試作品ができたら、次は量産に向けて冷蔵庫や選別機を入れる段階です。ただ宮崎県のLFP強化支援事業は、1社では申し込めません。農家と食品会社を含む地元の連携を後押しする補助金です。令和8年度の通常の公募は、6月26日と7月24日の2回の締切で終わりました。いま受け付けているのは、8月に始まった追加公募で、締切は11月末まで毎月末です。
内容は3メニューです。新商品開発は定額で上限200万円ですが、予算の上限に達して公募を終了しています。残る2メニューは、商品の改良や販路開拓は1/2以内で上限100万円、機械・施設の整備は1/3以内で上限300万円です。農林漁業者と食品事業者を含む3者以上の連携が申請の入口になります。
みやざきLFP強化支援事業(追加公募)の要点まとめ
正式名:令和8年度みやざきLFP強化支援事業(追加公募)
だれが
- 申請者
- 農林漁業者・食品事業者・地域商社・3者以上の共同体
- 対象業種
- 農林漁業者、食品製造・加工・卸・小売・外食など
- 利用目的
- 新商品・サービス開発、改良、販路開拓、機械・施設整備
- 対象地域
- 宮崎県
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 最大300万円(メニューで異なる)
- 補助率
- 定額/1/2以内/1/3以内(メニューで異なる)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年11月30日まで(毎月末締切・予算上限で終了)。新商品・サービス開発実証支援は予算上限に達して終了
- 事業の完了
- 2027年2月28日または3月31日(メニューで異なる)
3つのメニューのどれに当たる?
追加公募には3つのメニューがありますが、1つ目の新商品・サービス開発実証支援は予算の上限に達し、令和8年度の公募を終了しています。取り組みたい内容から選ぶと整理しやすくなります。
| やりたいこと | メニュー | 上限額・補助率 | 総事業費の下限 |
|---|---|---|---|
| 新しい商品・サービスを試作して試す | 新商品・サービス開発実証支援(予算上限に達して公募終了) | 定額・200万円 | 100万円以上 |
| すでにある商品を改良・販路を開く | ブラッシュアップ支援 | 1/2以内・100万円 | 50万円以上 |
| 選別機や冷蔵庫など設備を入れる | 機械・施設整備支援 | 1/3以内・300万円 | 100万円以上 |
上限額は消費税等相当額を除いた額です。後ろ2つは、これまでのLFPの取り組みなどで開発した商品・サービスが対象で、ゼロからの新商品は1つ目のメニューになります。
うちは申し込める?先に確かめる条件
次のすべてに当てはまれば、申請できる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
LFPプラットフォームは、農林漁業者や食品事業者がつながる場で、入会は随時受付で無料です。窓口は公益財団法人宮崎県産業振興機構(みやざきフードビジネス相談ステーション)です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 食品事業者か農林漁業者がいない
- ✕ 連携先が2者以下
- ✕ 総事業費が下限に届かない
連携する先は、食品の製造・加工・卸・小売・外食などの食品等事業者、農林漁業者、地域商社などです。公募要領は、プロジェクトに参画するパートナーの少なくとも1者が、取組年度内に食料システム法(食品の流通の合理化などを定めた法律)に基づく計画認定の申請を行う意思を持つことも求めています。
いくら戻ってくる?計算してみる
補助率があるメニューは、かかった経費に率を掛けます。
- ブラッシュアップ支援で、パッケージの改良と展示会の出展に120万円:120万円 × 1/2 = 60万円
- ブラッシュアップ支援で、経費が240万円:240万円 × 1/2 = 120万円 → 上限の100万円
- 機械・施設整備で、冷蔵庫や梱包機に600万円:600万円 × 1/3 = 200万円
- 機械・施設整備で、設備に1,200万円:1,200万円 × 1/3 = 400万円 → 上限の300万円
金額はいずれも消費税等相当額を除いた額で考えます。機械・施設で上限の300万円に届くのは、経費が900万円以上のときです。
新商品・サービス開発実証支援は「定額(上限200万円)」と書かれています。何割を補助するという記載は、公式にありません。
総事業費の下限も、見落としやすい線です。ブラッシュアップ支援は50万円未満、新商品開発と機械・施設は100万円未満だと、対象になりません。
何に使える?
