事業所の屋根や駐車場に太陽光発電を付ける費用は、京都府から出るのか。出ます。ただし固定価格買取制度(FIT)かFIP制度の認定を取る設備は対象外で、発電した電気は自分で使うのが原則です。京都府はこの補助金を4つの区分に分けていて、区分によって上限が200万円から1,000万円まで変わります。
京都府太陽光発電設備等導入促進事業補助金の要点まとめ
正式名:京都府太陽光発電設備等導入促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(民間事業者。共同住宅は管理組合・所有者)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 太陽光発電設備・蓄電池・水素関連設備の導入
- 対象地域
- 京都府内(一部の市の区域は市の補助金を利用)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(脱炭素社会推進課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 1,000万円
- 補助率
- 区分ごとに1/3・1/2・2/3、太陽光の一部は5万円/kW
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月7日〜2027年1月29日(先着順)
- 事業の完了
- 原則2027年2月26日まで
うちの設備は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
自家消費の5割は、農地・ため池への設置には求められません。5割に届かなくても、自家消費が3割以上で、発電量の5割以上を京都府内の需要家が使うなら、条件を満たすとみなされます。FIT・FIPは、どちらも発電した電気を国の仕組みで売る制度です。PPA(事業者が設備を置き、使う側が電気を買う契約)やリースでの導入は対象に含まれます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ FIT・FIPの認定を取る
- ✕ 交付決定の前に契約した
- ✕ 別の補助金と同じ事業
- ✕ 別制度のある市の区域
4つの区分と金額はどう違う?
公式ページは、補助を事業所、駐車場・農地、共同住宅、水素等利活用設備の4つの事業に分けています。下の表は、駐車場と農地を別の行にしています。補助金額は「導入費用の何分の1」か「1kWあたり5万円」のどちらかで決まり、上限は区分ごとにあります。
| 区分 | 補助対象 | 補助額 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 事業所(延床300㎡以上) | 太陽光発電設備 | 5万円/kWか、基準を超えた分の費用の低い方 | 900万円 |
| 駐車場(ソーラーカーポート) | 太陽光発電設備 | 導入費用の1/3 | 200万円 |
| 農地・ため池 | 太陽光発電設備 | 導入費用の1/2 | 500万円 |
| 共同住宅 | 太陽光発電設備 | 5万円/kW | 200万円 |
| 事業所・駐車場・農地・共同住宅の付帯設備 | 蓄電池 | 導入費用の1/3、または容量から出す額の低い方 | 100万円(災害時に地域へ電力を出すなら200万円) |
| 事業所・駐車場・農地の付帯設備 | 水素等関連設備 | 導入費用の2/3 | 1,000万円 |
| 水素等利活用設備 | 水素で発電して電気を供給する設備(府内に事業所を持つ事業者が対象) | 導入費用の2/3 | 1,000万円 |
事業所の区分は、京都府の条例が再エネ設備の導入を義務づける建物の話です。補助が出るのは、義務の基準量を1kW以上超えて入れる分です。基準量は、延床300㎡以上2,000㎡未満で年3万MJ(太陽光で約2.5kW)、2,000㎡以上は延床面積×30MJで年45万MJが上限です。既存の建物への設置も対象です。
いくら戻ってくる?
計算の仕方は区分で違います。上限に届くかどうかは、導入費用と区分で決まります。費用は例として置いた数字です。
- 駐車場にカーポートを付ける(費用450万円):450万円 × 1/3 = 150万円
- 駐車場にカーポートを付ける(費用900万円):900万円 × 1/3 = 300万円 → 上限の200万円
- 農地に設置する(費用1,200万円):1,200万円 × 1/2 = 600万円 → 上限の500万円
- マンションに20kW付ける:20kW × 5万円 = 100万円
- マンションに50kW付ける:50kW × 5万円 = 250万円 → 上限の200万円
- 家庭用規格の蓄電池10kWh(費用300万円):14.1万円 × 10kWh × 1/3 = 47万円(費用の1/3の100万円より低いのでこちら)
- 水素等関連設備(費用2,400万円):2,400万円 × 2/3 = 1,600万円 → 上限の1,000万円
事業所の太陽光は少し複雑です。最大出力20kW、基準量2.5kW、1kWあたりの補助対象経費が20万円と仮定すると、5万円 × 20kW = 100万円と、20万円 × 17.5kW = 350万円のうち、低い100万円になります。
何に使える?
