松山港のコンテナ貨物を使っている荷主なら誰でも補助が出るのか。出ません。対象は、前年度より増えた分のコンテナ貨物だけです。去年と同じ量、または減った量には、1円も出ません。
補助額は、輸出なら増加1TEUにつき1万5,000円、輸入なら1万円です。新規利用とリーファーコンテナには加算があります。TEUは、長さ20フィートのコンテナ1個分の単位です。
松山港利用促進インセンティブ補助金(荷主向け)の要点まとめ
正式名:令和8年度松山港利用促進インセンティブ補助金(荷主向け)
だれが
- 申請者
- 事業者(荷主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 販路拡大・海外展開(松山港のコンテナ貨物の増加)
- 対象地域
- 愛媛県(松山港を利用する荷主)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 一荷主あたり50TEU分まで(リーファー加算は10TEU分)
- 補助率
- 増加1TEUにつき輸出1.5万円・輸入1万円+加算
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年2月28日まで(予算がなくなり次第終了)
- 事業の完了
- 補助対象期間は2026年3月1日〜2027年2月28日
うちは対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
船荷証券とは、海上輸送の貨物を引き換える書類です。荷主は、その書類に輸出なら荷送人、輸入なら荷受人として載っている人を指します。荷主とは別に実質的な荷送人・荷受人がいるときは、荷主からの書面の申出で、実質側を荷主とみなせます。
国際定期貨物航路とは、国外に船積港か陸揚港があり、同じ寄航港を経て月1回以上、決まった日程で松山港に寄る海上航路です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 貨物量が前年度と同じか減った
- ✕ 輸出と輸入の両方で受ける
- ✕ 補助対象期間の外の貨物
輸出入は別々に比べます。輸出が増えて輸入が減った場合は、輸出だけが対象です。
「前年度より増えた」はどう測る?
比べるのは、令和8年3月1日から令和9年2月28日までの貨物量と、前年度(令和7年3月1日から令和8年2月28日)の同じ期間の貨物量です。単位はTEUで、輸出と輸入を分けて数えます。
- 前年度に20TEU出荷し、令和8年度は35TEU:増加は15TEU
- 前年度に40TEU輸入し、令和8年度は30TEU:増加がないので対象外
- 前年度に松山港を使っていない:令和8年度の貨物量がそのまま増加分
補助対象期間は2026年3月1日から始まっています。要綱の施行日は7月6日ですが3月以降に松山港で船積み・陸揚げした貨物も、期間内なら数に入ります。船荷証券は、3月分から手元に残しておきます。
いくらもらえる?
増加分のTEU数に、単価をかけます。輸出(A)と輸入(B)は選択制で、同じ年度に両方は受けられません。
| 区分 | 増加1TEUの補助額 |
|---|---|
| 輸出(A) | 1万5,000円 |
| 輸入(B) | 1万円 |
| 新規利用の加算 | さらに1万5,000円 |
| リーファーコンテナの加算 | さらに2万円 |
リーファーコンテナとは、冷凍・冷蔵機を備えて貨物の温度を保てるコンテナです。
-
輸出が20TEU増えた:20TEU × 1.5万円 = 30万円
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輸入が12TEU増えた:12TEU × 1万円 = 12万円
-
輸出で新規利用、10TEU:10TEU × (1.5万円 + 1.5万円) = 30万円
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輸出で既存利用、うちリーファー10TEU:10TEU × (1.5万円 + 2万円) = 35万円
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輸入が60TEU増えた:上限の50TEU × 1万円 = 50万円(超えた10TEU分は対象外)
-
輸出で新規利用、増加50TEU、うちリーファー10TEU:50TEU × (1.5万円 + 1.5万円) + 10TEU × 2万円 = 170万円
上限は一荷主あたり増加50TEUまでで、リーファー加算だけは10TEUまでです。要綱の表は「50TEU(リーファー加算10TEU)」とだけ書いていますが、申請書の記載例が読み方を示しています。増加50TEUのうちリーファー5TEUの例で、貨物量増加分75万円、新規利用分75万円、リーファー分10万円、合計160万円です。リーファーは増加分の内数として数え、加算の対象だけが10TEUで頭打ちになります。
1TEUあたり5万円になるのは、輸出で新規利用、かつリーファーコンテナ(10TEUまで)の貨物です。輸入の同じ条件では4万5,000円です。加算のない貨物は、輸出が1万5,000円、輸入が1万円です。
新規利用の加算が付くのはどんなとき?
