米国の関税措置や物価高で売上が落ちた県内の中小企業を、新潟県が後押しします。新事業への転換、DX、省人化の費用が対象で、補助は最大100万円です。
財源は、国の物価高騰対応の交付金です。だから申請の入口に、売上などが2019〜2021年の同じ月より5%以上減った月があることという条件があります。第2回の受付は、申請額が予算額に達したため、2026年10月29日14時05分に終了しました。
新潟県 ビジネス変革応援補助金の要点まとめ
正式名:ビジネス変革応援事業補助金(第2回募集)
だれが
- 申請者
- 新潟県内の中小企業(個人事業主を含む)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 事業再構築・DX・省人化・省力化
- 対象地域
- 新潟県
- 従業員数
- 業種で異なる(製造業・建設業・運輸業は300人以下)
いくら
- 補助上限額
- 100万円(3つの枠とも同額)
- 補助率
- 再構築枠・DX対応枠は2/3、生産性向上枠は1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月28日〜2026年10月29日14時05分(予算額に達したため終了)
- 事業の完了
- 2026年12月20日まで
うちの会社は対象になる?
次の7つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 7
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 2022年1月以降に創業した
- ✕ 第1回の募集で採択された
- ✕ 法人格のない任意団体である
- ✕ 同じ目的で国や県の別の補助金を使う
売上の比較は、2022年1月以降の好きな1か月を、2019〜2021年の同じ月と並べて行います。見るのは売上高、粗利益、付加価値額のどれか1つで足ります。粗利益は売上高から売上原価を引いた額です。付加価値額は営業利益と人件費と減価償却費の合計です。
減少率は、売上高と粗利益なら5%以上です。DX対応枠と生産性向上枠で付加価値額を使うときだけ、10%以上が必要です。2022年1月以降に創業した会社は比べる月がないため、対象になりません。
中小企業の範囲は、中小企業支援法第2条第1項で決まっています。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば足ります。製造業・建設業・運輸業は資本金3億円以下か300人以下です。卸売業は1億円以下か100人以下、サービス業は5,000万円以下か100人以下、小売業は5,000万円以下か50人以下です。ソフトウェア業や旅館業などには別の基準があります。
みなし大企業とは、大企業が株式の2分の1以上を持つなど、実質的に大企業の支配下にある中小企業です。本社が県外でも、主たる事業所が県内にあれば申請できます。その場合は、県内の事業所が主たる事業所だと分かる資料(会社全体の売上高や従業員数に占める県内事業所の割合など)を出します。
社会福祉法人、医療法人、一般社団法人、学校法人、協同組合などは、中小企業支援法上の中小企業に当たらないため、対象外とされています。NPO法人は、法人税法上の収益事業を行っていて、認定NPO法人でないときだけ対象です。
パートナーシップ構築宣言は、取引先との共存共栄を目指す宣言です。専用のポータルサイトから、ひな形をもとに登録します。登録は30分ほどで、ポータルサイトへの掲載は3〜4日後です。掲載の前に申請するときは、登録後に届く「受領しました」のメールを一緒に出します。
3つの枠はどれを選ぶ?
同じ事業者が出せる申請は1件だけで、枠をまたいだ同時申請もできません。複数応募が見つかると、すべて不採択になります。先に枠を決めてから、計画を書きます。
| 枠 | 向く取組 | 補助率 | 上限と条件 |
|---|---|---|---|
| ビジネスモデル再構築枠 | 新市場進出、事業転換、業種転換、事業再編、国内回帰 | 2/3 | 上限100万円。経費150万円以上で到達 |
| DX対応枠 | DXに役立つ製品・サービスの開発、デジタル技術による生産・提供方法の改善 | 2/3 | 上限100万円。経費150万円以上で到達 |
| 生産性向上枠 | 人の作業を機械やシステムに置き換える省人化・省力化 | 1/2 | 上限100万円。経費200万円以上で到達 |
どの枠も、対象経費が50万円(税抜)以上ないと申請できません。
要領に載っている例を、枠ごとに並べます。
- 再構築枠:ウィークリーマンションの客室の一部を、貸テレワークスペースや貸会議室に改装する
- 再構築枠:日本料理店が、焼肉店を新しく開く
- DX対応枠:対面だけだったヨガ教室を、オンラインでも開く
- DX対応枠:店頭販売だけの商品について、決済までできる自社ECサイトを開く