対象にならないもの
- FIT・FIPの認定を取る太陽光発電設備
- 他の補助金の対象になる事業(知事が特に認めた場合を除く)
- 事業所区分の一戸建て住宅
対象になるもの
- 太陽光発電設備、ソーラーカーポート
- 太陽光発電設備に付ける蓄電池
- 太陽光発電設備に付ける水素等関連設備(CO2排出実質ゼロ水素などをつくる設備)
- 水素等利活用設備(CO2排出実質ゼロ水素で発電して施設や地域に電気を供給する設備)
補助対象の経費は、国の交付金の実施要領が定める設備費と工事費です。細かい費目は、申請の手引きで確かめてください。
申請の流れ
受付は事業所と駐車場・農地が5月7日から、共同住宅と水素等利活用設備が6月19日からです。
- 区分を決めて申請の手引きを読む(事業者→京都府の募集ページ。区分ごとにページが分かれる)
- 契約の前に申請書類を出す(事業者→窓口。2027年1月29日まで。持参で提出)
- 交付決定を待つ(京都府→事業者。決定の前に契約や着工をしない)
- 設置して、原則2027年2月26日までに終える(事業者・工事業者)
- 実績報告と請求を出す(事業者→窓口。系統連系申込書などを付ける)
窓口は区分で違います。事業所・共同住宅・水素の区分は京都府 脱炭素社会推進課 エネルギー政策係(075-414-4298)、駐車場・農地の区分は京都地球温暖化防止府民会議(075-803-1129)です。
必要な書類
準備できた 0 / 7
事前着手届は必要なときだけです。区分で添付書類が違うため、募集ページのチェックリストと申請の手引きで確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:契約を結んだ時点で、原則として対象外です。やむを得ない事情があるときは、事前着手届を出して承認を受ける例外があります。
- FIT・FIPの認定を取った:認定を取る設備は対象になりません。
- 自家消費が足りない:発電した電気の5割以上(農地・ため池を除く)を自分で使えないと、設備の条件を満たしません。
- 完了が間に合わない:原則は2027年2月26日までに完了します。建物の工事と一体の契約で、契約から完了まで1年以上かかるときは例外です。
- 予算がなくなった:予算額に達した時点で募集が終わります。先着順なので、締切の日より前に終わることがあります。
京都市や向日市の事業所は、この補助金を使えますか?
使えない場合があります。事業所区分では、京都市・向日市・京丹後市・南丹市の事業所は、各市が国の同じ交付金で補助事業を持っているため、市の補助金を使うことになります。福知山市は、環境省の脱炭素先行地域に選ばれた一部地域が対象外です。駐車場・農地の区分では、対象外になるのは京都市と福知山市の脱炭素先行地域です。区分で外れる区域が違うので、設置場所の住所で、区分ごとの募集ページを確かめてください。同じ設備で市の補助金と重ねて申請することもできません。
今年度の変更点と、受け取ったあとのこと
令和8年度の変更点は、水素等関連設備が付帯設備に加わったこと(2026年6月19日)と、実績報告で系統連系申込書などの提出が増えたことです。共同住宅の区分は、令和7年度から、太陽光単体での導入、専有部での電力使用、PPAやリースでの導入が対象に加わっています。
補助を受けた設備は、取得価格が50万円以上のものなら、法定耐用年数の間は府の承認なしに処分できません。仕入れ分の消費税額が控除できる場合は、その額を引いて申請します。帳簿と証拠書類は5年間保管します。
よくある質問
個人の戸建て住宅も対象ですか?
この補助金は民間事業者向けです。事業所区分の対象建物から一戸建ての住宅は除かれ、共同住宅は管理組合か所有者が申請します。個人が自宅に付ける場合の補助は、この制度の要綱には書かれていません。戸建て住宅の設置を考えているなら、市区町村や京都府の別の住宅向け制度を探すほうが近道です。迷うときは脱炭素社会推進課に聞いてください。
FITで売電する設備は対象になりますか?
