社用車を電気自動車(EV)に入れ替えたい。営業車を5台まとめて替えれば燃料費が下がりますし、取引先から求められる脱炭素の説明もしやすくなります。ただ、車両価格がガソリン車より1台あたり100万円以上高い。ここで手が止まる経営者は多いはずです。
CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)は、法人・個人事業主が買う社用車も対象です。 「個人向けの制度でしょう」と誤解されがちですが、経済産業省の車両補助は購入者が法人であっても申請できます。しかもこの国の補助に、都道府県・市区町村の補助を上乗せできる地域があります。
もうひとつ取りこぼされがちなのが充電設備です。車両を替えても、事業所に充電器がなければ運用が回りません。充電設備の補助は車両の補助とは別枠で、国・都道府県・市区町村の3層すべてに存在します。この記事では車両と充電設備の両方について、事業者が使える制度を横断で並べ、どれをどの順番で押さえるべきかを整理します。
事業者がEVで使える補助金の全体像
まず地図を持ってください。事業者向けのEV関連補助は、「車両」と「充電設備」の2軸 ×「国・都道府県・市区町村」の3層で6つのマスに分かれます。
| 国 | 都道府県 | 市区町村 | |
|---|---|---|---|
| 車両 | CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)/商用車等の電動化促進事業 | 事業者向けZEV導入補助(栃木県・大阪府・徳島県ほか) | EV・FCV購入補助(浜松市・海津市ほか) |
| 充電設備 | 充電・充てんインフラ等導入促進補助金 | EV充電インフラ整備補助(長野県・岡山県・岩手県ほか) | 充電設備設置費補助(横須賀市・熊谷市・相模原市ほか) |
この6マスは、原則として「国と自治体は併用可、自治体どうしは個別に確認が必要」という関係にあります。 国の補助を受けたうえで、都道府県や市区町村が「国の補助を差し引いた残額」に対して上乗せする設計が主流です。実際、熊谷市の補助率は「1/2(NeV補助金等を控除した残額に対して)」と明記されています。つまり国の補助を先に確保したほうが、最終的な自己負担は小さくなります。
先に用語を押さえます
- CEV(Clean Energy Vehicle)… 電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)などの総称です。この記事で「CEV補助金」と呼ぶのは、経済産業省のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金を指します。
- ZEV(Zero Emission Vehicle)… 走行時に排出ガスを出さない車のことです。自治体の制度名では「ZEV導入補助」という呼び方が使われます。中身はEV・FCV・PHEVで、CEVとほぼ重なります。
- 初度登録… 車がナンバープレートを取得した日のことです。CEV補助金の補助額は、注文日でも納車日でもなく、この初度登録日で決まります。
- 交付決定… 補助金を出すと国や自治体が正式に決めた通知のことです。多くの自治体の制度では、この通知より前に契約・発注すると対象外になります。
【国の制度】CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)
事業者がEVを買うとき、最初に押さえるべきは国のCEV補助金です。実施しているのは経済産業省で、実務の窓口は一般社団法人次世代自動車振興センターです。申請者は事業者(法人・個人事業主)・個人のどちらも可で、対象は新車として新規登録するEV・PHEV・FCVなど(中古車は対象外)。補助上限額は車種・性能区分ごとの定額で、適用される額は初度登録日の属する期間の補助額表で決まります。保有義務期間は原則として4年または3年で、期間内に売却・廃車すると返還を求められる場合があります。令和7年度補正予算分は2026年3月31日から受付中ですが、予算がなくなり次第、年度途中でも終了します。公式サイトは次世代自動車振興センター「R7年度補正CEV補助金のご案内」です。
事業者がまず知るべき3つのルール
