祭りや工芸、寺社を観光客が訪れる商品にしたい団体に、東京都と東京観光財団が最大600万円を助成します。第1回募集で採択された団体はこの第2回に申請できません。
助成の対象は新しく始める取組だけです。ツアー、体験プログラム、イベントのどれか(組み合わせも可)を選び、2つのコースのうち1つで申請します。1団体が出せる申請は1件だけです。
東京の伝統文化を活かした地域観光支援事業助成金の要点まとめ
正式名:令和8年度東京の伝統文化を活かした地域観光支援事業助成金(第2回)
だれが
- 申請者
- 都内の観光協会・商工会等、観光協会と組む民間事業者・法人
- 対象業種
- 業種の指定なし(観光振興につながる取組)
- 利用目的
- ツアー開発・体験コンテンツ造成・観光誘客イベント
- 対象地域
- 東京都
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(東京観光財団 事業課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 600万円(1申請あたり)
- 補助率
- 伝統文化コース2/3以内、江戸の伝統文化コース3/4以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月7日〜2026年11月16日(17時必着)
- 事業の完了
- 令和10年1月31日まで
助成の対象は次の3つの区分です。1つだけでも組み合わせても申請できます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 区分A | ツアー・旅行商品の開発 |
| 区分B | 体験型観光コンテンツの造成 |
| 区分C | 観光誘客イベント |
うちの団体は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 東京都政策連携団体
- ✕ 他の補助金を財源にする事業
- ✕ 広告・宣伝費だけの申請
申請者は4種類に分かれます。観光協会と商工会等は単独で申請できます。民間事業者とその他の法人は観光協会の同意書が要ります。
- 観光協会:地域の観光振興を主な目的に、区市町村と連携して設立された都内の団体です。
- 商工会等:商工会、商工会連合会、商工会議所で、都内にあるものです。
- 民間事業者:都内に登記簿上の本店か支店があり、営利を目的とする私企業です。申請日の時点で1年以上、事業を続けている必要があります。
- その他の法人:都内の公益財団・公益社団・一般財団・一般社団・NPO法人です。宗教法人と社会福祉法人は対象外です。
民間事業者とその他の法人は、申請日より前の1年以内に休眠・休業していないことも条件です。都税の未申告や滞納がある場合も対象外になります。
個人事業主が申請できるかは募集要領に書かれていません。公式に明記があるのはここまでで、あとは財団の判断になります。
「新しい事業」とはこれまで実施したことがない事業のことです。すでにある事業でも改善の過程を整理し、新しい価値を足す内容なら対象になります。
二つのコースは何が違う?
コースは申請のときにどちらか1つを選びます。上限は同じ600万円ですが、助成率が違います。
| コース | 活用するもの | 助成率 |
|---|---|---|
| 伝統文化コース | 都内の伝統文化と地域資源 | 対象経費の2/3以内 |
| 江戸の伝統文化コース | 江戸時代以前から都内にある伝統文化と地域資源 | 対象経費の3/4以内 |
江戸の伝統文化コースは率が高い分だけ条件が増えます。伝統文化と地域資源の両方が、江戸時代以前から都内にあることを示す必要があります。文化財の指定資料、自治体史、郷土史、学術論文、寺社縁起などで、申請書類の中で証明します。
さらに江戸文化の魅力を伝える企画で、江戸の歴史・文化のストーリーを活用していることが要件です。根拠資料を用意できない場合は伝統文化コースを選ぶことになります。
いくら助成される?
助成額は助成対象経費に助成率を掛けた額です。千円未満は切り捨てになります。上限を超えた分は自己負担です。
- 伝統文化コース・区分A(街歩きツアー):450万円 × 2/3 = 300万円
- 伝統文化コース・区分B(体験プログラム):600万円 × 2/3 = 400万円
- 伝統文化コース・区分C(イベント):900万円 × 2/3 = 600万円 → 上限に到達
- 江戸の伝統文化コース・区分A(宿場町ツアー):600万円 × 3/4 = 450万円
- 江戸の伝統文化コース・区分B(酒蔵の体験):1,000万円 × 3/4 = 750万円 → 上限の600万円
上限の600万円に届く対象経費は伝統文化コースが900万円、江戸の伝統文化コースが800万円です。
注意したいのは事業の収入です。入場料や協賛金などの収入が出て、助成を受けることで収益が生じるときはその分が減額されます。募集要領には次の例があります。
- 総事業費990万円、助成対象経費900万円、収入500万円
- 予定額:900万円 × 2/3 = 600万円。自己負担の分は990万円 − 600万円 = 390万円
- 収益に当たる額:500万円 − 390万円 = 110万円
- 交付額:600万円 − 110万円 = 490万円
交付決定額は助成額の上限を示すものです。事業が終わった後の実績報告を経て、額が確定します。
何に使える?
