福井県のなりわい再建支援補助金は、新規の受付が令和8年7月31日に、継続の受付も令和8年10月30日に終わりました。この記事は、制度の中身と、受付後も続く守るべき条件を知るためのものです。
これから初めて申請できるのか。できません。初めて申請する事業者の受付は、令和8年7月31日までの申請で終了しています。これまでに申請実績のある事業者だけが、10月30日まで申請できました。
福井県 なりわい再建支援補助金の要点まとめ
正式名:福井県なりわい再建支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の限定なし(特定の風俗営業は対象外)
- 利用目的
- 工場・店舗などの施設、生産機械などの設備の復旧
- 対象地域
- 福井県内(事業所が県内にあること)
- 従業員数
- 中小企業・小規模事業者等(中堅企業等は補助率が別)
いくら
- 補助上限額
- 上限3億円
- 補助率
- 3/4(中堅企業等は1/2)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 受付終了(継続の事業者は令和8年10月30日まで)
- 事業の完了
- 交付決定を受けた年度の1月末まで(県Q&A)
受付はどう終わったのか?
受付は2つに分かれていました。
- 初めて申請する事業者:令和8年7月31日までの申請で終了
- これまでに申請実績のある事業者:令和8年10月30日(金)まで
10月30日を過ぎたため、公式ページに載っていた募集期間は終わっています。次の募集の案内は、公式ページにありません。被害の復旧がこれからの事業者は、福井県産業労働部の経営改革課 経営支援グループ(電話0776-20-0367)で、再開の予定やほかの支援策を確かめられます。中小企業庁の公式ページにも、能登半島地震に関する支援施策がまとめられています。
すでに交付決定を受けた事業者は、実績報告と、後述する返還の条件が今も関係します。
どんな事業者が対象だった?
次の4つにすべて当てはまる事業者が対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
継続の受付で申請できたのは、次の条件も満たす事業者です。
- これまでに申請実績がある
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 初めての申請で7月31日を過ぎた
- ✕ 県税か地方消費税に未納がある
- ✕ 任意団体・宗教団体など
- ✕ 交付決定の前に着手した(特例の終了後)
特定の風俗営業を目的とした施設・設備の復旧も対象外です。暴力団または暴力団員等も申請できません。
中堅企業等は、補助率が1/2に下がる区分です。県の手引では、中小企業以外で資本金または出資金が10億円未満の事業者と定めています。中小企業が中堅企業に株式の2分の1以上を持たれている場合なども、「みなし中堅企業」として同じ1/2です。中小企業と小規模企業(従業員20人以下。商業・サービス業は5人以下)の資本金・従業員数の基準は、業種ごとに異なります。自社の区分は経営改革課か事務局に確かめてください。
いくら補助される?
補助率は3/4で、上限は3億円です。中堅企業等は補助率が1/2になります。
- 中小企業が機械の復旧に500万円かけた:500万円 × 3/4 = 375万円
- 中堅企業等が同じ500万円をかけた:500万円 × 1/2 = 250万円
- 中小企業が施設と設備の復旧に5億円かけた:5億円 × 3/4 = 3.75億円 → 上限の3億円
定額補助を使わない場合、上限の3億円に届くのは、中小企業で復旧費が4億円以上のときです。中堅企業等なら6億円以上です。
定額補助(特定被災事業者)
「特定被災事業者」に当たると、補助対象経費のうち1億円までは補助率10/10の定額補助になります。1億円を超えた分は、中小企業が3/4、中堅企業等が1/2です。
- 中小企業が復旧に8,000万円かけた:全額の8,000万円
- 中小企業が復旧に1.5億円かけた:1億円 + 5,000万円 × 3/4 = 1億3,750万円
特定被災事業者は、次の5つにすべて当てはまる事業者です。
- 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた
- 過去数年以内の災害で事業用資産に被害があり、国などの復旧支援を使った
- 売上高が20%以上減っている、または能登半島地震のときに厳しい債務状況にあり、認定経営革新等支援機関(国が認定した専門支援機関)の確認を受けて経営再建に取り組んでいる
- 過去数年以内の災害の復旧に要した債務を抱えている
- 令和6年能登半島地震で施設か設備が被災した
「過去数年以内の災害」は、過去5年以内を目安に災害救助法の対象になった災害です。福井県では令和4年8月大雨と令和3年1月大雪が当たります。定額補助には、専用の確認様式と証明書類が別に要ります。
何が補助の対象だった?