1つめ。補助額は「初度登録日」で決まります。 注文した日ではありません。同じ車種でも、登録が令和8年3月31日までのものと4月1日以降のものでは、適用される補助額表が違います。社用車をまとめて発注するときは、納期と登録時期を販売店に必ず確認してください。
2つめ。中古車と商用車の扱いが違います。 CEV補助金の対象は新車の新規登録です。中古車は対象になりません。またトラック・バスなどの商用車については、CEV補助金とは別に国の商用車等の電動化促進事業という制度があります。用途によって入口が変わるので、車種を決める前に確認してください。
3つめ。保有義務期間があります。 原則4年または3年、その車を持ち続ける義務が付きます。リースを通じた導入でも同様の縛りがかかります。3年以内に車両を入れ替える前提のリース契約を組むと、補助金の返還対象になり得ます。契約年数と保有義務期間の関係は、契約書に印を押す前に確認してください。
予算の消化に注意が必要な時期です
令和7年度補正予算のCEV補助金は約1,100億円が措置されていますが、2026年9月4日に次世代自動車振興センターが「申請受付終了見込み時期:令和8年12月上旬〜12月下旬目処」と公表しました。申請書は事務局への到着日の先着順で受け付けられ、予算額に達した場合はその前日をもって受付終了になります。終了見込み時期は、今後の申請状況によって前後する可能性があります。
社用車を複数台まとめて入れ替える計画なら、登録時期の逆算だけでなく「申請書をいつ事務局に到着させるか」も資金計画に組み込んでください。 車種によっては納期が数か月かかるため、いま検討を始めても年内の登録・申請に間に合わない可能性があります。
- 車種区分ごとの補助額は次世代自動車振興センターの公式ページで公表されています
- 問い合わせ窓口はナビダイヤル 0570-001-136(10:00〜12:00/13:00〜16:00、土日祝・年末年始を除く)
なお、GRANTOSには回次ごとの記事があります。制度の系譜を確認したい方はクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(令和7年度補正)の記事をご覧ください。
ひとつ注意点があります。 補助金の情報サイトによっては、この制度が「2026年1月16日で終了」と表示されていることがあります。これは国が執行団体(補助事業を代行する団体)を選ぶための公募の締切であって、車を買う事業者が申請する受付の締切ではありません。車両購入者向けの受付は、上記のとおり2026年3月31日から始まっています。
【国の制度】充電・充てんインフラ等導入促進補助金
車両とセットで検討すべきなのが充電設備です。事業所に充電器を置く、あるいは顧客用に公共充電器を設置する場合、国の充電・充てんインフラ等導入促進補助金が使えます。窓口は同じく次世代自動車振興センターです。
設備の種類(普通充電器・急速充電器・V2H充放電設備)と設置場所(事業所内・公共用)で条件が変わります。詳しくは充電・充てんインフラ導入促進補助金の記事で整理しています。
事業者が見落としがちなのは工事費です。 充電器本体の価格より、受電設備の増設や配線工事のほうが高くつくケースがあります。設備費と工事費の両方が対象になる設計が一般的ですが、上限額は別々に設定されていることが多いため、見積を取る段階で内訳を分けて出してもらってください。
【国の制度】商用車等の電動化促進事業
トラック・バス・タクシーなど、事業に直結する商用車を電動化する場合は、環境省・経済産業省の商用車等の電動化促進事業が主軸になります。乗用車向けのCEV補助金とは別の制度です。
| 対象 | 参考記事 |
|---|---|
| EVトラック | 商用車の電動化促進事業(トラック) |
| 建設機械 | 商用車等の電動化促進事業(建設機械) |
| 令和7年度分 | 商用車等の電動化促進事業補助金 |
運送業・建設業の方は、乗用EVの話とは分けて考えてください。 車両1台あたりの補助額の桁が違います。東京都のEVバス・EVトラック購入補助金は上限4,400万円、大阪府のEV・FCトラック導入補助金は上限650万円です。
【都道府県の制度】自治体の上乗せ補助