- 生産性向上枠:手作業の焼菓子づくりを、焼成機に置き換える
自動券売機は、枠によって扱いが変わります。生産性向上枠なら、DXに役立たなくても対象になり得ます。DX対応枠では、DXにどう役立つかを説明できないと対象外です。PC単独の購入も同じ扱いです。
生産性向上枠では、省人化で余った人員を解雇する計画は対象外です。外注していた作業を機械で内製化する取組も、省人化とは見なされません。単に生産量を増やすための機械の入れ替えも、人員削減と余剰人員の活用先を説明できなければ対象外です。省人化で生まれた時間や人員を使って始める新しい取組の経費も対象になりません。エアコンのように、労働環境の改善だけが目的の設備も対象外です。一方、バラバラに置いた生産機械の配置を見直して、効率のよい生産ラインにする取組は、要領の例に入っています。
再構築枠は、取組が新しいことが条件です。新市場進出・事業転換・業種転換で出すときは、次の3つを事業計画書で説明します。
- その商品やサービスを、過去に作った実績がない
- 既存のものと性能や効能が、数字で違う(数字で測れる場合)
- 既存事業とは顧客層が違う
事業再編、国内回帰、地域のサプライチェーン維持には、別の要件があります。事業計画書には「これまで実施していない新たな取組」だと誓約する欄があります。新商品をすでに開発・販売している場合、その周知の費用は対象外です。
DX対応枠は、過去に自社のECサイトやネットモールでオンライン販売をしたことがあると、別のECサイトを立ち上げても対象外です。導入済みの機器やシステムの増設、別店舗への展開も対象外です。事業の終了後およそ1年以内に売上につながる見込みがない開発(試作品づくりだけなど)も、対象外です。経費はDXの取組と、それに付随するものだけが対象で、付随する分はDXの取組の経費額が上限です。
いくら補助される?
補助額は、税抜の対象経費に補助率を掛けた額です。千円未満は切り捨てます。計算の例は、どれも経費の額を仮に置いたものです。
- 再構築枠で、店の一部を改装して機器を入れる(経費90万円):90万円 × 2/3 = 60万円
- 再構築枠で、改装と機器と広告をまとめて行う(経費150万円):150万円 × 2/3 = 100万円
- 再構築枠で、経費が200万円になる:200万円 × 2/3 = 133万円 → 上限の100万円
- 生産性向上枠で、焼成機を導入する(経費120万円):120万円 × 1/2 = 60万円
- 生産性向上枠で、経費が200万円になる:200万円 × 1/2 = 100万円(上限に到達)
下限もあります。再構築枠やDX対応枠で経費が50万円ちょうどなら、補助は33万3千円です。生産性向上枠なら25万円です。経費が45万円だと、50万円に届かないため申請できません。
見積書が税込のときは、税抜に直して計算します。たとえば税込49,677円は、1.1で割って小数点以下を切り捨てた45,160円が対象経費です。
補助金が入るのは、事業が終わってからです。概算払い(前払い)はありません。支払いはいったん自社で立て替えます。
何に使える?
対象にならないもの
- 自動車などの車両の購入(車内の内装・改造工事は外注費で対象)
- 単なる取替え更新の機械装置
- レンタルやリースでの導入
- 文房具、名刺などの消耗品
- 販売用の商品を作る原材料
- 家賃、通信費、セミナーの参加費
- 役員報酬と直接人件費
- 不動産の購入費と登記費用
- 不動産の取得にあたる工事
- 既存事業と切り分けられない工事
対象になるもの(5つの区分、生産性向上枠は展示会を除く4つ)
- 機械装置等費:機械、装置、什器、備品、業務用ソフト、アプリの導入費
- 開発費:試作品の原材料、包装パッケージのデザイン外注、業務システムの開発外注
- 展示会等出展費:国内の展示会・商談会の出展料、旅費、運搬費、通訳・翻訳料(再構築枠とDX対応枠だけ)
- 広報費:チラシ、ホームページ、広告、看板、ネットモールの出店料
- 外注費:店舗の改装、新商品の製造に必要な工事
広報費は、対象経費の合計(税抜)の50%未満までです。発注から決済までサイト上で完結する自社ECサイトの作成費と、ネットモールへの出店料は、この制限に入りません。問い合わせフォームだけのホームページや、席予約のためのサイトは制限に入ります。広報費だけでは補助の対象になりません。
店舗の一部を改装して新事業を始めるときは、新事業のスペースの改装だけが対象です。「店舗改装工事一式」とだけ書かれて既存部分と切り分けられない見積書は、全額が対象外です。基礎を固定した建物のように、不動産の取得にあたる工事も対象になりません。
展示会は、出展の申込みを交付決定の前にしても構いません。ただし請求書の日付や支払日が交付決定より前だと、対象外です。第三者が開く展示会・商談会が対象で、その場で販売して終わるBtoCのイベントと、自社が開く催しは対象外です。