なりません。固定価格買取制度(FIT)かFIP制度の認定を取らないことが、太陽光発電設備の補助要件です。この補助金は、つくった電気を自分たちで使うことを前提にしています。FITの認定をすでに取っている設備や、取る予定の設備は申請できません。
自家消費はどれくらい必要ですか?
発電した電気の50%以上を自家消費します。ただし農地・ため池への設置は、この条件が外れます。50%に届かなくても、自家消費が30%以上で、発電量の50%以上を京都府内の需要家が使う場合は、満たしたとみなされます。計画の段階で、使う電力量と発電量の見込みを数字で出しておくと、申請書類の事業計画書も書きやすくなります。
先着順とは、いつ終わるのですか?
募集期間は2027年1月29日までですが、予算額に達した時点で終了します。つまり、1月29日より前に締め切られることがあります。いつ予算に達するかは、公式ページに書かれていません。設置を考えている事業者は、見積もりと書類づくりを早めに進め、申請の前に脱炭素社会推進課か窓口に空きを確かめておくと安心です。
申請書類はどこに出しますか?
窓口に持参で出します。事業所・共同住宅・水素の区分は京都府 脱炭素社会推進課 エネルギー政策係(京都市上京区)です。駐車場・農地の区分は、京都地球温暖化防止府民会議(京都市中京区)が交付申請と実績報告の窓口です。受付時間は平日の9時から12時、13時から17時です。区分で窓口が違うので注意してください。
蓄電池だけの導入は補助されますか?
蓄電池は、この補助金で導入する太陽光発電設備の付帯設備として入れるものが対象で、単独では補助されません。補助額は導入費用の1/3か、蓄電容量に単価をかけて1/3にした額の低い方で、上限は100万円です。災害時に地域へ電力を出す場合は上限が200万円になります。導入価格が目安以下の機器になるよう努めることも求められます。
蓄電池の補助額はどう計算しますか?
導入費用の1/3と、蓄電容量から出す額の低い方です。容量から出す額は、家庭用規格が1kWhあたり14.1万円、業務用規格が16.0万円を容量にかけて、1/3にします。たとえば家庭用規格の10kWhなら47万円です。導入費用が300万円でも、1/3の100万円より低い47万円が補助額になります。
契約の後で申請してもいいですか?
原則できません。交付決定の前に事業を始めた場合は、契約を結んだ場合も含めて、補助金を受けられません。やむを得ない事情があるときは、事前着手届を出して承認を受ければ例外になります。ただし承認は申請のあとの話で、契約を先にしてよいという意味ではありません。契約の前に、窓口で手順を確認してください。
農地に付けるときの条件は何ですか?
FIT・FIPの認定を取らないことに加えて、農業生産が適切に続くと認められることが条件です。また、地域の環境保全や、地域の経済・社会の持続的な発展に役立つ取組であること、敷地内で使いきれない電気は京都府内の需要家が使うことも求められます。農地法の農地に当たるかどうかを、設置場所ごとに先に確かめておきましょう。
マンションの管理組合以外も申請できますか?
できます。区分所有の共同住宅は管理組合(未設立なら建築主)、それ以外の共同住宅は所有者が申請します。所有者が複数の共有物の場合は、すべての共有者の同意を得ている人に限ります。発電した電気は共用部だけでなく専有部で使う場合も対象で、PPAやリースでの導入も認められています。募集は2026年6月19日から始まっています。
市町村の補助金と併用できますか?
重ねて申請できません。京都市・向日市・京丹後市・南丹市などは、国の同じ交付金で似た補助事業を持っていて、府の補助金と同じ設備で重複することは認められていません。要綱にも、他の補助金等の対象になる事業は補助対象に含めないと書かれています。設置する場所の市に、府と市のどちらが使えるかを先に確かめてください。
補助金の完了期限はいつですか?
原則は2027年2月26日までに補助事業を完了します。ただし建物の工事と太陽光発電設備の設置を一体で契約するなど、契約から完了まで1年以上かかる場合は、この限りではありません。完了のあとは実績報告書などを出し、府の確認を受けてから交付されます。工事の工程は、この日から逆算して組むのが安全です。