都道府県レベルでも、事業者向けの車両補助・充電設備補助が動いています。GRANTOSのデータベースで公募中の主なものを挙げます。
| 都道府県 | 制度名 | 上限額 | 補助率 | 申請期限 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | EVバス・EVトラック購入補助金 | 4,400万円 | 公募要領で確認 | 2027-03-31 |
| 大阪府 | EV・FCトラック導入補助金(物流の脱炭素化) | 650万円 | 国補助金の1/4以内 | 2026-11-30 |
| 大阪府 | 対策計画書に基づくZEV導入促進補助金 | 65万円 | 定額 | 2026-11-30 |
| 徳島県 | ZEV導入加速化事業費補助金 | 60万円 | 定額(車種ごと)/V2Lは設備価格の1/3 | 2027-01-31 |
| 栃木県 | 事業者向けZEV導入補助金(災害時電源ZEV導入促進) | 20万円 | 定額 | 2027-03-31 |
| 岩手県 | 事業者向けEV等導入事業費補助金 | 公式ページで確認 | 公募要領で確認 | 2026-10-30 |
| 岩手県 | 地域公共交通EV等導入支援事業費補助金 | 2,000万円 | バス車両1/3、タクシー・充放電設備1/4 | 2027-01-29 |
| 沖縄県 | 離島・過疎地域におけるEV導入推進事業補助金 | 25万円 | 公募要領で確認 | 2027-03-15 |
| 大分県 | 商用軽電気自動車導入支援事業費補助金 | 30万円 | 定額 | 2027-02-26 |
| 岡山県 | 事業者向けEV・FCV車両導入支援事業補助金 | 20万円 | 定額 | 2027-02-10 |
充電設備の都道府県補助も同様に動いています。
| 都道府県 | 制度名 | 上限額 | 補助率 | 申請期限 |
|---|---|---|---|---|
| 長野県 | 電気自動車用充電インフラ整備促進補助金 | 150万円 | 公募要領で確認 | 2026-12-28 |
| 岡山県 | 充電環境整備事業補助金 | 150万円 | 急速充電設備1/2 | 2027-02-10 |
| 愛媛県 | 電気自動車急速充電設備設置支援事業 | 133.3万円 | 通常地域1/2以内、空白地域2/3以内 | 2027-01-29 |
| 千葉県 | 観光・宿泊施設等公共用充電設備設置促進補助金 | 100万円 | 公募要領で確認 | 2026-12-24 |
| 岩手県 | EV等普及促進事業費補助金(充電インフラ) | 95万円 | 1/4 | 2027-01-29 |
| 千葉県 | 太陽光発電事業者公共用充電設備設置促進補助金 | 50万円 | 1/10 | 2026-12-24 |
| 大分県 | 電気自動車等充電設備導入支援事業費補助金 | 15万円 | 1/4以内 | 2027-02-01 |
| 福井県 | EV充電インフラ補助金 | 150万円 | 公募要領で確認 | 公式ページで確認 |
愛媛県の「空白地域は2/3以内」という設計に注目してください。 空白地域とは「公道上で道のり15km以内に公共用急速充電設備がない地点」のことです。過疎地域で事業を営んでいる方は、通常より手厚い枠に該当する可能性があります。
【市区町村の制度】さらに近い層の補助
市区町村レベルでも、事業者が使えるEV関連補助があります。金額は小さめですが、国・都道府県と重ねられれば効きます。
| 市区町村 | 制度名 | 上限額 | 補助率 | 申請期限 |
|---|---|---|---|---|
| 横須賀市 | 電気自動車用充電器等設置費補助金(事業者・共同住宅対象) | 200万円 | 4/5 | 2027-03-12 |
| 横須賀市 | 電気自動車導入費補助金(事業者対象) | 30万円 | 定額 | 2027-03-12 |
| 浜松市 | EV・FCV導入補助金(次世代自動車) | 50万円 | 公式ページで確認 | 公式ページで確認 |
| 熊谷市 | 電気自動車等充電設備設置費補助金 | 30万円 | 1/2(NeV補助金等を控除した残額に対して) | 2027-01-31 |
