2026年8月27日からの大雨で施設や機械が壊れた事業者に、富山県が復旧費の一部を補助します。上限は1,500万円で、補助率は中小企業が1/2、小規模事業者が2/3です。
申請には、市町村が出す被災の証明が要ります。被災証明(罹災証明)の発行日は、8月27日以降であることが条件なので、申請書類づくりより先に取ってください。
富山県 被災事業者事業継続支援補助金の要点まとめ
正式名:富山県被災事業者事業継続支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(商工業者)
- 利用目的
- 大雨で被災した施設・設備・車両の復旧
- 対象地域
- 富山県
- 従業員数
- 業種別の中小企業者の範囲に該当すること
いくら
- 補助上限額
- 1,500万円
- 補助率
- 中小企業者1/2以内、小規模企業者2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月8日〜2026年12月4日(2回に分けて募集)
- 事業の完了
- 2027年1月29日まで
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
BCPとは、災害などの緊急時に事業を続けたり早く復旧したりするため、平常時から決めておく事業継続計画のことです。自社で作った計画でも、経済産業省が認定する事業継続力強化計画でもかまいません。補助事業が終わるまでに作れば足ります。
中小企業者の範囲は、業種で決まります。
| 業種 | 資本金または従業員数(どちらか一方を満たせばよい) |
|---|---|
| 製造業・その他 | 3億円以下、または300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下、または100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下、または50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下、または100人以下 |
小規模企業者は、このうち従業員が少ない事業者です。商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 医療法人・学校法人・社会福祉法人
- ✕ 一般社団法人・任意団体
- ✕ 県税を滞納している
- ✕ 営業に必要な許認可がない
対象になるのは商工業者です。会社と個人事業主のほか、収益事業を行う一定のNPO法人も入ります。医師、歯科医師、助産師の個人と、系統出荷だけの個人農業者も対象外です。大企業が株式の1/2以上を持つ「みなし大企業」も対象外です。
いくら補助される?
補助額は、対象経費に補助率をかけた額です。上限は1,500万円で、下限はありません。対象経費は消費税を除いた額で、千円未満は切り捨てです。
計算例です。金額は説明のための仮の数字です。
- 従業員3人の小規模な印刷所が、浸水した印刷機を修理する(修理費900万円):900万円 × 2/3 = 600万円
- 従業員40人の食品加工会社(製造業)が、工場の床と壁を直す(税抜2,000万円):2,000万円 × 1/2 = 1,000万円
- 従業員80人の運送会社が、水没したトラックを入れ替える(税抜4,000万円):4,000万円 × 1/2 = 2,000万円 → 上限の1,500万円
上限の1,500万円は、補助額の上限であり、対象経費の上限ではありません。上の3つ目は、4,000万円かかっても補助は1,500万円までです。
風水害保険などの保険金を受け取る場合は、復旧費から保険金を引いた額が対象経費になります。保険金を請求できるのに請求しない場合は、その経費が対象外です。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 施設の清掃費・消毒費、解体工事
- 施設の拡大に係る費用、住居用の建物の修繕費
- 土地の購入費、嵩上げなどの造成費
- パソコン・タブレット・スマートフォン・複合機・什器などの汎用品
- 製品や原材料など棚卸資産の損失
- 社長車や通勤にも使える車両
- 申請書類の作成費、役員報酬、人件費、アルバイト代、各種保険料
対象になるものは3つに分かれます。
- 施設復旧費:被災した事務所・店舗・工場などの建物や駐車場の復旧費。修繕と一体で行う土砂や旧設備の撤去・処分費も入ります
- 設備修理・購入費:被災した機械設備の修理費。県が修理できないと認めたときは、同程度の機能の設備の購入費
- 車両修理・購入費:被災した業務用車両の修理費。修理できないと県が認めたときは、同程度の車両の購入費
対象になる施設・設備は、原則として固定資産台帳に載っているものです。台帳に載っていなくても、被災前から持ち、事業にだけ使っていたことを契約書などで示せれば、対象になる場合があります。車両は台帳に載っているものに限ります。賃貸の建物やリース品は、事業の継続に欠かせないと認められた場合に対象になります。
入れ替えは、修理が原則です。修理不能と認められたときに限り、購入できます。入れ替えで被災前より高性能なものを選ぶときは、同等品の購入費が上限です。
支払いにも決まりがあります。銀行振込が大原則で、1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。手形・小切手や相殺、ポイントでの支払いも対象外です。
申請の流れ
- 罹災証明書を取る(事業者→市町村。発行日が2026年8月27日以降のもの)
- 見積書を集める(事業者→工事・修理業者。100万円以上の発注は2者以上)
- 申請書類を郵送する(事業者→富山県 経営支援課。第1回は10月29日、第2回は12月4日の消印まで)
- 審査と交付決定を待つ(県→事業者。申請のあった順に審査)
- 復旧工事を行い、支払いを終える(事業者。2027年1月29日までに)
- 実績報告書を出す(事業者→県。事業完了から20日以内か1月29日のいずれか早い日まで)
- 請求書を出して受け取る(事業者→県。補助金は事業終了後の精算払いのみ)
交付決定は、県が補助額を正式に決めて通知することです。ただしこの補助金は、交付決定の前に着手した復旧も、8月27日以降の着手なら対象になります。補助金は後払いなので、復旧費はいったん自社で立て替えます。
同じ事業者が出せる申請は1件です。第1回に出した事業者が、第2回に別の申請を出すことはできません。
必要な書類
準備できた 0 / 12
納税証明書は、富山県税の未納がないことの証明です。自動車検査証と事業用の使用が分かる書類(運行日誌、事業使用の任意保険証券の写しなど)は車両を直すとき、修理不能と性能比較の証明書とカタログは設備や車両を入れ替えるときだけ要ります。車両の入れ替えでは、永久抹消登録証明書も出します。
そのほか、保険に入っているときは保険内容と受取額が分かる書類、賃貸物件やリース品のときは契約書の写しが要ります。見積書が1者分しか取れないときは、理由書(様式あり)を出します。書類は片面印刷の原本(「写し」と書かれたもの以外)で、返却されないため控えを手元に残します。提出書類の全体は、県の書類チェックリストで確認します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 複数の申請をした:代表者が同じ別会社からの申請も含め、複数応募が分かると全部が不採択になります。採択後でも取り消されます。
- 災害の前に発注・支払いをした:災害発生前に契約・購入・支払いをした経費は対象外です。
- 期間内に支払いが終わらなかった:ローンの引き落としが1月29日を過ぎると、その分は対象になりません。
- 保険金を請求しなかった:請求できる保険金を請求していない分は、補助の対象になりません。
- 取得した財産を無断で処分した:50万円(税抜)以上の設備や、復旧した施設は、一定期間は県の承認なしに処分できません。補助金の返還を求められる場合があります。
併用と税金
同じ内容の事業で、国や市町村の助成との併用はできません。対象経費をはっきり区分できる場合は、併用できます。
補助金は、法人税・所得税の課税対象です。消費税の課税対象にはなりません。補助金で固定資産を取得した場合は、所得税法第42条または法人税法第42条の圧縮記帳(取得額から補助金分を減らして処理する方法)を使える場合があります。
よくある質問
罹災証明書がなくても申請できますか?
