県のZEH補助金だけ申し込めば、新築の家に20万円がもらえるのか。もらえません。国のZEH関連の補助を使うことが条件で、しかも施工する会社は栃木県内に本社がある工務店に限られます。
着工してからでも申請できますが、住宅の引き渡しより前に県の交付決定を受ける必要があります。県と国で窓口も手順も別なので、順番を取り違えると申請そのものができません。
地域工務店によるZEH普及促進事業補助金の要点まとめ
正式名:地域工務店によるZEH普及促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 個人(本人)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- ZEH水準以上の戸建住宅の新築
- 対象地域
- 栃木県
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 20万円(1戸あたり・定額)
- 補助率
- 定額(1戸あたり20万円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月18日〜2027年2月26日(予算額に達した日で終了)
- 事業の完了
- 完了後30日以内に実績報告
自分の新築は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
国の補助は、令和7年3月24日以降に国へ申請したものに限ります。工務店の登録は、一般社団法人環境共創イニシアチブ(ZEHの普及を進める団体)が行う「ZEHビルダー」または「ZEHプランナー」の登録です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国の補助を使わない
- ✕ 県外に本社がある会社で建てる
- ✕ 県の断熱化支援事業と併用する
- ✕ 自分が住まない家を建てる
施工会社と家の基準は?
線引きは、施工する会社と家の性能の2つです。性能は、ZEH水準(断熱をしっかり固めたうえで、再生可能エネルギーを除いた年間のエネルギー消費を基準から2割減らす水準)以上であることが前提です。
| 区分 | 対象になる | 対象にならない |
|---|---|---|
| 施工会社 | 県内に本社がある中小企業者で、ZEHビルダー等に登録済み | 県外に本社がある会社、登録のない工務店 |
| 住まい | 自分で住む戸建住宅(店舗・事務所を兼ねるものも含む) | 自分が住まない家 |
| 断熱 | UA値が基準以下(1・2地域0.4、3地域0.5、4〜7地域0.6) | 基準を超える家 |
| 省エネ | 再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量を基準から20%以上削減 | 削減が20%に届かない家 |
| 再生可能エネルギー | 削減に相当程度寄与する量の太陽光発電など | 量が極端に少ないもの、ポータブル型など簡易的なもの |
UA値(外皮平均熱貫流率)は、外壁・屋根・窓から熱が逃げる量の平均で、小さいほど断熱が強い家です。建築地がどの地域区分に当たるかは、国の告示で市町ごとに決まっています。図面を見て確かめるのは工務店の仕事なので、契約前に「この補助の基準を満たす設計か」と聞いておけば足ります。
再生可能エネルギーの導入は原則必要ですが、北側斜線制限の対象になる用途地域で、敷地が85平方メートル未満の2階建て以上は除かれます。平屋はこの除外に入りません。売電する場合は余剰売電方式(自家消費して余った電気を売る方式)にします。
「中小企業者」とは、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方を満たせば該当する会社のことです。大手ハウスメーカーが当たるかどうかは、会社の本社所在地と規模で決まるので、施工会社に確認するのが確実です。
国の補助と県の補助、どちらが先?
勘違いが最も多いのは、県の補助を単独の制度だと思ってしまうことです。手順は国が先です。
- 国のZEH関連補助に申請し、交付決定を受ける
- そのあとで県に交付申請する
- 県の交付決定は住宅の引き渡しより前に受ける
国の補助を使わない新築は、県の補助の対象になりません。 国の補助は申請先も予算も受付期間も別なので、国の側が終わっていれば県の補助も使えません。
もうひとつの取り違えが、県の子育て世帯等住宅断熱化支援事業との関係です。同じ新築で両方は使えません。公式ページには、そちらの対象者はそちらを使うよう書かれています。どちらが自分に合うかは、気候変動対策課(028-623-3186)に確認するのが確実です。
いくらもらえる?
1戸あたり20万円の定額です。建築費が高くても低くても、額は変わりません。
- 県内の工務店で建てる注文住宅:20万円 × 1戸 = 20万円
- 店舗を兼ねる戸建住宅(自分が住む):20万円 × 1戸 = 20万円
予算額は2,000万円で、受付予定は100件です(20万円 × 100戸 = 2,000万円)。期間中でも、予算額を超える申請があった日で受付が終わります。
申請の流れ
- 工務店と契約し、国のZEH関連補助に申請する(申請者または工務店→国の補助の窓口。令和7年3月24日以降の申請が条件)
- 国の交付決定を受ける
- 県に交付申請を出す(申請者→栃木県気候変動対策課。郵送は書留など、持参は平日9時〜17時)
- 県の交付決定を受ける(栃木県→申請者。住宅の引き渡しより前)
- 家を完成させて引き渡しを受ける(国の補助の手続きも進める)
- 実績報告を出す(申請者→県。完了後30日以内)
- 額の確定と請求(県が額を確定したあと、請求書を出す)
着工は、県への申請前でも構いません。ただし申請は国の交付決定のあとです。
必要な書類
交付申請のときの書類です。納税証明書は、発行から3か月以内のものを使います。
準備できた 0 / 9
契約書は、工事内容が分かるものにします。「〇〇工事一式」だけの記載は認められません。課税がないため納税証明書が出ないときは、その旨を書いた書面(任意様式)を付けます。
実績報告のときは、国の交付額確定通知書または振込のお知らせの写し、検査済証の写し、住民票、住宅全景と太陽光発電設備の写真、引渡証明書の写しなどが要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 県の交付決定前に引き渡しを受けた:引き渡しの前に県の交付決定が必要です。引き渡し後の申請はできません。
- 予算額に達した:2027年2月26日より前でも、予算額を超える申請があった日で受付が終わります。
- 国の補助を使っていない:国のZEH関連補助の活用が要件です。県だけの申請は認められません。
- 書類が足りない:全部そろった段階で受理されます。不足があれば有効な申請とは見なされません。
- 対象設備を勝手に処分した:売却や譲渡などは、法定耐用年数の間は県の承認が必要です。補助金の返還を求められることがあります。
実績報告の時期で、振込が半年変わる
2027年1月29日までに出した実績報告分は、年度内(2027年3月31日)に交付されます。 2月以降に出した分の交付は、2027年6月以降です。実績報告は完了後30日以内が期限なので、引き渡しの時期を考えて準備しておくと、振込の時期をそろえられます。
よくある質問
建売住宅や分譲住宅を買う場合は対象になりますか?