| 相模原市 | 電気自動車充電設備導入補助金 | 30万円 | 1/3 | 2027-01-29 |
| 海津市 | クリーンエネルギー自動車購入費等補助金 | 10万円 | 定額(車種により異なる) | 2027-03-31 |
| 加西市 | 電気自動車等導入費補助金 | 20万円 | 定額(車種・設備により異なる) | 2027-03-31 |
| 糸島市 | 創エネルギーのまち・いとしま推進補助金(蓄電池・EV・エコキュート) | 100万円 | 定額(kWh単価・台数単価) | 2027-03-12 |
横須賀市の充電器補助は補助率4/5・上限200万円という強い設計です。 100万円の工事なら80万円が出ます。自社の所在地の市区町村サイトで「EV」「充電設備」「ZEV」で検索してみてください。金額の大小より、まず存在するかどうかを確認する価値があります。
どれを選ぶべきか
「結局、自分はどれを使えばいいのか」に答えます。やりたいことを起点に選んでください。
| やりたいこと | 主軸にする制度 | 上乗せを探す層 | 効き方の目安 |
|---|---|---|---|
| 営業用の乗用EVを買う | 国のCEV補助金 | 都道府県のZEV導入補助 → 市区町村のEV購入補助 | 国の定額補助が最大。自治体は数十万円の上乗せ |
| 軽の商用EVで配送する | 国のCEV補助金 | 大分県の商用軽EV補助(30万円)など地域の商用軽EV枠 | 車両価格が低いぶん補助の効きが相対的に大きい |
| EVトラックに替える | 商用車等の電動化促進事業 | 東京都4,400万円/大阪府650万円など | 桁が違う。乗用EVの制度と混同しない |
| バス・タクシー事業を電動化する | 商用車等の電動化促進事業 | 岩手県の地域公共交通EV等導入支援(2,000万円) | 車両1/3、充放電設備1/4といった率で乗る |
| 事業所に社用車用の充電器を置く | 国の充電・充てんインフラ等導入促進補助金 | 都道府県・市区町村の充電設備補助 | 横須賀市は4/5・200万円まで |
| 顧客用に公共充電器を置く | 国の充電・充てんインフラ等導入促進補助金(公共用) | 千葉県の観光・宿泊施設向け(100万円)など | 施設の業態で専用枠があることがある |
| 離島・過疎地域で導入する | 国のCEV補助金 | 沖縄県・鹿児島県の離島枠、愛媛県の充電空白地域枠 | 通常より補助率・上限が優遇される |
| 災害時の電源として使いたい | 栃木県の災害時電源ZEV導入促進など | V2H・V2L設備の補助(徳島県など) | 車両と給電設備をセットで見る |
判断の分かれ目は3つです
分かれ目1:乗用車か商用車か。 ここを間違えると、そもそも申請先が違います。ナンバーの種別(3・5ナンバーか、1・4ナンバーか)で入口が変わると考えてください。
分かれ目2:買うのかリースなのか。 CEV補助金はリースでも申請できる設計になっていますが、保有義務期間との関係で契約年数の確認が要ります。リース会社が申請者になるケースと使用者が申請者になるケースがあり、補助金相当額がリース料にどう反映されるかは契約次第です。「リースだから補助金は関係ない」と思い込むと、本来値引きされるはずの金額を取りこぼします。
分かれ目3:急ぐか待つか。 国のCEV補助金は予算がなくなり次第終了です。一方、自治体の制度は年度単位で仕切り直されるものが多く、年度末に向けて締切が集中します。上の表の申請期限を見ると、2026年10月〜12月に締切が固まっている県が複数あります。
併用できるか
結論から言うと、国と自治体は併用できる設計が主流です。ただし「同じ経費に対して補助率の合計が10割を超えない」という制約が付きます。
| 組み合わせ | 可否の目安 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 国のCEV補助金 + 都道府県のZEV補助 | 併用可の設計が多い | 都道府県側が「国の補助を控除した残額」を対象にしているか |
| 国のCEV補助金 + 市区町村の購入補助 | 併用可の設計が多い | 同上 |
| 都道府県 + 市区町村 | 自治体ごとに確認が必要(不可のケースもある) | 双方の交付要綱の「他の補助金との併用」の条項 |
