令和8年度の募集は、2026年7月15日の17時で締め切られ、受付は終わっています。実施している岡山県商工会連合会の案内ページには、次の募集についての記載がありません。
この補助金は、県内の中小企業と個人事業主が、システム導入やECサイト制作などに使った費用の1/2(小規模事業者は2/3)を、上限200万円まで補助するものでした。交付決定の前に発注した費用は、事前着手届を出していないと対象外になります。募集がまた出たときに慌てないよう、対象と対象外の線引きを先に押さえておくと役に立ちます。
デジタル化による生産性向上等支援補助金の要点まとめ
正式名:デジタル化による生産性向上等支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(県内に事業所のある中小企業者)
- 利用目的
- デジタル化による生産性向上・販路開拓
- 対象地域
- 岡山県内
- 従業員数
- 業種で異なる(製造業等は300人以下または資本金3億円以下)
いくら
- 補助上限額
- 200万円(下限10万円)
- 補助率
- 中小企業1/2以内、小規模事業者2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月15日〜2026年7月15日(受付終了)
- 事業の完了
- 2026年12月31日まで
うちの会社は対象になる?
次の4つに当てはまれば、対象になる見込みでした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 医療法人・社会福祉法人・NPO法人
- ✕ 大企業が出資するみなし大企業
- ✕ 県外の事業所で実施する事業
- ✕ 風俗営業などを行う事業者
上限の確かめ方は、業種ごとに決まっています。中小企業者とは、資本金と従業員数のどちらか一方が上限以下の会社や個人事業主のことです。製造業・建設業・運輸業その他は従業員300人以下または資本金3億円以下、卸売業は100人以下または1億円以下、小売業は50人以下または5,000万円以下、サービス業は100人以下または5,000万円以下です。ソフトウェア業・情報処理サービス業は300人以下または3億円以下、旅館業は200人以下または5,000万円以下とされています。
みなし大企業は、発行済み株式の2分の1以上を同一の大企業が持つ会社などを指します。中小企業の形をしていても、補助の対象には入りません。
線引きで迷いやすいのは次の2点です。開業から1年たっていなくても申請できました。その場合は直近数か月の売上台帳(総勘定元帳など)を用意します。従業員がいない一人事業も申請できましたが、事業計画では「効率化で新たな雇用や賃上げにどうつなげるか」の視点が求められます。
補助率の違い「中小企業」と「小規模事業者」
小規模事業者は、常時使用する従業員が、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)で5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他で20人以下の事業者です。会社役員や個人事業主本人、育児休業中の社員などは人数に数えません。
補助率は、中小企業が1/2以内、小規模事業者が2/3以内で、どちらも上限は200万円、下限は10万円です。
いくら補助される?
補助対象経費に補助率をかけた額が補助されます。千円未満は切り捨てです。下限の10万円は補助金額の下限で、申請書の様式(補助金経費積算明細書)にも補助金の下限は10万円と注記されています。経費が中小企業で20万円、小規模事業者で15万円に届かないと、補助金額が10万円になりません。上限の200万円に届くのは、中小企業なら経費400万円以上、小規模事業者なら300万円以上のときです。
- 小売業(中小企業)が自動発注システムと自動釣銭機を合わせて入れる:120万円 × 1/2 = 60万円
- 従業員4人の小売店(小規模事業者)がECサイトを作る:90万円 × 2/3 = 60万円
- 製造業(中小企業)が工程管理システムを入れる:500万円 × 1/2 = 250万円 → 上限の200万円
金額はいずれも計算の例です。自動釣銭機のような設備は、システムの導入や利用料、ECサイト制作と一緒でないと申請できません。補助金は、事業が終わって金額が確定したあとに出る精算払だけです。先に自分で全額を支払う資金が要ります。交付決定額が上限になるため、実際の支払いが増えても補助額は増えません。
課税区分で、申請する金額が変わります。本則課税(一般課税)の事業者は税抜きの金額、免税事業者・簡易課税・2割特例の事業者は税込みの金額で申請します。
何に使える?
