AIやIoT、医療機器、創薬といった先端技術の開発に、鳥取県の産業振興機構が費用の10/10を助成します。上限は起業創業型で500万円、社会実装型では2,000万円です。ヒアリングを受けずに書類だけ出しても受理されません。公募の締切は2026年10月16日17時(必着)です。
とっとり起業化促進事業助成金の要点まとめ
正式名:とっとり起業化促進事業助成金(令和8年度 第3回)
だれが
- 申請者
- 県内で起業予定の個人・グループ、または県内に拠点のある中小企業者
- 対象業種
- 先端技術分野(AI・IoT・医療機器・バイオなど)
- 利用目的
- 先端技術分野での起業・新事業の研究開発・試作・実証
- 対象地域
- 鳥取県
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(中小企業者の範囲に収まること)
いくら
- 補助上限額
- 最大2,000万円(起業創業型500万円・試作実証型1,000万円)
- 補助率
- 10/10(対象経費の全額、予算の範囲内)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月2日〜2026年10月16日17時必着
- 事業の完了
- 交付決定日から24か月以内(型により終了期限あり)
助成は事業の段階で3つの型に分かれます。型ごとの公募要領があります。
| 区分 | 上限額 | 取組の段階 |
|---|---|---|
| 起業創業型 | 500万円 | 技術シーズを活かした応用研究。試作相当の段階にまだ届いていない |
| 試作実証型 | 1,000万円 | 試作相当の段階まで到達し、技術実証を行う |
| 社会実装型 | 2,000万円 | 試作実証型の取組のうち、地域の課題解決に資するもの。県内企業を含む連携体で実証 |
どの型も助成率は10/10、事業期間は交付決定日から24か月以内です。起業創業型と、試作実証型・社会実装型の同時申請はできません。
うちは対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
拠点のある企業は、起業から10年以内か、新分野進出から5年以内であることが条件です。起業予定の個人・グループは、概ね1年以内に起業する計画が必要です。採択されたら交付決定後1年以内に起業します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 同じ事業で他の公的助成を受ける
- ✕ 暴力団または暴力団の支配下
- ✕ ヒアリングなしで書類だけ出す
先端技術分野は、先進運転支援デバイス、AI、IoT、医療機器、バイオ(創薬)などです。時代の変化に必要な技術分野も含みます。県内で育ちつつある有望な技術で、高い市場性が見込まれ、新産業の創出につながる分野を指します。
中小企業者は、独立行政法人中小企業基盤整備機構法で定められた範囲です。資本金か従業員数のどちらか一方が上限以下なら該当します。製造業・建設業・運輸業などは資本金3億円以下または従業員300人以下です。卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下です。ソフトウェア業・情報処理サービス業は3億円以下または300人以下です。
起業創業型は、県外の企業も申請できます。事業期間中と終了後3年間は鳥取県内で事業を続けることが前提です。
いくら助成される?
助成率は10/10なので、対象経費はそのまま助成されます。ただし上限額があり、助成は予算の範囲内です。対象経費は消費税抜きの金額で数えます。
- 起業創業型:税込330万円の見積もり → 税抜300万円 × 10/10 = 300万円
- 起業創業型:対象経費600万円 × 10/10 = 600万円 → 上限の500万円
- 試作実証型:対象経費1,200万円 × 10/10 = 1,200万円 → 上限の1,000万円
- 社会実装型:対象経費2,500万円 × 10/10 = 2,500万円 → 上限の2,000万円
社会実装型は、試作実証型の上限1,000万円に、最大1,000万円を加える形です。委託費と外注加工費は、合計で交付決定額全体の5割以内に収めます。1,000万円の交付決定なら、2つの合計は500万円までです。県内に事業所のある企業へ発注するときは、補助限度額の5割以内まで広がります。社会実装型なら、限度額2,000万円の5割にあたる1,000万円までです。
何に使える?
