新人ヘルパーに先輩が同行する日は、先輩の時間も人件費もかかります。宮城県の補助金は、その同行訪問を1回あたり最大5,000円で後押しします。登録ヘルパーを常勤にすれば、1人につき月10万円まで、3か月分。広報や経営改善の専門家への委託まで含めて、メニューは全部で11あります。
先に日程を言うと、交付申請の締切は2026年10月13日(火)必着です。受け付けているのは専用フォームだけで、電子メールや郵送では出せません。
宮城県 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金の要点まとめ
正式名:訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 訪問介護等の事業所を運営する法人
- 対象業種
- 介護(訪問介護・定期巡回・随時対応型・夜間対応型)
- 利用目的
- 人材確保、経営改善、通所介護の訪問機能追加
- 対象地域
- 宮城県内
- 従業員数
- 規定なし(協働化メニューは小規模法人が要件)
いくら
- 補助上限額
- メニューごとに異なる。サテライト設置は3項目の合計300万円
- 補助率
- 10/10(実支出額が上限額以内なら全額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月14日〜2026年10月13日
- 事業の完了
- 原則 交付決定日〜2027年1月30日
うちの法人は申請できる?
次の3つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 県税に未納がある
- ✕ 暴力団や暴力団員等に当たる
運営する事業所は、訪問介護のほか、定期巡回・随時対応型訪問介護看護と夜間対応型訪問介護も含まれます。通所介護(デイサービス)や地域密着型通所介護の運営法人が使えるのは、訪問機能を足すメニューだけです。しかも、訪問介護事業所が1か所もない地域か、必要なサービス提供が難しい地域(提供回数や移動距離で判断)にある事業所に限られます。サテライト設置のメニューは、中山間地域等・離島等が基本で、それ以外は県との協議になります。法人の本社が県外でも、宮城県内に事業所があれば申請できると県のQ&Aに書かれています。申請は事業所ごとではなく法人単位で、複数の事業所分は法人がまとめて出します。ただし、事業計画書と所要額調書の様式は、事業所ごとに作ります。
いくら戻ってくる?
メニューごとに上限額が決まっています。複数のメニューを同時に使えますが、上限は別々に数えます。超えた分は自己負担です。交付額は、実支出額と上限額の少ないほうで、千円未満は切り捨てです。
| メニュー | 上限額 |
|---|---|
| 研修体制の構築 | 1事業所 10万円 |
| 中山間地域等・離島等での採用活動 | 1事業所 30万円 |
| 経験の浅いヘルパーへの同行支援 | 1回 2,500円〜5,000円(1人30回まで) |
| 周辺事業所の休廃止に伴うかかり増し | 1事業所 3万〜30万円(内容別) |
| 経営改善(専門家への委託など) | 1事業所 40万円 |
| 登録ヘルパーの常勤化 | 1人 月10万円(3か月まで) |
| 小規模法人どうしの協働化 | 1グループ 150万円(条件により200万円) |
| 広報(ホームページ・チラシ) | 1事業所 30万円 |
| 通所介護の訪問機能の追加 | 伴走支援50万円+導入150万円+訪問1回1,000円 |
| 訪問介護のサテライト設置 | 周知50万円+導入150万円+安定化100万円 |
同行支援の単価は事業所の場所で変わります。中山間地域等・離島等の事業所は30分未満3,500円、30分以上5,000円。それ以外は30分未満2,500円、30分以上4,000円です。
計算の例です。
- 中山間地域等・離島等以外の事業所が、新人1人に30分以上の同行を20回する:4,000円 × 20回 = 8万円
- 同じ新人に30回まで同行する(30分以上):4,000円 × 30回 = 12万円(1人あたりの上限)
- 常勤化で賃金差が月12万円になる登録ヘルパー1人:10万円 × 3か月 = 30万円(差額36万円のうち6万円は自己負担)
- 研修と広報と経営改善を上限まで使う:10万円 + 30万円 + 40万円 = 80万円
申請額が予算を上回ると、県は目的や実現性で審査して、事業所数や内容を調整することがあります。上限いっぱいの額が必ず出るとは限りません。
何に使える?
