輸入に頼っていた加工原料を国産に切り替えたい。規格外の野菜や搾りかすなど、これまで捨てていたものを使った商品を試作したい。ただ、試作は売上になる前に原材料費も機材のレンタル代も出ていきます。長野県のサーキュラーフードビジネス促進事業補助金は、その試作や開発にかかる費用の1/2(上限70万円)を県内の食品製造業者に補助する制度です。応募期限は2026年11月30日(月)17:00で、採択は3件程度です。
応募の前に、長野県産業振興機構・長野県食品工業協会・工業技術総合センター食品技術部門のどれかから、計画への見解をもらっておく必要があります。 計画書にその見解を書く欄があるため、最初に動く相手はこの3つの機関になります。
長野県 サーキュラーフードビジネス促進事業補助金の要点まとめ
正式名:サーキュラーフードビジネス促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 県内に事業所を有する食品製造業者
- 対象業種
- 食品製造業
- 利用目的
- 国産原料の利用・アップサイクルによる新商品の試作・開発
- 対象地域
- 長野県
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(産業技術課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 70万円
- 補助率
- 補助対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 公式ページに記載なし(開始日)〜2026年11月30日17:00
- 事業の完了
- 交付決定の通知を受けた日から2027年2月末まで
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 暴力団などと関係がある
- ✕ 政治・宗教活動が目的の事業
- ✕ 同じ経費で別の補助を受ける
補足を書きます。対象は食品製造業者で、県産食品の例としては、みそ、しょう油、酒類、漬物、豆腐、麺類、菓子・パン類などが要綱に挙がっています。事業の中身としては、国産の農林水産物を使った試作、廃棄食材や未利用資源のアップサイクル(捨てるはずのものを別の商品に生かすこと)、市場調査や展示会への出展、技術研修会などです。
県の公式ページに、従業員数や資本金の上限は書かれていません。税の滞納については、誓約書に「滞納はない」と「滞納はあるが、課税庁が認めた納入計画に基づいて納付する」の2つの選択肢があります。交付要綱では滞納がないことが条件のため、滞納がある場合は、応募前に産業技術課へ確かめてください。
いくら戻ってくる?
補助対象経費の1/2以内で、千円未満は切り捨てです。上限の70万円に届くのは、対象経費が140万円以上のときです。
- 試作の委託と原材料で80万円:80万円 × 1/2 = 40万円
- 展示会の小間料と会場・機材のレンタルで100万円:100万円 × 1/2 = 50万円
- 成分分析と試作の委託、展示会出展をあわせて160万円:160万円 × 1/2 = 80万円 → 上限の70万円
採択は3件程度で、予算の範囲内です。
何に使える?
対象にならないものを先に確認します。
- 消費税・地方消費税
- 自社の常用雇用者の人件費(事業のために臨時で雇う人は別)
- 販売目的の物品や、その原材料の購入費
- 他の用途に転用できる汎用的な財産の取得費
- 同じ経費で、県・国・市町村の別の補助金を受けているもの
次に、対象になる経費です。
- 謝金:研修会の講師・講演者への謝礼
- 賃金:事業の業務や事務を補助するために、臨時で雇った人の賃金
- 旅費:講師などの旅費
- 使用料及び賃借料:会場・機材の借上げ、什器・備品のレンタル・リース、展示会の小間料
- 通信運搬費:郵便代、運送代、振込手数料
- 需用費:消耗品、原材料、副資材、試薬、実験器具、文献図書、事務用品。商品開発用の機械・装置・工具は、50万円未満で汎用性のないものに限ります
- 委託費:試作・加工、成分分析の業務
- その他:知事が必要と認める経費
試作の原材料は需用費に入りますが、販売目的の物品やその原材料は対象外です。試作用か販売用かの線引きが迷うときは、応募前に産業技術課へ聞いておくと安心です。
また、必要な物品やサービスは、可能な限り県産品の活用や県内事業者への発注に努めることが求められています。
申請の流れ
- 食品関係機関に計画を見てもらう(事業者→産業振興機構・食品工業協会・工業技術総合センター食品技術部門のどれか。計画づくりの段階で、事業と効果についての見解をもらう)
- 協議書と計画書を送る(事業者→産業技術課 地酒・食品振興係。メールで提出。11月30日17:00まで)
- 県の承認を待つ(長野県→事業者。計画が振興ビジョンに沿うか、期間内に実施できるかなどを書類で審査)
- 交付申請をして、交付決定を受ける(事業者→長野県。交付決定の通知を受けた日から対象期間が始まる)
- 試作・開発を進めて、2月末までに終える(事業者。支払いが済んでいない経費は、請求書で確認できれば対象にできる)
- 実績報告を出す(事業者→長野県。完了から30日を過ぎた日か、年度の3月10日のどちらか早い日まで)
- 補助額の確定通知を受けて、請求する(事業者→長野県)
必要な書類
準備できた 0 / 4
書類は県のホームページからダウンロードするか、地酒・食品振興係(026-235-7126)から配布を受けます。計画書には、開発のテーマと概要、期待される効果、食品関係団体の見解、費目ごとの事業費と補助金額、事業の着手予定日と完了予定日、スケジュールを書きます。計画が承認されたあとの交付申請には、別に交付申請書(様式第3号)を使います。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 支援機関の見解がない:計画づくりの段階で食品関係機関のどれかから見解を受けていることが、承認の条件です。
- 交付決定の前に動いた:やむを得ない事情で交付決定前に事業へ着手するときは、理由を書いた届(別記様式3号)を先に出す必要があります。様式では、経費の見積を取る、契約するといった手続きを始めた日が着手日です。届を出しても、交付決定されなかったり申請額に届かなかったりしても異議を申し立てないことと、着手から交付決定までは計画を変えないことを約束します。
- 2月末までに終わらない:事業は2月末までに完了させます。終わりそうにないときは、速やかに県へ報告します。
- 計画の内容を無断で変えた:事業内容の変更や中止、事業費の30%を超える増減は、県の承認を受けてから進めます。
- 予算がなくなった:申請額が予算額に達すると、応募期限の前に締め切られることがあります。
知っておきたい事後のルール
補助事業の経理は、ほかの経理と分けて管理します。収入と支出がわかる証拠書類は、補助事業が完了した会計年度の終了後5年間保存します。
実績報告には、成果物の写真など成果がわかる書類と、請求書や口座振込明細表(領収書)の写しなど支払いを示す書類を付けます。消費税の仕入控除税額が確定したときは、その分の返還を求められることがあります。
よくある質問
どんな商品開発が対象になりますか?