対象にならないものを先に示します。
- 事務機器・備品など、汎用性の高い施設・設備
- 他の補助金の対象になった施設・設備
- 消費税・地方消費税と、金融機関の振込手数料
- 事前着手制度の終了後に、交付決定より前に着手した工事
- 被災前より性能や数量が過剰な整備(新分野事業の認定を除く)
対象になるのは、被災前から持っていた施設と設備の復旧費です。施設は登記してあるもの、設備は資産として計上してあるものに限ります。工事費、設備の調達・移転設置、取壊し・撤去、整地の費用も含みます。
保険金や共済金を受け取った場合は、自己負担額を超えた分の半額が補助金から差し引かれます。
売上回復のための新分野事業(新製品のライン転換など)は、認定経営革新等支援機関の確認書があれば対象です。補助の上限は、従前の施設・設備の復旧費に補助率を掛けた額になります。
申請の流れ
申請から支払いまでの流れは、次のとおりでした。
- 県のページで要領とチェックリストを確かめる(事業者→福井県の公式ページ)
- 交付申請書と添付書類をそろえる(事業者。補助金の専用口座を用意し、債権債務者登録申請書で県に登録)
- 県に提出する(事業者→福井県 経営改革課。郵送または電子データ)
- 審査を受け、交付決定を待つ(事務局が審査し、県が復興事業計画をつくって国の認定を受ける。交付決定通知書が届いてから着手)
- 復旧工事をして、代金を支払う(事業者。補助金は後から出るため、代金は先に自社で払う)
- 実績報告書を出す(事業者→福井県。事業完了から30日以内か、申請年度の1月末のどちらか早い日まで)
- 完了確認検査を受ける(県の現地検査と書類検査。額の確定通知が届く)
- 請求書を出して、補助金を受け取る(事業者→福井県。額の確定通知のあと)
支払いは、すべて事業が終わって額が確定したあとの精算払が原則です。事業の途中で、支出済みの経費を対象に概算払を1回だけ請求できます。支払いまでは2か月程度かかります。
事業が終わるまでに、事業継続力強化計画やBCP計画(災害時の事業継続計画)を策定するか、策定の予定を確認される決まりです。
必要な書類
全員が出す書類のうち、主なものは次のとおりです。
準備できた 0 / 15
罹災証明書の写しを出せない場合は、その理由書と「被災を証する書類」を代わりに出します。複数の見積書が取れないときは、見積書不足理由書を付けます。
施設の復旧か設備の復旧か、定額補助や新分野事業を使うかによって、追加で必要な書類が変わります。必要な書類は、県が用意したチェックリストで確かめます。添付資料が足りないと受付されません。
提出は、A4縦・2穴のファイルに綴った正本1セットです。副本は事業者が作って保管します。リングファイルは使えません。
もらえなくなるのはどんなとき?
交付を受けたあとも、条件を守らないと交付決定の取消しや返還の対象になります。
- 補助事業以外に使った:補助金を別の用途に使うと、交付決定が取り消されます。交付されたあとでも返還を求められます。
- 不正や怠慢、要領への違反があった:補助事業に関して不正、怠慢、その他の不適当な行為をした場合や、交付要領に違反した場合も、取消しの対象です。
- 実績報告が遅れた:正当な理由なく、決められた期限までに実績報告書を出さないと、取消しの対象です。
- 処分制限期間の中で目的外に使った:補助金で整備した施設・設備は、一定期間、申請したときの用途で使い続ける必要があります。取壊し、譲渡、貸付、担保に出すときは、事前に知事の承認が要ります。
- 保険・共済に入らなかった:中小企業者等は付保割合30%以上、中堅企業以上は40%以上の保険・共済に、実績報告までに入る必要があります。小規模企業者は加入が推奨で、代わりに事業継続の取組が求められます。
令和8年度に変わった点は?
- 事前着手制度が終了:交付決定より前に着手した工事を認める特例は、令和8年3月31日までの申請で終わりました。今後は、交付決定のあとに発注・着手する決まりです。
- 審査の事務局を設置:令和8年度から、申請書類を審査する事務局ができました。書類に不備があれば、事務局から連絡が来ます。
よくある質問
初めて申請する事業者は、今から申請できますか?
申請できません。初めて申請する事業者の受付は、令和8年7月31日までの申請をもって終了しました。継続の受付も、令和8年10月30日で終わっています。次の募集の案内は公式ページにありません。新しく復旧費用の支援を探す場合は、福井県産業労働部の経営改革課 経営支援グループ(電話0776-20-0367)に、再開の予定やほかの施策を相談するのが確実です。
継続の受付は、いつまでだったのですか?