対象にならないもの
- 直接人件費
- 量産に必要な設備の導入費
- 製品の原価にあたる原材料費
- 販売する商品に直接かかわる経費
- 交付決定日より前に発注・契約した経費
- 消費税及び地方消費税
対象になるもの
- 謝金(外部専門家の指導、外部協力者の協力)
- 旅費(専門家旅費、職員旅費)
- 委託費、共同研究費、外注加工費
- 事務費(会議費、印刷製本・資料購入・消耗品などの事務雑費、研究開発に従事する人のアルバイト賃金)
- 研究開発・商品開発費(研究開発の原材料、機械装置・工具器具、産業財産権等の導入費)
- 人材育成費(教材費、原稿料、専門的な有料セミナーの受講料)
研究開発のための原材料は対象で、量産用の原価は対象外です。30万円以上の機械装置や工具器具は、原則としてリースかレンタルで対応します。助成事業は、既存事業と区分して経理します。
申請の流れ
- 機構へ電話かメールで連絡する(事業者→経営支援グループ。0857-52-6702)
- 面談・ヒアリングを受ける(機構の担当者が事業の概要や外部評価、事業化後の展開を聞く)
- 提案書を出す(事業者→機構。10月16日17時必着。郵送か持参)
- 一次審査(書面)と二次審査(質疑・プレゼン等)を受ける(10月下旬〜11月下旬の予定)
- 交付申請を出す(審査結果の通知を受けた日から30日以内)
- 交付決定を受け、事業を始める(12月中旬〜下旬の予定。決定の前に発注・契約しない)
- 実績報告を出す(事業が終わった日から30日以内)
ヒアリングで応募要件を満たすと確認できた場合だけ、提案書を出せます。機構の担当者が事前に承諾したときに限り、期間内にメールで出し後日郵送か持参で届ける方法もあります。
必要な書類
準備できた 0 / 7
登記事項証明書は法人だけが出します。決算書は、3期分の決算を終えていなければ、これまでの全期分です。部数は起業創業型で提案書・別紙・会社案内が2部です。ほかの書類は1部です。試作実証型・社会実装型は全書類1部です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- ヒアリングを受けていない:連絡もヒアリングもなく書類だけ出すと、申請を受理できません。
- 交付決定の前に発注した:対象は、交付決定日以後に発注・契約し、支払った経費だけです。
- ほかの公的助成と重なる:同じ事業で国や自治体の助成を受けているか受ける予定があると審査の対象から外れます。
- 目的外に使った:助成金を他の用途に使うと、交付決定が取り消され、返還を求められることがあります。
- 提出書類に虚偽があった:審査の対象から外れます。
採択後にやること
交付決定のあとの増額はできません。見積もりは相見積もりなどで十分に積算してから出します。内容や経費の配分を変えるときは、軽微なものを除いて、事前に計画変更の承認が要ります。
事業が続く間は、各事業年度(4月〜翌3月)の進捗を翌4月15日までに報告します。事業が終わったあとも3年間は毎年事業化の状況を4月15日までに報告します。帳簿と証拠書類は、事業が完了した年度の終了後5年間保存します。採択された事業は、事業者名や事業概要などが公表されます。
助成金は、事業が終わって助成額が確定してから請求し、最終精算で支払われます。事業の途中で受け取りたいときは、交付決定の6か月後から1年6か月後までの間に概算払事業報告書を出して、概算払を申請できます。
よくある質問
まだ会社をつくっていなくても申請できますか?
申請できます。県内で概ね1年以内に起業する個人・グループも対象です。採択されたら交付決定後1年以内に起業することが条件です。申請時点で法人がない場合は、登記事項証明書は不要で、法人のみ出す書類です。まずは機構の経営支援グループに連絡して、ヒアリングで起業の計画を伝えます。
ヒアリングは必ず受けないといけませんか?
