ISO27001やプライバシーマークの更新費用も、港区の補助金で出るのか。出ません。対象は新規に取得するときの費用だけで、更新審査や中間審査は外れます。
もう一つ見落としやすいのが順番です。申請できるのは、内部監査(エコアクション21は環境活動報告書の作成)を終えていて、認証や登録証をまだ受けていない時期に限られます。認証を取ってから申請しても間に合いません。
港区 ISO等取得支援事業補助金の要点まとめ
正式名:ISO等取得支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主・団体)
- 対象業種
- 業種の指定なし(区内の中小企業者等)
- 利用目的
- ISO27001・エコアクション21・プライバシーマークの新規取得
- 対象地域
- 東京都港区
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(産業振興課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 50万円
- 補助率
- 対象経費(税抜)の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月13日〜2027年2月26日(先着順)
- 事業の完了
- 2027年3月19日までに実績報告
自社は補助金の対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 7
法人は、本店の登記が申請日の1年以上前から区内にあり、区内に事業所もあることが条件です。個人事業者は、申請日の1年以上前から区内に事業所があれば足ります。内部監査の代わりに、エコアクション21では環境活動報告書の作成が終わっていることが求められます。法人は、社会福祉法人、医療法人、特定非営利法人、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人などが、公式ページで中小企業にならない形態に挙がっています。団体で申請する場合は、中小企業者か、区内で活動して区内に本部か支部を持つ工業会、業種別団体、商店街、おおむね10社以上の中小企業でつくる業界団体であることが条件です。同じ経費で国、都道府県、区市町村から助成を受けていないことも、同意書で確かめられます。過去に受けた分も含みます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 認証や登録証をもう受けている
- ✕ 更新や中間審査の費用
- ✕ 事業所がバーチャルオフィス
- ✕ みなし大企業に当たる
- ✕ 他の法人と共同で取得する
- ✕ 同じ経費で他の助成も受けている
みなし大企業とは、中小企業でも大企業の影響が強く、補助の対象から外れる会社のことです。公式ページは、大企業が単独で発行済株式か出資額の2分の1以上を持つ、複数の大企業で3分の2以上を持つ、役員の2分の1以上を大企業の役員か職員が兼ねている、のどれかに当たると該当するとしています。実質的に大企業が経営権を持つ場合も含まれます。該当しそうなら港区産業振興課への確認が確実です。
場面別の線引き
線引きの理由は、補助金が「これから認証を取る事業者の背中を押す」ためにあるからです。すでに取り終えた分と、取得後に続く維持費は外れます。
| 場面 | 対象になる | 対象にならない |
|---|---|---|
| 取得の種類 | 新規の取得 | 更新 |
| 規格 | ISO27001、エコアクション21、プライバシーマーク | 公式ページに挙がっていない規格 |
| 申請のとき | 内部監査が終わり、認証や登録証を受けていない | すでに認証や登録証を受けている |
| 同じ規格 | 1回目の申請 | 過去に同じ規格で補助を受けた |
| 取得の形 | 自社単独 | 他の法人との共同取得 |
いくら戻ってくる?
税抜の対象経費の半分です。上限の50万円に届くのは、対象経費が税抜100万円以上のときです。
- 審査料・登録料・コンサル委託料の合計が税抜60万円:60万円 × 1/2 = 30万円
- 同じ合計が税抜90万円:90万円 × 1/2 = 45万円
- 同じ合計が税抜140万円:140万円 × 1/2 = 70万円 → 上限の50万円
規格が別なら、それぞれ1回ずつ申請できると読めます。上限の50万円が規格ごとなのか、申請者ごとの合計なのかは、公式ページに書かれていません。複数の規格を取る予定なら、申請の前に港区産業振興課へ確かめてください。
何に使える?
