島で店を開く、と聞くと、島民向けの店を思い浮かべる人が多いかもしれません。この制度が優先するのは逆で、島の外からお金や人を呼び込む事業です。
宇久島・寺島での創業か事業拡大に、かかった費用の3/4(上限は区分ごとに450万円、900万円、1,200万円)を佐世保市が補助します。応募は10月13日(火)17時必着で、応募の前に市か商工会での個別相談を受けることが前提です。
宇久地域雇用機会拡充事業の要点まとめ
正式名:令和9年度佐世保市宇久地域雇用機会拡充事業(創業・事業拡大)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の制限なし(公序良俗に問題のある業種を除く)
- 利用目的
- 宇久島・寺島での創業・事業拡大(雇用の増加が前提)
- 対象地域
- 長崎県佐世保市(宇久島・寺島)
- 従業員数
- 規定なし(週20時間以上の人を新たに雇う)
いくら
- 補助上限額
- 創業450万円/設備なしの拡大900万円/設備ありの拡大1,200万円
- 補助率
- 補助対象経費の3/4
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月17日〜2026年10月13日(17時必着)
上限額は、事業計画期間の1年あたりの額です。計画期間は最長5年で、1年を超える計画は島内の経済と雇用を特に広げる事業に限られます。
自分は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象になる可能性があります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
対象は3パターンあります。島で創業する人(事業を引き継ぐ人を含む。引き継ぐ場合は、設備投資などで付加価値を高めることが条件です)、島の事業所で事業を拡大する人、島の商品やサービスを売るために島の外で創業する人です。島の外で創業する場合は、取引のある島の生産者の売上増と新たな雇用に結びつく計画が要ります。
雇用の数え方には決まりがあります。週の所定労働時間が20時間未満の人は1人と数えません。宇久地域に住んで創業するなら、自分自身を雇用とみなせます。複数年の計画では、新たに雇う人数は「計画年数 × 1人以上」です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 島民向けで同業が島内に多い事業
- ✕ 採択日より前に契約や支払いをした
- ✕ 老朽化した設備の単なる更新
- ✕ 行政の補助や委託で成り立つ事業
1つめは、公募要領に載った内閣府の指摘によるものです。美容室、福祉サービス、建設業、行政書士事務所、自動車販売店、カラオケ店のような島民向けのサービスは、島内の所得の取り合いになりやすく、雇用人数が多くても優先度が著しく下がるとされています。同じ事業者が複数の申請をすることもできません。
いくら戻ってくる?
補助率は3/4で、残りの1/4以上は自己負担です。補助の上限は区分で変わります。
| 区分 | 補助対象経費の上限 | 補助金の上限 |
|---|---|---|
| 創業(事業承継を含む) | 600万円 | 450万円 |
| 事業拡大(設備投資を伴わない) | 1,200万円 | 900万円 |
| 事業拡大(設備投資を伴う) | 1,600万円 | 1,200万円 |
設備投資を伴わない事業拡大とは、設備費も改修費も経費に入れない計画のことです。
- 島で加工品の販売拠点を開く(創業):400万円 × 3/4 = 300万円
- 求人広告、ホームページ、新しく雇う人の人件費だけで広げる:1,000万円 × 3/4 = 750万円
- 設備を入れて事業を広げる:800万円 × 3/4 = 600万円
- 設備を入れて、経費が1,600万円以上になる:1,600万円 × 3/4 = 1,200万円(上限)
上限に届くのは、補助対象経費が創業なら600万円、設備なしの拡大なら1,200万円、設備ありの拡大なら1,600万円に達したときです。自己負担は、それぞれ150万円、300万円、400万円が最低ラインになります。
公募要領には、法改正で上限額が引き上げられる可能性があるとの注記があります。
何に使える?
