徳島県のZEH+補助は、国の補助金と併用できません。国や国の委託団体から、ほかの補助金を受けていない住宅だけが対象になるからです。
補助額は1戸あたり100万円以内です。対象は、県内に建てる新築の自宅に限られます。建てる会社がZEHビルダー/プランナーに登録されていることも条件です。
既築の住宅に太陽光発電を付ける場合は、別の枠になります。この記事は新築のZEH+の話です。
徳島県 ZEH+補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度徳島県地域脱炭素移行・再エネ推進事業補助金(ZEH+補助事業)
だれが
- 申請者
- 個人(本人)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 新築住宅のZEH+化(設備購入・工事)
- 対象地域
- 徳島県
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 1戸あたり100万円以内
- 補助率
- 10/10(経費に対し1戸100万円以内)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月25日〜2026年12月15日
- 事業の完了
- 2027年1月31日まで
ZEH+とは何か。自分の家は対象になるか
ZEH(ゼッチ)は、断熱と高効率な設備で省エネを進め、太陽光発電などで電気をつくる住宅です。年間のエネルギー収支がゼロ以下になることを目指します。
ZEH+は、そのZEHの条件に加えて、さらに省エネを進めた住宅です。つくった電気を自宅で使う割合を高める設備も組み合わせます。要綱では、再生可能エネルギーの自家消費率の拡大を目指した住宅と定義されています。
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
県税などに未納がないことも要ります。売電するなら、余剰買取方式(使い切れなかった電気だけを売る方式)に限られます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 建売を前提に建てた住宅
- ✕ 店舗などを併用する住宅
- ✕ すでに棟上げ工事などを始めている
- ✕ 県の太陽光・蓄電池補助との併用
登録ビルダー/プランナーは、自社が受注する戸建てのうちZEHを50%以上にする目標を掲げ、一般社団法人環境共創イニシアチブに登録された事業者です。契約前に、建てる会社がこの登録を持つかを確かめてください。環境共創イニシアチブのサイトで検索できます。
契約書などの締結日は、令和8年4月1日以降でなければなりません。それより前に結んだ契約は対象になりません。
申請者は、建てた住宅に自分が住みます。共有名義で建てるときは、代表者1人の名義で申請し、ほかの共有者は委任状を書きます。補助金の振込先は、申請者本人の口座に限ります。
ZEH+として満たす設備や性能の条件は、国の実施要領に従います。県は、環境省のZEH補助金の公募要領から導入設備の抜粋を公開しています。書類の様式は国と違うので、設備と要件の確認にだけ使ってください。
ZEH+にするには、次の3つから2つ以上を選んで導入します。
- 外皮性能(断熱)を、ZEH相当よりさらに強くする
- 高度エネルギーマネジメント(HEMSで発電量を見ながら冷暖房や給湯を制御する)
- 電気自動車の充電設備か充放電設備を、敷地内の駐車スペースに付ける
どれを選んでも、HEMS(家のエネルギーを計測する機器)は必要です。選んだ組み合わせは、事業実施計画書(様式1-2)に書きます。
いくら補助されるか
補助額は、設備の購入費と工事費(消費税を除く)に対して、1戸あたり100万円以内です。
対象経費が100万円を超えても、補助額は100万円で止まります。たとえば次のようになります。
- 対象の設備費と工事費が150万円:1戸 × 上限100万円 = 100万円(自己負担は残りの50万円)
- 対象の設備費と工事費が300万円:1戸 × 上限100万円 = 100万円(自己負担は残りの200万円)
対象経費が100万円に届かないときの計算は、公式資料に書かれていません。経費と同額になるのか、率を掛けるのかが読み取れないためです。申請前に担当課へ確認してください。
補助が使える設備と経費
対象にならないものを先に挙げます。
- 国や国の委託団体の補助金を、すでに受けた設備や工事
- 県外の事業者だけから購入した設備
- 契約日が令和8年4月1日より前のもの
- 玄関ドア、構造材、仕上げ材、LED照明、太陽光発電、HEMSの費用
補助の対象になるのは、次の4種類の設備の購入費と工事費です。消費税と地方消費税は含みません。
- 高断熱外皮(外皮の計算に使う断熱材と、窓・ガラスなどの開口部材)
- 空調設備(主たる居室の冷暖房)
- 給湯設備
- 換気設備(24時間換気に係るもの)