公式ページに、建売住宅や分譲住宅の扱いは書かれていません。提出書類に工事請負契約書の写しがあり、地域工務店が新築する自己居住用の住宅が対象と定められているため、請負契約を結んで建てる家が前提と読めます。購入予定の物件が当てはまるかどうかは、契約の前に気候変動対策課(028-623-3186)へ確認するのが確実です。
国の補助を使わずに、県の補助だけ申請できますか?
できません。国のZEH関連補助のうち、いずれか一つの活用が必須です。対象は、脱炭素志向型住宅の導入支援事業(子育てグリーン住宅支援事業、みらいエコ住宅2026事業)、戸建住宅ZEH化支援事業、知事が認めるものです。令和7年3月24日以降に国へ申請したものに限られ、県への申請時に国の交付決定通知書の写しを出します。
工事を始めてからでも申請できますか?
できます。補助金の申請前に工事へ着手しても問題ありません。ただし、工事が完了して住宅の引き渡しを受ける前に、県の交付決定を受ける必要があります。県への申請は国の交付決定のあとなので、国の手続きが遅れると間に合わなくなるおそれがあります。着工のあとに慌てないよう、国の申請の時期から逆算して工務店と段取りを組みましょう。
大手ハウスメーカーで建てても使えますか?
施工会社の条件を満たせば使えます。条件は、栃木県内に本社があること、中小企業基本法の中小企業者に当たること(業種ごとの資本金と従業員数の上限のどちらか一方を満たす会社)、ZEHビルダーまたはZEHプランナーの登録があることです。該当するかは、会社の本社所在地や資本金・従業員数で決まるため、契約の前に施工会社へ確認してください。
子育て世帯等住宅断熱化支援事業との併用はできますか?
併用できません。同じ新築住宅について、県の子育て世帯等住宅断熱化支援事業の補助と、この補助金を両方受けることはできないと交付要領に定められています。公式ページには、子育て世帯等住宅断熱化支援事業の対象者は、そちらを活用するよう書かれています。どちらが自分に当てはまるかは、気候変動対策課に問い合わせてください。
店舗や事務所を兼ねる家は対象になりますか?
対象になります。この補助金でいう「住宅」には、個人が住居として使う県内の戸建住宅のうち、店舗や事務所などを兼ねるものも含まれます。ただし、申請者が自分で住むための家であることが条件で、住民票で居住を確認されます。住まないまま貸し出す家や、事業用だけの建物は対象外です。
書類の作成を工務店に頼めますか?
頼めます。交付申請、実績報告、事業の廃止届出などの手続きは、住宅を新築する工務店などを手続代行者にして進められます。ただし、有償での書類作成は認められていません。工務店が代行する場合も、申請者本人の情報を扱う責任があり、不正が認められると代行者の名称が公表されます。
振込はいつごろになりますか?
実績報告を出した時期で変わります。2027年1月29日までに提出した分は、年度内(2027年3月31日)に交付されます。2027年2月以降に提出した分は、2027年6月以降です。実績報告の期限は、完了後30日以内または2026年12月28日のいずれか早い日で、完了が12月28日を超える場合は2027年12月28日までの提出が認められます。
太陽光発電は必ず付けなければいけませんか?
原則として、一次エネルギー消費量の削減に相当程度寄与する量の再生可能エネルギーを導入する必要があります。北側斜線制限の対象になる用途地域で、敷地が85平方メートル未満の2階建て以上の家は除かれます。平屋は除外に入りません。量が極端に少ないものやポータブル型は、該当しない可能性があります。売電するなら余剰売電方式にします。
補助金をもらったあとに家を売ったり、用途を変えたりできますか?
法定耐用年数の間は、承認なしにはできません。補助を受けた設備を目的以外に使う、売る、譲る、貸す、廃棄する、担保に入れるといった場合は、事前に知事の承認が必要です。承認の際に補助金の全部または一部の返還を求められることがあります。木造住宅の法定耐用年数は22年です。
受付は先着順ですか?
先着順です。申請開始日から受け付けて審査します。予算額を超える申請があった日で受付が終わり、その日に複数の申請が出たときは抽選で選びます。たとえば、受付終了日に合計2,000万円を超える申請があれば、受付の順番に関係なく抽選です。書類がそろった段階で受理されるので、不備のない状態で出すことが大切です。
問い合わせ先はどこですか?
栃木県環境森林部気候変動対策課のカーボンニュートラル推進室です。電話は028-623-3186、メールはkikou-hendou@pref.tochigi.lg.jpです。申請書類は郵送か持参で出します。持参の受付時間は、平日の9時から17時までで、12時から13時を除きます。