| 車両補助 + 充電設備補助 | 併用可 | 対象経費が別なので競合しない |
| CEV補助金 + 商用車等の電動化促進事業 | 同じ車両では不可 | 1台の車に国の補助を二重に受けることはできない |
熊谷市の補助率が「1/2(NeV補助金等を控除した残額に対して)」と明記されているのが典型例です。国から出た分を引いた残りに、市の補助率がかかります。 つまり国の補助を取らずに市だけ申請しても、市の補助額が増えるわけではありません。国を先に取るのが得です。
併用するときの順番
- 国のCEV補助金(または商用車等の電動化促進事業)を先に確保する
- その交付決定通知を持って、都道府県・市区町村の申請に進む
- 自治体側の様式にある「他の補助金の受給状況」欄に、国の補助額を正確に記入する
この順番を逆にすると、自治体の申請書に書くべき国の補助額が確定していない状態になります。 自治体によっては「国の交付決定通知の写し」を添付書類として求めます。
申請の流れ(共通)
制度ごとに細部は違いますが、事業者がEV関連補助を申請するときの骨格は共通しています。
- 車種と設備を決める前に、使える制度を洗い出す。 国・都道府県・市区町村の3層すべてを確認します。この段階で車種が決まっていると、対象外の車を選んでしまうことがあります
- 販売店・施工業者に見積を依頼する。 充電設備は本体と工事費の内訳を分けてもらいます
- 自治体の制度がある場合は、交付申請を先に出す。 交付決定より前に契約・発注すると対象外になる自治体が多数あります
- 交付決定通知を受け取る。 ここで初めて発注・契約に進みます
- 車両を登録する、または設備を設置する。 CEV補助金は初度登録日が補助額を決めるので、登録日の記録を残します
- CEV補助金の申請書を提出する。 登録から一定期間内という期限があるため、販売店任せにせず自社でも期限を管理します
- 実績報告・完了報告を提出する。 領収書、車検証の写し、設置写真などが必要です
- 補助金の入金を受ける。 多くは事業完了後の精算払い(実費弁済)です
資金繰りに注意してください
ほとんどの補助金は後払いです。 車両代金は先に全額支払い、補助金は数か月後に入金されます。5台まとめて入れ替えるなら、その分の立替が必要です。入金までの期間は制度ごとに事務局へ確認しておいてください。
落ちる・返還になる要因
実際に事業者がつまずくポイントを、影響の大きい順に挙げます。
1. 交付決定前に発注・契約した
自治体の制度で最も多い失敗です。「見積を取る」はセーフでも、「注文書を出す」「契約書に押印する」はアウトになります。販売店から「在庫が押さえられるので今日中に注文を」と言われても、交付決定前なら待ってください。
2. 保有義務期間中に処分した
CEV補助金は原則4年または3年の保有義務があります。期間内に売却・廃車・リース解約をすると、補助金の返還を求められる場合があります。 社用車は3〜5年で入れ替える会社が多いので、ここは要注意です。
3. 中古車を買った
CEV補助金の対象は新車の新規登録です。中古EVは対象外です。「安く済ませるために中古で」と考えると、補助金は付きません。
4. 初度登録の時期を読み違えた
補助額は初度登録日で決まります。納期が延びて登録が翌期にずれると、適用される補助額表が変わることがあります。 発注時に販売店と登録予定日を握っておいてください。
5. 予算切れに間に合わなかった
CEV補助金は予算枠の消化で終了します。2026年9月4日に公表された終了見込みは令和8年12月上旬〜12月下旬目処です。納期の長い車種を選ぶと、登録前に受付が終わるリスクがあります。
6. 対象外の車種・設備を選んだ
CEV補助金の対象車は型式ごとに指定されています。「EVだから対象」ではありません。 次世代自動車振興センターの補助対象車両一覧で型式を確認してください。充電設備も同様で、対象機種のリストがあります。
7. 併用の申告漏れ
自治体の申請書には「他の補助金の受給状況」欄があります。国の補助を受けているのに書かなかった場合、後から発覚すると返還対象になります。隠すメリットは一切ありません。
よくある質問
法人でもCEV補助金は使えますか?