対象にならないもの
- 土地・建物(中古を含む)の取得費
- 代表者・役員・その親族(三親等以内)が住む建物の改修費
- 使途や必要性がはっきりしない経費
- 老朽化した設備や施設の単なる更新
- 代表者・役員・その親族(生計を一にする三親等以内)への人件費
- 事業採択日より前に契約・支出した経費
- 他の補助事業で補助を受けている経費
対象になるもの
- 設備費(機械・器具・備品の購入やリース、据付工事、解体・処分費。中古品は価格の適正さが明確なものに限る)
- 改修費(事業用の建物の改修は、住居と分かれているものに限る。新しく雇う従業員が住む建物の改修も対象)
- 広告宣伝費(広告、ホームページ、販促、求人・選考の費用)
- 店舗等借入費(事務所や店舗の賃料。店舗と住居が分かれているものに限る)
- 人件費(新しく雇う人の給与。常勤は月40万円、非常勤は月25万円、パート・アルバイトは日1万円が上限)
- 研究開発費、島外からの事務所移転費、従業員の教育訓練費
人件費は、事業拡大なら新しく雇う人の分だけです。レンタルで足りるものは購入しないよう、公募要領は求めています。
申請の流れと、動く順番
- 個別相談を受ける(事業者→宇久行政センター産業建設課か宇久町商工会。随時)
- 事業計画書などをつくる(事業者。記載例が市のページにある)
- 書類を郵送か持ち込みで出す(事業者→宇久行政センター産業建設課。10月13日17時必着)
- 1次審査とヒアリングを受ける(市→事業者。提出後に必要に応じて)
- 審査会でプレゼンをする(事業者→審査委員会。11月上旬の予定)
- 採択の通知を受ける(市→事業者。4月1日の予定)
- 交付申請をして事業を始め、実績を報告する(事業者。事業の開始は採択日以降)
補助金が実際に払われるのは、設備の設置などを確認したあとの精算払いです。それまでの費用は自己資金などで先に払います。別に、国の利子補給事業を使うと、指定金融機関から無利子か低利の融資(最長5年、上限7,200万円)を受けられる可能性があります。公募要領には、指定金融機関として十八親和銀行とながさき西海農業協同組合が載っています(令和6年4月1日時点)。
必要な書類
準備できた 0 / 9
住民票は創業と個人事業主の事業拡大で要ります。履歴事項全部証明書、決算書、事業報告書は法人の事業拡大の書類で、個人事業主の事業拡大は確定申告書(税務署の受付印があるもの。電子申告なら申告書控え一式)です。創業の場合の開業届は、交付決定のあとで出します。事業計画書の様式は法改正で変わる可能性があり、書いたあとで新様式での提出をお願いされるかもしれないと、市のページにあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 相談を受けずに応募した:公募要領は、応募したい人は事前に必ず個別相談を受けるよう求めています。10月13日の必着日から逆算して、早めに連絡してください。
- 採択の前に契約や支払いをした:対象になるのは事業採択日以降の創業や事業拡大です。採択日以前の契約・支出は経費に入れられません。
- 雇用が続かない計画:事業が終わったあとに雇った人をすぐ解雇する、雇い止めにする計画は対象外です。賃金台帳や雇用保険の加入状況でモニタリングされます。
- 収益の見通しが立たない:補助金がなくなると続けられない事業や、誰からどう対価を得るのかが不明確な事業は、採択の対象になりません。
- 既存の雇用予定の付け替え:元々採用が予定されていた人の人件費や、これまで払っていた経費の肩代わりは、不適切な経費とされます。
よくある質問
応募の前に個別相談を受けないといけませんか?
はい。市のページにも公募要領にも、応募を希望する人は必ず事前に相談を受けるよう書かれています。相談先は宇久行政センター産業建設課(電話0959-57-3113)か宇久町商工会で、事業計画書の作り方も含めて随時受け付けています。9月14日の事業説明会は終わっているので、いまから動くなら、まず電話で相談の日程を決めるのが早道です。締切は10月13日17時必着です。
宇久島以外に住んでいても応募できますか?
できます。対象は、宇久島・寺島で創業する人、島の事業所で事業を拡大する人、そして島の商品やサービスを売るために島の外で創業する人の3つです。島の外で創業する場合は、取引のある島の生産者の売上や付加価値の増加と、新たな雇用につながる計画が要ります。島の外から事業所を移して始める事業や、移住して創業する事業は、審査の趣旨に合うものとして例示されています。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。対象は「対価を得て事業を営む個人または法人」です。個人事業主の創業では住民票の写し、事業拡大では住民票の写しと直近の確定申告書一式の写し(税務署の受付印があるもの。電子申告なら申告書控え一式)が要ります。創業の場合の開業届は、交付決定のあとに出します。自分自身を雇用とみなせるのは、宇久地域に住んで創業する場合です。
雇う人は何時間働く人から数えますか?