対象にならないもの
- 備品・機材の購入費(イヤホンガイド、無線機、タブレット、撮影機材など)
- 助成事業者の人件費
- 旅費
- 飲食の費用(事業に必要不可欠なものを除く)
- 消費税などの租税公課
- 事務所の光熱水費・通信料など、経常的な経費
- 社員向け研修の費用(ガイド育成に関係しないもの)
対象になるもの
- 会場の使用料、設営や運営の費用
- 広告・宣伝費(これだけの申請は不可)
- チラシ、ウェブサイト、冊子など情報発信ツールの制作費
- ガイド人材を育てる研修費
- アンケートやデータ分析など、効果測定の費用
- 事業に直接必要な消耗品の費用、参加者の損害保険料
- 区分A:貸切バスの賃借料、入場料、ガイド謝金、モニターツアーの費用
- 区分B:講師への謝金
- 区分C:出演者への謝金
事業を終えたあとも使える物は備品として対象外です。条件に合うかは経費の一覧と照らして確かめてください。
申請の流れ
- 区分とコースを決める(申請者。区分A〜Cと、伝統文化か江戸の伝統文化かを選ぶ)
- 関係先に話を通す(民間・法人→観光協会の同意。区分Cのイベント→開催地の区市町村から推薦書をもらう)
- 見積書を取る(申請者→業者。100万円以上の発注は2社以上)
- 申請書類を出す(申請者→東京観光財団 地域振興部事業課。11月16日(月)17時必着。簡易書留などの郵送と電子メールの両方)
- 審査を受ける(一次審査は書類で11月下旬、結果は12月上旬。通過者は12月下旬にプレゼン審査)
- 交付決定を受けて、事業を始める(令和9年1月下旬の予定。契約と支払いは令和10年1月31日までに完了)
- 実績報告を出す(事業の完了から30日以内。検査を経て額が確定し、請求の後に振り込まれる)
郵送と電子メールはどちらか一方では足りません。両方を出します。書類は、原本が要るものを郵送し、メールには交付申請書・事業計画書・経費明細を、PDFと編集できるWord・Excelの両方で付けます。メールの件名は「東京の伝統文化を活かした地域観光支援事業助成金」にします。
必要な書類
準備できた 0 / 14
同意書は民間事業者とその他の法人だけが出します。推薦書は区分Cでイベントを行う場合だけです。江戸の歴史的根拠資料は江戸の伝統文化コースだけです。
事業の中身を示す書類も要ります。イベントなら位置図・会場の写真・設営図など、ツアーなら行程表・ルート図・集合場所などの写真です。実施の詳しい日程も添えます。
決算関係書類は原則として直近2期分です。印鑑証明書と登記簿謄本は発行から3か月以内のものを用意します。観光協会は印鑑証明書が不要です。会社概要、役員名簿、当年度の事業計画書、確定申告書の写し、許認可証(旅行業登録など)も求められます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約・支出した:交付決定日より前に契約した経費や支出した経費は助成の対象になりません。
- 支払いが期間内に終わらない:令和10年1月31日までに、支払いまで済ませる必要があります。
- 見積もりの小分けをした:100万円未満の契約に分けて、複数の業者から見積もりを取る行為は不正です。助成を受けられず、受けた後でも返還になります。
- 承認を受けずに内容を変えた:交付決定後は原則として申請内容を変えられません。承認を受けずに契約や支払いをすると、対象外です。
- 関連会社に発注した:申請団体と資本関係のある会社や、役員が兼任する会社との取引は原則として制限されます。
- 事業で収益が出た:収入が自己負担分を上回ると、その分が差し引かれます。
取り消しになって返還を命じられると、受け取った日からの日数に応じて、違約加算金(年率は10.95パーセント)もかかります。根拠は交付要綱の第26条です。
併用・広報・採択の目安
他の補助金を一部財源とする事業は対象外です。国の補助金のほか、都や区市町村の補助金、第三セクターの補助金が含まれます。ただし区市町村の補助金のうち、団体の運営費など使い道を指定されていないものは除きます。
採択の目安は第1回も第2回も5件程度です。審査の内容は公表されず、異議の申し立ても認められません。
広報物には「この事業は東京都・(公財)東京観光財団の『東京の伝統文化を活かした地域観光支援事業助成金』を活用して実施しています。」という文言を載せます。原稿はあらかじめ財団に出して承認を受けます。
よくある質問
第1回と第2回は何が違いますか?