中古品は、1点50万円(税抜)未満で、中古品販売業者2社以上の見積書があるときだけ対象です。個人間の購入とオークションは認められません。
単価50万円(税抜)以上の機械装置、外注で作ったホームページ、店舗改装は処分制限財産になります。補助が終わっても一定期間は、県の承認なしに売却や目的外の使用ができません。
支払いは銀行振込が原則です。1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。小切手、手形、相殺による決済も対象外です。クレジットカードは、法人なら法人カード、個人事業主なら代表者本人のカードだけが認められます。家族や従業員名義のカードは使えません。
改装や設備工事は、工事の前と後の写真が実績報告に要ります。工事の前に撮っておいてください。
申請の流れ
- 事業計画を相談する(申請者→最寄りの商工会・商工会議所。受付期限の10日前、10月19日ごろまで)
- 計画を直して、書類の案を確認してもらう(申請者→商工会・商工会議所)
- 申請書類を2部そろえて出す(申請者→商工会・商工会議所、または確認書を添えて事務局へ郵送。10月29日必着)
- 事務局へメールを送る(申請者→事務局。書類を出した後すぐ)
- 交付決定を待つ(県→申請者。決定の前は発注しない)
- 12月20日までに事業を終え、支払いまで済ませる(申請者)
- 実績報告を出す(申請者→県。完了から30日以内か、2027年1月11日のいずれか早い日まで)
交付決定は、採択の通知にあたります。県が補助の対象として実施を認める書面で、ここより前の発注・契約・支払いは対象外です。
最寄りの商工会・商工会議所への相談は、受付期限の10日前までに済ませてください。会員でなくても相談できます。ただし、社外の代理人だけで相談することはできません。事業者自身が窓口に行く必要があります。
申請の仕方は2通りです。商工会・商工会議所に書類を出して県へ副申(意見を付けて県に出すこと)してもらう方法と、商工会・商工会議所から確認書をもらい、自分で事務局へ郵送する方法です。どちらになるかは、商工会・商工会議所で確認します。
事務局へのメールは、全員が必要です。宛先は change-uketsuke@bsec.jp で、件名は「株式会社●● ビジネスモデル再構築枠 申請額●●千円 ●●商工会/商工会議所経由」の形にします。本文は空欄のままです。添付するのは、持参した人なら受領印つきの交付申請書の画像、郵送した人なら簡易書留などの受領証の画像です。
受付はメールの到着順です。書類がそろったら、すぐに出すことを勧めます。
必要な書類
準備できた 0 / 13
すべてA4で片面印刷し、2部ずつ出します。事前着手届は、交付決定の前に事業を始めたいときだけ出します。商工会の確認書は、自分で事務局へ郵送するときだけ要ります。個人事業主の決算書は、直近の確定申告書です。
見積書は、1件が税込100万円を超える取引で2社以上が必要です。同じ事業者との契約は、分けて発注しても1件と数えます。「改装工事一式」のような書き方は、内訳書も必要です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定より前の発注・契約・支払いは対象外です。やむを得ず先に始めるときは、事前着手届を出します。届を出しても、採択が約束されるわけではありません。
- 12月20日までに支払いが終わらない:事業の期間は交付決定日から12月20日までで、納品と支払いも含みます。計画に書いた内容を実施し終えている必要があります。分割払いやカード払いは、期間中に引き落としが済む分だけが対象です。
- 予算がなくなった:受付はメールの到着順で、予算額に達すると締め切られます。10月29日より前に終わることもあります。
- 申請が複数になった:複数の枠への申請や、親会社と子会社の両方からの申請は、すべて不採択になります。採択後に分かっても取り消されます。
- 承認なしに財産を処分した:処分制限財産を県の承認なしに売ったり、目的外に使ったりすると、補助金の返還を求められます。
第1回との関係・併用・税金
第1回で採択された事業者は、第2回に申請できません。不採択だった事業者は、再び申請できます。令和3〜7年度の新事業チャレンジ補助金や、令和7年度のビジネス変革応援事業補助金に採択された事業者は、事業内容が違えば申請できます。
同じ目的の事業や機械装置について、国と県の別の補助金との併用はできません。市町村の助成制度は排除されていませんが、併用を認めるかどうかは市町村ごとに違います。先に市町村へ聞いてください。
補助金は、法人税や所得税の課税対象です。支払額が確定した事業年度の収益として扱います。
公式ページには、予算額と、これまでの申請件数が書かれていません。残りがどれだけあるかは、事務局に聞かないと分かりません。
よくある質問
売上が減っていないと申請できませんか?