週の所定労働時間が20時間以上の人を新たに常用雇用した場合に、1人と数えます。20時間に満たない人は1人にならず、人数にも入りません。常用雇用とは、期間を定めずに雇われている人か、1か月を超える期間を定めて雇われている人のことです。採択の日より前に雇っていた人は、新たに雇用した人に入りません。雇った人が辞めたときは、速やかに別の人を雇う必要があります。
複数年の計画も出せますか?
出せます。計画期間は最長5年です。ただし1年を超える計画は、島と島の外との間で人やモノ、お金の流れを生んで島内の経済を広げる事業で、地域社会の維持にとって重要なものに限られます。複数年の計画では、新たに雇う人数が「計画年数 × 1人以上」になります。2年目以降は、事業所全体の雇用者数が交付決定日の人数を下回った場合などに、補助が出なくなります。
上限額はいつの金額ですか?
事業計画期間の1年あたりの額です。創業は補助対象経費600万円で補助金450万円、設備投資を伴わない事業拡大は1,200万円で900万円、設備投資を伴う事業拡大は1,600万円で1,200万円が上限です。公募要領には、法改正に伴って上限額が引き上げられる可能性があると書かれています。そのため、申請する時点で市のページの表を見直しておくと、金額を取り違えずに済みます。
補助金はいつ振り込まれますか?
採択後に交付決定を受け、事業を進め、設備などの設置を確認してからの精算払いです。実績報告と検査のあとに、額の確定通知を受けて請求する流れになります。そのあいだの費用は自己資金などで払うので、資金繰りに余裕が要ります。採択結果の通知は4月1日の予定です。事業の開始は採択日以降なので、採択前に工事や発注を進めると経費として認められません。
島民向けのサービス業は採択されませんか?
公募要領は、島民向けのサービスを「優先度が著しく落ちる」としています。内閣府の指摘として、美容室、福祉サービス、建設業、行政書士事務所、自動車販売店、カラオケ店が例に挙がっています。同じようなサービスをする事業者が島内に多い場合は、対象外になることもあります。一方で、島内に提供する事業者がいないため島外に頼っているサービスを新しく始める事業は、優先される例に入っています。
補助の対象になる人件費に上限はありますか?
あります。1人あたりの給与・賃金は、常勤雇用で月額40万円、非常勤雇用で月額25万円、パート・アルバイトで日額1万円までが対象です。事業拡大では、新しく雇う人の分に限られます。代表者や役員(創業者、雇用主など)と、その親族(生計を一にする三親等以内)への人件費は対象外です。求人広告や選考の交通費など、人を採るための費用は、広告宣伝費として別に対象になります。
審査では何を見られますか?
雇用が確実に確保でき、事業の終了後も雇用が続いて広がる見込みがあるか、が1つめです。ターゲットの顧客や市場が明確で、収益の見通しが妥当かどうかも見られます。補助金が終わったあとも売上や付加価値額が増えていく事業であることも必要です。審査会では、事業者がプレゼンテーションをします。資金調達の見込みも審査の項目で、補助金が出るまでの事業資金を確実に書く必要があります。
書類は郵送と持ち込みのどちらでもいいですか?
郵送と持ち込みのどちらでも出せます。提出先は、佐世保市役所 地域未来共創部 宇久行政センター産業建設課です。締切の10月13日(火)17時は、必着の期限です。郵送の場合は、17時までに市に届くようにしてください。提出された応募書類と添付書類は返却されません。問い合わせは電話0959-57-3113か、メールu.sangyo@city.sasebo.lg.jpで受け付けています。
補助を受けたあとに報告は要りますか?
要ります。採択された事業者は、事業を実施した期間を含めて3年間(計画期間がそれより長ければその終わりまで)の事業実施状況を、事業実績報告書に書いて報告します。業績評価指標は、付加価値額、経常利益、売上高のどれかを選び、成果目標を決めて計画を作ります。助成が終わったあとも雇用が続いているかは、賃金台帳や雇用保険の加入状況の確認で見られます。
