海外の展示会に出るとなると、小間料に輸送費、渡航費、宿泊費が一度に乗ってきます。長野県の中小企業海外販路開拓助成金は、その合計の2/3を、上限100万円まで助成する制度です。
対象になるのは、県内に主たる事業所がある中小企業者などです。ただし業種は製造業かソフトウェア業に限られます。2026年10月9日に始まった追加募集の受付は12月25日までで、申請は先着順です。
長野県 中小企業海外販路開拓助成金の要点まとめ
正式名:中小企業海外販路開拓助成金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)、中小企業者の団体
- 対象業種
- 製造業、ソフトウェア業
- 利用目的
- 海外の展示会・見本市・商談会等への出展
- 対象地域
- 長野県内に主たる事業所がある事業者
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(中小企業者が対象)
いくら
- 補助上限額
- 100万円(対象経費の合計に対して)
- 補助率
- 2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月9日〜2026年12月25日(先着順)
- 事業の完了
- 出展は2027年2月19日まで
- 公式サイト
- 長野県「中小企業海外販路開拓助成金」
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
中小企業者とは、中小企業基本法で業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっている会社や個人のことです。どちらか一方を満たせば該当します。数字は交付要綱に書かれていないので、基本法で確かめてください。同じ大企業が株式の1/2以上を持つ会社や、大企業が合わせて2/3以上を持つ会社などは、中小企業でも除かれます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国内で開く展示会への出展
- ✕ 消費者への販売が主な目的の催し
- ✕ 製造業・ソフトウェア業以外の業種
出展する日は、2026年10月9日から2027年2月19日までの間に限られます。オンライン展示会は対象ですが、海外での販路開拓が主な目的であることが条件です。国内の行政機関や公的支援機関が出展者を募る展示会は対象外です。例外として、長野県や長野県産業振興機構が募る「長野県コーナー」は対象にできます。
いくら戻ってくる?
出展料などの対象経費をすべて合計して、その2/3以内が助成されます。上限は100万円です。消費税は含みません。1,000円未満の端数は切り捨てです。
- 小間料70万円と輸送費20万円(計90万円):90万円 × 2/3 = 60万円
- 小間料・旅費・通訳代など計120万円:120万円 × 2/3 = 80万円
- 対象経費の合計が180万円:180万円 × 2/3 = 120万円 → 上限の100万円
上限に届くのは、対象経費の合計が150万円以上のときです。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税と、金融機関への振込手数料
- エコノミークラス以外の航空運賃(役員の渡航などの例外あり)と、国際観光旅客税
- 主催者の都合によるキャンセル料
- 長野県コーナー(ブース)に出る場合の出展料・装飾料
- 旅費・宿泊料の2人目以降の分
対象になるもの
- 出展料(主催者に直接払う小間料)、装飾料(基本装飾・基本備品料など)
- 通訳代(会期中のみ)
- 印刷製本費:外国語版のパンフレット・ポスター・チラシ。翻訳料は10万円まで、配布物は1,000部以内かつ15万円まで、掲示物は15万円まで
- 動画制作費:外国語版のPR動画。翻訳料は10万円まで
- 輸送費(展示物などの国内・海外の輸送)
- 旅費(往復の航空運賃・燃油サーチャージ・空港施設使用料など。1名分まで)
- 宿泊料(1名分まで。準備日の前日から片付け日までの分)
- 貿易専門家への謝金(上限100万円)
渡航日は、原則として展示会の開催日の前後5日以内です。
申請の流れ
- 出展する展示会を決める(事業者。対象になるか迷うときは県に事前に問い合わせる)
- 事前着手届を出す(事業者→県 経営・創業支援課。交付決定の前に出展料などを払う場合)
- 事業計画書などをメールで出す(事業者→chusho@pref.nagano.lg.jp。12月25日まで)
- 交付決定を待つ(県→事業者。受付順に審査)
- 展示会に出る(事業者。2027年2月19日までに)
- 実績報告書を出す(事業者→県。完了から20日後か2027年3月12日の早い方まで)
メールの標題には「中小企業海外販路開拓助成金」と書きます。交付決定とは、県が助成すると正式に決める通知のことです。
必要な書類
準備できた 0 / 6
登記簿謄本と会社案内は写しで構いません。事前着手届は該当する人だけ、貿易専門家の資料は専門家に謝金を払う人だけが出します。個人事業主は、登記簿謄本に代わる資料を県に確かめてください。団体は定款や決算書など別の書類が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に支払いを終えた:交付決定の前に支払いが完了した経費は対象外です。事前着手届を出せば、届出日以降に申込みや発注をした経費は対象になります。
- 届出より前に申し込んだ:事前着手届の提出日より前に申込み・発注・契約をした経費は対象外です。出展の申込み(仮予約を含む)だけなら、事前着手には当たりません。ただし出展料などを支払ったものは別です。
- 予算がなくなった:先着順で、予算の上限に達すると受付が終わります。12月25日より前でも締め切られます。
- 同じ予算の助成を、すでに受けた:1者につき1回限りです。先の募集で受けた事業者の扱いは、県に確かめてください。
- 同じ経費で別の助成を受けた:国内の行政機関や公的支援機関から、同じ経費の助成を受けていると対象外です。
- 開催が2027年2月20日以降にずれた:主催者の都合で延期され、出展が2月20日以降になると対象外です。
回数の制限と、報告の義務
令和7年度補正予算の助成は、全体で1者につき1回限りです。申請できる展示会も1つまでです。3月からの募集で交付を受けた事業者が追加募集にも申請できるかは、要領から読み取れないため、県に確かめてください。過去にこの助成を受けた展示会へ出るときは、改めて申請できるのは3回までです。
助成を受けたあとも、事業の終了から5年間は、販路開拓の状況について報告書を求められます。
県の2月27日の発表では、出展の対象期間は2027年1月31日まででした。追加募集の申請要領では2027年2月19日までです。申請の前に、県の案内ページで最新の内容を確かめてください。
よくある質問
受付はいつからいつまでですか?
