エコキュートも太陽光も窓の断熱も、同じ窓口の同じ手続きで補助を受けられるのか。受けられますが、補助金は3つの事業に分かれていて、設備によって使える事業が違います。事業ごとに、補助額の決まり方も、同じ設備の入れ替えを認めるかどうかも変わります。
事業は、基本対策推進事業、重点対策加速化事業(再エネ分)、重点対策加速化事業(省エネ分)の3つです。このうち再エネ分は、財団(淡海環境保全財団)が2026年9月24日に予算超過を理由に受付を終了しました。太陽光と蓄電池をこの事業で使う道はすでに閉じています。
滋賀県 スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 県内の自宅に住む個人(所有者または同居家族)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 太陽光・給湯器・断熱改修など省エネ・創エネ設備の設置
- 対象地域
- 滋賀県
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 設備ごとに異なる(最大は断熱改修の120万円)
- 補助率
- 設備ごとに定額・1/2以内・1/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月25日〜2027年2月10日
- 事業の完了
- 設置工事は2027年1月31日まで
受付の期限は2027年2月10日(17時15分必着)ですが、予算を超えた日に受付が終わります。省エネ分は、予算を超えた受付日をもって交付申請の受付が終了すると、財団が案内しています。
うちは対象になる?
次の4つすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
加えて、平成24年度以降に、今年度申請する設備と同じ区分の補助を受けていないことも条件です。過去の滋賀県・財団の太陽光などの補助を受けた人は、ここで引っかかる可能性があります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 賃貸住宅に設置する
- ✕ 新築工事と並行して設置する
- ✕ 県外の業者が施工する
住宅の種類による線引き
| 区分 | 扱い |
|---|---|
| 持ち家の一戸建て・マンション | 対象 |
| 賃貸住宅 | 対象外 |
| 別荘 | 登記で所有者が本人か同居家族で、建物の種類が「居宅」なら対象 |
| 店舗・事務所と兼用の住宅 | 登記で建物の種類が「居宅兼○○」なら対象。ただし断熱改修は対象外 |
| 新築工事中の建物 | 工事期間が設置工事と重なると「既存住宅」にならず対象外 |
制度の対象は、あくまで個人用の既存住宅です。マンションの管理者や管理組合も、申請者に含まれます。
いくら戻ってくる?
設備ごとに、補助額の決まり方が違います。基本対策は定額、省エネ分は費用の1/2以内などで、上限が設備ごとにあります。
| 設備 | 基本対策推進事業(定額) | 重点対策加速化(省エネ分) |
|---|---|---|
| エコキュート等 | 2万円 | 費用の1/2以内(上限20万円) |
| エコジョーズ・エコフィール | 2万円 | 費用の1/2以内(上限10万円) |
| エネファーム | 6万円 | 費用の1/2以内(上限35万円) |
| ハイブリッド給湯器 | 2万円 | 費用の1/2以内(上限22万円) |
| 断熱改修(窓・壁など) | 窓断熱のみ2万円 | 費用の1/3以内(戸建1戸で上限120万円) |
| エアコン等 | 対象なし | 費用の1/2以内(上限5万円) |
| 全熱交換型の換気設備 | 対象なし | 費用の1/2以内(上限5万円) |
| 調光機能付きLED照明 | 対象なし | 費用の1/2以内(上限1万円) |
| 家庭用蓄電池 | 5万円 | 対象なし(再エネ分の扱い) |
| 太陽光発電 | 4万円 | 対象なし(再エネ分の扱い) |
費用は消費税を除いた、設備本体と設置工事の合計です。以下は金額を仮定した計算例です。
- エコキュート(税抜き30万円):30万円 × 1/2 = 15万円(省エネ分)
- エコキュート(税抜き45万円):45万円 × 1/2 = 22.5万円 → 上限の20万円
- 断熱改修(税抜き300万円):300万円 × 1/3 = 100万円
- 断熱改修(税抜き450万円):450万円 × 1/3 = 150万円 → 上限の120万円
- 古い電気温水器からエコキュートへ(基本対策):定額で2万円
基本対策で複数の設備を組み合わせると、申請額の上限は10万円です。太陽光4万円、蓄電池5万円、エコキュート2万円を同時に入れると合計11万円ですが、10万円までになります。さらに、基本対策は補助対象経費から他の補助金の額を引いた額の1/3以内という上限もあります。
何に使える?