県のQ&Aによると、次のものは対象になりません。
- eラーニングの月々の利用料(初期導入費と受講料は対象)
- LINE公式アカウントの利用料や広告の出稿費
- 就業規則の改定支援
- 経営改善で、既存の職員の賃金に充てるもの
- 協働化の取組で、企画を担当する既存職員の人件費
- 周辺事業所の休廃止に伴う、職員の基本給と継続的な利用者の受け入れ
老人ホームやサ高住に併設された事業所は、休廃止に伴うかかり増しの2メニューで対象から外れます。
対象になる主なものは次のとおりです。
- 研修の計画づくりや、職員が外部研修を受ける費用
- 合同説明会に出るための移動費(中山間地域等・離島等の事業所)
- 経験1年未満の新人への同行訪問(同行した時間に応じた単価で計算)
- 経営改善のために専門家と結ぶ委託契約の費用、事務のための臨時職員の雇用
- ホームページの開設・改修、チラシの作成・印刷
- 通所介護に訪問機能を足すときの備品、採用費、初任者研修の受講料
同行の相手の「経験が短い」とは、原則として訪問介護員の経験が1年未満の人です。1年以上のブランクがある人や、外国人の訪問介護員も対象に入れています。
申請の流れ
- メニューを決めて、見積書と計画をまとめる(法人→社内。早めに)
- 専用フォームで交付申請を出す(法人→宮城県 長寿社会政策課。10月13日必着)
- 交付決定を待つ(県→法人。11月下旬の予定。決定の前に着手しない)
- 事業を進め、支払いまで終える(法人。2027年1月30日までに支払い完了)
- 実績報告を出す(法人→県。完了から1か月以内か1月30日の早いほう)
- 額の確定を受けて、入金を待つ(県→法人。2月下旬〜3月上旬に確定、通知から2週間ほどで支払い)
交付決定の前に着手する必要があるときは、様式第7号の「交付決定前着手届」を出します。届けずに始めたものは、原則として対象外です。
必要な書類
準備できた 0 / 9
見積書や積算書のほか、支払い予定額がわかる給与規定の写しも求められます。メニューによっては、職員名や採用年月日がわかる書類、協働化グループの構成法人の一覧も求められます。収支予算書の抄本は、原本と相違ないことを法人が証明する書き方の様式です。暴力団排除の誓約書には、役員等名簿(役職・氏名・性別・生年月日など)を付けます。このほかに県が提出を求める書類があるとも書かれています。様式はエクセルで、県の案内ページに載っています。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 期限を過ぎた:10月13日の必着です。10月12日は祝日(スポーツの日)で、役所の平日は10月9日(金)の次が13日の当日です。問い合わせは回答に時間がかかるため、早めに送ります。ページの見出しは「一次募集」ですが、次の募集の予定は載っていません。
- 交付決定の前に始めた:届出がなければ、決定より前に契約や実施をしたものは原則対象外です。
- 1月30日までに支払いが終わらない:事業所からの支払い完了が期限です。納品が間に合っても、支払いが翌月だと外れます。
- 経費が大きく変わったのに変更申請をしない:補助対象経費が20%を超えて変わるときは、変更申請が必要です。
- 他の県の補助と重ねた:同じ経費を別の法律や予算に基づく県の補助と重ねて受けることはできません。
今年度の変更点と併用
交付要綱は令和8年9月14日に施行され、令和8年度の事業に適用されます。10月5日にはQ&Aが追加され、対象外の経費の線引きがかなり具体的になりました。申請前に、当初のQ&Aと10月5日版の両方を読み比べてください。
交付後の決まりも要綱にあります。事業が終わって消費税の申告で仕入控除税額が確定したら、様式第4号で県へ報告します。帳簿と証拠書類は、額の確定の日が属する年度の終了後5年間、保管します。
よくある質問
申請の締切はいつですか?
2026年10月13日(火)必着です。受け付けは宮城県の専用フォームだけで、電子メールと郵送では受け付けていません。10月12日は祝日で、残りの平日は少ないので、見積書と事業計画書を先にそろえておくと間に合いやすくなります。問い合わせも専用フォームからで、回答はメールで届くため、確認に時間がかかる前提で動きます。
法人が県外にあっても申請できますか?
申請できます。補助の対象は、宮城県内で訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護の事業所を運営する者です。県のQ&Aには、法人が県外にあっても施設が県内にあれば申請可能と書かれています。申請は法人単位で、複数の事業所分を出すときは、法人が各事業所分をまとめて提出します。
複数のメニューを同時に使えますか?