はい、使えます。CEV補助金の申請者は法人・個人事業主・個人のいずれでも対象です。社用車として登録する車両も申請できます。ただし車検証上の使用者・所有者と申請者の関係について制度側のルールがあります。リースを使う場合は特に、誰が申請者になるかを販売店・リース会社と確認してください。
何台まで申請できますか?
CEV補助金に1事業者あたりの台数制限は設けられていません。ただし予算枠の消化状況で受付が終了するため、複数台をまとめて入れ替える場合は納期と登録時期の調整が必要です。自治体の制度には「1事業者あたり2台まで」といった台数上限を設けているものがあります。申請前に交付要綱で確認してください。
リースでも補助金は受けられますか?
リースでも対象になる設計が一般的です。ただしリース会社が申請者になるケースと使用者が申請者になるケースがあり、補助金相当額がリース料の低減に反映される仕組みが求められます。また保有義務期間(原則4年または3年)とリース期間の関係を確認してください。3年未満の短期リースは、保有義務との整合が取れない可能性があります。
中古のEVでも補助金は出ますか?
CEV補助金の対象は新車の新規登録です。中古車は対象外です。 ただし自治体の制度のなかには中古車を対象に含むものがまれにあります。所在地の自治体の交付要綱を確認してください。
充電設備だけの補助金はありますか?
あります。国の充電・充てんインフラ等導入促進補助金のほか、都道府県・市区町村にも充電設備単独の補助があります。上の表で挙げた横須賀市(上限200万円・補助率4/5)、岡山県(上限150万円)、長野県(上限150万円)などです。車両を買わなくても充電設備だけで申請できる制度が多数あります。
国と自治体の補助金は同時に使えますか?
多くの場合は使えます。ただし自治体側が「国の補助額を控除した残額」を対象にする設計が主流です。熊谷市の「1/2(NeV補助金等を控除した残額に対して)」がその例です。都道府県と市区町村の併用は制度によって可否が分かれるので、双方の交付要綱の「他の補助金との併用」の条項を必ず読んでください。
CEV補助金はいつまで申請できますか?
令和7年度補正予算分は2026年3月31日から受付が始まっており、2026年9月5日時点でも受付中です。ただし予算がなくなり次第、年度途中でも終了します。 2026年9月4日に公表された終了見込みは令和8年12月上旬〜12月下旬目処で、申請状況により前後する可能性があります。検討中の方は次世代自動車振興センターの公式ページで最新の状況を確認してください。
申請してからお金が入るまでどのくらいかかりますか?
制度によりますが、多くは事業完了後の精算払い(実費弁済)です。車両代金は先に自社で支払い、補助金は書類審査を経てから入金されます。台数が多いほど立替の負担が大きくなるので、資金繰り計画に織り込んでください。具体的な期間は各事務局に確認してください。
トラックを電動化したいのですが、CEV補助金の対象ですか?
トラック・バスなどの商用車は、CEV補助金とは別の商用車等の電動化促進事業が主軸になります。補助額の桁も違います。詳しくは商用車の電動化促進事業(トラック)の記事をご覧ください。都道府県レベルでも、東京都(上限4,400万円)や大阪府(上限650万円)に専用の枠があります。
V2H(車から建物へ給電する設備)も補助の対象になりますか?
対象になる制度があります。国の充電・充てんインフラ等導入促進補助金にV2H充放電設備の枠があるほか、徳島県のZEV導入加速化事業費補助金ではV2L(車から家電へ給電する設備)が設備価格の1/3で対象になっています。栃木県の「災害時電源ZEV導入促進事業」のように、災害時の非常用電源としての活用を前提にした制度もあります。