メニューごとに使えるものが違います。
新商品・サービス開発実証支援
- 開発・実証費(マーケティング調査、試作品、パッケージデザイン、原材料費、資材費、検査・分析費、機器のレンタル・リース料など)
- 消費者等評価会の費用(会場使用料、旅費、資料印刷費、アンケート票の印刷費など)
ブラッシュアップ支援
- 開発した商品・サービスの改良・改善費
- 販路開拓費(展示会の出展料、出展旅費、商品紹介の資材制作費、展示品の輸送費など)
機械・施設整備支援
- 選果・選別、検査、出荷、処理(乾燥を含む)、加工、冷却、冷蔵、貯蔵、包装などの機械・施設(貯蔵庫、乾燥機、洗浄機、梱包機、結束機、色彩選別機、金属探知機、冷蔵庫、冷凍庫など)
- 整備する場所は県内に限ります。
連携する先には、食品等事業者と農林漁業者のほか、地域商社や、流通業・金融業・観光業・デザイン業などの「その他事業者」も入ります。
共通の注意として、業務を外に出す委託料は総事業費の2分の1以内です。20万円を超える委託は、原則、複数の事業者から見積書を取ります。旅費は国内のみで、1回の支出につき2人まで、1事業あたり2回分が上限です。インターネット使用料や、相手が不明な通話料は認められません。
締切はいつ?月末ごとの区切り方
公募要領には、公開された日から11月末まで、毎月末を締切とすると書かれています。応募の合計額が予算の上限に達した時点で、公募は終了です。
2026年10月時点で残る区切りは、10月末と11月末です。月末の具体的な日付は公式に書かれていません。暦では10月31日は土曜日、11月30日は月曜日です。土曜日の持参や郵送の扱いは公式に記載がないため、10月末の分は金曜日の10月30日までに届く前提で動くと安全です。提出は午後5時必着で、持参、郵送(書留など配達記録が残るもの)、電子メールのどれかです。
審査は、募集が終わったあとにまとめて行われます。配点の高い取り組みから、予算の範囲で採択される仕組みです。応募者が多い場合や基準に満たない場合は、不採択になります。
補助事業の着手は、原則として交付決定の通知を受けてからです。採択の通知だけでは、まだ発注できません。やむを得ない事情で先に着手する場合は、理由を書いた「交付決定前着手届出書」を知事に出す手続きがあります。ただし決定を受けられなかったときの費用は、全額自己負担です。
申請の流れ(申し込みから完了まで)
- LFPプラットフォームに入会する(連携する全員。随時・無料)
- 3者以上で連携の中身と役割を固める(食品事業者と農林漁業者を含める)
- 事業計画書と添付書類をそろえて提出する(代表者→農業流通ブランド課。月末の午後5時必着)
- 審査・採択の通知を待つ(県→応募者。配点の高い順、予算の範囲)
- 事業計画の承認を申請する(採択された応募者→知事。様式1)
- 補助金の交付を申請する(承認を受けた者→県。交付要綱第4条に基づく)
- 交付決定を受けて着手する(事業者。例外は交付決定前着手届出書)
- 期限までに完了して実績報告をする(2月28日または3月31日まで)
事業期間は、補助事業の完了後も続きます。事業実施年度の翌年度から目標年度まで、毎年6月末までに成果目標の進捗や達成状況を報告します。商品開発に取り組んだ場合は、新商品などの「FCP展示会・商談会シート」も作って出します。
完了後の実績報告は、事業の完了から30日後か、翌年度の4月20日のどちらか早い日までです。機械・施設整備は、工事完了後10日以内に遂行状況報告も出します。補助金は精算払いが原則で、必要と認められたときだけ概算払いになります。交付要綱は、事業の終了年度の翌年度から3年間、各決算期の終了後2か月以内の状況報告も定めています。