申請できません。売上高、粗利益、付加価値額のどれかが、2019〜2021年の同じ月より5%以上減った月が必要です。比べる月は、2022年1月以降なら好きな1か月で構いません。DX対応枠と生産性向上枠で付加価値額を使うときは、10%以上の減少になります。根拠として、対象月の売上高が分かる売上台帳や試算表などを出します。
2022年以降に開業した会社でも対象になりますか?
対象になりません。売上などを2019〜2021年の同じ月と比べる要件があるため、2022年1月以降に創業した会社は比較ができません。個人事業から法人にした会社や、個人間で事業を承継した個人事業主は、前後の売上を示す書類と開業・廃業の届出書を出せば申請できます。迷うときは、先に商工会・商工会議所へ聞いてください。
3つの枠を同時に申請できますか?
できません。同じ事業者の申請は1件だけです。複数の屋号を使う個人事業主や、複数の部門をもつ法人も1件です。親会社が議決権の50%超をもつ子会社とは、同一の事業者と見なされ、どちらか1社しか出せません。複数の応募が分かると、すべて不採択になり、採択後でも取り消されます。
第1回で不採択でした。もう一度出せますか?
出せます。第1回で不採択になった事業者は、第2回にもう一度申請できます。第1回で採択された事業者だけが対象外です。要領に再申請の条件は書かれていませんが、同じ計画のまま出すかどうかは、不採択の理由が通知されないため判断が難しいところです。計画を見直したうえで、商工会・商工会議所に相談し直してください。
商工会・商工会議所の会員でなくても相談できますか?
できます。会員か非会員かは問われません。書類の配付、計画の相談、書類の確認、採択後の相談まで受けられます。ただし、社外の代理人だけで相談することはできません。計画づくりに事業者自身がかかわることが、事業の趣旨だからです。申請書の作成を代行する費用は、補助の対象外でもあります。
事前着手届とは何ですか?
交付決定の前に事業を始めるための届出です。着手の前に、商工会・商工会議所に相談して出します。申請書類と一緒に出しても、申請の後から交付決定の前までに出しても構いません。出した日以降の発注や支出が、補助の対象になります。届を出しても、採択が約束されるわけではなく、審査の結果で対象外になる経費もあります。
パソコンやタブレットは対象になりますか?
目的外に使われない形であれば、対象になり得ます。この事業のためだけに使うものが条件で、汎用性のあるパソコンやタブレットは特に厳しく見られます。タブレットの周辺品(アクセサリー類)は対象外です。DX対応枠では、PC単独の購入はDXにどう役立つかを説明できないと対象になりません。事業計画書に使い道を具体的に書いてください。
自動券売機の導入は、どの枠で申請しますか?
生産性向上枠なら、DXに役立たなくても対象になり得ます。注文を受ける作業を機械に置き換え、浮いた人員を配膳や接客に回して回転率を上げる、という説明が要領に例として載っています。DX対応枠で出すときは、DXにどう役立つかの説明が要ります。補助率は、生産性向上枠が1/2、DX対応枠が2/3と違います。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わって実績報告を出し、県が補助額を確定してからです。精算払いのため、概算払い(前払い)は認められません。実績報告は、事業の完了から30日以内か、2027年1月11日のいずれか早い日までに出します。完了とは、補助対象経費の支払いまで済んだ日です。入金までは、自社の資金で立て替える必要があります。
見積書は何社分そろえますか?
1件の取引が税込100万円を超えるときに、2社以上が必要です。同じ事業者への発注は、分けても1件と数えます。中古品を買うときは、金額に関わらず、中古品販売業者2社以上の見積書が必要です。カタログの料金表や、価格が載ったホームページの印刷でも、見積書の代わりになります。「一式」表記は内訳書もそろえます。
他の補助金と併用できますか?
同じ目的の事業や機械装置について、国と県の補助金との併用はできません。内容が別の事業であれば、同じ事業者が別の補助金を受けることはできます。市町村の助成制度は、併用が排除されていません。ただし、併用を認めるかどうかと、国費が含まれていないかは、制度ごとに確認が要ります。先に市町村の担当課へ聞いてください。
問い合わせ先はどこですか?
補助金全般は、ビジネス変革応援補助金の相談ダイヤルです。電話は0570-783736(ナビダイヤル)で、受付は平日の午前9時から午後5時です。事業計画の内容は、最寄りの商工会・商工会議所に聞きます。県の担当は、産業労働部 地域産業振興課の小規模企業支援係で、電話は025-280-5235です。申請要領と様式は、県の案内ページで取得できます。