設備の購入費と、その設置工事費が対象です。保証料やモニターなど、設備ごとに外れる費用があります。
対象にならないもの
- 消費税
- 保証料(給湯器・太陽光・蓄電池・断熱の共通)
- 電力会社との受給電力計、モニター、事務手続き費用、屋根の改修費(太陽光)
- HEMSの購入・設置費用(蓄電池)
- 養生費、清掃費、搬入費、仮設足場費、廃材処分費、設計費、諸経費(断熱)
- クロス、フローリングなどの仕上げ材、網戸・雨戸・シャッター(断熱)
対象になるもの
- 設備本体の購入費
- 設置に必要な工事費
領収書や見積書には、対象の費用と対象外の費用が分かるように、対象の行に○を付けるなどしてください。
同じ設備の入れ替えは、事業で扱いが変わる
ここが一番の落とし穴です。基本対策は、同じ種類の設備からの更新を対象外にします。省エネ分は、高効率給湯器とエアコンに限って更新を認めます。
| 交換前 | 交換後 | 基本対策 |
|---|---|---|
| 電気温水器・ガス給湯器・石油給湯器 | エコキュート等の高効率給湯器 | 対象 |
| エコキュート・エコジョーズなど | エコキュート等(エネファーム以外) | 対象外 |
| エネファーム | エコキュート等(エネファーム以外) | 対象外 |
古いエコキュートを新しいエコキュートに替えるなら、基本対策では2万円も出ません。省エネ分の高効率給湯器なら更新も対象です。
誤解されやすいポイント
「交付決定を待ってから工事」ではありません
この補助金は、設置が終わってから申請する事後申請です。契約や着工の日が、基本対策と省エネ分は2026年4月1日以降(再エネ分は4月6日以降)であれば、先に工事を進められます。
ただし、断熱改修・太陽光・蓄電池で任意の「登録申込」を出した場合は別です。登録完了通知より前に着工すると、予算を確保した効力がなくなります。登録の有効期限は2026年12月28日で、事業を実施している文書を出せば2027年2月10日まで延ばせます。
国や市町の補助金とは併用できる?
基本対策は、他の補助金と併用できます。重点対策加速化は、国のお金を財源とする県内市町の補助金を、同じ設備に使うことはできません。国のお金を使っていない市町の補助金とは併用できますが、補助対象経費からその額を引きます。
手続きを業者に任せてよいか
工事や販売をする業者が、無償に限って手続きを代行できます。ただし、交付決定通知の送り先は代行者ではなく申請者本人です。
申請の流れ
- 設備を決めて、県内の施工業者から見積もりを取る(事業者→県内の施工業者)
- 断熱・太陽光・蓄電池を使うなら、必要に応じて登録申込を出す(事業者→財団。任意。2026年12月28日17時15分必着)
- 契約と着工をする(事業者→施工業者。登録した場合は完了通知のあとに着工)
- 工事を2027年1月31日までに終え、費用を支払う(施工業者・事業者)
- 交付申請書を郵送する(事業者→財団。工事・支払の完了後60日以内か、2027年2月10日のいずれか早い日まで)
- 交付決定通知を待つ(財団→事業者)
提出はレターパックなど追跡できる郵送で、書類はA4にそろえます。控えのコピーも取っておいてください。
必要な書類
準備できた 0 / 8
住民票と納税証明書は、提出日以前3か月以内に発行された原本が必要で、不備があると受付されません。住民票はマイナンバーの記載がないものにします。領収書には申請者名が必要で、「領収書」と書かれていないレシートは使えません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 予算が先になくなった:期限の前でも、予算を超えた日に受付が終わります。超えた日の分は抽選です。
- 登録の通知より前に着工した:登録申込をした場合、予算確保の効力が失効します。
- 同じ設備の更新だった:基本対策では、同じ種類の設備からの入れ替えは対象外です。
- 県外の業者に頼んだ:施工は県内の事業者に限ります。
- 書類に不備があった:住民票や納税証明書に不備があると、受付されません。
- 期限を過ぎた:17時15分を過ぎた提出は、理由にかかわらず受け付けられません。
今年度の変更点
令和8年度は、物価高騰対策として省エネ家電などの買い替えへの補助が広がりました。対象は高効率給湯器、高効率空調設備、高機能換気設備、高効率照明機器、断熱改修です。
また、重点対策加速化事業が再エネ分と省エネ分に分かれ、登録申込に有効期限が設けられました。太陽光と蓄電池は再エネ分、給湯器や断熱などは省エネ分です。
よくある質問
基本対策と重点対策のどちらを選べばいいですか?
同じ設備では両方を併用できないため、どちらかを選びます。基本対策は定額で、複数の設備を入れても合計10万円までです。省エネ分は費用の1/2以内や1/3以内で、金額の大きい工事ほど基本対策より有利になります。エコキュートなら、基本対策2万円に対し省エネ分は最大20万円です。太陽光や蓄電池を重点対策で使う再エネ分は、受付がすでに終了しています。
賃貸住宅やアパートに住んでいても使えますか?
