調の修理に120万円かかった:120万円 × 1/2 = 60万円(基準額の85万円より少ない)
- 空調と配管の工事に200万円かかった:200万円 × 1/2 = 100万円 → 基準額の85万円
福祉施設の例です。定員50人の障害者施設なら、基準額は3,000円 × 50人 = 15万円です。設備補修に40万円かかった場合、40万円 × 1/2 = 20万円ですが、基準額の15万円が上限になります。
基準額に届くかどうかは、経費の合計が基準額の2倍以上かで決まります。病院の100床なら170万円以上です。
領収書が税込のときは、税抜に割り戻してから計算します。たとえば税込49,677円は、1.1で割って小数点以下を切り捨てた45,160円が対象経費です。
何に使える?
対象にならないもの
- 補助の目的に合わないもの
- 領収書など必要な経理書類を用意できないもの
- 自社内部の取引によるもの
- 販売や有償レンタルのための製品の生産・調達
- 税理士・公認会計士・弁護士の費用
- 公租公課(消費税・地方消費税を含む)
- 免許・特許などの取得・登録費
- 役員報酬、直接人件費、職員旅費
- 補助金の申請書類の作成・送付・手続きの費用
- 国・県・市町村の他の補助金の対象になった経費
対象になるもの
- 設備補修等:空調、ボイラー、配管設備、電気設備などの修理・保守点検
- 壁・床・窓などの補修
- 経費の区分:消耗品費、材料費、被服費、印刷製本費、通信運搬費、保険料(火災保険料など)、借料及び損料、雑役務費(機器据付費、修繕料など)、委託費、工事費、工事請負費、工事事務費(設計監理料など)、備品費、維持管理費
対象になるのは、2026年4月1日から9月30日までに支出した経費です。県のQ&Aには、次のような例が載っています。
- 空調・ボイラー・エレベーター・医療機器の修理や保守点検
- 壁紙の張替え、壁や床の補修
- エアコンのフィルター交換や清掃
- 古くなった消火器や備蓄食料の買い替え
- 冷水器の修理・買い替え
- 鍵や防犯カメラの修理・買い替え
- パソコンやICT機器の修理、システム保守
申請様式(別記第1号様式の別紙)の費目リストには、ほかにも次の例が載っています。
- 消耗品費:紙おむつなど、経営に不可欠な資材費
- 通信運搬費:職員用端末や施設内Wi-Fiの通信費
- 印刷製本費:職員の採用や入所者募集の広報で作った資料
- 委託費:清掃、給食、廃棄物処理、リネンクリーニング、電気設備の保守
- 維持管理費:経営の維持に必要不可欠な光熱水費など
同じリストの備品費には「医療機器や介護機器の購入など」とありますが、県のQ&Aは「買い替えは認めます(新規の購入は不可)」としています。備品は買い替えと考え、判断に迷うものは申請の前に担当課へ聞いてください。
申請の流れ
- 施設の種別を確かめ、担当課の電子申請ページを開く(申請者→県。病院・有床診療所は地域医療政策課など、種別ごとに窓口が違います)
- 領収書や振替の記録をそろえる(申請者。4〜9月に払い終えた分。複数の施設がある法人は、全施設の補助額を出してから1回にまとめて申請するよう県が求めています)
- 交付申請書兼実績報告書を電子申請で出す(申請者→県。10月30日必着)
- 審査の結果をメールで受け取る(県→申請者。交付決定か不採択)
- 額が確定したのち、補助金が支払われる(県→申請者)
この補助金は、交付申請書と実績報告書が1枚にまとまっています。工事を終えて支払いも済ませたあとに申請する形なので、先に交付決定を待つ必要はありません。その代わり、支払いを済ませた証拠がないと対象経費にならない点に注意してください。
申請を取り下げられるのは、交付決定の通知を受けた日から15日以内です。
郵送は、電子申請ができないときに限ります。郵送でも、締切までに補助金事務局へ届かなければなりません。
必要な書類
準備できた 0 / 7
補助額集計表には、施設ごとの経費に加えて、法人の収支(選んだ月と比べる月の額)と減少率も入力します。申請書には、申請内容に虚偽がないこと、虚偽が分かれば補助金を返すこと、申請者と施設の役員等が暴力団員などでないことの誓約が入っています。
支払完了の証拠書類は、口座振替の明細のように、支払いが済んだことと振替日が分かるものにします。請求書だけでは足りません。収支減少の根拠資料は様式が自由で、対象の年月と月間の収入・支出が分かるものです。
定員数等の証明書類は、高齢者施設が出します(負担限度額認定者数が分かる資料)。障害者施設と児童福祉施設は、県が定員を把握しているので出さなくて構いません。病院・有床診療所と救護施設の扱いは、要領に書かれていません。委任状は、振込口座の名義が申請者と違うときだけです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- ほかの補助金と重なった:国・県・市町村の他の制度の対象になった経費は、この補助金の対象になりません。併用はできません。
- 支払いの証拠が足りない:請求書だけでは認められません。支払いが済んだことが分かる資料を付けます。
- 対象外の経費が混ざっていた:見つかった場合は、その支出を除いて計算し直されます。
- 補助金を受ける権利を譲った:交付決定で生じた権利は、県の承認なしに第三者へ譲渡できません。
- 取得した財産を勝手に処分した:単価50万円(税抜)以上の機械装置などは「処分制限財産」で、期間内の目的外使用・譲渡・廃棄は承認が要ります。
- 虚偽の報告や不正が分かった:交付決定の取消しや返還命令、加算金の徴収、不正内容の公表を受けることがあります。
税金、書類の保存、結果の通知
補助金は、額の確定を受けた事業年度の収益として扱われ、法人税・所得税の課税対象になります。
帳簿と証拠書類は、補助事業が完了した年度の終了後5年間、保存する決まりです。会計検査院の実地検査があれば応じる義務があり、実績報告書の提出後に県が立入検査をすることもあります。検査で補助対象の物件や帳簿が確認できないと、補助金は支払われません。
審査の結果は、申請者全員にメールで届きます。審査結果の内容についての問い合わせには応じてもらえません。
よくある質問
光熱費の請求書そのものは補助の対象になりますか?