対象にならないものから先に確認します。
- パソコン、タブレット、Officeソフトなど汎用性の高いもの
- 同等品への買い替え、故障の修理、老朽部品の交換
- 設置場所の整備工事、基礎工事、既存設備の撤去
- 中古品、建物・棚・家具、リース・レンタル
- 自社で運用するWeb広告、申請者自身が作るシステムやホームページ
- 保守・点検の費用、保険料、振込手数料、人件費、光熱費
パソコンやタブレットは、補助事業の専用で他に使わないと確認できる場合に限り、認められることがあります。購入数は必要最小限に絞ります。
対象になるのは、次の6区分です。
- システム等導入費:専用の情報システム・ソフトの購入、開発、構築、機能追加
- システム等利用料:専用のクラウドサービス(SaaS)の月額・年額料。2026年12月分までが対象
- 販促デジタル化推進費:自社ECサイトやWebサイトの制作、モール型ECの新規利用、動画などの外注
- 設備等購入・設置費:デジタル化に必要な専用機器。単独では申請できない
- セキュリティ対策費:導入したシステムなどへの専用の対策。単独では申請できない
- 技術指導費:導入したシステムの研修やマニュアル作成。経費全体の20%以内で、単独では申請できない
見積書に「一式」と書かれていると、内訳が確認できず通りません。導入するシステムの機能名が分かる見積書か仕様書を付けます。
申請の流れ
令和8年度の募集は、次の順でした。
- GビズIDを取る(事業者→GビズID運営。発行に2〜3週間かかるので早めに)
- 様式をダウンロードして書類を作る(事業者→商工会連合会の案内ページ。見積書の取得を含む)
- Jグランツで電子申請する(事業者→事務局。2026年7月15日17時まで。郵送・持参・メールは不可)
- 外部選定委員会が選定し、交付決定が出る(県→事業者。9月上旬の予定とされていた)
- 事業を実施し、2026年12月31日までに支払いを終える(事業者→発注先)
- 実績報告書を出し、完了検査を受ける(事業者→事務局。事業完了後15日以内か12月31日のいずれか早い日まで)
- 補助金額の確定通知を受け、請求書を出す(事業者→県。入金は口座振込)
必要な書類
準備できた 0 / 16
役員名簿は法人だけ、履歴事項全部証明書は法人だけ、開業届の写しは個人事業主だけです。許可・登録の書面は許可や登録が要る業種だけ、減価償却明細書は既存のシステムに機能を追加するときだけ、事前着手届は事前着手するときだけ出します。個人事業主の決算書は、確定申告書の第一表・第二表と青色申告決算書(白色申告は収支内訳書)です。補助事業計画書は6ページ以内に収めます。仕様書・カタログと相見積書は、1社あたりの発注総額が税込み100万円を超えるときに要ります。相見積書が取れないときは、業者選定理由書を出します。「長年の取引があるから」という理由は認められません。履歴事項全部証明書と県税の完納証明は、発行から3か月以内のものです。県税の完納証明は、市町村が出す納税証明とは別のものなので取り違えないでください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定日以降の発注・契約でないと対象外です。事前着手届を出し、知事が認めた場合に限り、2026年5月15日以降の注文分を対象にできました。届出をしても不採択になることはあります。
- 現金やカードで支払った:支払いは補助事業者名義の口座振込だけです。現金、クレジットカード、手形は対象になりません。
- 2026年12月31日までに支払いを終えなかった:クラウド料金を前払いしても、2027年1月1日以降の分は対象外です。
- 汎用品を他の用途にも使った:完了検査で目的外の使用が分かると、交付決定を受けた経費でも対象外になります。
- 申請書類に不備があった:申請後に自分で書類を差し替えることはできません。締切直前の7月6日ごろ以降は、事務局の確認が間に合わず、軽微な不備でも不採択になる場合があるとされていました。
- 取得した財産を勝手に処分した:1件50万円以上の財産は、知事の承認なしに目的外の使用や譲渡、廃棄ができません。補助金の返還を求められることがあります。
審査で見られる点と加点項目
外部選定委員会が、予算の範囲内で採択を決めます。見られるのは、自社の現状把握、IT投資が必要な理由と経営課題の結びつき、スケジュールの実現性、過剰なスペックになっていないか、導入後に使い続ける仕組みの5点です。
加点項目は3つで、どれも必須ではありません。岡山県経営革新計画の承認企業で、申請日が計画期間中であること。パートナーシップ構築宣言を、申請締切日の時点で公式ポータルサイトに公表していること。おかやま子育て応援宣言企業の「アドバンス企業」に申請していることです。加点がなくても申請はできました。
よくある質問
令和8年度の募集は終わっていますか?
終わっています。申請の受付は2026年5月15日から7月15日の17時までで、締切後に提出や再提出は認められませんでした。募集要項には、締切を過ぎた書類は失格または無効になると書かれています。次の募集についての記載は、実施している岡山県商工会連合会の案内ページにも募集要項にもありません。募集が出たときは、案内ページとJグランツで確かめてください。
次の募集はありますか?