募集の時期と、日程が違います。第2回は令和8年10月7日から11月16日(17時必着)までの募集です。交付決定は令和9年1月下旬の予定で、助成の対象期間は交付決定日から令和10年1月31日までです。採択は5件程度が目安です。第1回で採択された申請者は第2回に申請できません。第1回の中身の違いは公式ページに記載がありませんでした。
個人事業主でも申請できますか?
募集要領では助成対象者を観光協会、商工会等、民間事業者、その他の法人としています。民間事業者は「都内に登記簿等上の本店又は支店があり、営利を目的とする私企業」で、申請日時点で1年以上事業を続けている団体です。個人事業主に触れた記述はありません。申請を考えるときは、東京観光財団の事業課(03-5579-2682)に確かめてください。
民間事業者は、観光協会と組む必要がありますか?
必要です。民間事業者とその他の法人が申請する場合は観光協会と連携して実施し、観光協会の同意書(第1号様式の3)を出します。観光協会がない地域は地域内で観光振興に取り組む団体と連携します。連携の目的は知見を出し合って魅力ある事業を作ること、地域の理解を得ながら円滑に運営することです。早めに相談を始めてください。
既存の事業でも申請できますか?
新たな事業だけが対象です。これまで実施したことのない事業か、既存事業を改善した事業が当たります。既存事業の場合はこれまでの内容から改善する過程を整理し、新たに追加・変更する内容が、制度の趣旨に沿い、新しい価値を足すことが条件です。企画書では既存の事業と今回の内容を比べる資料を作り、費用の比較も示します。
広告・宣伝費だけの申請はできますか?
できません。広告・宣伝費のみの申請は不可で、対象経費が広告・宣伝費だけの事業は申請要件を満たしません。プレスリリース、SNSやウェブ広告、新聞広告などの費用は会場の運営費やツアーの実施費など、ほかの経費と合わせて申請します。広報物には助成を受けていることを示す決まった文言を載せ、原稿を財団に出して承認を受けます。
備品やタブレットを買う費用は対象になりますか?
対象外です。反復して使え、事業が終わった後も別の用途に使える物は助成の対象になりません。イヤホンガイド、無線機、タブレット、撮影機材などが例に挙がっています。そのほか、汎用性があって目的外に使える物も対象外です。事業のためだけに使う消耗品は事業に直接必要なものに限り、対象になります。
見積書は何社分が必要ですか?
申請する事業費のすべてに、金額の根拠となる見積書が必要です。1件100万円(税込)以上の発注は2社以上の見積書が要ります。100万円未満でも少なくとも1社分は必要です。見積書は税抜の金額が分かるように記載します。申請者の関係会社からの見積もりは原則として認められません。見積書ごとに、対応する仕様書も付けます。
助成金はいつ振り込まれますか?
事業が終わったあとです。完了から30日以内に実績報告を出し、財団の書類審査と完了検査を受けて、額が確定します。確定通知を受けてから請求書を出し、そのあとに指定の口座へ振り込まれます。つまり事業の費用はいったん自分で立て替えます。支払いは助成対象期間内に済ませなければなりません。
他の助成金や補助金と併用できますか?
原則としてできません。国の補助金のほか、本事業以外の都や区市町村の補助金、第三セクター等の補助金を一部財源とする事業は対象外です。例外は区市町村の補助金のうち、団体に交付される運営費など、特定の事業への使い道が指定されていないものです。併用を考えているときは申請前に財団へ確かめてください。
事業で収入が出たら、助成額は減りますか?
減る場合があります。入場料や協賛金、寄付金など、事業に係る収入は帳簿で管理して実績報告のときに出します。収入が自己負担分を上回って収益が出るときは、収益に当たる額が助成額から引かれます。たとえば、総事業費990万円で収入が500万円なら、予定額600万円から110万円が引かれ、490万円になります。
交付決定の前に業者と契約してもよいですか?
いけません。業者との契約、事業の実施、支払いは交付決定日以降から助成対象期間内に行います。交付決定の前に契約を結ぶと、その経費は助成されません。第2回の交付決定は令和9年1月下旬が予定です。見積もりは先に取れますが、契約は交付決定の通知を受けてからにしてください。
審査はどのように進みますか?
2段階です。一次審査は書類審査で、11月下旬に行い、結果は12月上旬に全員へ通知します。通過した申請者は12月下旬のプレゼンテーション審査に進みます。説明と質疑応答のあと、採択を決めます。審査では新規性、継続性、実現可能性、経費の積算などが見られます。交付決定は令和9年1月下旬の予定です。