新規利用の加算は、次の両方を満たすときだけです。
- 前年度に、松山港での取扱貨物の利用がない
- 過去に、この補助金の交付実績がない
昨年度に1度でも松山港を使った荷主は、新規扱いになりません。以前に交付を受けたことがある荷主も同じです。新規利用の荷主は前年度の貨物量がゼロなので、令和8年度の貨物がそのまま増加分になります。
申請の流れ
- 貨物の記録をそろえる(荷主。船荷証券を前年度分・令和8年度分で整理する)
- 申請書と添付書類を出す(荷主→松山港利用促進協議会事務局。2027年2月28日まで)
- 船社代理店の確認を待つ(事務局→船社代理店。申請書の内容が適当かを確かめる)
- 交付決定と額の確定の通知を受ける(事務局→荷主)
- 請求書を出す(荷主→事務局。決定の通知のあと)
- 補助金を受け取る(申請から約1〜2か月後)
船社代理店とは、船会社に代わって入出港の手続きや集荷、荷主への荷渡しを行う事業者です。
必要な書類
準備できた 0 / 4
利用実績書(別紙1)は、申請書のWordファイルに付いています。船荷証券の写しは、令和8年度分と前年度分の両方が要ります。輸入は、到着案内(Arrival Notice)などの写しでも構いません。船荷証券の枚数が非常に多いときは、写しの代わりに利用実績一覧表(別紙2)を出せます。その場合は、記載と船荷証券が合っているかを、実地で確かめられることがあります。請求書は、交付決定のあとに出します。
提出は郵送か、押印を省略したメールです。メールで出すときは、責任者と担当者の名前と連絡先を申請書に書き、協議会と自社の双方の責任者・担当者を宛先に入れます。出したあとは、出した旨を電話で事務局に伝えます。
ここを取り違えると受けられません
- 前年度と比べて増えていない:増加分だけが対象です。貨物量が同じ、または減った荷主は受けられません。
- 輸出と輸入を両方受けようとした:AとBは選択制で、併用できません。増加分が大きい側を選びます。
- 予算が先になくなった:受付は先着順です。申請期間内でも、予算の範囲で受付を中止します。中止は県のホームページで告知されます。
- 台湾の港との併給:積地港か荷揚げ港が台湾(基隆港・台中港・高雄港)の貨物は、他港の類似事業の補助金を受けられません。
- 書類の不一致:申請内容は船社代理店が確認します。数量が船荷証券と合わないと、手続きが止まります。
よくある質問
誰が申請できますか?
日本国内に事業所があり、補助対象期間の松山港のコンテナ貨物を、前年度の同期間より増やした荷主です。荷主は、船荷証券に輸出なら荷送人、輸入なら荷受人として載っている人を指します。商社や物流業者が載っている場合など、自社が荷主に当たるかを迷うときは、申請前に事務局へ船荷証券の記載を見せて確認するのが確実です。
前年度より増えていないと補助は出ませんか?
出ません。補助対象は、松山港を使った貨物量の前年度比の増加量です。令和7年3月1日から令和8年2月28日と比べて、令和8年度の期間の貨物量が増えた分だけが対象になります。輸出と輸入は別々に比べるので片方だけ増えた場合は増えた側だけを選んで申請します。
輸出と輸入の両方を申請できますか?
できません。輸出貨物拡大支援事業(A)と輸入貨物拡大支援事業(B)は選択制で、併用不可と要綱に定められています。両方で貨物が増えている場合は補助額が大きくなるほうを選びます。単価は輸出が1TEUあたり1万5,000円、輸入が1万円ですが増加したTEU数と加算の有無で合計が変わるため計算してから決めます。
新規利用の加算はどうすれば受けられますか?