申請様式の費目リストでは、維持管理費の例に「経営の維持に必要不可欠な光熱水費など」が挙がっています。公式ページと要領の対象経費は「設備補修等に要する経費」で、空調・ボイラー・配管・電気設備の修理や保守点検、壁・床・窓の補修が例です。光熱水費をどこまで計上できるかは、公式ページや要領からは読み取れません。対象になる場合も、4月1日から9月30日までに支払った分で、領収書と支払いが済んだ証拠が要ります。計上する前に、担当課かQ&Aで確かめてください。
収支が5%以上減っているかは、どう確かめますか?
2025年1月以降の任意の1か月を選び、2019年から2022年までのいずれかの年の同じ月と比べます。見るのは本業の収入から支出を引いた額で、社会福祉法人なら事業活動計算書の「サービス活動増減差額」、NPO法人なら活動計算書の「当期経常増減額」です。提出する資料は様式が自由ですが、何年何月かが明記され、月間の収入と支出が分かるものにします。迷うときは事務局へ相談してください。
対象になる月は自分で選んでいいのですか?
選べます。収支の比較は「2025年1月以降の任意の1か月」と「2019〜2022年のいずれかの年の同じ月」の組み合わせで、減少が5%以上になる組み合わせを一つ見つければ足ります。複数の年と比べて、いちばん減少率が大きい組み合わせを探す方法もあります。ただし、根拠資料には選んだ年月を明確に書く必要があります。法人単位で満たせなければ、施設やサービス単位の確認に切り替えることもできます。
4月以前に払った修繕費は対象になりますか?
対象になりません。対象経費は、2026年4月1日から9月30日までに支出したものに限られます。口座振替の明細のように、振替日が分かる資料を添える決まりです。3月以前の支払いや、10月以降に払う予定の経費は、この募集の対象経費にできません。
病院が複数の種別の施設を運営している場合はどうなりますか?
担当課が種別ごとに分かれていて、郵送の場合も担当課ごとに提出する決まりです。複数の種別で申請するときの具体的な出し方は、県が公開しているQ&Aを参照するよう案内されています。たとえば高齢者施設と障害者施設を同じ法人が運営している場合は、申請書を種別ごとに別の葉で作り、それぞれの担当課へ出します。補助額集計表は同じExcelを両課に出し、領収書は経費に対応する課へ出します。法人本部がまとめて支払った経費は、定員数や利用者数で按分する方法が例に挙がっています。不明点は事務局に問い合わせてください。
高齢者施設の「負担限度額認定者数」は、どう数えますか?
2026年7月のある時点で、居住費(滞在費)について特定入所者介護(介護予防)サービス費を受けている、利用者負担第1・第2・第3段階の利用者の合計です。算定した年月日と、施設ごとの人数が分かる資料を添えます。個人情報の部分は削除するなど、加工して出す決まりです。基準額は3,000円 × この人数なので、数える日によって人数が変わる場合は、根拠資料に日付を明記してください。
休床中の病床は基準額に数えられますか?
2026年7月1日時点で休棟・休床している病床のうち、9月30日までに稼働を再開しないものは数えられません。再開した病床は数えられます。たとえば100床の病院で10床が休床のまま9月を迎えた場合、基準額は8,500円 × 90床 = 76.5万円で計算します。病床数や定員数は、2026年7月1日時点で指定権者に届け出ている数です。
申請から支払いまでどのくらいかかりますか?
県のQ&Aでは、申請を受け付けたものから順に審査し、交付決定の通知を受け取ってから14日程度で振り込まれるとされています。申請時期や内容によっては、結果の通知に時間がかかることもあります。流れは、申請、書面審査、メールでの結果通知、額の確定、支払いの順です。審査の途中で書類の差し替えや追加の資料、説明を求められる場合もあるため、連絡がつく担当者を決めておくと安心です。
締切の10月30日は、郵送ならいつまでに出せばいいですか?
10月30日(金)必着なので、書類一式が補助金事務局に届く日が受付日になります。消印ではありません。電子申請ができない場合に限って郵送が認められており、発送から到着までの日数は余裕をみる必要があります。担当課の電話は種別ごとに違い、たとえば病院・有床診療所は地域医療政策課(025-256-8947)です。可能なら電子申請を使うほうが確実です。
この補助金で受け取った分は課税されますか?
課税されます。申請要領には、補助金は額の確定を受けた事業年度の収益として扱われ、法人税・所得税の課税対象になると書かれています。実際の税額は法人や個人の状況によって変わるため、税理士など専門家に相談してください。また、補助金の申請書類を作るための税理士費用などは、補助対象経費に含められません。
他の補助金と併用できますか?
できません。国・県・市町村が助成する他の制度との併用は認められておらず、他の補助金等の対象になった経費は、この補助金の対象外です。同じ工事に別の補助金を使っている場合は、その工事の費用は計上できません。併用が分かると、交付決定の取消しや返還命令の対象になるため、申請の前に、他の補助金の対象にした経費を洗い出しておきます。