玄関ドア、構造材、仕上げ材は対象外です。LED照明、太陽光発電、HEMSは導入が必須ですが、補助の対象経費には入りません。給湯設備は、ガスや石油の従来型は認められません。詳しい基準は、国の実施要領で決まります。
申請の流れ
- 建てる会社を決める(申請者→登録ビルダー/プランナー。県内に拠点のある事業者を選ぶ)
- 申請書類をそろえる(申請者・施工会社。住民票と納税証明書は申請日から3か月以内の発行分)
- 県に交付申請を出す(申請者→徳島県の担当課。持参か郵送。12月15日まで。工事着工予定日の14日前までに出す)
- 交付決定を待つ(徳島県→申請者。通常は2週間ほどかかる。決定の前に着工しない)
- 工事をして、完了させる(施工会社。令和9年1月31日までに終える)
- 実績報告を出し、補助金を請求する(申請者→徳島県。完了日から30日以内か1月31日の早い方)
公式ページには、必ず交付決定後に着工するよう書かれています。申請書類に不備があると、決定までの期間はさらに延びます。
棟上げより前の基礎工事や浄化槽工事は、補助の対象外なので、決定前に始めても差し支えありません。着工日は、棟上げ以降の補助対象工事の日で書きます。
「申請前に見積だけ取る」のは問題ありません。着工や契約の段取りは、交付決定に合わせて組んでください。やむを得ない事情で決定前に着工するときは、理由を書いた指令前着工届を事前に出します。ただし、決定前の着工で生じた損失は申請者の負担です。
必要な書類
準備できた 0 / 14
住民票と納税証明書は、申請日から3か月以内に発行されたものに限り、コピーではなく原本を出します。県の案内では、納税証明書は令和7年度のものです。県税は、すべての県税(個人県民税と地方消費税を除く)に未納がないことの証明書です。県税局か県民局で取り、申請の証明事項は「7番」を選びます。国税は、税務署で「その3の2」を選び、所得税と消費税及び地方消費税の2つを出します。国税はオンライン発行の電子納税証明書でも構いません。取り違えや不足が多いと、県が注意を促しています。
建物建築前の写真は、棟上げ前の土地の全景を、撮影日が分かるカラーで撮ります。1枚に収まらなければ複数枚で構いません。位置図と平面図は、断熱材、換気、空調、給湯、HEMSの設置場所が色付けなどで分かるようにします。見積書にも、補助対象の項目と金額を色付けなどで判別できるようにします。
BELS(ベルス)は、住宅の省エネ性能を第三者が評価する制度です。評価書には、ZEHであることと一次エネルギー計算の内容が載っている必要があります。申請には最終仕様のものを使います。
申請様式は3種類あります。申請様式、添付写真台紙、申請書類チェックリストで、すべて出します。
実績報告では、領収書と内訳書の写し、収支精算書、検査済証の写し、設備が新品と分かる書類、工事の写真などを出します。断熱材は出荷証明書と保証書で、納品数量が計算に使った面積を満たすかも見られます。あわせて、振込先が分かる通帳などのコピー(名義は申請者本人)と、新しい住所の住民票の原本も要ります。余剰電力を売電するなら、電力会社との契約書の写しも要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着工した:棟上げ工事などの着工は、決定のあとです。届け出なしに先に始めると、対象から外れるおそれがあります。
- 国の補助金を受けていた:国や国の委託団体から別の補助金を受けると、要件を満たしません。申請前に、使う予定の補助金を整理しておきます。
- 登録ビルダー/プランナーでなかった:建てる会社が未登録だと、対象外です。契約の前に確かめます。
- 完了が期限に間に合わなかった:事業は令和9年1月31日までに完了させます。やむを得ない遅れは、知事が認めた場合に限られます。
- 予算に達した:予算に達すると受付が終わります。交付決定は受付順で、公式ページには予告なく終了することがあると書かれています。
補助を受けたあとの注意
取得した設備は、法定耐用年数(税法で決まっている、設備を使い続ける年数)の間、補助の目的どおりに使う必要があります。使い道を変える、譲る、貸す、担保に入れるといったときは、財産処分の承認が要ります。取得単価が50万円以上の設備が対象で、処分する日の30日前までに申請します。承認を受けて処分しても、補助金の全部か一部を返すことがあります。
県は、利用状況を調べることがあります。申請者は、その調査に必要な情報を出す義務を負います。帳簿と証拠書類は、補助金が交付された年度の翌年度から5年間、保管してください。
よくある質問
国のZEH補助金と併用できますか?
併用できません。要件に、国や国の委託を受けた団体から、この補助金以外の補助金を受けていないことが入っています。県の案内は、国土交通省の子育てエコホーム支援事業と、環境省のZEH補助金を例に挙げています。県の太陽光発電・蓄電池補助とも併用できません。国の補助を受ける予定がある場合は、契約の前にどれを使うかを決めてください。
市町村の補助は、その補助に国費が財源として使われていなければ併用できます。財源は、市町村へ直接問い合わせます。
建売住宅や店舗付き住宅は対象ですか?