使えません。補助の対象は、自ら居住する個人用の既存住宅です。賃貸住宅は対象外とされています。持ち家のマンションは対象で、管理者や管理組合が申請者になる場合もあります。別荘は、登記で建物の所有者が申請者か同居家族で、建物の種類が「居宅」であれば対象です。店舗兼用の住宅は「居宅兼○○」の登記が必要で、断熱改修だけは兼用だと対象外です。
古いエコキュートを新しいエコキュートに替えても出ますか?
基本対策では出ません。同じ種類の設備からの更新は対象外だからです。省エネ分の高効率給湯器(エネファームを除く)は更新も対象で、費用の1/2以内、エコキュートなら上限20万円です。電気温水器やガス給湯器、石油給湯器から替える場合は、基本対策でも対象になります。交換前の設備は証明書の提出が必要なので、取り外す前に写真も撮っておいてください。
工事を始める前に申請が必要ですか?
登録申込をしないなら、事前の申請は要りません。設置後に交付申請をします。着工は、基本対策と省エネ分で2026年4月1日以降であれば先に進められます。登録申込をした場合は、財団の登録完了通知より後に着工してください。通知より前に着工すると、予算を確保した効力が失効します。登録は断熱改修、太陽光、蓄電池の3つで使えます。
施工業者は県外の会社でも大丈夫ですか?
大丈夫ではありません。施工業者は、滋賀県内に本店または事務所機能を持つ支店等がある事業者に限ります。HEMSを購入する場合も、購入店は県内の販売店です。見積もりを取る段階で、施工する会社の所在地を確認してください。県外の会社が元請けでも、実際に施工する会社が県内事業者でなければ要件を満たさない可能性があるため、財団に確認すると確実です。
申請の締切はいつですか?
交付申請の受付は2027年2月10日(水)17時15分必着です。ただし、工事と支払が終わってから60日以内か、2027年2月10日のいずれか早い日までに出す必要があります。工事の完了は2027年1月31日までです。登録申込を出す場合の期限は2026年12月28日で、いずれも予算を超えた日に受付が終わることがあります。
太陽光発電だけでも補助が出ますか?
基本対策では出ます。固定価格買取制度の認定を受けた2kW以上10kW未満のシステムで、定額4万円です。ただし、2万円以上のHEMSを併せて購入するか、他の対象設備を設置することが条件で、太陽光だけでは対象になりません。重点対策の再エネ分は、受付が終了しています。契約前に、どちらの事業で申請できるかを財団に確かめてください。
補助金は他の補助金と一緒に使えますか?
基本対策は他の補助金と併用できます。重点対策加速化は、国庫を財源とする県内市町の補助金を、同じ設備に重ねて使うことはできません。国庫を財源としない市町の補助金とは併用でき、その場合は補助対象経費から市町の補助額を引いた額が基準になります。市町の補助の財源は市町ごとに違うため、申請前に市町の窓口で確かめてください。
申請に必要な書類は何ですか?
基本対策は、交付申請書(様式第3号)、工事完了証明書(様式第6号)、領収書のコピー、通帳のコピー、設置後の写真、住民票の写し、県税の納税証明書などです。住民票と納税証明書は、提出日以前3か月以内に発行された原本を出します。別荘や店舗兼用の住宅では、登記事項証明書も要ります。提出書類は事業ごとに違うので、財団の提出書類チェックシートで確認してください。
申請を業者に頼めますか?
頼めます。ただし無償で手続きを行う場合に限り、工事や販売をする者などが代行できます。申請書には代行者の情報を書きます。交付決定通知などの送り先は代行者ではなく申請者です。登録完了通知書をなくした場合も、本人が再発行を依頼する文書を財団に送る必要があります。書類の不備が多い代行者の案件は、次回以降受理されないことがあります。
エアコンや照明だけの交換も対象ですか?
エアコン(高効率空調設備)は、太陽光発電、高効率給湯器、断熱改修のいずれかとあわせて行う場合だけが対象で、費用の1/2以内、上限5万円です。調光制御機能付きのLED照明は上限1万円、全熱交換型の換気設備は上限5万円で、いずれも省エネ分です。エアコン単独の交換では使えないため、給湯器などと同時に工事を計画してください。
問い合わせ先はどこですか?
申請書の提出先と問い合わせ先は、公益財団法人淡海環境保全財団(滋賀県地球温暖化防止活動推進センター)です。電話は077-569-5301で、住所は草津市矢橋町帰帆2108番地の淡海環境プラザ2階です。受付状況は財団のホームページで公開されています。重点対策加速化事業の促進区域に当たるかは、湖南市や長浜市の担当課に確認します。