確認できる資料には、記載がありません。募集要項は2026年4月15日付の第1版で、令和8年度の1回分の内容です。募集の有無や時期、条件は分かりません。GビズIDは発行に2〜3週間かかるので、次の募集を狙うなら先に取っておくと、書類づくりに時間を回せます。
補助率はいくらですか?
中小企業は経費の1/2以内、小規模事業者は2/3以内で、どちらも上限は200万円です。小規模事業者は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)なら常時使用する従業員が5人以下、製造業その他や宿泊業・娯楽業なら20人以下です。会社役員や個人事業主本人は人数に数えません。区分の判定は、現に行っている事業か、今後予定している事業の業種で決まります。
開業して1年たっていなくても申請できましたか?
できました。ただし、直近数か月の売上台帳(総勘定元帳など)を用意する必要がありました。台帳に記入できないほど開業したばかりの場合は、実績報告のときに売上が分かる書類を出します。実績報告の時点で事業の実態が確認できないと、交付決定の取消しや補助金の返還になります。個人事業主は、税務署の受付印がある開業届の写しも必要でした。
従業員がいない一人事業でも対象でしたか?
対象でした。中小企業者には、従業員を雇っていない小規模事業者や個人事業主も含まれます。ただし、この補助金は賃上げの原資を確保するためのものです。事業計画書には、デジタル化で効率が上がることが、新たな雇用にどうつながるかを書くよう求められていました。計画の説得力は、申請者の人数ではなく、課題と投資の結びつきで見られます。
パソコンやタブレットは補助対象ですか?
原則として対象外です。パソコン、タブレット、Officeソフトは汎用性が高く、目的外に使えるためです。ただし、設備と一体になっている、補助事業のために常時稼働しているなど、事業のためだけに使うことが明らかなら、認められる場合があります。その場合も購入数は必要最小限に絞ってください。完了検査で目的外の使用が分かると、補助の対象から外れます。
見積書は1社分だけで足りますか?
1社あたりの発注総額が税込み100万円以下なら、1社分で足ります。100万円を超えるときは、仕様書を添えた相見積書が要ります。2社目の見積書が取れない合理的な理由がある場合は、業者選定理由書を出します。「取引が長い」「アフターフォローが充実している」といった理由は認められません。特許技術を持つ唯一の会社であるなど、客観的な理由が必要です。
医療法人や社会福祉法人は申請できましたか?
できませんでした。社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人、農事組合法人、農業協同組合、漁業協同組合などは、中小企業者に当たらず対象外です。一般社団法人・公益社団法人・財団法人や、法人格のない任意団体も対象に入りません。対象は、会社と個人事業主、事業協同組合などの中小企業団体に限られます。
本社が県外にある会社は対象でしたか?
岡山県内に事業所があれば対象でしたが、補助されるのは県内の事業所で行う事業だけです。県外の事業所に導入するシステムや設備の費用は補助されません。登記上の本店が県外の場合は、県内の事業所の実態を確かめるため、賃貸借契約書や公共料金の領収書などの追加書類を求められることがあります。導入した設備を県外に移すと、財産処分に当たる場合があります。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わり、実績報告と完了検査を経て、補助金の額が確定したあとです。補助金確定通知書を受け取ってから請求書と通帳の写しを出すと、口座振込で交付されます。概算払(先払い)はありません。発注先への支払いは、補助金が入る前にすべて自分で済ませるため、資金計画を先に立てておく必要があります。
加点項目に当てはまらないと不利ですか?
審査での加点があるだけで、取り組んでいなくても申請はできました。経営革新計画は、承認を受けていて申請日が計画期間中であることが条件です。まだ承認されていない場合は、承認までに2か月ほどかかるため、2026年5月14日までに承認申請書を岡山県産業振興財団へメールで出すよう案内されていました。パートナーシップ構築宣言は締切日までに公表されていることが、アドバンス企業は申請していることが条件です。
問い合わせ先はどこですか?
申請に関する問い合わせ先は、デジタル化による生産性向上等支援補助金事務局(岡山県商工会連合会)で、電話は086-237-4041です。対応は平日の9時から17時までで、12時から13時を除きます。事業全般については、岡山県産業労働部経営支援課(電話086-226-7353)が窓口です。GビズIDについてはGビズIDヘルプデスク(電話0570-023-797)に聞きます。