県の案内ページでは、追加募集の受付期間が2026年10月9日から12月25日までと示されています。予算の上限に達した時点で受付は終わります。先着順なので、12月25日より前に締め切られる場合もあります。申請状況は案内ページに予算残額に対する割合で載るので、出展が決まったら早めに確かめてください。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。交付要綱では、対象の中小企業者を「製造業またはソフトウェア業を営む会社および個人」としています。法人でなくても構いません。ただし長野県内に主たる事業所があることと、中小企業基本法の中小企業者に当たることが条件です。登記簿謄本の代わりに何を出すかは、経営・創業支援課に確かめてください。
製造業やソフトウェア業以外でも使えますか?
使えません。要綱の対象は製造業またはソフトウェア業に属する事業を営む会社と個人で、団体はその中小企業者を主な構成員とするものに限られます。飲食店や小売店が海外の催事に出る費用は対象外です。自分の事業がどちらの業種に当たるか迷うときは、申請の前に県へ問い合わせて、業種の確認を受けてください。
オンライン展示会の出展費用も対象になりますか?
対象です。ただし海外での販路開拓を主な目的としたものであることが条件です。対面の展示会、見本市、商談会、取引先の拡大を目的としたレセプションなども対象になります。いずれも消費者への販売が主な目的ではなく、事業者どうしの商談や提案の機会が中心の内容でなければなりません。プログラムや参加者がわかる資料を出します。
出展が決まってから申請しても間に合いますか?
交付決定の前に出展料などを支払うと対象外です。ただし事前着手届を出せば、届出日以降に申込み・発注・契約をした経費は対象になります。届出日より前に申込みなどをした経費は対象外です。出展の仮予約だけなら事前着手に当たりませんが、出展料を払ったものは別です。出展の申込み(仮予約を含む)は、それだけなら事前着手に当たらない扱いです。支払いの前に、県へ相談しておくと安心です。
助成額はどう計算しますか?
対象経費をすべて合計して、その2/3以内が助成額です。上限は100万円で、消費税は含みません。1,000円未満の端数は切り捨てです。たとえば対象経費の合計が90万円なら60万円、150万円なら100万円です。上限の100万円に届くのは、合計が150万円以上のときです。科目ごとの制限もあるので、見積の段階で確認してください。
旅費や宿泊料は何人分まで対象ですか?
旅費も宿泊料も、1名分までが対象です。航空運賃は原則エコノミークラスで、役員が渡航する場合などの例外があります。渡航日は原則、展示会の開催日の前後5日以内です。宿泊料は、準備日の前日から片付け日の当日までの分が対象で、1泊の上限額は国家公務員の旅費規程に準じます。国際観光旅客税は対象外です。
長野県コーナーに出る場合も助成されますか?
助成されます。国内の行政機関や公的支援機関が出展者を募る展示会は原則として対象外ですが、長野県や長野県産業振興機構が募る「長野県コーナー」は例外として対象にできます。ただしコーナー(ブース)に出る場合、出展料と装飾料は対象外です。輸送費や旅費など、ほかの経費が対象になるかは、県に確かめてください。
同じ展示会に何度も申請できますか?
令和7年度補正予算の助成は、全体で1者につき1回限りで、申請できる展示会も1つまでです。過去にこの助成を受けた展示会へ出るときは、改めて申請できる回数が令和8年3月以降で数えて3回までです。複数の展示会に出たい場合は、どの展示会に助成を使うかを、申請の前に決めておく必要があります。
申請はどうやって出しますか?
事業計画書(様式第1号)などを、産業労働部の経営・創業支援課へメールで出します。宛先はchusho@pref.nagano.lg.jpで、標題に「中小企業海外販路開拓助成金」と書きます。様式は県の案内ページからダウンロードします。登記簿謄本は申請日から3か月以内のもの、展示会の内容がわかる資料も一緒に添えます。
実績報告はいつまでに出しますか?
追加募集の申請要領では、事業が完了した日から20日を過ぎた日か、2027年3月12日のどちらか早い日までです。報告書には、経費を払った証拠書類(見積書・契約書・請求書・領収書・振込明細など)と、出展の様子がわかる写真やパンフレットを添えます。渡航費を請求するときは、航空券の半券か搭乗証明書も要ります。
問い合わせ先はどこですか?
長野県 産業労働部 経営・創業支援課 中小企業支援係です。電話は026-235-7195、メールはchusho@pref.nagano.lg.jpです。対象になる展示会かどうか、事前着手届が要るか、個人事業主の添付書類は何かなど、迷うことは申請の前に確かめておくと、出し直しを防げます。受付は先着順のため、早めの相談が向いています。