必須です。応募を考えたら、先に機構へ電話かメールで連絡します。後日、機構の担当者が事業の概要や外部評価と事業化後の展開を聞きます。応募要件を満たすと確認できた場合だけ、書類を出せます。事前の連絡とヒアリングがないまま提出された書類は、受理されません。締切が10月16日なので、早めに連絡してください。
起業創業型と試作実証型の違いは何ですか?
取組の段階が違います。起業創業型は、技術シーズを活かした応用研究が対象です。試作相当の段階にまだ届いていない事業で、上限は500万円です。試作実証型は、試作相当の段階まで到達した事業の技術実証で、上限は1,000万円です。どちらの段階に当たるかは、ヒアリングで相談できます。両方に同時には申請できません。
社会実装型はどんな事業が対象ですか?
試作実証型の取組のうち、次の3つをすべて満たすものです。地域社会の課題の解決に資する製品やサービスを提供すること(特定の地域だけの課題は不可)。機能改良やマーケティングを行い他分野への波及効果が期待できること。県内企業を含む連携体が県内を拠点に実証すること。上限は試作実証型に1,000万円を加えた2,000万円で、この加算は特に認められた場合です。
助成率10/10なら、自己負担はありませんか?
対象経費は全額が助成の対象です。ただし助成は予算の範囲内で上限額があります。上限を超える分と対象外の経費は自己負担です。消費税は対象に入りません。交付決定後の増額は認められないので、提案のときに相見積もりを取るなどして、積算をしっかり固めておく必要があります。
人件費は対象になりますか?
直接人件費は対象外です。自社の従業員の給与は助成対象経費に入れられません。一方で研究開発に直接従事する人のアルバイト賃金は雑役務費として対象です。外部専門家への謝金や、委託費、外注加工費も対象です。委託費と外注加工費の合計には、交付決定額全体の5割以内という上限があります。
設備を購入する費用は対象ですか?
研究開発のための機械装置や工具器具は対象です。ただし30万円以上のものは原則リースかレンタルで対応します。量産に必要な設備の導入費は、助成の対象外です。試作や実証に必要な機械であることを、提案書で説明します。購入を考えている場合は、リースやレンタルで足りるかを、先にヒアリングで確認すると安心です。
県外の企業でも申請できますか?
起業創業型は、県外の企業も申請できます。ただし事業期間中と事業終了後の3年間は鳥取県内で事業を行うことが前提です。試作実証型・社会実装型は、県内に事務所や工場などを持つ起業後10年以内の中小企業者などが対象で、社会実装型は県内を拠点とした実証も求められます。県外の企業は、どの型が合うかをヒアリングで確認します。
採択後、いつまでに事業を終えればいいですか?
交付決定日から24か月以内です。ただし試作実証型・社会実装型は事業期間の終了が2027年12月31日までです。交付決定は12月中旬〜下旬の予定なので、使える期間は実質で約1年になります。起業創業型の事業期間の終了期限は、公募要領と交付要領に2029年12月31日までと書かれています。ただし24か月以内の条件が先に効くため、交付決定が2026年12月なら、実際の終了は2028年12月ごろまでです。計画のスケジュールは、24か月と各型の期限の早いほうから逆算して組みます。
審査ではどこが見られますか?
審査項目は5つです。市場性(ニーズがあるか)、革新性(競合と比べた強みがあるか)、実現可能性、地域活性化への波及効果、経営者(主体的に取り組んでいるか)です。実現可能性と地域活性化への波及効果に重点が置かれます。審査は一次の書面審査と、二次のプレゼンなどの2段階で、一次と二次を合わせて約2か月かかります。
問い合わせ先はどこですか?
公益財団法人鳥取県産業振興機構 経営支援部 経営支援グループ(電話 0857-52-6702、メール sougyo@toriton.or.jp)です。所在地は鳥取市若葉台南7丁目5番1号です。書類は、本部へ郵送か持参で出します。応募するかどうか迷う段階でも、先に連絡してヒアリングを受けると、対象になるかの確認と書類の準備を並行して進められます。