対象にならないもの
- 交付決定日より前に支払った経費(例外あり。下の説明)
- 消費税
- 中間審査・更新審査の費用
- 交通費・宿泊費など
対象になるもの
- 申請料
- 審査料
- 登録料
- コンサルタント委託料
交付決定日より前の支払いは対象外ですが、例外として書かれているのは申請料、申請に係るコンサルタント委託料、審査料の3つです。登録料は例外に入っていません。収支計画書の注記では、登録料に初年度の登録維持料が含まれます。登録料は交付決定のあとに払うよう、審査機関に支払日を相談しておくと安全です。そのほかの経費が対象になるかは、公式ページに「申請内容を確認して判断します」とあり、事前の確認が確実です。
申請の流れ
- 取得する規格を決めて見積書を取る(事業者→審査機関・コンサル。内訳が分かるもの。「一式」は受け付けられません)
- 内部監査(エコアクション21は環境活動報告書)を終える(事業者)
- 申請書類を出す(事業者→港区産業振興課。オンラインか郵送。2027年2月26日まで。先着順)
- 交付決定の通知を受ける(港区→事業者。書類がそろってから審査が始まり、決定まで2週間から1か月ほどかかります。オンライン申請はメール、郵送申請は郵送で届きます)
- 認証・登録を取得して費用を払う(事業者)
- 実績報告を出す(事業者→港区。2027年3月19日まで)
窓口での申請はできません。オンラインでは、法人は商業登記電子証明書、個人事業主はマイナンバーカードなどが要ります。
必要な書類
準備できた 0 / 8
内部監査の記録などは規格で異なります。ISO27001とプライバシーマークは内部監査の実施記録、エコアクション21は環境活動報告書です。ISO27001は、あわせてマネジメントシステムの基本方針も付けます。コンサルに委託したときは、委託契約書も要ります。法人の納税証明書は、都税事務所が発行する法人事業税と法人都民税のものです。個人事業主は、港区民なら港区役所発行の特別区民税・都民税、区民以外なら「特別区民税・都民税 事業所課税」の納税証明書を出します。領収書では認められません。提出書類確認シートでは、納税証明書も履歴事項全部証明書も原本とされています。履歴事項全部証明書は発行から3か月以内のものです。個人事業主は、履歴事項全部証明書のかわりに税務署の収受印のある開業届の写しを出し、e-Taxで届け出た場合は受信通知もあわせて出します。同意書兼確認シートは必ず添付します。付いていないと受付されません。団体で申請するときは、団体規約と会員名簿も要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 認証や登録証を受けたあとに申請した:申請時点で受けていないことが条件です。
- 先着の枠が埋まった:募集は約30件の先着順で、期間内でも予算の上限に達すると受付が終わります。終了は港区立産業振興センターのホームページで知らされます。
- 実績報告が間に合わなかった:2027年3月19日までに認証を取って報告まで終える必要があります。審査の日程は早めに確かめます。
- 支払いの証拠が足りない:領収書は認められません。振込明細を使う場合も、カード明細を使う場合も、金融機関口座の入出金明細か通帳の写しとの2種類をそろえます。支払いは申請者名義にします。
- 見積書が「一式」になっていた:経費の内訳が書かれていないと受け付けられません。
- 区外へ移転した:補助金の交付までに区外へ移ると、交付されません。同意書にも、この点を了承する項目があります。
よく誤解されるポイント
ISO9001やISO14001も使えると思われがちです。 補助対象として挙がっているのは3つだけです。ほかの規格は公式ページに書かれていないため、取る予定があるなら先に港区産業振興課へ確かめてください。
取得してから申請すればよいと思われがちです。 逆で、取得前の申請が前提です。内部監査まで終えた段階で出します。
3規格のどれか1つしか使えないと思われがちです。 公式ページは「各規格1回のみ申請可」としています。規格が別なら、それぞれ申請できると読めます。
よくある質問
ISO9001やISO14001は対象になりますか?
補助対象として公式ページに挙がっているのは、ISO27001、エコアクション21、プライバシーマークの3つです。ISO9001やISO14001は挙がっていません。取得を予定している規格がこの3つ以外なら、見積もりを取り寄せる前に港区産業振興課(電話 03-6435-4620)へ確認してください。対象かどうかを先に確かめておけば、取得後に補助が受けられなかったという事態を避けられます。
認証更新の費用は補助されますか?
補助されません。対象はあくまで新規の取得で、更新は対象にならないと公式ページに明記されています。中間審査と更新審査の費用も、対象外経費に挙がっています。すでに認証を持っていて更新を迎える事業者は、別の規格を新規に取る場合を除き、この補助金は使えません。維持費の負担を軽くしたい場合は、ほかの制度を探すことになります。
すでに認証を受けてしまった後でも申請できますか?