前年度に松山港での取扱貨物の利用がないこと、過去にこの補助金の交付実績がないこと、の両方が条件です。満たせば、増加1TEUにつき1万5,000円が基本の補助額に加算されます。たとえば輸出の新規利用で10TEUなら10TEU × 3万円 = 30万円です。昨年度に1度でも利用があった場合は新規の加算は付きません。
リーファーコンテナの加算はいくらですか?
増加1TEUにつき2万円が基本の補助額に加算されます。リーファーコンテナは、冷凍・冷蔵機を内蔵して貨物の温度を一定に保てるコンテナです。加算の対象は10TEUまでで、輸出で既存利用なら1TEUあたり3万5,000円になります。リーファーは増加分の内数なので、基本額の上限50TEUの中に入ります(申請書の記載例による)。
いつの貨物から対象になりますか?
補助対象期間は、令和8年3月1日から令和9年2月28日までです。要綱が施行されたのは令和8年7月6日ですが期間の始まりは3月1日です。3月以降に松山港で船積み・陸揚げした貨物は、条件を満たせば数に入ります。すでに出荷した貨物の船荷証券は、申請に使うので捨てずに保管します。
申請はいつまでにすればよいですか?
令和9年2月28日までに、交付申請書を出します。ただし受付は先着順で、予算の範囲内で交付する制度です。申請期間内でも受付を中止することがあり、締め切った場合は県のホームページで告知されます。貨物量が固まるのは期間の終盤ですが予算を考えると、期末まで待たずに出せる時期を事務局と相談するのが現実的です。
船荷証券が多すぎて添付できないときは?
利用実績一覧表(別紙2)を出せば、船荷証券の写しの添付に代えられます。枚数が非常に多い場合の扱いです。ただしこの表で出したときは、記載内容と船荷証券が一致しているかを、申請者のもとで実地に確認されることがあります。船荷証券の原本や控えは、確認に応じられるよう整理して保管しておきます。
補助金はいつ入金されますか?
申請から約1〜2か月後です。流れは、申請のあと船社代理店の確認、交付決定と額の確定の通知、請求書の提出、交付の順です。請求書は、交付決定の通知を受けてから出します。入金の時期は、船社代理店の確認や書類の不備によって前後することがあるため資金計画には余裕を持たせてください。
申請書はどこに出しますか?
松山港利用促進協議会事務局です。郵送なら〒790-8570 愛媛県松山市一番町四丁目4番地2(愛媛県企業立地課内)に送ります。押印を省略してメールで出すこともでき、その場合は記載例にあるアドレスを使います。メールで出したら、出した旨を電話で連絡する決まりです。申請書は県の案内ページからWord形式で入手できます。
台湾の港を使う貨物でも受けられますか?
受けられますが併給に制限があります。積地港か荷揚げ港が台湾(基隆港・台中港・高雄港)の場合他港の類似事業による補助金は受けられません。台湾の港が絡む貨物で、他の港の補助金も使っている荷主は、重複受給にならないかを申請前に確かめます。判断が難しければ、事務局に使っている補助金を伝えて相談します。
受け取ったあとに守ることはありますか?
補助金を他の目的に使わないこと、補助金に係る経理を他と区別した帳簿で管理することです。帳簿と証拠書類は、補助事業終了の年度の翌年度から5年間保管します。事務局が必要と認めたときは、内容や経理の説明を求められたり、帳簿を検査されたりします。虚偽の記載があると、交付決定の取消しや返還を命じられます。
問い合わせ先はどこですか?
松山港利用促進協議会事務局です。電話は089-968-2478です。事務局は愛媛県経済労働部産業雇用局の企業立地課内にあります。自社が荷主に当たるか、上限の数え方、他の補助金との併給などは、申請前に電話で確かめるのが確実です。予算の残りも、あわせて聞いておくと申請の時期を決めやすくなります。