県産食品の高付加価値化や、健康志向などの需要に応えるサーキュラーフードの開発が対象です。サーキュラーフードとは、国産の農林水産物や未利用資源を効率よく使い、循環型社会を目指して開発された食品を指します。具体例は、国産原料を使った試作、廃棄食材のアップサイクル、市場調査や展示会への出展、技術研修会や製品評価の取組などです。そのほか、知事が特に認める取組も対象になります。
個人事業の食品製造者でも申請できますか?
公式ページと募集要領に、法人か個人かの区別は書かれていません。条件として挙がっているのは、県内に事業所を有する食品製造業者であること、国税と地方税に滞納がないこと、暴力団などと関係がないことです。個人事業主の扱いなど、自社が食品製造業者に当たるかどうか判断に迷うときは、地酒・食品振興係(026-235-7126)に応募前に確かめると、書類の出し直しを防げます。
食品関係機関とは、どこのことですか?
交付要綱では、公益財団法人長野県産業振興機構、一般社団法人長野県食品工業協会、長野県工業技術総合センター食品技術部門の3つとされています。計画をつくる段階で、このうちどれか1つから事業の実施と効果についての見解を受けている必要があります。実施計画書には、機関名、担当者名、見解を書く欄があります。応募期限に近づくほど相談が混みやすいので、早めに連絡しておくと安心です。
補助金はいくらまで出ますか?
補助率は補助対象経費の1/2以内で、上限は70万円です。補助額は千円単位で、千円未満は切り捨てになります。たとえば対象経費が80万円なら40万円、160万円かかる計画でも補助は上限の70万円までです。対象経費が140万円以上のときに上限へ届くので、見積の段階で、自己負担がいくらになるかを計算しておくと資金計画を立てやすくなります。
採択される件数や、申請が多いときの扱いは?
採択は3件程度で、予算の範囲内です。申請額が予算額に達した場合は、応募期限の前でも募集が締め切られることがあります。応募期限は2026年11月30日(月)17:00ですが、それより早く終わる場合を想定して、計画づくりと食品関係機関への相談は前倒しで進める方が安全です。公式ページは更新されることがあるので、提出前に最新の状況を確かめてください。
申請書類はどうやって出しますか?
電子メールで出します。提出先は長野県産業労働部産業技術課 地酒・食品振興係のメールアドレス(shokuhin@pref.nagano.lg.jp)です。出すのは、計画の協議書(様式第1号)、実施計画書(別記様式1号)、誓約書(別記様式2号)と、知事が必要と認めるその他の書類で、いずれも1部です。締切の11月30日17:00を過ぎると受け付けてもらえないので、時間に余裕を持って送ってください。
展示会への出展費用も対象になりますか?
対象になります。展示会への出展は補助対象事業の1つで、商品化に向けた市場調査・検討と並んで挙げられています。経費としては、使用料及び賃借料に展示会の小間料が入り、旅費や通信運搬費として運送代なども対象になります。ただし、補助の対象は商品化に向けた取組に限られます。出展の目的が試作した商品の評価や市場調査であることを、計画書に具体的に書いてください。
機械や設備の購入は対象ですか?
条件つきで対象です。商品開発などに係る機械、装置、工具のうち、50万円未満で汎用性のないものが需用費の備品として認められます。他の用途に転用できる汎用的な財産の取得費は対象外です。たとえば、どの商品でも使える汎用の機械は外れる可能性が高いので、購入する前に、その機械が今回の開発専用かどうかを産業技術課に確認しておくと安心です。
計画を途中で変えたくなったらどうしますか?
変更の前に、県へ申請して承認を受けます。補助事業の内容を変える場合、交付決定額の変更が必要な場合、補助事業を中止または廃止する場合、補助事業者を変える場合、事業費が30%を超えて増減する場合が対象です。予定の期間内に完了しないときや、事業の遂行が難しくなったときは、速やかに県へ報告して指示を受けます。承認前に進めると、補助が受けられなくなるおそれがあります。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わったあとです。実績報告を出すと、県が書類を審査し、必要に応じて現地調査をしたうえで、補助額を確定して通知します。その後に請求書を出す流れで、交付要綱には精算払と概算払の両方が定められています。概算払にするかどうかは県の判断なので、当面の資金は自社で立て替える前提で計画を立ててください。
問い合わせ先はどこですか?
長野県産業労働部産業技術課 地酒・食品振興係です。電話は026-235-7126、メールは shokuhin@pref.nagano.lg.jp、住所は〒380-8570 長野市大字南長野字幅下692-2です。対象になるか、経費の区分、食品関係機関への相談の進め方で迷ったときは、応募前に問い合わせると安心です。募集要領や様式は県の案内ページで確かめられます。
