国の業務改善助成金を受け取ったあとに、県へもう一度申請できます。石川県が国の助成金に上乗せする制度で、国の自己負担分の半分が戻ります。
国の確定通知が2027年2月26日までに届かないと、対象になりません。県への申請は、3月10日までに郵送で出します。
国の制度の中身は、こちらの記事で確かめられます。
石川県業務改善奨励金の要点まとめ
正式名:石川県業務改善奨励金
だれが
- 申請者
- 事業者(国の業務改善助成金を受けた県内の中小企業等)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 最低賃金の引上げと設備投資(国の助成金への上乗せ)
- 対象地域
- 石川県内に事業場がある事業者
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(上限額は事業所規模30人未満かどうかで変わる)
いくら
- 補助上限額
- 最大100万円
- 補助率
- 1/8(国の助成率が4/5の場合は1/10)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年3月10日まで(郵送のみ)
- 公式サイト
- 石川県「石川県業務改善奨励金」
国の助成金と、どうつながる?
県の奨励金は、国の助成金が終わったあとに申請します。順番は国が先で、県が後です。
- 国の助成金に申請し、交付決定を受ける
- 賃金を上げ、設備を入れ、国へ実績報告を出す
- 国から確定の通知を受ける
- 県へ申請書類を郵送する
県の申請書類には、国の通知書や報告書の写しが7種類のうち5つ入ります。国の書類がそろわないと、県の申請は出せません。
国の確定通知が遅れると、県の期限に間に合わなくなります。国の確定は2月26日まで、県の申請は3月10日までで、間は12日しかありません。
うちの事業場は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国の助成金を受けていない
- ✕ 国・県・市町村が出資する事業者
- ✕ 3年以内に不正受給をした
- ✕ 風俗営業などを営む事業者
国への申請は令和6年4月1日以降が対象で、確定通知の期限は令和9年(2027年)2月26日です。労働関係の法令を守っていることも条件です。暴力団との関係がある事業者も対象外になります。
風俗営業は、接待飲食等営業(料亭を除く)と性風俗関連特殊営業が対象外です。これらを受託する事業者も外れます。
いくら上乗せされる?
県の補助額は、国の対象経費の支出済額に、1/8か1/10を掛けた額です。国の助成率が3/4なら1/8、4/5なら1/10です。国の自己負担分の半分に当たります。
支出済額は、国へ出した国庫補助金精算書の数字を使います。1,000円未満は切り捨てます。上限は、令和8年度に国へ申請した事業者が次の表のとおりです。単位は円です。
| コース | 引き上げる人数 | 30人未満・国3/4 | 30人未満・国4/5 | 30人以上・国3/4 | 30人以上・国4/5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 50円 | 1人 | 67,000 | 50,000 | 50,000 | 38,000 |
| 50円 | 2〜3人 | 117,000 | 88,000 | 67,000 | 50,000 |
| 50円 | 4〜5人 | 117,000 | 88,000 | 117,000 | 88,000 |
| 50円 | 6〜7人 | 150,000 | 113,000 | 150,000 | 113,000 |
| 50円 | 8人以上 | 183,000 | 138,000 | 183,000 | 138,000 |
| 50円 | 10人以上※ | 217,000 | 163,000 | 217,000 | 163,000 |
| 70円 | 1人 | 83,000 | 63,000 | 67,000 | 50,000 |
| 70円 | 2〜3人 | 167,000 | 125,000 | 83,000 | 63,000 |
| 70円 | 4〜5人 | 217,000 | 163,000 | 217,000 | 163,000 |
| 70円 | 6〜7人 | 300,000 | 225,000 | 300,000 | 225,000 |
| 70円 | 8人以上 | 383,000 | 288,000 | 383,000 | 288,000 |
| 70円 | 10人以上※ | 500,000 | 375,000 | 500,000 | 375,000 |
| 90円 | 1人 | 167,000 | 125,000 | 150,000 | 113,000 |
| 90円 | 2〜3人 | 400,000 | 300,000 | 250,000 | 188,000 |
| 90円 | 4〜5人 | 450,000 | 338,000 | 450,000 | 338,000 |
| 90円 | 6〜7人 | 600,000 | 450,000 | 600,000 | 450,000 |
| 90円 | 8人以上 | 750,000 | 563,000 | 750,000 | 563,000 |
| 90円 | 10人以上※ | 1,000,000 | 750,000 | 1,000,000 | 750,000 |
※10人以上の区分は、国の定める要件を満たした場合だけ使えます。コースの50円・70円・90円は、国の助成金で引き上げた最低賃金の額です。
令和6年度と令和7年度に国へ申請した事業者には、別の上限表があります。コースは30円・45円・60円・90円の4つです。最大額は同じ100万円です。表は県の交付要綱に載っています。
計算例です。国の助成金と同じ事業者を想定します。
- 定食店(4人・30人未満・70円コース)が券売機と食洗機に170万円:170万円 × 1/10 = 17万円 → 上限の16.3万円
- 雑貨店(2人・30人未満・50円コース)がPOSレジに80万円:80万円 × 1/10 = 8万円(上限8.8万円に届かない)
- 金属加工業(8人・90円コース)が溶接ロボットに600万円:600万円 × 1/8 = 75万円(上限の75万円と同額)