完了の期限はメニューで違います。新商品開発(国の間接補助事業者以外の場合)とブラッシュアップ支援は2027年2月28日まで、機械・施設整備は3月31日までです。新商品開発で国の間接補助事業者として採択された場合の扱いは、公募要領で確かめてください。
必要な書類
準備できた 0 / 9
取組実績の資料(別記2)は、ブラッシュアップ支援と機械・施設整備のときに出します。機器の図面・配置図と、機器を選んだ規模の積算資料は、機械・施設整備のときだけです。機械・施設整備では、見積書やカタログなど価格の根拠資料も事業計画書に添えます。
事業計画書は、提出する事業主体ごとに分けて作ります。表の最後の2行(規約・定款、名簿と納税証明書)は、交付申請のときに交付要綱が求める書類です。納税証明書は原則として申請日から3か月以内のもので、写しでも構いません(県税の納税義務がない者は不要)。このほか、暴力団に関する誓約書は全員が出します。法人は、個人住民税の特別徴収の確認・開始誓約書も出します。
点数はどこでつく?審査の見られ方
審査は100点満点の自己採点表にもとづきます。メニューによって配点が違います。
新商品開発では、連携の広さが10点です。7者以上で、うち3者以上が農林漁業者なら満点で、3者のみで農林漁業者が1者だと0点になります。LFPプラットフォームに全員が加入済みなら5点、食料システム法の認定を受けた食品等事業者が入っていれば10点です。
ブラッシュアップ支援と機械・施設整備は、連携の項目で過去のプロジェクトとの関係が見られます。過年度のLFPプロジェクトで開発した商品の改善なら、ブラッシュアップ支援で15点、機械・施設整備で20点です。県の事業で採択された経験はないが、地元の食資源を使い異業種3者以上で開発した商品なら、それぞれ5点と10点になります。
ここでいう「開発した商品」は、令和3年以降に商品化または試作した商品です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:原則は決定のあとに着手します。届出書を出して先に始めた分も、決定を受けられなければ自己負担になります。
- 連携が3者に満たない、または農林漁業者がいない:異なる業種の3者以上の連携と、食品等事業者・農林漁業者の参画が必須です。
- プラットフォームに入っていない:補助対象者と連携する者は、入会することが主な要件です。
- 期限に間に合わなかった:月末の午後5時必着で、応募額が予算上限に達すると、その時点で公募が終わります。
- 報告を怠った:毎年6月末までの成果目標の報告が求められます。
- 事業を無断で変えた:補助対象経費の30%を超える増減や、補助金額の増加は、重要な変更として手続きが要ります。事業の廃止や実施主体の変更も同じです。
よくある質問
追加公募とは何ですか?前の公募と何が違いますか?
令和8年度のみやざきLFP強化支援事業に、8月21日付の追加公募要領で設けられた募集です。5月21日付の通常の公募は、締切が6月26日(金)と7月24日(金)の2回で、すでに終わっています。追加公募は、公開された日から11月末までの毎月末が締切で、応募の合計額が予算の上限に達したら終わります。メニューと上限額・補助率は3つとも通常の公募と同じです。違うのは、締切のしくみのほか、総事業費の下限(通常の公募は補助対象経費で100万円以上、追加公募は総事業費で、ブラッシュアップ支援のみ50万円以上)と、審査基準表の項目です。
個人事業主や小さな会社でも申し込めますか?
申し込めます。補助対象者は農林漁業者、食品等事業者、地域商社、または3者以上で構成する共同体で、法人であることや従業員数の要件は書かれていません。ただし単独では申し込めず、異なる業種の3者以上のパートナーで連携する必要があります。農林漁業者と食品等事業者が必ず入ることも条件です。連携先が見つからない場合は、プラットフォームの窓口に相談できます。
LFPプラットフォームへの入会は必須ですか?