使えます。人材確保と経営改善の複数メニューを実施できます。ただし、それぞれのメニューの上限額の範囲内で交付されます。たとえば研修の10万円を15万円かけて行っても、超えた5万円は事業所の自己負担です。メニューごとの積算を別々に作っておくと、申請書の見積書と照らしやすくなります。
同行支援はいくらで、何回までですか?
中山間地域等・離島等以外の事業所では、30分未満が2,500円、30分以上が4,000円です。中山間地域等・離島等では3,500円と5,000円になります。経験年数の短い訪問介護員等1人につき30回までです。何回同行するかは、新人の状況を見て事業所が判断します。原則は訪問介護員の経験が1年未満の人で、長いブランクがある人も入ります。
登録ヘルパーの常勤化は、どんな条件ですか?
事業所の就業規則で常勤職員と定められていることが基本で、社会保険に加入することが必須です。対象経費は賃金などの差額で、上限は1人につき月10万円を3か月までです。離職した登録ヘルパーの後に常勤を雇う場合は、離職から雇用までが6か月以内で、事業の期限は2027年1月30日です。差額は賃金台帳の写しなどで確かめられます。
協働化・大規模化のメニューは、誰が申請しますか?
グループの代表になる法人が申請し、補助金もグループ全体分をその法人が受け取ります。グループには、次のどれかに当たる法人を1つ以上入れます。事業所が1つだけの法人、月の延べ訪問回数が概ね200回以下の法人、常勤換算の職員数が平均5人以下の法人、事業所がすべて中山間地域等・離島等にある法人です。最後の法人を含めば上限は200万円、含まなければ150万円です。
ホームページやチラシの制作費は対象になりますか?
対象です。ホームページの開設や改修、リーフレットやチラシの作成・印刷が、広報のメニューに当たります。1事業所あたり上限30万円です。LINE公式アカウントにメニューを足す制作費も対象ですが、有料プランの利用料や広告の出稿費は対象外です。法人全体で使う広報基盤は、訪問介護等とそれ以外の事業所で費用を按分し、前者の分だけが対象になります。
交付決定の前に発注してしまったら対象外ですか?
原則として対象外です。交付決定の日より前に着手、契約、実施したものは補助されません。やむを得ず先に始めるときは、様式第7号の「交付決定前着手届」を速やかに出します。交付決定は11月下旬の予定なので、見積依頼などの準備は進めつつ、発注や契約の日付は決定のあとにそろえると安全です。
補助金はいつ入金されますか?
事業を終えて実績報告を出し、県が内容を審査して、額の確定通知を出したあとです。確定は2027年2月下旬から3月上旬の予定で、通知から2週間ほどで指定の口座に振り込まれます。実績報告書や口座振込依頼書に不備があると遅れます。補助金は額の確定後の交付が原則なので、事業の支払いは先に自社で済ませます。県が事業の遂行上必要と認めたときだけ、概算払(様式第6号)の道もあります。資金繰りも見ておきます。
申請額どおりに交付されますか?
申請額の合計が予算を上回った場合は、県が事業の目的や実現性、効果を見て交付決定をします。審査の結果、事業所数や事業内容を調整することがあると要綱に書かれています。計画が最小の経費で最大の効果を上げる手段になっているか、事業期間内に完了できるかも審査の項目です。現状と課題を整理して書いておくと、判断材料になります。
計画を変えたくなったときはどうしますか?
交付決定の内容に変更が生じるときは、事前に長寿社会政策課へ連絡します。補助対象経費の20%を超える変更がある場合は、変更申請が必要で、専用フォームから出します。計画の細かな変更で補助金の額が増えないもの、または補助対象経費の20%以内の変更は、理由が生じたあとに速やかに報告します。中止や廃止もまず課に連絡してから、専用フォームで出します。
問い合わせ先はどこですか?
宮城県 保健福祉部 長寿社会政策課です。電話での受け付けはしていません。まず県のQ&A(当初版と令和8年10月5日版)を読み、なお不明な点は専用の問い合わせフォームから送ります。回答はメールで届きます。内容によっては時間がかかるので、締切の前に余裕をもって送ってください。