定食店と雑貨店は、国の助成率が4/5の事業場です。金属加工業は3/4です。かかった費用がそのまま国の対象経費として精算された想定で計算しました。
30人未満かどうかの数え方は、県の要綱に定義がありません。迷うときは、県の窓口に先に確かめてください。
申請の流れ
- 国の助成金を申請し、確定通知を受ける(事業者→石川労働局。確定は2027年2月26日まで)
- 県の様式を用意する(事業者。交付申請書兼実績報告書と誓約・同意書)
- 国の書類の写しを5種類そろえる(事業者。通知書・報告書・精算書)
- 県へ郵送する(事業者→労働企画課。2027年3月10日まで。メールでは受け付けない)
- 交付決定の通知を受ける(県→事業者。取り下げるなら通知から10日以内)
- 請求書を出す(事業者→県。額の確定通知のあと)
必要な書類
準備できた 0 / 9
最後の2つは、県の確定通知のあとに出します。国の様式は、交付決定通知書が第2号-1、確定通知が第11号、実績報告書が第9号、精算書が第9号別紙1、結果報告書が別紙2です。
県の申請書には、国の精算書の対象経費支出済額、国助成金のコース区分(50円・70円など)、引き上げた労働者数、賃金を引き上げた年月日を書きます。代表者印を省くときは、発行責任者と担当者の連絡先を書きます。誓約・同意書には、県が国に給付状況を確認することと、警察本部への照会に同意する項目があります。添付漏れがあると受け付けられません。
送り先は、〒920-8580 石川県金沢市鞍月1丁目1番地の労働企画課 企画・労働福祉グループです。封筒の表に「石川県業務改善奨励金申請書類在中」と朱書きします。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 国の確定が間に合わない:国の確定通知が2027年2月26日を過ぎると、県の対象から外れます。国への実績報告は早めに出します。
- メールで送った:申請は郵送のみです。授受の食い違いを避けるため、メールでは受け付けていません。
- 予算がなくなった:締切より前でも、予算が足りなくなりそうなときは、県が受付を止めることがあります。
- 賃金台帳がない:賃上げを示す労働者名簿や賃金台帳の保管が要件です。帳簿は、支給を受けた年度の終了後5年間保管します。
- 偽りの申請をした:交付決定の取消しと、期限を定めた返還があります。
よくある質問
国の助成金を受けていなくても申請できますか?
申請できません。県の奨励金は、国の業務改善助成金について、交付確定の通知を受けた事業者への上乗せだからです。国への申請が令和6年4月1日以降で、確定が2027年2月26日までであることも条件です。まず国の助成金の申請状況を確かめてください。国の制度の中身は、上のリンク先の記事にあります。
国の助成金をまだ申請中です。待つべきですか?
国の確定通知が届くまで、県には申請できません。県の申請書類には、確定通知や実績報告書の写しが入るためです。国の確定を2027年2月26日までに受けられるかが分かれ目になります。国の事業の期限と実績報告の時期を、石川労働局に確かめ、遅れないように進めてください。
令和6年度や7年度に国へ申請した分も対象ですか?
対象です。令和6年4月1日以降に国へ申請し、2027年2月26日までに確定通知を受けていれば申請できます。ただし上限額の表は、申請した年度で違います。令和6・7年度は30円・45円・60円・90円のコース、令和8年度は50円・70円・90円のコースです。表は県の交付要綱で確かめてください。
いくらもらえますか?
国の対象経費の支出済額の1/8(国の助成率が4/5なら1/10)です。ただし上限があります。最大は100万円で、国の助成率が3/4、90円コースで10人以上の賃金を引き上げた場合です。国の助成率が4/5なら最大は75万円です。上限は、コース、引き上げた人数、事業所規模で決まります。
申請はいつまでですか?
2027年3月10日までです。郵送のみで、メールは受け付けません。県の要綱は、予算が足りなくなりそうなときに、期限の前でも受付を止められると定めています。国の確定通知が届いたら、書類を早めにそろえて出してください。消印と必着のどちらで見るかは、公式ページに書かれていません。
30人未満の区分は、何の人数で数えますか?
県の交付要綱には、定義の記載がありません。上限額の表が「事業所規模が30人未満」と「30人以上」で分かれているだけです。国の業務改善助成金の事業場規模と同じ考え方かは、確認できませんでした。区分で上限が数万円から十数万円変わるため、申請の前に県の窓口へ確かめてください。
国の助成率で補助額はどう変わりますか?
国の助成率が3/4なら県の補助率は1/8、4/5なら1/10です。県の記載例(令和7年度の申請)では、引き上げ前の事業場内最低賃金が1,000円未満なら国は4/5、1,000円以上なら3/4です。国の自己負担分は、それぞれ1/4と1/5です。県はそのどちらも半分を補います。たとえば国の対象経費が120万円で国の助成率が3/4なら、県は15万円です。上限が先に当たらなければ、その額が交付されます。
申請を取り下げることはできますか?
できます。県の交付決定の通知を受け取った日から10日以内に、取下げ申請書(様式第3号)を知事に出します。期限を過ぎると、この方法では取り下げられません。取り下げを考えるときは、受け取った通知の日付をまず確かめてください。取下げの様式は、要綱に定めがあります。
申請のあとに必要な手続きはありますか?
県の額の確定通知を受けたら、すみやかに請求書(第4号様式)を出します。口座情報の分かるもの(通帳の写しなど)も添えます。交付を受けたあとは、事業の収支に関する帳簿と関係書類を、支給を受けた年度の終了後5年間保管します。県から指示や検査があれば応じます。
相談できる窓口はありますか?
石川県賃上げ事業者支援センター(0120-500-912)と、労働企画課 企画・労働福祉グループ(076-225-1531)があります。国と県の制度についての個別相談は、石川県職業能力開発プラザ(076-261-1400)で、社会保険労務士が無料で受けています。日時は毎週月曜と水曜(祝祭日を除く)の13時から17時で、受付は16時45分までです。電話か面談で受け付け、メールとFAXは使えません。予約が要るかどうかは書かれていないため、電話で確かめてから行くのが確実です。