令和8年10月30日(金)までです。対象は、これまでに申請実績のある事業者に限られていました。初めて申請する事業者は、10月30日までの継続の受付には入れませんでした。すでに交付決定を受けた事業者は、受付が終わったあとも、実績報告や処分制限期間のルールが続きます。実績報告の案内は県の公式ページにあります。
補助率と上限額はいくらですか?
補助率は3/4で、上限は3億円です。中堅企業等は補助率が1/2になります。たとえば中小企業が500万円の復旧費をかけると、補助額は375万円です。中堅企業等なら250万円になります。特定被災事業者は、補助対象経費のうち1億円までが補助率10/10の定額補助です。補助額の上限は3億円で、超えた分は自己負担です。
中小企業と中堅企業等の違いは何ですか?
補助率が違います。中小企業・小規模事業者等は3/4、中堅企業等は1/2です。県の手引は、中堅企業を「中小企業以外で、資本金または出資金が10億円未満の事業者」と定めています。中小企業が中堅企業に株式の2分の1以上を持たれているなどの「みなし中堅企業」も、1/2の区分です。自社の区分に迷うときは、福井県の経営改革課か事務局に確認すると間違いがありません。
何の費用が対象でしたか?
被災前から持っていた施設と設備の復旧に要する費用です。令和6年能登半島地震で被害を受けたものが対象でした。施設は登記してあるもの、設備は資産計上してあるものに限ります。事務機器や備品などの汎用性が高いもの、消費税、振込手数料、他の補助金の対象になったものは対象外です。判断に迷う経費は、事業実施の手引や事務局で確かめてください。
交付決定の前に工事を始めてもよいですか?
始めないでください。以前は、交付決定より前に着手した工事を特例で認める事前着手制度がありました。この制度は、令和8年3月31日までの申請をもって終了しています。今後は、交付決定のあとに発注・着手する決まりです。交付決定の前に契約や着工をすると、補助の対象にならない可能性があります。
補助金はいつ支払われますか?
事業が終わり、検査を受けて額が確定したあとに、請求書を出して支払われます。精算払が原則のため、工事代金は先に自社で払う必要があります。途中で、支出済みの経費を対象に概算払を1回だけ請求できます。受け取りまでに2か月程度かかるので、事前に県の担当者へ相談してください。資金計画には余裕を持たせます。
申請書類はどこへ、どう出しますか?
提出先は、福井市大手3丁目17-1の4階、経営改革課です。郵送か電子データで出します。郵送のときは封筒に「福井県なりわい再建支援補助金申請書類在中」と書きます。電子データで出す場合も、原本が必要な書類は別に郵送します。正本1セットを、A4縦・2穴のファイルに綴ります。リングファイルは使えません。
書類に不備があったらどうなりますか?
添付資料が足りないと、受付ができません。提出する前に、県のチェックリストで書類をすべて確かめます。令和8年度からは、審査を行う事務局が書類を見ています。不備があれば、事務局から連絡が来ます。問い合わせ先は福井県なりわい再建支援補助金事務局で、電話は070-3246-0851、受付は平日の午前9時から午後5時までです。
補助金で整備した設備は、すぐに売却できますか?
すぐには売れません。補助金で整備した施設・設備は、一定の期間、申請したときの用途のとおりに使い続ける必要があります。処分制限期間は国の告示で決まっていて、鉄筋コンクリート造の工場は24年、金属製品製造業用の設備は10年などの例があります。修繕した場合も、完了日から数えます。売却や転用の前に、必ず県へ相談します。
交付決定は取り消されることがありますか?
あります。補助金を補助事業以外の用途に使った場合や、不正、怠慢、その他の不適当な行為があった場合は、交付決定の取消しの対象です。要領への違反や、実績報告の遅れも当たります。補助金が交付されたあとでも、返還を求められます。受け取ったあとも、使い道の記録や領収書を整理しておき、実績報告で説明できる状態にしておくと安心です。
問い合わせ先はどこですか?
制度全体は、福井県産業労働部 経営改革課 経営支援グループ(電話0776-20-0367、平日の午前8時30分から午後5時15分)です。書類の不備や審査の進み具合は、福井県なりわい再建支援補助金事務局(電話070-3246-0851、メールfukuinariwai@bsec.jp)が窓口です。最新の内容は、県の公式ページでも確かめられます。