申請できません。補助の対象者は、市町村が出す被災証明、罹災証明、被災届出証明のいずれかを受けた事業者です。発行日は、災害発生日の2026年8月27日以降でなければなりません。まず事業所のある市町村に、被害の状況を伝えて発行を依頼してください。発行に日数がかかる場合があるため、締切の前に余裕をもって動きます。
申請の締切はいつですか?
第1回が2026年10月8日から10月29日まで、第2回が11月16日から12月4日までです。郵送で、締切日当日の消印が有効です。申請のあったものから順に審査され、交付が決まります。第1回に間に合わなかった事業者も、第2回に申請できます。ただし、同じ事業者が出せる申請は1件だけです。
BCPの策定は、いつまでに必要ですか?
申請の時点で作っているか、補助事業が終わるまでに作っていれば足ります。実績報告書を出すときに、BCPの提出が必要です(申請時の提出書類には入っていません)。自社で作った計画でも、経済産業省が認定する事業継続力強化計画でも構いません。まだ作っていない場合は、復旧工事と並行して、1月29日の事業完了日より前に作り終えるよう段取りします。
すでに工事を始めています。補助の対象になりますか?
大雨の被害を受けた施設・設備の復旧で、2026年8月27日以降に着手したものなら対象になります。交付決定より前の着手でも構いません。ただし、支払いまで含めて2027年1月29日までに完了していることが必要です。災害の前に発注・支払いをしたものは対象外です。見積書、契約書、請求書、領収書は、すべて保管しておきます。
賃貸の店舗や、リースの機械も対象ですか?
条件つきで対象です。賃貸の建物は、借りている側の事業の継続にその施設が欠かせないと認められた場合に対象になります。申請者は原則として大家ですが、大家に修繕の意思がないなど、借りている側に責任のない事情があれば、借りている側が申請できる場合があります。リース品も同じ考え方です。アパートなど事業用でない賃貸物件は対象外です。
機械が壊れた場合、新品に買い替えられますか?
修理が原則です。県が修理不能と認めたときに限り、同程度の機能の設備を購入できます。修理不能証明書を出して確認を受けます。修理不能と認められなくても、修理費を上限にして入れ替えることは可能です。この場合は、修理の見積書と、入れ替える設備の見積書の両方が要ります。中古品は、型式と年式が分かる見積書を2者以上から取ります。
現金で支払ってもいいですか?
10万円(税抜)以下の取引なら現金払いが認められます。1取引で10万円を超える支払いは、銀行振込にしてください。手形や小切手、売掛金と買掛金の相殺、ポイントやクーポンでの支払いも認められません。クレジットカードは、事業者名義のカードで、引き落としが事業期間内に終わるものだけです。代表者の個人カードでの支払いは立替払いとして扱われます。
申請の代行を業者に頼んでもいいですか?
外部の支援機関を使うこと自体は妨げられていません。ただし、事業内容と申請書類は、事業者が自分で考えて作る前提です。県は、高額な成功報酬を求める業者や、申請書の作成者名を書かせない業者に注意するよう呼びかけています。申請書類や実績報告書の作成費は、補助対象外です。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わったあとの精算払いのみです。実績報告書を出し、県が内容を確認して補助額が確定したあとに、請求書を出します。振込先口座の写しも一緒に出します。口座は、法人なら法人名義、個人なら個人事業主名義のものに限ります。そのため、復旧費は先に自社の資金で支払う必要があります。
保険金が出た場合はどうなりますか?
復旧費から保険金を引いた額が対象経費になります。たとえば復旧費が1,000万円で保険金が300万円なら、対象経費は700万円です。保険金を請求できるのに請求していない場合は、その分が対象外になります。保険の請求先と金額が決まったら、申請書類に反映できるか県に確認してください。
問い合わせ先はどこですか?
富山県商工労働部 地域産業振興室 経営支援課 地域産業・商業活性化担当です。電話は076-444-3249です。申請書は、同じ部署あてに郵送します。住所は富山市新総曲輪1番7号です。対象になるか迷うとき、見積書が足りないとき、修理不能の扱いを確かめたいときは、申請の前に問い合わせてください。