補助対象者と連携する者は、みやざきLFPプラットフォームに入会することが主な要件です。入会は随時受付で、費用はかかりません。入会の窓口は、公益財団法人宮崎県産業振興機構(みやざきフードビジネス相談ステーション)です。審査でも、構成員の全員が加入済みなら5点、半数以上が加入済みで残りが今後加入予定なら3点と、加入の状況が点数に反映されます。
新商品を一から作るのですが、どのメニューですか?
新商品・サービス開発実証支援事業です。試作品の完成と、テストマーケティングまでが対象で、地域内のパートナーが協調して行う実証も含まれます。補助は定額で、上限は200万円、総事業費は100万円以上が必要です。経費は消費税等相当額を除いて考えます。商品化したあとの改良や販路開拓は、次のブラッシュアップ支援を使う形になります。
機械や設備を入れたいときはどれを使いますか?
ブラッシュアップ実践支援事業のうち、機械・施設整備支援事業です。開発した商品やサービスを実践するため、原料の安定供給、品質向上、生産の効率化に必要な機械や施設が対象で、補助率は1/3以内、上限は300万円です。総事業費は100万円以上が条件で、機器の図面、設置場所、規模の積算資料の提出も要ります。整備場所は県内に限られます。
補助率や補助額はいくらですか?
メニューで異なります。新商品・サービス開発実証支援は定額で上限200万円、ブラッシュアップ支援は2分の1以内で上限100万円、機械・施設整備支援は3分の1以内で上限300万円です。額はいずれも消費税等相当額を除きます。たとえば機械に600万円かかれば、600万円の3分の1で200万円です。上限の300万円に届くのは、経費が900万円以上のときです。
事業期間が3年から5年というのはどういう意味ですか?
補助を受ける期間が3〜5年という意味ではなく、事業実施計画を3年から5年の期間で作るという要件です。補助事業そのものは、交付決定から2027年2月28日または3月31日までに終えます。その後、事業実施年度の翌年度から目標年度まで、毎年6月末までに成果目標の進捗を県へ報告することになっています。長い目での売上や取引の計画を作る必要があります。
申請の締切は具体的に何日ですか?
公募要領には「11月末までの毎月末」とあり、日付は書かれていません。令和8年は10月と11月の月末が残る区切りで、暦では10月31日が土曜日、11月30日が月曜日にあたります。提出は午後5時必着で、持参・郵送・電子メールのいずれかで行います。郵送は書留など配達記録が残る方法に限ります。月末の曜日や休日の扱いは公式に記載がないので、余裕を持って、担当課の電話 0985-26-7847 に確認すると安心です。
採択されたらすぐに発注していいですか?
原則として発注できません。採択の通知のあと、事業計画の承認を申請し、承認を受けてから補助金の交付を申請します。着手は、県からの交付決定の通知を受けたあとです。やむを得ない事情で先に着手するときは交付決定前着手届出書を出せますが、決定を受けられなければ自己負担です。承認は、事業計画に書いた予算のすべてについて交付を保証するものではないとも、公募要領に書かれています。採択後の手続きと日程は、担当課に確かめておくと間違いがありません。
他の事業者に仕事を任せる費用は対象になりますか?
委託料として対象になりますが、条件があります。特殊な技術・設備や高度な専門知識が必要な事務事業、試験、研究、調査などに限られ、総事業費の2分の1以内です。原則として宮崎県内に事業所を置く事業者を選びます。20万円を超える場合は、複数の事業者から見積書を取ります。1者のみの見積や県外の事業者を選ぶときは、選定理由書を作って提出します。
問い合わせ先はどこですか?
宮崎県農政水産部農業流通ブランド課の食産業連携担当です。電話は 0985-26-7847、メールは nogyoryutsu-brand@pref.miyazaki.lg.jp、住所は〒880-8501 宮崎市橘通東2丁目10番1号です。連携の組み方、メニューの選び方、提出前の書類の確認など、迷う点は事前に相談しておくと、手戻りを減らせます。最新の募集状況は県の案内ページにも出ています。