対象外です。対象は、自己の居住の用に供する戸建てで、新たに建築され、まだ人が住んだことのないものです。ただし、建売を前提に建てた家は除かれます。店舗などを併用する住宅も対象に入りません。注文で建てる自宅であることが前提になるので、仕様が決まる前に、自分の計画が当てはまるかを確かめてください。
登録ビルダー/プランナーかどうかは、どう調べますか?
一般社団法人環境共創イニシアチブが、ZEHビルダー/プランナーの検索ページを公開しています。徳島県の案内ページからもリンクされています。契約を結ぶ前に、建てる会社の名前で検索して登録を確認してください。登録がない会社で建てた住宅は、この補助の対象になりません。住宅会社を比べる段階で、確認項目に入れておくと安心です。
県外の工務店やメーカーから買うと、どうなりますか?
要件を満たさないおそれがあります。要綱は、徳島県内に本店、支店、営業所などを持つ事業者から購入することを求めています。県外の会社でも、県内に支店や営業所があればよいのかは、会社ごとの事情によります。契約の前に、契約の相手方に県内の拠点があるかを確かめてください。判断がつかなければ、県の担当課へ問い合わせます。
申請はいつまで、いつ出せばいいですか?
申請期間は令和8年5月25日から12月15日までです。ただし、予算に達すると予告なく終了します。さらに、工事着工予定日の14日前までに出す決まりがあります。12月15日ぎりぎりでは間に合わない場合が多いので、着工の予定から逆算して、早めに出してください。決定までは、通常2週間ほどかかります。
交付決定の前に着工してもいいですか?
原則として、決定のあとに着工します。決定前に着工が必要な真にやむを得ない事由があるときは、理由を具体的に書いた指令前着工届を、あらかじめ知事に出します。この場合、決定までの間に天変地異などで生じた損失は、申請者が負担します。決定額が申請額に届かなくても、異議は言えません。基本は、決定を待ってください。
補助金はいつ振り込まれますか?
工事が終わり、実績報告を出して、県が内容を確かめたあとです。県から額を知らせる通知が届いたら、通知書の写しを付けて補助金請求書を出します。振込の時期は、公式資料に書かれていません。住宅ローンの実行や支払いの資金計画に影響するので、県の担当課に目安を聞いておくと安心です。振込先は申請者本人の口座に限り、施工業者や家族の口座は使えません。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業の完了日か廃止の承認日から30日を過ぎる日と、事業完了の年度の1月31日の、早いほうが期限です。令和8年度なら、遅くとも令和9年1月31日になります。県のFAQは、1月31日までに工事を終え、代金の支払いも終えたものが対象と答えています。1月31日は日曜で県庁が閉まるため、持参なら1月29日(金曜日)まで、郵送なら1月31日必着です。引き渡しや検査済証の取得が遅れると、間に合わなくなるおそれがあります。建てる会社と、完成の時期を早めに共有しておきましょう。
太陽光発電を載せない場合も対象ですか?
ZEHの定義は、太陽光発電などで電気をつくることを含みます。ZEH+にも、その条件が含まれます。そのため、創エネ設備を載せない計画は、通常は対象になりません。どの設備が補助の対象になるかは、国の実施要領と県が公開するZEH+導入設備の資料で決まります。計画の段階で、建てる会社に資料と見比べてもらってください。
売電するときの条件はありますか?
売電契約をするなら、余剰買取方式にすることが条件です。余剰買取方式は、自宅で使い切れなかった電気だけを売る方式です。売電する場合は、実績報告で電力会社との接続契約書や売電契約書の写しを出します。売電を考えている人は、電力会社との契約の形を、建てる会社と先に決めておいてください。
自分で建てずに、完成した家を買った場合は?
建売を前提に建築された住宅は、新築住宅の定義から除かれます。完成した家を買う場合は、対象にならないと考えてください。分譲の土地に自分の注文で建てる場合は、定義に当たる可能性があります。個別の事情で判断が分かれるので、契約の前に担当課へ問い合わせて、どちらに当たるかを確かめます。
問い合わせはどこにしますか?
窓口は、徳島県生活環境部サステナブル社会推進課の脱炭素推進担当です。電話は088-621-2260です。申請書類の提出先は同課(徳島県庁11階)で、方法は持参か郵送です。交付要綱のほかに、県が公開しているFAQ(PDF)もあります。申請の前に、要綱とFAQの両方に目を通しておくと迷いが減ります。