できません。ISO27001は補助対象規格の認証を受けていないこと、プライバシーマークは登録証の交付を受けていないこと、エコアクション21は認証・登録証の交付を受けていないことが条件です。内部監査や環境活動報告書の作成が終わり、まだ認証や登録証が出ていない時期が申請のタイミングになります。認証の審査日程が決まっているなら、そこから逆算して申請を済ませておく必要があります。
創業して1年たっていなくても申請できますか?
できません。法人は申請日の1年以上前から区内に本店の登記があり、区内に事業所を持って1年以上事業を営んでいることが条件です。個人事業者も、申請日の1年以上前から区内に事業所を持ち、1年以上事業を続けている必要があります。1年に満たない場合は、満たした日を待ってから申請することになります。ただし先着順なので、枠の残りには注意してください。
バーチャルオフィスでも対象になりますか?
対象になりません。事業所がバーチャルオフィスではないことが条件に入っています。区内に実際の事業所を持っているかが問われるため、住所だけを借りている場合は申請できません。法人は登記地、個人事業主は開業届の住所で実際に事業活動をしていることが要件で、巡回相談員が実態を調べたり、賃貸借契約書などを求めたりすることがあります。シェアオフィスやコワーキングが該当するかどうかは、公式ページに書かれていないので、申請前に港区産業振興課へ事業所の実態を伝えて確かめると確実です。
コンサルタントに払う費用も補助されますか?
補助されます。対象経費には、申請料、審査料、登録料と並んで、コンサルタント委託料が入っています。申請に係るコンサルタント委託料は、交付決定日より前に払ったものでも対象です。申請書類には、内訳が分かる見積書と、委託した場合の契約書を付けます。見積書が「一式」だけの記載だと受け付けられないため、依頼先に内訳を書いてもらいます。
登録料はいつ払えばよいですか?
交付決定のあとに払うのが安全です。交付決定日より前に払った経費は対象外で、例外として公式ページが挙げているのは申請料、申請に係るコンサルタント委託料、審査料の3つです。登録料はこの例外に入っていません。審査機関から請求が来る時期が交付決定より前になる場合は、支払いの扱いを港区産業振興課に確認してください。
実績報告ではどんな書類が必要ですか?
区指定の実績報告書、事業実績書、収支決算書、補助金交付請求書、実績報告確認シートに、認証・登録証のコピーと、経費と支払いが分かる資料を付けます。経費は、金額の詳細が分かる明細つきの請求書の写しを出します。支払いの資料は、振込明細を使う場合も、カード明細を使う場合も、金融機関口座の入出金明細か通帳の写しとの2種類をそろえます。領収書は認められません。支払いは申請者名義でなければならないので、取引先への振込は会社や個人事業主の口座から行います。
申請はオンラインと郵送のどちらがよいですか?
どちらでも受け付けています。窓口での申請はできません。オンラインは法人用と個人事業者用で入力フォームが分かれていて、法人は商業登記電子証明書、個人事業主はマイナンバーカードなどが要ります。郵送は区指定の様式で、宛先は港区産業振興課 経営支援係の「ISO等取得支援事業補助金担当」です。電子証明書を持っていない場合は、郵送が現実的な選択肢になります。
申請は先着順ですか?いつまでに出せばよいですか?
先着順で、募集枠は約30件です。申請期間は2026年4月13日から2027年2月26日までですが、期間内でも予算の上限に達すると受付が終わります。実績報告の期限は2027年3月19日なので、認証の取得時期から逆算して、早めに申請するのが安全です。受付終了は港区立産業振興センターのホームページで知らされます。
補助金はいつ振り込まれますか?
支払い時期は、公式ページに記載がありませんでした。流れとしては、交付決定のあとに認証を取り、実績報告を出す順番です。費用はいったん自社で立て替えて払うことになるため、資金繰りの準備が要ります。振込の時期を知りたいときは、交付決定の通知に添えて届く案内を確かめるか、港区産業振興課に問い合わせてください。
同じ規格で2回申請できますか?
できません。過去に同一の補助対象規格の補助金を受けていないことが条件で、各規格1回のみ申請できます。たとえばISO27001で補助を受けたあと、同じISO27001でもう一度申請することはできません。一方で、エコアクション21やプライバシーマークは別の規格なので、それぞれ1回ずつ申請できると読めます。
